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20180628 プレバト!!俳句紹介【梅雨明け】

2018年6月28日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。

●お題:梅雨明け

◆1位 才能アリ72点 伍代夏子
Yシャツ眩し 白南風の 丸の内

【本人談】
この写真を丸の内の水たまりだと想像して読んだ一句。
梅雨が明けて夏の風が感じられて上着を脱いだサラリーマンのYシャツの白が眩しい様子を詠んだ。

藤本名人
上五ではYシャツを着ているのが誰かわからないが、最後に「丸の内」でオフィス街と情景が分かる語順がいい。

梅沢名人
大したもんだ。七五五。初めてではすごい。驚きました。私でもできない。

夏井先生
おっしゃる通り。七五五という破調の型を鮮やかに使った。大したもん。
いきなり「Y」が出てきてはっとする。「眩し」で太陽が一緒に見えるのもいい。
次に季語「白南風」という雨雲を吹き飛ばす様子。「丸の内」でビジネス街。
お昼休みのサラリーマンの群れを思った。
Yシャツの白と季語の白のイメージの繋がりもある。直しはいらない。

添削なし

◆2位 凡人62点 斉藤慎二(ジャングルポケット)
矢印の 向かう先には 夏の匂い

【本人談】
梅雨はジメジメしていいイメージがない。
梅雨明けの時に(道路の)矢印の先には楽しい夏が待っているとシンプルに詠んだ。

藤本名人
いいが、この俳句を見ただけでは「矢印」が何の矢印かわからない。
写真を見ている人には道路の矢印と思うけど。

梅沢名人
下五が一音多い。「夏匂い」でいい、この程度の句ならそれでいい。
「矢印」はフジモン先生の言うとおり。映像が見えてない。

夏井先生
下五音数多いからって「夏匂い」はないでしょうよ。音数減らせばいいってもんではない。
梅沢名人 はい、はい。ごめんなさいね。
浜田 ギスギスしてる。
夏井先生
名人2人がおっしゃるようにこの句はちょっと抽象的。「矢印」が何だかわからない。
良いところは「矢印」を詩の言葉として使おうとしていて、表現しようとする意志はある。
映像が圧倒的に少ないので、言葉を削って映像を足す。どこが意味が重複しているか。

本人 「矢印」と「向かう先」。

夏井先生
……いや、そうじゃないでしょ。理解したうえで相槌を打ってください。
中七の「向かう」「先」の意味の重複に気付くべき。「向かう」「は」は不要。
夏「空」として矢印の先の視線を上に向かう映像にし、匂い「立つ」として、複合動詞を綺麗に決める。
感覚はあるから勉強しましょう。

[ここがポイント]
重複を避ける

添削後
矢印の 先に夏空 匂い立つ

◆3位 凡人60点 山西惇
梅雨晴れの 水たまりのビル 跳び越えて

【本人談】
長い梅雨が明けてワクワクしながら道を歩いていたら、水たまりにビルが映っていて飛び越えたくなるようなウキウキした気持ちを詠んだ。

藤本名人
写真そのまま。そのまま字に起こした感じが否めない。

梅沢名人
写真見て書いたなら素晴らしい。俳句とはそういうもの。

夏井先生
この議論はおっちゃんの勝ち。写真を見てない人に全く同じ映像を脳内に思い浮かばせるのは描写の力。
キッチリ描写するなら描写する。発想を飛ばすならキチンと飛ばす。そのメリハリは重要。
この句の問題点は「中八」と「カメラワーク」が残念。予定調和な流れになっている。
「水たまり」のアップから始め、最後「梅雨の晴れ」とする。
ビルを跳び越えた瞬間に梅雨晴れの空にカメラが動いた方が季語が活きる。
描写する力があるので伸びる。

[ここがポイント]
ドラマチックに場面を切り取る

添削後
水たまりの ビル跳び越えて 梅雨の晴れ

◆4位 凡人50点 丘みどり
たまり水 漣走って 夏が来(き)ぬ

【本人談】
風が吹いて水たまりにさざなみが立って、夏の風景が映し出されてもう梅雨が明けたんだなという心情。

梅沢名人
たまり水って汚い。水たまりの方がいい。
ファンから頂いた俳句なんか読んでるからロクなことがない。

夏井先生
どこに違和感があるか。「たまり水」は澱んでいて、夏が来るというハツラツとした感じではない。
つまらない考え。「水たまりの」と上五を字余りとする。
湖ではなくたかが水たまりなので、漣「走る」はオーバー。走った瞬間に終わる。
「小さき」とわざと強調する。下五は「夏来たる」としてハツラツした感じに。

添削後
水たまりの 小さき漣 夏来たる

◆最下位 才能ナシ37点 宮田俊哉(Kis-My-Ft2)
空梅雨や てるてる坊主 寂しげに

【本人談】
発想を飛ばすフジモン流にした。
発想を飛ばして写真ではなく、てるてる坊主を主役に考え、てるてる坊主の気持ちを詠んだ。
空梅雨では自分の仕事がなくて寂しいのかなという気持ち。

