「プレバト!!」で披露されたジャニーズ 二階堂高嗣(Kis-My-Ft2) キスマイ二階堂の全俳句一覧です。
通常挑戦者 二階堂高嗣(にかいどうたかし) 合計38句
成績(2023年9月21日時点)<通常挑戦者時代>
才能アリ7回、
凡人16回(うち最下位1回)、
才能ナシ14回(うち最下位8回)
第6回冬麗戦14位
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人物紹介◎全俳句目録 (番号クリックでリンク内移動します)
1 | 才能ナシ | 新幹線窓から見える蝉の声 |
2 | 才能ナシ | 秋の海今頃旦那秋刀魚狩り |
3 | 才能ナシ | 飛び立とう新たな世界let's go |
4 | 凡人 | 窓際に寂しさ残る桜草 |
5 | 才能ナシ | 浮かれ猫祖父の姿に水遊び |
6 | 才能アリ | 盆踊り遠のいて行く兄の背か |
7 | 凡人 | 秋の声手と手が触れて恋心 |
8 | 凡人 | 初リンク氷に映る照れた顔 |
9 | 凡人 | 紫陽花と傘差す園児水浅葱 |
10 | 凡人 | 金剛峯寺に爽やかな顔ぶれか |
11 | 凡人 | 感想を笑顔で語るや釣瓶落とし |
12 | 凡人 | 頬緩む気長に一陽の嘉節 |
13 | 凡人 | 冬の虹つひのすみか、我が子の名 |
14 | 才能ナシ | 涙する親父の背はシダレザクラ |
15 | 凡人 | 白南風や袖連ねるや故郷へ |
16 | 才能ナシ | レンズ越し我が子の涙は身に入む |
17 | 凡人 | 手酌酒祖父の背中や年歩む |
18 | 才能ナシ | 七福神詣で気分良く笑顔 |
19 | 凡人 | 龍天に登る想いや地主神社 |
20 | 凡人 | 田鼠化し鶉と為る身1人旅 |
21 | 才能ナシ | 歓声に浸る間なく別れ烏 |
22 | 才能アリ | 竹林に華やぐ心神の旅 |
23 | 才能アリ | 小高の地心に刻む春日傘 |
24 | 才能ナシ | 莢蒾の実行きつけスナック愚痴る |
25 | 才能ナシ | 青春酸いも甘いも鬼走 |
26 | 才能ナシ | 春鱚釣想い昂る亡き父 |
27 | 凡人 | 春日傘原宿からやNHK |
28 | 凡人 | 集め汁忘れ去られる片頭痛 |
29 | 才能ナシ | ウミウシや彩り豊かなサマードレス |
| 炎帝戦⑤凡人 ※結果のみ発表 | 思い出のツアーTシャツ炎ゆ |
30 | 才能ナシ | テントから白い息出し長月や |
31 | 才能アリ | 春の虹10周年の腕時計 |
32 | 才能ナシ | 初虹や隣で見てた夢の道 |
33 | 才能アリ | 梅雨曇早朝ロケのカップ麺 |
34 | 才能アリ | 夕月夜一人暮らしの光熱費 |
35 | 才能アリ | 初霜やオーディション会場不安 |
36 | 冬麗⑥14位 ※番組解説なし | ダイヤモンドダストファンが持つライト |
37 | 凡人 | 初虹レッスン場に向かうメモ見る |
38 | 凡人 | 台本見ながら4人で新蕎麦 |
▼人物紹介「プレバト!!」ではジャニーズのキスマイメンバーとしてコンスタントに出演。現在は平場の最多出場者となっている。
他のメンバーが着々と成果を指す中、初回から最下位3連続と不甲斐ない成績を叩く俳句劣等生であり、20回までの挑戦では才能アリは1回しか出せていなかった。
また、本人談後に季語の勘違いで減点され凡人に下がるという屈辱も味わっている。
句の特徴は、独特の言語感覚から詠まれる独創的な表現力。「兄」「父」「祖父」「子」という家族や人物を取り合わせることが多いが、成功した場合でも夏井先生との句の味わいが大きく異なることも珍しくなく、三段切れもよく指摘される。しかし、勉強はしているようで、難しい言葉や季語へも巧みに挑戦している。また、最近は実体験を中心とした句材で、天文の季語と取り合わせる基本の型で安定して才能アリを重ねるようになっている。
最初は挑戦を重ねる度に凡人査定が多くなるが、夏井先生からは「向学心はある」「可能性を捨てるな」と発想の方向性と努力量は徐々に認められており、先生からアドバイスを受けることが多かった。また、添削後は「すげー」と感心した発言や「俳句は楽しい」という発言も多く、俳句への好奇心はあるようである。
さらに、俳句をやめて別のコーナーに専念するというバラエティ的発言も目立つ。司会の浜田からは可愛がられているようで、今後も定期的に出演を匂わせているが、特待生に上がれるのは大分先だと思われていた。
そして、平場20回目出演で番組最多12回目の凡人となった回では、夏井先生が担当する愛媛の俳句のラジオ番組(※)に「プレバト!!の二階堂さんを何とかしてやって下さい」というお便りが大量に届いている事実が判明。若いファンのみならず高齢の視聴者からも行く先を心配されていることが明らかになるが、ファンレターと思ったのか、本人は「嬉しい」と受け取った。
また、同じグループの宮田が才能アリを獲ったことに感化されたのか、平場22回目の出演で遂に久々となる才能アリを獲得。喜びのあまり浜田と抱擁を交わし、先生からも大いに褒められた。さらに、自身初となる連続才能アリも獲得し、特待生への兆しも見えていたが、9度目の才能ナシに転落し、先生から「大事な所を取りこぼす男」とまで言われる羽目に。
