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今回も更新お疲れ様です
ジュニア永世名人
匿名希望さんの指摘ですが、自解では「あのテーブル冷え切ってるな」と語っているので「第三者の目線的」というのは本人の意図通りなのかもしれません。
シチュエーションを決めて光景と立場を確定すると分かりやすい一方、自分は「別れを切り出したいんだけれどできていない」という状況が見えました。コーヒーも冷めてるし、相手の気持ちも、その場の空気も冷めきっている。そんな雰囲気を感じる句と読み取りました。
御大
私もそのまんま名無しさんと同じく原句が好きです。
よくコメダだったりマックでフロートを飲んでいるのですが、原句には「なぜフロートが濁っていくほど時間をかけているのか」「なぜ減らないと感じるほど飲んでいないのか」が書いてありません。ここを読み手を信頼したポイントかもしれません。
自分の場合は外の天気がどうであれスマホゲームに夢中で濁るほど減らないなんてことはありますが、同じように「何か動画を見てる」「仕事に集中している」「会話に夢中になっている」など、それぞれの「フロートが濁るほど時間が経っているけれど減らないシチュエーション」に当てはめて楽しんでいく句だと感じました。勇気のいる中々の一物仕立てでしたが流石。
匿名希望さんの指摘ですが、自解では「あのテーブル冷え切ってるな」と語っているので「第三者の目線的」というのは本人の意図通りなのかもしれません。
シチュエーションを決めて光景と立場を確定すると分かりやすい一方、自分は「別れを切り出したいんだけれどできていない」という状況が見えました。コーヒーも冷めてるし、相手の気持ちも、その場の空気も冷めきっている。そんな雰囲気を感じる句と読み取りました。
御大
私もそのまんま名無しさんと同じく原句が好きです。
よくコメダだったりマックでフロートを飲んでいるのですが、原句には「なぜフロートが濁っていくほど時間をかけているのか」「なぜ減らないと感じるほど飲んでいないのか」が書いてありません。ここを読み手を信頼したポイントかもしれません。
自分の場合は外の天気がどうであれスマホゲームに夢中で濁るほど減らないなんてことはありますが、同じように「何か動画を見てる」「仕事に集中している」「会話に夢中になっている」など、それぞれの「フロートが濁るほど時間が経っているけれど減らないシチュエーション」に当てはめて楽しんでいく句だと感じました。勇気のいる中々の一物仕立てでしたが流石。
平場の句から発表順に
二位の句
・基本の型をちゃんと弁えている。中七の「計算ドリル」が句の登場人物の年代を表しているのは得。また、下五の「3回目」、ここが時間経過を表しているが、「3回目」を「夕立がなかなかやまないのか?」「ドリル1回自体は大した時間はかからないから、4回目はあるのか?」など、結構数詞から詠み手であり句の登場人物の心境を考える余韻も残されている。
・問題点は3を三と書くべきところと、三段切れ。ただ、全くの素人が「五音の季語+12音の一塊」(もしくは四音の季語に『や』を付けて+12音の一塊……この句の良いところは、「夕立や」に対して中・下の一塊が程々に距離があること)という型だけ習って三段切れだよ、と言われるのは傷つくだろう。夏井先生の指摘が切れの問題まで及ばなかったのは優しい世界だし意味はちゃんと通じた句だった。
・子どもと一緒に見ることもあった「えいごであそぼ」に出ていた子が13歳になってプレバトに出ていること自体感慨深かった。大きくなったなぁ。
3位の句
・「夕立を妬む」。夕立の良い部分を見つけて自分には足りない部分があるのだと、羨ましいと思いながら憎んでいる。
・「妬む」が心情的な動詞なので、普通なら「その気持ちを状況を描写して示せ」となる。しかし、「夕立」という負の印象もある自然現象と「妬む」という人間の負の感情を持つ動詞の組み合わせが掛け合わされ、季語「夕立」がなんか良いイメージになってくる。マイナス同士の掛け算みたいだ。
私はここまでは大絶賛です。
期日の充電席