梅沢名人
師匠を間違ってる。こんなのを参考にしてるとロクな俳人にならない。
梅雨にてるてる坊主は当たり前。凡人の発想でどこにも飛ばしてない。
こんなの目標にしているから。

本人 師匠を間違えました。梅沢師匠。

夏井先生
発想を飛ばしたってどこへ飛んだ?ジャンプして2cmの位置へ落ちただけ。
あまりにもベタな発想が1つめの問題点。
「空梅雨」だから「てるてる坊主が寂しげだ」という原因理由を述べたのが2つめの問題点。
「寂しげに」という擬人化が説明。「空梅雨なんだもん」で終わる。これが3つめ。
中七「てるてる坊主の」と字余りに。「てるてる」と同じ音なので字余りはギリギリ許容できる。
下五を映像に。作ったまま使われないてるてる坊主の汚れてない「白」とし、お日様が照っているので「まぶし」とする。
直しても1つめの問題点はずっと残る。せいぜいここまで。

添削後
空梅雨や てるてる坊主の 白まぶし

★特待生昇格試験★

◆「歩行量調査 戻り梅雨の 無言」 藤本敏史(FUJIWARA)

【本人談】
歩行量調査の係員に発想を飛ばした。季語は梅雨が明けた後の雨。
雨の中、カウントするアルバイトの青年が無言でカチカチしているのが寂しげな情景なのを詠んだ。

梅沢名人
素晴らしいですね。「歩行量調査」なんて早口言葉みたいなものを俳句にするとはすばらしい。

夏井先生
この句の評価のポイントは「句またがりという型」を選んだ是非です。

■査定結果
名人9段へ1ランク昇格

理由:型が的確

夏井先生
この句の成否を決めたのは「歩行量調査」という長い言葉をどこにどのような型で入れるかという判断。
字余りは上五にもってくるのが定石だが、この句はその型ではなく句またがりとして中七に重なっている。
長い上五「歩行量調査」+七五にしなかったのが良かったのか。簡単なこと。
もしそうする場合、七五の字が足りないので別の情報を入れないといけないが、これ以上の言葉を必要としていない。
この句で言いたいことが言えていると客観的な判断を見事にした。
最後の「無言」は状態を言っているようで映像と思いを描いている。
「雨がまた降ってきた」という調査員の想いを考えて「無言」で止めた。
直しはいらない。

添削なし

◆「道ばたの 花束ひとつ 虹立てり」 梅沢富美男

【本人談】
写真の外側にありそうな花束に発想を膨らませた。
道端によく花束置いてありますよね、事件か事故か。そういうことがあったと思います。
そしてふっと空を見たら虹が出ているという気持ちを詠んだ。

藤本名人
悲しすぎません?

本人 悲しい句です。僕の気持ちが悲しいので…。

夏井先生
この句の評価のポイントは「ひとつ」の是非です。

■査定結果
名人9段へ1ランク昇格

理由:様々な物語が見える!

夏井先生
映画のオープニングのワンシーンかと思う。
道端に花束が置いてある。交通事故でお亡くなりになった方かなと思って通り過ぎる。
沢山の花束や飲み物などをお供えしている場合もあるが、「ひとつ」でいろんなストーリーが立ち上がる。
加害者のご家族がお悔やみのつもりでとか、事故は何年も前のことで命日にたった1人が花束を供えるとか。
「ひとつ」の数詞が色んな物語を読み手の中に構築していく。
カットが切れて「虹立てり」はどういう人が花束を置いたかと言う全ての読みを受け止める。
悲しみ・憤り・償い・祈り…。季語をしっかり選んで「立てり」と鮮やかに虹が上がった様子を言う。
直しはいらない。

添削なし

梅沢名人 お前な、ちょっと上に行ったからって急に偉そうな口きくなよ。
浜田 急に変わってるやん。
藤本名人 情緒がおかしすぎる。大丈夫ですか。休んだ方がええ。
梅沢名人 初めに10段になるのは俺だ!

編集後記
1位の句は展開がうまかったですね。さりげなくアルファベットを持ってくるあたりもなかなか斬新だったと思います。
3位の句は写真の描写ができていてなかなか良かったと思います。この番組は発想を飛ばす句が多いですが、基本に忠実に描いていて2位でも良かったのでは。
宮田君は発想を飛ばすと言っておいて「てるてる坊主」というベタな発想で終わってしまいました。俳句ユニットを語るにはまだまだお勉強が必要なのでは。
フジモン名人ですが、この句の良さは正直わかりませんでした。「歩行量調査」の着眼点はいいんでしょうけど。梅沢名人も言葉は褒めていますが言い方がディスっていたのが印象的。長い上五は「ガントリークレーン」の句を思い出させますね。
降格後元気がない梅沢名人でしたが、尻上がりに調子を上げてきました。「虹」の句は以前名人に昇格した時も詠んでいたのでデジャブ感がありましたが、良い句だと思います。いよいよ3名人が横並びになるというバラエティ的な展開となり、果たして宣言通り10段に一番乗りなるのかというところですね。


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