25回目の出演で10度目の才能ナシに沈み、先生から初めて一字も残らない改作をされ、今後の出演があるか本人の意志次第となり、浜田から査定結果の成績シートを渡されて考えてもらうことに。その結果、3か月後に2週連続で挑戦。さらに、30回目の査定でも才能ナシ最下位となり自身の最低点を更新する体たらく。「才能アリ」には至らず、まだまだ茨の道の様相を見せていた。
そして、31度目の出演で自身4度目となる才能アリを獲得。「浜ちゃん!」と喜ぶ台詞が飛び出した。さらに、33度目の挑戦で5回目の才能アリを獲得。先生から「工夫を身に着ける技量を持てれば、いつかは特待生になれる」とエールを送られた。34度目の挑戦でも自身6度目の才能アリを獲得。先生から「基本形は見についた。あともう1回見せて」と押され、遂に特待生認定まであと一歩の位置まで迫り、遂に35回目の挑戦で番組史上最多となる7度目の才能アリを連続して獲得。特待生認定かと思われたが、夏井先生から「基本の型以外の武器も1~2個持ってほしい。『二階堂君を何とかして』と色んな人から言われ、完全に親心があり、大事に思っているから特待生にしない」と諭されて今回も見送り。本人は最初は不満を漏らしたが、夏井先生の忠告を受けて、次回は句またがりに挑戦することを宣言した。なお、この件に関して「夏井先生の親心」が放送直後のツイッターのトレンドワードに上がり、様々なキスマイファンの反応があった。
2022年に年間4句の才能アリを獲得したことが功を奏し、[34]の句が年間優秀句に選ばれて翌年のタイトル戦に初出場。圏外とはなったが、志らく名人を負かす健闘を見せた。
2023年の査定で挽回を自負するも、夏井先生が特待生認定への課題とした"新たな型"ではないと評され、凡人査定に。本人が句またがりなど"新たな型"を理解してマスターするのには、少々時間が掛かりそうである。
※南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」平日10:00~10:10放送を指すと思われる●[1] @15/08/13◆お題:新幹線と夏休み
『新幹線窓から見える蝉の声』才能ナシ7位(最下位)35点
添削後
「蝉の声窓から見える新幹線』
同時出演し才能アリだった千賀から、蝉の声は「見える」ではなく「聞こえる」わけだからとダメ出しを受けた一句。夏井先生から「完全に日本語の機能を理解していない」と大目玉をくらうこととなり、語順だけ逆に直され作者の立ち位置や意味が全く違う句に添削された。
●[2] @15/10/01◆お題:秋の棚田
『秋の海今頃旦那秋刀魚狩り』才能ナシ5位(最下位)35点
添削後
『暁や沖に旦那は秋刀魚捕る』
浜田が「最下位発表」と言った瞬間に豊崎アナと目が合うことで本人が最下位と悟ってしまうハプニングがあった。季語が「秋の海」「秋刀魚」と2つある上に発想の飛ばし方も失敗し、「秋刀魚」を「狩る」「釣る」と語る言語感覚に問題があると指摘された句。添削に出てきた「暁」も知らなかった。
●[3] @16/02/18◆お題:梅の湯島天神
『飛び立とう新たな世界let's go(レッツゴー)』才能ナシ5位(最下位)20点
添削後
『飛び立とう新たな世界へ風光る』
写真から絵馬を書く人の気持ちを連想し、英語表現が知的に見えると語った一句。三段切れで季語もなく、下手な作詞家が書きそうな句と一刀両断された。添削後、先生の解説が理解できていない本人は「let's go 新たな世界へ風光る」と詠み、先生からこの子を連れて帰るようにお叱りを受けた。
●[4] @16/03/10◆お題:教室と桜
『窓際に寂しさ残る桜草』凡人2位65点(当初は
才能アリ1位70点)
添削後
『窓際に残る寂しさ桜草』
卒業した生徒が一人で教室に入ると寂しさだけが残り、窓の外を見たら桜(の木)がある、桜草と語った一句。先生は「もう1回言ってみろ」と問い詰めるまさかの展開に本人は戸惑い、「歳時記を調べたらあった」と言い訳する。「感情と季語とのバランスが取れていた句」と評していた先生は、卒業後の教室の「寂しさ」という形を持たないものを、季語「桜草」の一鉢という質量に置き換える粋な表現力を高評価するも、「桜」と「桜草」の区別が本人はできていないことが判明。「ところがどっこい桜かよ」と先生は5点減点という大ナタを振るい、羽田圭介と入れ替わる形で凡人2位に下がる展開に。初の才能アリ1位はお預けに。
●[5] @16/06/23◆お題:梅雨と猫
『浮かれ猫祖父の姿に水遊び』才能ナシ5位20点
添削後
『水遊びした日の祖父とボクと猫』
亡き祖父と遊んだ思い出から発想。前回の俳句で伝授された「楽しそう」「悲しそう」という真逆な風景をいい釣り合わせで詠んだと語った句。しかし、先生から「楽しそうな季語に悲しそうなフレーズを重ねるのは才能アリ以上の技」だと咎められる。基本の取り合わせの型を丁寧に実践して失敗したと評され、「浮かれ猫(恋猫)」「水遊び」と季重なりを指摘され、映像を明確にするよう添削された。
●[6] @16/08/11◆お題:盆踊り
『盆踊り遠のいて行く兄の背か』才能アリ1位71点
添削後
『遠のいて行く兄の背か盆踊り』
