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20230608 プレバト!!俳句紹介【水族館】

2023年6月8日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※18日に全て更新しました。大変お待たせ致しました。
→プレバト!! 公式ツイッター/公式インスタグラム

挑戦者→山西惇[4],紺野まひる[2],橋本良亮[9],イワクラ[3],中田喜子[65],藤本敏史[91],梅沢富美男[198] ※数字は挑戦回数

●お題:水族館
水族館②

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位72点山西惇
熱帯魚アクリル越しのオーディションねったいぎょあくりるごしのおーでぃしょん
2才能アリ2位70点紺野まひる
夏空や石鯛掲ぐ父の遺影なつぞらやいしだいかかぐちちのいえい
3凡人3位47点橋本良亮
(A.B.C-Z)
夏日影水槽の下掻い潜るなつひかげすいそうのしたかいくぐる
4凡人4位45点イワクラ
(蛙亭)
夏の昼ペンギンの様に手を引かれなつのひるぺんぎんのようにてをひかれ
5名人7段で現状維持中田喜子
鯱戯け尾ひれかみかみ南風しゃちおどけおひれかみかみみなみかぜ
6永世名人24句目に掲載決定藤本敏史
(FUJIWARA)
ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜ごんどうなくすいぞくかんをでてびゃくや
7特別永世名人6句目のお見事!梅沢富美男
夏のほかペンギンの飛ぶ大水槽
※上五を除く12音が事前に番組予告で公開
なつのほかぺんぎんのとぶだいすいそう
順位発表順:3位→2位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録
紺野まひる△1※元宝塚女優で9年ぶりの挑戦。「575に収めらない隠れた気持ちが爆発した」。
山西惇○1△2※京都大学出身『相棒』俳優としておなじみ。3回目で才能アリを獲得しただけに「下がりたくない」と燃える。
橋本良亮○2△4×2※2回連続才能アリで「落ちたくない、早く発表したい」と熱い。
イワクラ△1×1※相方・中野が芸術査定で結果を出しているため「相方が調子こいている」と闘志を見せる。
★ランキングシートの分布は明かさずに発表。

●それでは順位別に見ていきます。

◆1位 才能アリ72点 山西惇
熱帯魚 アクリル越しの オーディション

梅沢永世名人 まあね。まあまあ…。

【本人談】
子ども連れて水族館に行くと、南の海を再現した熱帯魚の水槽でバーッとみんな集まっている。「私、これが好き~」「何て名前~?」みたいなのバーッと聞いてくる。それが熱帯魚のオーディションをしているみたいだという。

藤本永世名人 僕はパッと見た時に、熱帯魚を飼っている会議室でオーディションをしている風景なのかなと思ったんですけど。
本人 あ~なるほど。

夏井先生 
え?そういう句だったの?と逆に思った。
私はフジモンさんと同じように読んだ。
俳句は文字面が勝負のため、結果オーライと言うしかない。
作者の話を聞かなきゃよかったと今思っている(笑)。
そういう風に読んだとき、「熱帯魚」という季語が大変よく効いてくる。
熱帯魚は水槽の中に入っている。
そしてアクリル越しにオーディションを受けている人たちも、アクリルという水槽の中でオーディションを受けているかのような、そういう熱帯魚に自分がなって品定めされているかのような。
そういう緊迫感のようなもの。
熱帯魚の句としては非常にオリジナリティのある取り合わせを持ってきたと、そう信じて1位に選んだため、何も聞かなかったことにします(笑)。
浜田 とりあえずこの句として直しは…。
夏井先生 直すことないし、いい句です。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 作者の話を聞かなきゃ良かった(笑)。

橋本 素直に喜べない。
浜田 いや、おめでとうございます。
本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
本人「好きな熱帯魚を選ぶ水族館の子の様子」
え?そういう句だったの?
俳句は文字面が勝負で結果オーライ
作者の話を聞かなきゃよかった
季語が大変よく効いてくる
措辞もアクリルという水槽の中にいるよう
自分が熱帯魚になって品定めされる緊迫感
オリジナリティのある取り合わせだと信じた