自分が小さい頃の実体験で、盆踊りでまだ踊れないのに、兄は踊って徐々に遠のいていく様子を表現したが、夏井先生に「兄」が亡き者と感じて初老の人が詠んだと勘違いされ、お互いの読みに違いが生じた句。「兄の背か」という詠嘆が亡き兄の背を想像させ、季語「盆踊り」の本意(ほい)を表したと評価し、語順を添削された。自身初の才能アリ1位となるが、作者は初老ではないため何度も「アイドル」だと意思表示した。
●[7] @16/10/13◆お題:秋の運動会
『秋の声手と手が触れて恋心』凡人2位50点
添削後
「
玉入れの 手と手が触れて はにかみぬ」
運動会の様々な競技で思春期の男女の手が触れる様子を表現。物寂しい季語「秋の声」がこの可愛らしい句に似合ってなく、老人会を思わせる句だと評され、競技名を季語に添削された。直接的な「恋心」も野暮であり、映像にするよう直された。
●[8] @17/01/26◆お題:横浜 スケートリンク
『初リンク氷に映る照れた顔』凡人2位40点
添削後
『初めてのリンク氷に映る恋』
スケートリンク場での初デートの様子を詠んだ句。意味のすれ違いはないものの才能ナシとの差がほぼなく、「照れた顔」が野暮であり、映らないものを「映る」と表現すれば詩が発生すると評された。「初夢」のように「初リンク」が年明け初という意味にもとれると駄目出しされ、映らない「恋」を映るかのように添削された。
●[9] @17/06/08◆お題:鎌倉の紫陽花
『紫陽花と傘差す園児水浅葱(あさぎ)』凡人3位55点
添削後
『水浅葱いろの園児と紫陽花と』
梅雨の肌寒さに園児が1枚羽織った上着が水浅葱色の服で紫陽花の色と似ている情景を詠んだ句。園児の色の表現と紫陽花との色の取り合わせという目の付け所・詩的な把握は今までの中でも真っ当に良いと評価されたが、季語「紫陽花」に雨のイメージや「傘差す」という気分が入っているため、根っこに残っている凡人的発想を取り除くべきと指南された。
●[10] @17/08/10◆お題:お盆の帰省ラッシュ
『金剛峯寺に爽やかな顔ぶれか』凡人2位55点
添削後
『顔ぶれのつどう金剛峯寺さやか』
写真の高速道路にある「海南」の標識から和歌山県にある金剛峰寺まで発想を飛ばし、参拝してスッキリした帰り道を詠んだと語った七五五のリズムの句。秋の季語「爽やか」と地名との取り合わせを褒められたが、語順がもったいないと評された。本人が語順を逆から直して詠み直すが、先生から「アホ」と言われてしまう始末。才能アリへの積み上げは保障された。
●[11] @17/09/14◆お題:読書の秋
『感想を笑顔で語るや釣瓶落とし』凡人4位50点
添削後
『読後感語れば釣瓶落とし早(はや)』
読書の感想を2人で語っているとあっという間に日が暮れた秋の日を詠んだ一句。季語を調べたことは褒められたが、「感想」が抽象的で「笑顔」が陳腐だと指摘された。添削後本人は「素晴らしい」と語り、「読後感」なんて言ったことないと感想を述べた。
●[12] @17/11/09◆お題:ベンチの銀杏
『頬緩む気長に一陽(いちよう)の嘉節(かせつ)』凡人3位45点
添削後
『一陽の嘉節気長に待つあした』
「一陽の嘉節」は冬至を境に日が長くなることをめでる冬の季語。写真を見て温かくなった気持ちからニコニコしている老夫婦の様子を詠んだ一句。言葉を覚える意欲は褒められたが、「頬」が凡人的発想だと評され、気長に春を待つ具体的な様子を出すよう添削されたが、向学心は認めていると背中を押され、本人は「全然悪い気分じゃない」と発言した。
●[13] @18/01/11◆お題:雪晴れの空港
『冬の虹つひのすみか、我が子の名』凡人4位42点
添削後
『腹の子の名を決む冬の虹立てば』
新婚夫婦を詠んだ句で、その家で一生を暮す覚悟を決めて嫁入りし、おなかの赤ちゃんの名を決まったという情景と説明した。句読点を入れたのは情景を切るための本人の工夫であるが、特待生石田・フジモンからなぜ「切れ字」を使わないのかと指摘される。夏井先生から「聞けば聞くほどもっと低い点でも良かった。下手に説明するから面倒くさいことになる」と大叱責。多くのことを入れて17音が破裂するタイプの句と評され、三段切れであるが、内容をちぎれば良い句になる発想はあると大幅な添削を受けた句。「可能性は捨てるな」と励まされた。
●[14] @18/02/15◆お題:ラーメン屋台
『涙する親父の背はシダレザクラ』才能ナシ5位(最下位)20点
添削後
『涙する親父と花の夜の屋台』
息子が20歳になって初めて親父の行きつけのラーメン屋台に行き、親父と初めて乾杯して息子が席を外した時に、親父が涙して丸めた背がシダレザクラのようだと表現した一句。浜田からは桜の紋々ではないかと言われ、先生から日本語として伝わらない句と一蹴された。「は」の助詞に問題があると評され、季語「シダレザクラ」が比喩であり季語の鮮度を落とすのはアウト。意味がわかるよう添削されたが、自身の体験したことを俳句に書くようにアドバイスされた。
●[15] @18/06/21◆お題:
紫陽花とバス停『白南風(しらはえ)や袖連ねるや故郷へ』凡人4位55点
添削後
『白南風や祖母の故郷へ袖連ね』
梅雨の終わりの空に着目し、家族大勢で故郷の墓参りに行った情景を詠んだ句。「や」が2つあることで焦点がぶれてしまい、慣用句的な意味にもとれる「袖連ねる」のトーンが強いのが勿体ないと評され、「前進あるのみ」と後押しされた。
●[16] @18/10/18◆お題:
運動会『レンズ越し我が子の涙は身に入む』才能ナシ5位(最下位)35点
添削後
『レンズ越し運動会の子の涙』
運動会の実体験で、リレーで負けた後父のもとに行くと、カメラ越しに涙していてなぜ父が泣いているのか分からず、自身の気持ちに同調してくれたのを感じたことを季語「身に入(し)む」に託した一句。先生は実体験だと感じ取れず、ドラマを作りたがるキスマイを非難。季語の使い方が間違いであり、心理的で人生の寂寥感を感じる季語から「運動会」に直された。本人は先生から指摘されると深読みをして「運動会」を省いたが、夏井先生から必要な理由を説明され、納得した本人に特待生千原ジュニアから「身に入むやろ」といじられた。
●[17] @18/12/20◆お題:
こたつとみかん『手酌酒祖父の背中や年歩む』凡人2位60点
添削後
『手酌せる祖父の背中や年歩む』
実家で祖父が1人手酌をして年を越す様子を詠んだ温かみのある句。時候の季語の使い方が上手いと評され、三段切れだけが勿体ないと指摘された句。「酒を酌む」「手酌せる」の2通りの添削を提示され、「俳句って面白いな~」と発言した。
●[18] @19/01/10◆お題:
書初(かきぞめ)『七福神詣で気分良く笑顔』才能ナシ4位37点
添削後
『七福神詣で晴れやかなる笑顔』『詣で来て七福神を墨で描く』(本人談)
季語は新年の「七福神詣で」。七福神が祀ってある社寺を巡礼して気分がよくなり、七福神の絵を書初めで描いたイメージを詠んだと語った句。本人は過去一番挑戦していると意気込んでいたが、志らくに「破調が大失敗した例。"笑顔"が"気分が良い"のは当たり前」と指摘される。先生はマニアックな季語を使ったのには驚いたが、後半は誰でも考えそうな平凡な発想で「2cm横にジャンプしただけ」と批評し、調べを整える添削をした。しかし、本人が最後に語ったことを俳句にすべきと先生は忠告し、「こんなどうでも良いようなこと書きやがって」とダメ出し。2例目ならばかなり点が伸びたと評すが、本人は復唱できずに先生から「アホ」と返され、笑うしかなかった。
●[19] @19/03/21◆お題:
春の旅行計画『龍天に登る想いや地主神社』凡人4位50点
添削後
『龍天に登る二人の恋みくじ』
「龍天に登る」は龍が天に登るかのような春の気候をさす時候の季語。横尾先生に直伝を受けて挑戦した回。恋をする女性との旅行で、縁結びの神様をまつる京都の「地主(じしゅ)神社」に行き、恋占いにより思いが龍天に登るかのようだというイメージを詠んだ句。特待生である東大生の鈴木は「季語を知らなかったので、すごく勉強したんだな」と一生懸命褒めるが、本人は「何かムカつく」と不機嫌に。先生もその努力の点は褒めるが、横尾に何を習ったか問うと、「写真の中にある5文字の物を探せ」という忠告に従い、京都の文字から「地主神社」を見つけたと本人は説明。方法は正しいと語る先生は、「地主神社」が知らない人には伝わらず、「想い」も漠然としていると指摘。恋の感じを出したいと言う意向に沿い、季語のみを残して大幅な添削をした。「恋みくじ」を用いる添削に本人は「すげー!」と感心し、「楽しい!俳句」と20回目の出演も決まったかの反応を示した。
●[20] @19/05/02◆お題:
大型連休の電車『田鼠化し鶉と為る身1人旅』凡人3位65点
添削後
『田鼠化して鶉と為る日の一人旅』
「田鼠(でんそ)化して鶉(うずら)と為る」は、地中から出たモグラがウズラのように活動的になる幻想を表す晩春の季語。「鷹鳩と化す」と詠んだ梅沢名人の句に憧れ、同じような比喩の長い季語を歳時記で見つけ、家に引きこもっていた自分が春に一人旅をするという情景に重ねた。中田名人は「この季語を使いのはまだ早い」とたしなめ、千原ジュニアは「(平場出演を)20回やってしまったからこうなった」と皮肉を述べる。先生は、長い季語に挑戦した努力を認め、難しい漢字を書く姿勢も褒めるも、「為る身」の擬人化の用法が強引であると指摘。上五・中七を字余りとし、季語を活かす添削を行った。最後に先生は、自身の愛媛のラジオ番組で「二階堂さんを何とかして」とご年配からのお便りが沢山届いていることを明かし、「一生懸命勉強して。みんなの願い」とエールを送るが、本人は「嬉しい」と受け取っていた。
●[21] @19/08/22◆お題:
夏の終わり・夕方の空港『歓声に浸る間なく別れ烏』才能ナシ4位30点
添削後
『歓声に手を振り別れゆく虹よ』
季語「別れ烏(がらす)」は秋に烏の子が親離れをすること。「才能アリを獲れなければもう出演しない覚悟で来た」というお馴染みの発言で挑むも才能ナシとなり、「最下位でないから現状維持」と開き直るほどの句は、自身の"キスマイ"初の単独ツアー公演が大分で、その帰りの心情を詠んだ。「今からツアーが始まるぞ。歓声に浸る場合じゃないぞ」と今後の成長に期待する思いを込めた。梅沢名人は「もう出ない方がいい。意味が分からない。"歓声に"でツアーだと誰が気付くか」と手厳しい。村上名人は「中六になぜした?」と指摘し、「変化球入れるじゃん」と応える本人に、「直球も投げれないのに、変化球投げるのはやめろ!」とぶち切れる。先生は、説明を聞いて憮然としたと語り、ツアーの句だと分からず、悲しげな季語は似合わないと厳しく指摘。「浸っている場合ではない」と中七を消し、手を振る動作で"スター"っぽい空気を醸し出す添削を行う。七色をイメージしたキスマイのポスターより「虹」の季語で"スター"っぽさを演出。「ツアーっぽい」と感心する本人だが、脳みそを使ったと叱りつける先生。「虹も七色で、うちも七人で」と語る本人に、「だからそうしてやったんだろ?」と念押しする。理解の遅さに「どうにかしてやってよ、この子」とお手上げ状態に。