添削なし


◆2位 才能アリ70点 紺野まひる
夏空や 石鯛掲ぐ 父の遺影
※「夏空」と「石鯛」の2つの季語がある一句。

【本人談】
水族館に行くと潮の香りがする。亡くなった父は毎週末仲間とともに魚釣りに行っていて、実家にも父が嬉しそうな笑顔で大きな石鯛を釣って嬉しそうな写真が、下から撮ってあって空とともに写ってあるので、それを思い出すのが水族館という場所。

梅沢永世名人 惜しかったんですよ。
本人 どこでしょうか。
梅沢永世名人 「父の遺影」とあると字が6つ(→6音)ありますよね。これを6つじゃなくて、5つにきちっと収めたらもしかしたら優勝だったかもしれない。
浜田 だからどうしたらいいんですか?「父の遺影」
藤本永世名人 ねえ。
梅沢永世名人 急に言われても(笑)。
浜田 いやいや…。
藤本永世名人 いっつもですやん。
梅沢永世名人 なんか、お父さんのなんちゃらかんちゃらにまとめた方が。
藤本永世名人 「なんちゃらかんちゃら」(笑)。絶対答えないっすよね、そこ。

夏井先生 
けっこう難しいこと(季重なり)に挑戦している。
「夏空」が目の前にある実体のある季語で、「石鯛」は遺影の写真の中にある石鯛で、季語としての力が弱い。
2つの季語を入れて強弱をつけるのは勉強していると思った。
おっちゃんの指摘はその通りだと私も思う。
下五は5音で収めるのが、この句の内容なら気持ちが良いに違いない。
作品として考えたとき、「父の」と敢えて人物を具体的に言わない方が作品の幅が広がることがある。
「石鯛を」から始めると夏の魚の石鯛の句だと思う。
「掲げる遺影」の後に「夏の空」と着地する。
こうすると、強弱が出て最後に「夏の空」とピッタリと終わる。

本人 (拍手)
浜田 いやいや。叩いている場合ちゃう。
本人 ウットリしました、先生の。
浜田 そうですか。

●解説のポイント
難しいこと(季重なり)に挑戦
「夏空」が実体のある季語
「石鯛」は写真の中で季語の力が弱い
強弱をつけるのは勉強している
下五は5音で収めるのが気持ちが良い
人物を具体的にしない方が作品の幅が広がる
「石鯛」から始めて「夏の空」に着地

添削後
石鯛 掲遺影 夏の空


◆3位 凡人47点 橋本良亮(A.B.C-Z)
夏日影 水槽の下 掻い潜る

梅沢永世名人 うん…。  

【本人談】
太陽が光って水槽が凄くキラキラしている。その光から逃げた先に水槽の中へ飛び込んできた。「搔い潜る」は「もぐる」感じの意味もある。

梅沢永世名人 いや、これはね橋本君ね。写真を見てるから水族館だなと感じるんですよ。写真を見てなかったら「水槽の下」とくるとね、金魚か熱帯魚かと思う。その下をヘコヘコヘコと搔い潜っているように読めちゃう。
藤本永世名人 擬音がおかしくなかったですか?「ヘコヘコ」ですか?(笑)
梅沢永世名人 狭い所を…「ヘコヘコ」。
藤本永世名人 擬音がちょっとおかしい。

夏井先生 
これは兼題写真が見ている人と見てない人で違いが出る。
俳句は字面が勝負のため、そこのミスがあった。
頭に「夏日影」(※夏の太陽の光のこと)という季語が出てくる。
「影」とあるが夏の日の太陽の光をいう季語。
ほとんどの人が野外を思う。
次に「水槽」とくるから、大きな水槽ではなく金魚やメダカなどを飼う小さな水槽だと、この語順では思ってしまう。
「搔い潜る」で結局この人は水槽の中にいるのかと。
着地が分からなくなっていく。
「潜る」とあれば「下」は不要だと判断してほしかった。
水槽の大きさからいく。大きな水族館の水槽なら「巨大水槽」と書いてしまう。
「潜れば」で"くぐると"の意味。
「夏のひかり降る」くらいでどうか。
あなたのイメージだと。あなたが書きたかったのはこれではないか。