●[22] @19/11/14◆お題:
京都叡山電鉄と紅葉/電車から見える紅葉の絶景『竹林に華やぐ心神の旅』才能アリ2位70点
添削なし
「神の旅」は諸国の神々が出雲大社へ集まるために旅立つことを指す初冬の季語。39か月ぶりの才能アリを獲得した一句は、10代に京都へ遊びに行き竹林(ちくりん)を初めて見た時の思い出を詠んだ。竹林の歩道を歩くカップルが多くて素敵だと思い、男女の縁を結ぶ縁起の良い季語と取り合わせた。先生は季語を勉強した姿勢を褒め、二階堂の句であることに仰天。イメージだけで終わりそうな中七のフレーズを一句に定着させる技術が難しいと解説する。季語によって、日本中から集った神々が風を感じながら出雲の竹林の近くまで降り、これから全国の男女の縁を結ぶという神様の華やぐ心を感じたと味わいを語る。勝因の全ては下五に置いた季語にあり、「あっぱれ」だと称える。作者がこの人だと驚愕したと再び語り、「良く勉強した。偉い」と拍手。本人も直しなしに上機嫌だった。
●[23] @20/04/16◆お題:
ランチの看板『小高の地心に刻む春日傘』才能アリ1位70点
添削後
『小高の地心に春の日傘さす』『春日傘心に小高去る日かな』
季語は「春日傘」。毎年3月に福島県(現南相馬市)小高区に行くという本人の句。某番組でお世話になった定食屋のおばちゃんがいる土地で、(除染で出た土壌の)黒い袋が道に沢山積んであるが、それらが(復興で)全部なくなり、日傘を差して歩く光景を(想像して)詠んだと語った。梅沢名人は「この少年は『小高』と『春日傘』のどちらに『心を刻む』のか迷う句」と鋭く指摘。先生は、読み手に地名だと伝わりにくい欠点はあるが、作者にとって強い印象や思い出を持つため遠慮せずに書くべきと忠告。伝えたい土地の印象付けに「春日傘」を取り合わせる言葉の選択を褒めるも、名人の指摘に賛同。添削箇所を答えられない名人を尻目に「刻む」を消すべきだと解説。地名と季語のどちらを強く言うべきかでそれぞれを上五に持ってくる添削例を示し、「これが出来れば特待生」と期待を示した。2回連続通算3度目の才能アリに本人も手ごたえを示した。
●[24] @20/11/26◆お題:
箱根の紅葉『莢蒾の実行きつけスナック愚痴る』才能ナシ4位38点
添削後
『莢蒾の実やスナックにこぼす愚痴』
季語「莢蒾(がまずみ)の実」は9月~10月に赤く熟す植物。よく行くという箱根の行きつけのスナックへと発想した一句。スナックのママに「日頃のストレスとかない?」と聞かれて不安などを愚痴るが、愚痴った感情が「莢蒾の実」の甘酸っぱい感情に重なる心境を詠んだ。梅沢名人は「季語を見つけてきたのは偉いが、スナックの悪口を愚痴っている」と問題点を挙げ、「『行きつけ』なんて要らない」と続け、先生も同意する。季語を見つけた姿勢を褒める先生も、この語順では「酒が薄い」「乾き物しか出てこない」とスナックのことを愚痴っていると読む人も出てくると指摘。スナックで愚痴るのは大体「行きつけ」のため、これを消し、「莢蒾の実や」と軽く強調。「愚痴る」の動詞ではなく「こぼす愚痴」と名詞で止める添削をすれば、作者の言いたいことに言葉がグッと寄ると解説。「これをやれば良い勝負出来たのに、この子は大事な所を取りこぼす」と結果を残念がる先生に、本人も「悔しい~。いや、素晴らしい。だから俳句はやめられない」と今後への出演を誓った。
●[25] @21/01/07◆お題:
食券機『青春酸いも甘いも鬼走』才能ナシ5位(最下位)35点
添削後
『一杯のラーメンデビュー夢見し冬』
季語「鬼走(おにばしり)」は、滋賀県の長寿寺と常楽寺で1月中旬に行われる伝統行事を指す冬の季語。実体験と語る句は、ジュニア時代、土日にNHKでのレッスンがあるが、昼食代としてジャニーさんから毎回500円もらっていた。そこで食べてたラーメンを思い出し、みんなでデビューの夢も語った思い出だと語った。句が出た瞬間にカメラマンから鼻で笑われ、「何それ?」と梅沢名人にも言われてしまう始末に。先生はマニアックな季語を見つけた点を褒め、本人も「季語見つけるの楽しいですよね?」と同調。「鬼走」は数え年15歳の男子が本堂内を鬼に扮して走り回り、家内安全などを祈願する行事だと解説し、ジュニアの頃の年齢と重ねたい意図を読み解く先生。しかし、これでは伝わらないと指摘し、語ったラーメンのエピソードが良いため、内容を変えるべきだと筆を執る。「酸いも甘いも」が書けるような年頃ではない点にも怒り始める先生だが、「一杯のラーメン」から始めて原句の全ての文字を消してしまうことに。「デビュー夢見し」で冬の季語「冬」で押さえる添削を行い、「何にもなくなった」「全く違う俳句」と出演者から揶揄される本人。最後に先生は「全部変えるのは改作。この句に関しては改作してでも作者の気持ちを形にしたい」と語り、やり直しを命令。本人は言葉に詰まってしまうが、浜田から「今後、やりますか、やりませんか?」と聞かれると、「やるかやらないか、1回考えさせて下さい。ここで答えを出すことじゃない」と返事する。本人に近寄る浜田から、「ここに過去のあなたの成績(24回分)があるから、君が今までどういう成績だったかちゃんと見て。出口の所で結論を答えて帰って」と成績メモを手渡され、本人は苦笑した。