本人 あの~、まさにそうでした(笑)。

●解説のポイント
兼題写真がないと意味が変わる
季語は夏の太陽の光
金魚やメダカの小さな水槽だと思う
作者が水槽の中にいる?
「潜る」とあれば「下」は不要
水族館なら「巨大水槽」と書く
作者が書きたかったのはこれ?

添削後
水槽 潜(くぐ)夏の 


◆4位 凡人45点 イワクラ(蛙亭)
夏の昼 ペンギンの様に 手を引かれ

【本人談】
小さい子が親に水族館に連れてきてもらい、父と子がペンギンの様に連れられていて、それを見る母が「あんたがペンギンみたいだけどね」と。

藤本永世名人 この句だけだと、誰の手を引いてるの?って思ってしまうね、イワクラちゃん。
梅沢永世名人 そうだ(笑)。
本人 あ~なるほど。それをちゃんと言葉で表す…。
藤本永世名人 言葉で入れた方が…。
本人 あ~、想像してくださいとかではなく。
藤本永世名人 うん、かなり想像せなアカンことになるから、それはね。

夏井先生 
これはフジモンさんの指摘の通りだと思う。
さらに中七は8音になっているが、中七は極力七音にするのは定石の一つ。
「ペンギン」から始めるべき。
「様に」ではなく「ごと」で比喩だと分かる。
ここからはジュニアさんの得意技を借りる。
浜田 アハハ、「吾子」や。
夏井先生 「ペンギンのごと手を引かれ」。「吾子」を用いる。
藤本永世名人 うわ~、出た。
夏井先生 「吾子の夏」と着地する。
藤本永世名人 バカの一つ覚えみたいにね、ジュニアってね「吾子」使うんですよね(笑)。
夏井先生 夏の季節がずっと親子を包んでいく感じになる。

本人 ジュニアさんに早く聞いとけば良かった(笑)。

●解説のポイント
藤本名人「誰の手を引いてるの?」に同意
中七の字余りは解消すべき
「ペンギン」から始め「ごと」で比喩に
ジュニアの得意技「吾子」を用いる
夏の季節がずっと親子を包む

添削後
ペンギンの 手を引かれ 


★特待生昇格試験★

→<名人4段>・中田喜子は先日の浜田杯で12位と惨敗した。
中田名人 「プレバト!!」が橋田壽賀子賞を受賞したので、私ホントに嬉しくて…。
浜田 ほんとにね、皆さんのおかげです。ありがとうございます、ホントに。
中田名人 でもね、浜田さん小さい声でね「最近あんまり成績良くないな~ヤバいんちゃう?」って言われて(笑)。夢見ました、帰ってきて(笑)。

◆『鯱戯け 尾ひれかみかみ 南風 中田喜子

梅沢永世名人 うん。

【本人談】
シャチがプールの水面にそっと顔を出して、プールサイドに上がっている他のシャチの尾ヒレにいたずらをするという句を作った。

★評価ポイント
上五を擬人化した効果の是非

■査定結果
名人7段で現状維持

理由:誤読を招く表現

本人 あ~!!(笑)
藤本永世名人 凄い、もう超音波ぐらいの高さ。
浜田 殺人現場を見たかのような。
藤本永世名人 ねえ。

夏井先生 
「鯱」の字から始まる。
この字だと"しゃちほこ"とも読めるため、脳が勝手にシャチホコを思ってしまう。
私は名古屋城のシャチホコを思ったため、シャチホコがおどけるとは何だ?と思った。
読み進めていってシャチホコではなくシャチなんだと。
語順は季語から始めるべき。
「南風(みなみかぜ)」でも良いが、「南風(なんぷう)や」と詠嘆した方が良い。
動物は「鯱」と書きたい気持ちも分かるが、「シャチ」と片仮名にしたい。
「シャチの尾ひれを」とし、「噛む」と書く。
ここで2匹目。「シャチも」とここで余韻を出す。