●[26] @21/04/15◆お題:
リュック『春鱚釣想い昂る亡き父』才能ナシ4位35点
添削後
『春の鱚釣りしよ父の在りし日よ』
季語は「春鱚釣(はるきすつり)」。今までとは作風を変え、実体験ではなく、完全な妄想で作ったと豪語する本人。リュックの兼題写真を見て「悲しいな」と思い、存命中の父の死を仮定して釣りの様子を詠んだ。森口瑤子から「中七が説明臭い」と指摘され、梅沢名人は「何語っているか分からない。五七五で詠みなさい」と手厳しい。先生は、父への追悼の想いが強く、中七を消すと可哀想で悶々と悩んだと告白する。しかし、「ウソなのね!?」と問いただして中七を削除。文学のため、フィクションが悪いわけではないが、存命中の親を勝手に死なせた点を厳しく追及する。さらに、「亡き」と書かずに"父は亡くなっているかも"と伝えるのが俳句というものだと忠告。季語をゆったりとさせ、「春の鱚釣りしよ」で一度詠嘆。父が亡くなっていることを明確に「父の在りし日よ」と詠嘆を重ねる対句表現へと添削した。2つの「し」と「よ」が韻を作り、父が存在したのは「し」で過去のことだと分かると解説。「あ~私はこの子をどうしてやったら良いのか分からない」と11度目の才能ナシに困惑する先生。今後の出演に関して浜田からも問われるが、本人は前回に引き続き再び熟考することに。
●[27] @21/04/22◆お題:
ボトルガム『春日傘原宿からやNHK』凡人2位57点
添削後
『原宿からNHKへ春日傘』
季語「春日傘」は、日差しが強くなり始める時期の春の季語。ジュニア時代は毎年夏にイベントをしていたが、リハーサルは毎週東京渋谷区原宿のNHKで行い、そこに向かう途中にボトルガムをよく噛んでいた実体験を詠んだと語った。梅沢名人から「なぜ『や』で詠嘆したのか」と厳しく追及。先生は「見た瞬間に『や』だけがおかしいと分かるはず」と御大の意見に同調。この「や」は軽い疑問の意味と詠嘆の意味の2通り考えられるが、どちらにしてもおかしく、「日本語としておかしいということに気付け!」と滅多打ちにする。添削は地名の「原宿」から始め、「NHKへ」と助詞を入れて季語を最後に置くと、調べが少し良くなり、穏やかになると解説した。添削後、浜田に問われた本人は、頷くように「分かった…」と語り、顔つきが変わる仕草を見せて名人らを驚かせるが、「お前それ、芝居やったらドつきまわす」と演技を見抜いた浜田に脅迫され、本人は苦笑いしてしまった。
●[28] @21/06/10◆お題:
雨宿り『集め汁忘れ去られる片頭痛』凡人3位50点
添削後
『味噌汁は熱し入梅の片頭痛』
季語「集め汁」は5月の端午の節句に飲むことで邪気を払う汁物。「集め汁」が夏の季語だと説明する本人。梅雨の時期になると片頭痛が酷くなり、それを取り合わせたと語った。梅沢名人は「集め汁を飲んだことがあるのか。実体験を詠みなさい」と厳しく叱責。先生は「コイツだったのか」と同調。季語探しの楽しさは伝わると本人をなだめるも、季語の解説は最後まで読むべきだと忠告。季語を探してきた事実だけを褒めるタイプの句と厳しいが、ただの味噌汁を飲んだのではないかと追及する先生に降参する本人。先生は「味噌汁は熱し」と句またがりの形で、「入梅(ついり)の片頭痛」と続けて添削。「美味しい熱い味噌汁を飲んだが、僕の片頭痛は梅雨の頃にことさら激しくなる。しかし、味噌汁の熱さのおかげで忘れ去られたのではないか」と読者に読みを託すよう促した。本人最大の工夫が「味噌汁」に直されたことを根に持ってしまう本人だった。
●[29] @21/07/15◆お題:
夏野菜カレー『ウミウシや彩り豊かなサマードレス』才能ナシ4位(最下位)35点
添削後
『ウミウシの彩り豊かなる夏よ』
季語は「ウミウシ(海牛)」「サマードレス」。兼題に思い入れがなく、発想を飛ばした本人。スキューバダイビングをやるが、「ウミウシ」という生き物がめちゃくちゃ綺麗な彩りで、それがまるでサマードレスを着ているかのような美しさだというのを詠んだと語った。東国原・梅沢両名人はあっけらかんとした顔をするが、季重なりを指摘する梅沢名人に「ずっと最下位にいろ!お前は!」と叱られる始末。先生は「作者に話を確かめたい思っていたが、最下位で正解だった」と読みを迷ったことに言及。「サマードレス」は夏の季語で、「ウミウシ」を春の季語にしている歳時記も少数あると押さえるが、本人の意図はウミウシの比喩だと確認をとる。"ウミウシがひらひらとドレスを踊らせているような生き物"という解説は図鑑に山ほど書いてある陳腐な比喩だと本人を窘める。「や」と詠嘆している場合ではなく「ウミウシの」とし、「サマードレス」も消して季語を「夏」に変え、「彩り豊かなる夏よ」と最後に詠嘆する添削をした。句が発表された瞬間の名人の反応を見逃した本人は「オンエアーで確認します」と語って笑いをとった。
●[30] @21/11/04◆お題:
富士と紅葉『テントから白い息出し長月や』才能ナシ4位15点
添削後
『富士は夜やテントに秋の息白し』