浜田 さあ、中田さん。アハハ。
本人 …ア~~~~!(笑)
浜田 ヒャーー言うてたもんね。
本人 今回は本当に8段なれると思ったので。いやいやいやいや~。

●解説のポイント
「鯱」はしゃち・しゃちほこ
脳が勝手にシャチホコを思う
名古屋城のシャチホコがおどける?
語順は季語から始めるべき
「南風(なんぷう)や」と詠嘆する
動物は「シャチ」と片仮名に
2匹のシャチだと表現したい
最後に「シャチも」で余韻を残す

添削後
南風 尾ひれ 


★永世名人 フジモンのお手本★

→<永世名人>・藤本敏史(FUJIWARA)は5人目の永世名人昇格後、初の査定。
梅沢永世名人 浜田さん、怒ってやってください。
浜田 何?
梅沢永世名人 女優さんの顔見て「キレイキレイ」とうるさいんです、横で。
浜田 それはね…。
藤本永世名人 それは別にいいじゃないですか。
梅沢永世名人 何が?
藤本永世名人 僕最近、仕事場にパートナー見つけに来てるんで(笑)。半分ね、半分。
***
浜田 さあここはフジモン、1発目。
藤本永世名人 1発目なんで。掲載決定にしたいですね、是非。
浜田 分かりました。

◆『ゴンドウ鳴く 水族館を 出て白夜 藤本敏史(FUJIWARA)
※季語「白夜」は高緯度の地域の暗くならない夜のこと。

【本人談】
水族館のショーで、イルカは有名だがちょっと大きめの「ゴンドウ」(ゴンドウクジラ)というクジラの仲間。ショーを見て帰ろうかと思ったとき、そのゴンドウの鳴き声がちょっと遠くの方から聞こえてきて、水族館を出たら夜なんだがまだ明るかったという。

梅沢永世名人 いや、これはいい俳句じゃないですか。
本人 あら。
梅沢永世名人 うん、もうホントにこの絵面をずーっと順番に読んでいくと、それが場面が出てきますもん。
本人 じゃあ、もう「掲載決定」ですね。
浜田 さあ、どうなるんでしょう。
梅沢永世名人 先生が決めるから(笑)。

■査定結果
永世名人24句目に掲載決定

理由:確かな時間表現ができている

本人 やった~。いや~。お~、嬉しい。
(査定評後)
本人 そうなんですよ、確かな時間表現を表現したかったんですよ。

夏井先生 
まず「白夜」(※北極や南極に近い場所で夏に太陽が沈まない現象)という季語は、太陽が沈まない現象だが、緯度の高い地域とか国とかそういう場所だとこの季語だけで分かる。
この着地が上手いというのを褒めておきたい。
そして、「ゴンドウクジラ」という生き物を「鳴く」と持ってきた。
今、目の前でゴンドウクジラが鳴いている水族館だなと思う。
すると、その水族館を出て今白夜の中に私は立っていると。
俳句で時間をたった17音の中で表現するのは本当に難しい。
非常にサラッとやっていて、なおかつ「白夜」という季語をしっかりと主役に立てている。
これはもう確かな力が無いと時間表現はできないし、季語もここまで主役に立てることもできない。
お見事だと思う。

浜田 掲載決定でございます。おめでとうございます。これあと何句になったの?
清水アナ 句集完成に必要な俳句は残り26句ということで、ここで千原ジュニア永世名人と並びました。
本人 あ~わかりました。
浜田 並びました。

●解説のポイント
季語は高緯度地域で太陽が沈まない現象
「白夜」の着地が上手い
目の前でゴンドウクジラが鳴く
その水族館を出て白夜の中に立つ
俳句で時間を17音で表現するのは難しい
非常にサラッとやっている
季語「白夜」を主役に立てている
確かな力が無いとできない

添削なし


★特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句★

→<永世名人>・梅沢富美男は5回連続「お見事」と絶好調。
清水アナ 浜田杯の反響が大きかったそうですね。
梅沢永世名人 「おめでとうございます」「おめでとうございます」「次のタイトル戦は必ず取ってください」。これからは春夏秋冬とこう(肖像画を)飾りますから。
浜田 フジモン見て下さい。
藤本永世名人 2回(春・秋)獲ってますよ。僕を前にしてよくそういうこと言えますね(笑)。
***
清水アナ ここから梅沢さんには名人たちよりもハイレベルな俳句で番組を美しく締めて貰います。
梅沢永世名人 はい。
清水アナ ここのところ、5回連続で「お見事」と査定されていて喜んでいますが、本来特別永世名人というものは「お見事」が普通でガッカリなんてあってはならないこと…。
浜田 そらそうです。
藤本永世名人 そらそうです。
梅沢永世名人 まあまあまあまあ、娘。そういうね、キツいことは言わないの(笑)。ね。

◆『夏のほか ペンギンの飛ぶ 大水槽 梅沢富美男

【本人談】
「夏のほか」(※夏の暑さを一瞬忘れること)は蒸し暑い夏の時期にちょっと一瞬涼しいなと感じる、そういう季語。私は水族館に子ども連れて行ったときに、他の子どもが「ペンギンさんって鳥なの?魚なの?」っていうのをお母さんに聞いてたのを思い出した。「あ、これだ」と。水族館の中からペンギンを見ると、ペンギンがこう…(両手を飛ぶようなしぐさを見せて)飛ぶように泳いでいる。ペンギンさんがヒュッヒュッヒュ…。「あ、空を飛んでいるようだ」と。

本人 これが特別永世名人の俳句ですから。これから廊下ですれ違った時には「梅沢先生」と呼んでください(笑)。
浜田 いやいや、もうええがな。

■査定結果
特別永世名人6句目のお見事!

理由:よくこの季語にチャレンジした!

本人 アハハ。先生が言うんだ。ええ?
藤本永世名人 嬉しそう。

夏井先生 
「涼し」という季語の傍題で「夏のほか」や「夏のよそ」などがある。
この季語を知らなかった。
1年前に初めてある勉強会でこういう句が出てきて初めて知った季語。
俳句40数年やっているが、まだ知らない季語があるんだと思って、去年勉強したばかりの季語。
それをおっちゃんが知っているという事実にまず驚いた。
この季語に挑戦した句も今までいくつか見たが、見事に使いこなしたのはこれが初めて。
まさに水族館の中の大水槽、上をバーッとペンギンが飛ぶと。
この瞬間に、季語がこれだと思ったはず。
この季語によくチャレンジした、この季語をよく知っていたと。
おっちゃんこう見えて、コツコツ勉強しているんだなと、そこに感心した。
チャレンジを褒めたい一句。

●解説のポイント
「涼し」の傍題で「夏のよそ」などもある
1年前に自分が勉強会で知った季語
40数年やってて知らない季語があった
それを梅沢が知っているのに驚いた
この季語に挑戦した句をいくつか見た
見事に使いこなしたのはこれが初めて
水族館の大水槽にペンギンが飛ぶ
季語がこれだと閃いた
コツコツ勉強していることに感心
チャレンジを褒めたい一句

添削なし


浜田 ということでお見事でございました。いやちょっとこの、顔が腹立つから(シュレッダーで)消しましょう(笑)。
藤本永世名人 いいですね。
梅沢永世名人 浜田さん、やめてくださいよ。夏井先生がやっとよく見つけたって言ってる…。
藤本永世名人 笑顔が小憎らしい、もう。
梅沢永世名人 何が!
藤本永世名人 笑顔が下品なんですよ。
浜田 なあ。
梅沢永世名人 何が笑顔が下品だよ。