季語は「テント(夏)」「息白し(冬)」「長月(秋・旧暦9月)」。去年の11月に初めてキャンプに行ったが、物凄く寒かったため、テントの中から顔を出したら上空の月が凄く綺麗に見えた感動をストレートに詠んだと語った。呆れ顔の梅沢名人は、3つの季語を嗜めるように指摘するが、「全て入れたかった」と述べる本人。先生は、季重なりには最低限気付くべき一句だと指摘するが、作者の意図する3つの季語を全て入れて添削することを提案する。場所を入れるべきだと語る先生は、「なぜ秋なのに息が白いのか?」と読み手が疑問に思うため、語った内容から、富士山の見える場所・夜の情報を入れるべきだと指南する。「富士は夜(よ)や」で場所と時間が出し、「テントに秋の息白し」と添削した。30回出場にかかわらず自身最低点となったため、浜田から「最下位やで。どうする? もうホンマにどうしよう? もう出ない!」と俳句査定を諦めるよう促されるが、本人は「一回お休み」とリベンジの気持ちがあることを答える。その休養期間について浜田から「そらもう、何年…」と問われた本人は「何年はナシ」と連呼して笑いを誘った。
●[31] @22/02/17◆お題:
宅配便『春の虹10周年の腕時計』才能アリ1位70点
添削なし
季語は「春の虹」。兼題から買い物に発想を飛ばした本人。去年キスマイ結成10周年のタイミングで、記念に時計を見て回ると、世界に10本しかないうちの8本目がたまたま買えた。裏のナンバリングの刻印「8/10」がキスマイデビューした8月10日にも見え、凄い運命的な時計に出会ったなというので思いついたと語った。ジュニア名人は「素晴らしいね」と述べ、東国原名人は「これが型に入れた俳句だ」とそれぞれ褒める。先生は、きっちりと型に入れてきたと評す。「10周年」だけでは具体的ではないが、何かの記念で10年間継続していることは分かり、その後の「腕時計」という物で記念の物に違いないことが伝わると解説。「春の虹」は淡くて消えやすいが、後半のフレーズに希望めいたものや頑張ってきた思いがあるため、この虹も"夏の明るい綺麗な虹に向かって"という前向きな思いも読み取れると語る。型の力と季語の力で俳句になっていると評した。先生は「作者があんただったのが、ビックリする。よく頑張った」と万年最下位と言われていた作者を称賛した。
●[32] @22/04/21◆お題:
美容院『初虹や隣で見てた夢の道』才能ナシ3位35点
添削後
『美容師の夢を叶えて春の虹』『美容師の夢を見守り春の虹』
季語は「初虹」。自身の髪のセットを小学生の頃から担当している美容師がおり、最初は見習いだったが、現在は自分の店を持っていて、自分が1番近くで見守っていた思いを詠んだと語った。村上名人は「型を覚えただけ」、ミッツ名人は「個人的な事情を詠み手に強要するな」と厳しく批判。先生は、季語を「や」で詠嘆し、中七以降でワンフレーズを作る基本の型を覚えたのは良いと褒める。ただ、言葉を入れれば良いわけではなく、「隣で見てた夢の道」というフレーズがダサいと述べ、痛烈にダメ出しを行う。「隣で見てた」を諦め、語った「美容師」を入れるべきだと指南。「美容師の夢を」の後は、本人なら「叶えて」、傍にいる人なら「見守り」として2例示した。最後の季語は「春の虹」の5音で収めた。型を覚えて反復練習するのが基本のため、「一生懸命やりましょう」と本人へ忠告した。
●[33] @22/06/30◆お題:
キッチンカー『梅雨曇早朝ロケのカップ麺』才能アリ2位71点
添削後
『梅雨冷や早朝ロケのカップ麺』
季語は「梅雨曇」。早朝ロケで時間帯が早く、用意してもらえるおにぎりは少し冷たくなっているが、テンションを上げたいため、熱々のカップ麺を自分で買って食べたのを詠んだと語った。篠田は共感できる点、藤本名人は早朝からカップ麺にいく若さを褒める。先生は、5音の季語に12音のフレーズを合わせる基本形が使えた点を前置き。「早朝」の時間帯に「ロケ」という状況という2つの要素を中七に入れた点を称賛。うっかりすれば「早朝ロケに」と書きたいところ、「の」として最後にカップ麺のアップの映像を出せた点を学習の成果として褒めた。さらに、季語を「梅雨冷」にすれば、カップ麺の温かさと季語の冷たさとの対比が出せ、「や」の強調で触覚に訴え、「早朝」の時間帯がさらに効く効果があるとして添削を行う。ちょっとした工夫を覚えると、いつか特待生になれるとエールを送った。「また1個勉強になりました」と大変前向きな本人は、番組11人目となる5回目の才能アリ獲得を喜んだ。
●[34] @22/10/27◆お題:
セルフのうどん店『夕月夜一人暮らしの光熱費』才能アリ1位71点
添削なし
季語「夕月夜」は新月の日から8日頃までの宵に出る月の夜。セルフうどんの店に行った経験がないため、「セルフ」から1人暮らしを発想。光熱費を自分で初めてコンビニで支払ったが、「今まで親が払っていたんだな。これからはちゃんとやらないとな」との思いを詠んだと語った。梅沢名人は「俳句が素晴らしい」と褒める。先生は、基本型を34回の出演でマスターした点を称賛。「夕月夜」は月の出が早いため、夜中には沈んでしまう月だが、これを愛でながら、一人暮らしの光熱費が気になるため、あまり夜更かしせずに夕月夜を楽しむイメージが膨らんでくると解説する。自分の意志で「夕月夜」という季語を選べたのを良しとしたいとし、添削なしを認めた。特待生認定へのお伺いに対し、先生は「もう1回やってみない?」と提案。今までが乱高下の成績だけに迂闊に上げて剥奪するのも切ないと述べ、浜田も共感。「俳句の筋肉をしっかりと自分の物にしてから特待生にいきましょう」と忠告した。平場出演者では武井壮に続き、最多タイとなる6度目の才能アリを獲得した。