★次回6/15は「夏の夕」が俳句の兼題です。


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コメント

No title

追伸:
その観点で、同じく6/10付けの「そのまんま名無しさん」のご感想はとても参考になりました。
ありがとうございました。

No title

6/9の私のコメント(藤本永世名人の「ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜」)に対する6/10の匿名希望さんの返信内容(類想の例として藤本永世名人ばかり挙げて、藤本永世名人に関する嫌な思い出でもあるのですか?)についてですが、私自身このサイトへの投稿は初めてですので、そのような方とは異なります。
私の純粋な疑問に対する皆さんのご意見をお聞かせ頂きたかっただけであることご理解下さい。

No title

4位の句
・ペンギンのようによちよちした歩き方の人が手を引かれている。引かれ、とあるのだから引く側もいる。
・恐らく子どもかとは思えたが、夏の昼、ペンギンみたいなヨチヨチ歩きをしているのが誰か(リハビリ中の人が自虐的に述べている可能性だってある)、誰が手を引いているのかを明確にすべきだった。

3位の句
・句だけ読んだ場合、ぎりぎり養魚場に思えた。
・夏の日差しのさす屋外の養魚場に沢山水槽が並んでいる、それが地べたに置かれているのでなく、台の上に置かれている、そこを搔い潜るのか?と。
・言いたいことを上手く言えていないタイプの句だろう。
・これまで2回連続で才能アリはとっているのだから、今後も出演していくなら、他の方の句の解釈、鑑賞、そして自分の句についても客観視できれば伸びしろがある方ではなかろうか。

2位の句
・空や雲と遺影や誰かの思い出や遺品という取り合わせは類想感がある。
・原句は三段切れで下句が字余り。夏空がドンと示されて、そこからカメラワークが石鯛を掲げる父親の遺影へ移る(ああ、夏空が晴れ渡っている、そういえばこんな日に父は石鯛を釣り上げたんだった、と遺影を見る)。
・添削句は遺影を見てから空を見るというカメラワーク。三段切れと字余りの問題も解消されている(石鯛を掲げる遺影を見ていた。夏空を見上げる→遺影の人のことをいろいろと夏空に重ねて考える)。
・余韻の事を考えると添削句だろうか。

1位の句
・今回はたまたま映像を先に見てから感想を書いているが、句だけ出てきた時に、以下のように思った。
・熱帯魚→アクリル越しの、とくるので、アクリル水槽の熱帯魚:カラフルな熱帯魚がたくさんいる、と思い浮かべる→オーディション、で熱帯魚の映像と呼応するように、オーディション会場でアクリル板越しに様々な衣装を着た受験者たちを思い浮かべる。
・自解を聞いて「なんじゃ」となった句だった。句そのものが良いかなと思えたのに、言いたいことを上手く伝えられず、うっかりホームランになった句だったとは。
・自解を聞かなければよかった。

中田名人
・番組で指摘された「鯱」が「シャチホコ」に読めるという問題は、「鯱」に続いてすぐ「戯け」が出てきており、すぐに無生物であるシャチホコが戯れる訳はないし、シャチは遊ぶ生物だと分かっていれば、そんなに迷うところではないと思った。
・しかし、これは、別な言い方をすれば、原句では「戯け」という説明的になりそうな単語が必要になってしまっているともいえる。この後の句の展開を見ると、「戯け」と情報が重複するように「尾ひれかみかみ」と、平仮名表記で、動詞を重複させることでオノマトペ的になった「かみかみ」が出てくる。「戯け」と「かみかみ」のどちらかを捨てるとして、説明的なので「戯け」を捨てるなら、「鯱」は平仮名表記の「かみかみ」と合わせて「シャチ」とした方が良いのではないかと。
・句の中に出てくるシャチの可愛い?遊びなら、やはり漢字では固い。
・なお、原句ではシャチが戯けて「何の」尾ひれをかむのか分からない。シャチに限らずイルカ等もそうなのだが、頭のいい海獣は、他の生物(例えばマンタとか)のヒレを食べる目的でなく、遊びやストレス解消で嚙み千切ったりもする……やられる方としては「戯け」どころではない。よって、もう少し「戯け」の内容がもう少し平和でほのぼのしているのを示してほしかったところである。


藤本永世名人
・ゴンドウ、で小型の鯨であるゴンドウクジラ(巨頭鯨)と大体わかる。鯨も季語であるが、「鯨」を外してカタカナ表記にしてぼやけさせている。句の中の時間経過を見ると、主体である人物が今感じている季語は白夜だと分かるので、季重なりを上手く回避したと思える。
・ゴンドウクジラは何種かいるが、小型クジラで体が白くなっていく。この体色のイメージと白夜が重なる。

御大
・季語もさることながら、中句の「ペンギンの飛ぶ」で映画「旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ」とか、サンシャイン水族館といった「あそこか?」と現実の水族館を思わせるのが上手いと感じた。

※なお、藤本永世名人の句については、私も既視感があったところです。というのも、「夏井いつきの おウチde俳句くらぶ」という投句サイトで、6月10日〆切の兼題が「漂うミズクラゲ」の写真でした。作句のために水族館に行ったり、動画を見たり、「水族館 俳句」とネット検索したり。そんな中、「水族館 俳句」で検索をかけると「俳句季語一覧ナビ 水族館を使用した俳句(https://www.haiku-kigo-ichiran.net/ku8209/)」が上位でヒットします。そこを開くと、確かに対馬康子先生の「鯨鳴く水族館を出て小雪」という句が掲載されています。
このことについて、パクリかどうか?だけでは済ませたくないのが心情です。

鯨鳴く水族館を出て小雪
ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜

仮に、藤本永世名人がこの句を参考にしたとします。

・鯨がゴンドウとなることで、よりどんな生物が鳴いたか明確にはなっている。
・鯨と小雪の取り合わせは天候や触覚を鯨も感じているのかとも思えるが、ゴンドウと白夜だと、天候、白夜の頃の温度、そして体色とあたりの白さも呼応させてイメージが広がるかもしれない。
このように捉えると、換骨奪胎をしようという試みが感じ取れもする。
・鯨がゴンドウとなり、字余りとなった
・既に世に出されている句と11音も重複している
・ゴンドウが鯨の一種だと思える者には季重なりを誤魔化したように見える
このように取れば、「『型』で学ぶはじめての俳句ドリル」(岸本尚毅・夏井いつき共著)のP241から紹介される「低俗な言い回し」のうち「達者ぶっているだけで、かなり安っぽ」い句とも見える。

そもそも藤本永世名人がこの句自体を全く知らなかったら失礼な話です。

ただ、自分自身が作句する身であり、句を作るのに詰まると句集やネットなどで他の方の句に触れ鑑賞することが何度もあります。この行為を通じて、「こんな発想があるなんてすごい」「こういうフレーズや言い回しを使ってみたい」となることも良くあります。そんな中、投句後に既視感のある句を送ってしまっていたと冷や汗をかいたことが何度かある、ここまで書いて、私はこの話についてはこれ以上触れないようにいたします。

一位の句

作者の解釈は、兼題写真がないと成り立たない、そういうことですよね。
私は、兼題写真があったので、作者の意図をすんなり受け入れてしまいましたが、先生がいつも言っている、字面だけが勝負、を考えた時、作者の意図が伝わらなくなる、そういうことなんでしょうね。

梅沢特別永世名人について

最近の御大は飛ぶ鳥を落とす勢いですね!
実はご本人やファンの方には本当に申し訳ないのですがボツ(今ならガッカリ)査定で先生や浜田さんに怒られ、シュレッダーになる展開が面白くて癖になります。しかし最近はそれがないですね。(怒られる展開になることはなくはないですが)
今回こそシュレッダーか?と思いましたが、予告でお見事となると読めてしまいました。

とはいえ、今回の句は間違いなく良かったです。季語との取り合わせで清々しい情景が浮かびました。

藤本永世名人について

>匿名希望さん

すみません、類想の例として藤本永世名人ばかり挙げて、藤本永世名人に関する嫌な思い出でもあるのですか?
類想はあるとしても番組に出演している人の中で藤本永世名人ばかりが既存の句に似たものを作っているとは到底思いませんので…
以前藤本永世名人のことばかり指摘していた人と違う方ならすみません。

No title

フジモン永世名人の「ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜」の句についてですが、俳人・対馬康子氏の「鯨鳴く水族館を出て小雪」に酷似しています。
“類想類句”として許容すべきでしょうか?