●[35] @22/11/17◆お題:
神宮外苑の銀杏『初霜やオーディション会場不安』才能アリ1位70点
添削なし
季語は「初霜」。兼題の明治神宮から、近くの東京・原宿へ発想を飛ばしたと述べる本人。オーディション会場だったNHK(渋谷)に向かう日が大雪で、「ああ、なんか辛かったな」という当時の気持ちを表現。「不安」と季語が凄くはまりが良いと思い、季語「初霜」を持ってきたと語った。森口名人は、上五で早朝に緊張しながら歩く心情、「不安」でその後の展開が気になるため大変良いと称賛し、梅沢名人は「オーディション会場」という長い単語を持ってきた勇気を褒める。先生は、季語+「や」+12音のフレーズという基本の型をマスターしたと称賛する。場面と季語との似合う取り合わせを理解できるようになった本人の成長と、バランスの崩れやすい長い単語を用いる一方で「不安」と心情語で止めるという一句のバランスを考えられるようになった点を強く褒める。また「初」にその年初めての華やかな気持ちもあり、霜を踏みながらオーディション会場に向かう晴れがましくも不安という微妙な心境もあると解説する。7度目の才能アリ獲得となったが、浜田からの特待生の伺いに対し、先生は「基本の型以外の別の型も使えるようにしないと特待生から相当苦労する」と突きつける。納得しない本人へ先生は「色んな人から"二階堂君をどうにかしてやって"と一杯言われるが、完全にあなたには親心がある。私は大事に思っているから(今回は)特待生にしない」と諭した。その後の森口名人の査定の際、先生は『句またがり』の型を本人に解説し、次回はこの型に挑戦するように指南。本人も意気揚々に宣言した。なお、この件に関して「夏井先生の親心」が放送直後のツイッターで一時トレンドワードに上がっている。
●[36] @23/01/12◆お題:
ラッキー『ダイヤモンドダストファンが持つライト』第6回冬麗戦14位(15名中)添削されず
季語は「ダイヤモンドダスト」。ライブ中に客席のペンライトが、まるでダイヤモンドダストのように見えたことを詠んだ一句。先生は「ダイヤモンドダストみたい」と比喩にした途端に季語としての鮮度が落ちる点を指摘。さらに、テーマ「ラッキー」というより、テーマ「感謝」のような感じだと述べ、兼題らしさを感じられにくい点も指摘した。タイトル戦初出場ながら爪痕を残せなかった。
●[37] @23/02/09◆お題:
冷蔵庫のメモ『初虹レッスン場に向かうメモ見る』凡人2位60点
添削後
『初虹やレッスン場に向かうメモ』
季語は「初虹」。本人が夏井先生から課題とされた「新しいこと」に挑戦したという一句。ジャニーズJr.時代にレッスン場へ向かう際、電車やバスの時刻表を手書きしたメモを母親から渡されていて、そこから逆算して乗る時間を考えていた当時を思い出してシンプルに詠んだが、あまり作ったことがない語順のため特待生昇格への課題である"新しい型"かが判断できないと語った。「考え過ぎ」と評す梅沢名人は、シンプルに「初虹や」とすべきだとコメント。先生は宿題の型ではないとバッサリと切り捨てる。添削方針は梅沢名人の述べた通りで、本人が得意な基本の型に入る句材だと評す。型というのは句の内容によって決まるものであり、型の正体も分からずに何かやってみただけの一句だと忠告した。しかし、本人は「何言ってんの?どういうこと?」と逆ギレして理解できない様子に、浜田やジュニア名人がすかさずツッコミを入れる。さらに、「次は僕何をしてくれば良いんですか?」と迷走発言に「それじゃあ、ずーっと上に上がれないんじゃないか」と清水アナまでフォローを入れるが、本人は「何いきなり喋り出してんの?」とバラエティー番組的悪態をつき、総スカンを食らう羽目に。落ち着いた本人は最後に反省の弁を述べた。
●[38] @23/09/21◆お題:
お蕎麦屋さん『台本見ながら4人で新蕎麦』凡人4位65点
添削後
『台本を見つつ四人で食う新蕎麦』
『台本を置いて四人で食う新蕎麦』
季語は「新蕎麦」。舞祭組(ぶさいく)メンバー4人でドラマを撮影する時期があり、撮影場所の隣にある蕎麦屋で台本を読みながら蕎麦を食べた実体験をストレートに詠んだと語った。梅沢名人は16音の字足らずを指摘し、五七五で詠むべきだと忠告。先生は「素材はとても面白い」と褒め、「台本」で演劇などの芸能に関わる人物を思わせ、「4人」という数詞も具体的だと述べる。しかし、「4」は漢数字で書くべきだと指摘し、「何回も言ってる」と本人へ警告。頭は「台本"を"見つつ」で整わせ、「四人で」の後にわざと「食う」で一呼吸させれば「新蕎麦」が少し主役として傾き始めると解説する。「見ながら」食べる景で季語が主役として弱くなるため、「台本を置いて」と添削した。本人は「点数も高いですしね。俄然やる気出ますね」と凡人最下位ながらポジティブに受け取った。
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