昨日のプレバト

フジモンが幸先良く掲載決定を決めるといい、おっちゃん(梅沢さん)が6回連続でお見事といい、とても良い内容でしたね。(これにより、ジュニアさんとフジモンが24句と並ぶ形になった)

追記
俳句とは関係ないけど、消しゴムはんこの査定員のお手本もすごかったですね。

中田喜子七段
「しゃち・しゃちほこ」問題よりかは「戯け」が説明っぽいのに引っ掛かった。「かみかみ」という戯けた雰囲気の単語があるから尚更である。鯱(しゃち)の動きに音数を割いた結果季語「南風」も付け足しっぽくなる結果に。
添削のように切れは加えずに「南風はシャチを甘噛みせるシャチへ」とするのもありかと思った。

フジモン永世名人
初の句集挑戦は無事掲載決定。
白夜が見えるような立地の水族館は自分にはよく分からないが(海洋哺乳類の研究施設を兼ねる水族館アラスカシーライフセンターから発想したのだろうか?)、光景としてきちんと描けている。
時間経過を巧く17音に纏めているほか、白夜の淡い色合いとクジラの低い鳴き声に取り合わせのセンスが光っている。

梅沢富美男特別永世名人
自分も「夏のほか」は初耳だったが「夏の暑さを忘れる」という意味を知った途端とても良い季語を選んだなと感心。
普通の「涼し」よりも短時間を切り取ったであろう季語に加えてペンギンが「飛ぶ」という躍動感ある擬人化、「大水槽」と現実の光景に引き戻す下五も巧い。
涼しげな夏のひとときの句として大変素晴らしい。

余談だがアナが「特別永世名人はお見事が当たり前」と言っていたのが少し気になった。句集完成の時に比べて、高評価のハードルが下がっているということなのか(そのハードルを優々と潜ってしまった囀りの句もあったけど)。

1位 山西順
最初は自分も俳句の文法的に「熱帯魚が見つめる緊迫したオーディション」とイメージしていただけに、オーディションされてるのは熱帯魚だという説明を聞いて疑問が(ちなみに母は「ペットショップで熱帯魚の品定めをしている句」と思ったそうな)。
「アクリル」というのが水槽でなく「密を防ぐアクリル板」をイメージさせがちな昨今の言語変化も、読みの迷わせに拍車をかけている印象。
説明通りなら凡人が妥当な発想&語順だが夏井先生は「聞かなかったことにする」とまさかの温情措置。もう減点とか順位を入れ替えるのはやらないんだろうか。

2位 紺野まひる
空や雲の季語と遺影(遺骨)の取り合わせに類想っぽさが強いことに目を瞑れば季重なりも含めそこそこ出来ている。
「父の遺影」という下六も語呂が良く違和感はさほどない。とはいえ遺影で締めるのは夏の空に対してアンバランスな語順な上、三段切れっぽくも見える。
遺影が誰かを限定しない方が良いという添削だったが「父」であることにどうしても思い入れがあるのなら「石鯛釣った親父の遺影夏の空」とかもありかもしれない。

3位 ABCZ橋本
外の季語である「夏日影」と室内の「水槽」が合わさることで、何処にいるのか良くわからず「掻い潜る」と近景にしたことで更に分からなくなる句。切り取ろうとした部分は悪くないが、伝え方が足りない。

最下位 イワクラ
「ペンギンのよに」とかけば簡単に中七になるやんというツッコミはさておき、これも主体が分かりづらい句。「子」という情報は絶対に必要だった。それ以外特に言うことがない本当に凡人の句。

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