・期日とは、ある特定の日、という意味。
・読み手は、何かの〆切の日という意味で「期日」、いわば「〆切期日」を言いたいのだが「期日」では良く分からない。ここは、ジュニア永世名人の「期日が分からん」、ご本人の「〆切日を入れたかったが入らん」というコメント通り。
・夏井先生は添削句で「言いたいことが全部入る」と仰ったが、自分ならば、「夕立を妬む〆切日の白紙」くらいにし、充電席は捨てる。この句だけで状況であり、夕立を妬むくらいの詠み手の苦悩は思い浮かぶだろうし、兼題写真にプリントしたらそれなりに合うと思えた。
4位の句
・はしゃぎすぎという指摘であり詠み手の反省もうなずけるし、やりすぎ感は否めなかった。
・ただ、「梅雨」など、負の印象も持つ季語をポジティブに捉えていく点だけは評価できる。措辞によって季語の印象も随分違ってくるもの。
・季語のイメージとは色んなものがあるのだと、はしゃぎすぎずに捉えていきたい。
1位の句
・「パパと子は」の「は」がやはりポイント。ある集団中に、他にいろいろあるなかの、特定の存在を「は」が見事に指し示した。
・「夕虹(虹の傍題)」の「テラス(露台の傍題)」が季重なり。しかし、これは上手な使い方。「季節が同じ」で、「天文+生活」の形など、時候や天文等、大きな季語に生活や生物の季語を組み合わせ、かつ、季語同士の意味の重複が無い場合、季重なりは成功しやすい。それを示していた。
皆藤名人
・原句は調べが悪い
・「腿に愛犬の熱」というと、自分の触感が主体となるが、「愛犬の熱腿に」とすると、犬の方が熱源となっていて、それを腿に感じられる句となる。
・梅雨寒を感じるカフェである、そこに、自分の腿に愛犬の熱を感じているというと、ちょっと自分大好き、愛犬を好きな自分が好き、という感じを受ける。
・それよりは、梅雨寒を感じるカフェである、見下ろせば腿の上に犬がいて、そこから熱を感じるという語順の方が、カメラワークの上でも得だった。
ジュニア永世名人
・いまいち何を言いたいのか、ぼやける句。というのも、怯者=臆病者であるが、何に臆病になっているのか分からないのと、梅雨の闇=五月闇、梅雨闇の傍題だろうか。五月闇とせずに「梅雨の闇」としたことで期間は広がっていること。
・また、「怯者の」の「の」。「の」は使い方が多岐にわたるので、「怯者の梅雨の闇」が、冷めたコーヒーによってもたらされたのか、元から感じていた闇だったのかなど。
・ただ、どんな読みを繰り広げても、怯者が冷めたコーヒーを前に何かしら思っているのは伝わる。文法とかの解説を前に、雰囲気で感じられた句だった。
・御大
・上と下を入れ替えても句として成立する句。
・御大の句は、濁っていくソーダフロートが減らないままそこにある。一方、上下を入れ替え、「減らぬままソーダフロート濁り行く」とすると、減らないままにソーダフロートが濁っていくという句となる。
・どっちが良いかは、読み手にお任せしたいが、私は御大の句の方が好き。
・基本の型をちゃんと弁えている。中七の「計算ドリル」が句の登場人物の年代を表しているのは得。また、下五の「3回目」、ここが時間経過を表しているが、「3回目」を「夕立がなかなかやまないのか?」「ドリル1回自体は大した時間はかからないから、4回目はあるのか?」など、結構数詞から詠み手であり句の登場人物の心境を考える余韻も残されている。
・問題点は3を三と書くべきところと、三段切れ。ただ、全くの素人が「五音の季語+12音の一塊」(もしくは四音の季語に『や』を付けて+12音の一塊……この句の良いところは、「夕立や」に対して中・下の一塊が程々に距離があること)という型だけ習って三段切れだよ、と言われるのは傷つくだろう。夏井先生の指摘が切れの問題まで及ばなかったのは優しい世界だし意味はちゃんと通じた句だった。
・子どもと一緒に見ることもあった「えいごであそぼ」に出ていた子が13歳になってプレバトに出ていること自体感慨深かった。大きくなったなぁ。
3位の句
・「夕立を妬む」。夕立の良い部分を見つけて自分には足りない部分があるのだと、羨ましいと思いながら憎んでいる。
・「妬む」が心情的な動詞なので、普通なら「その気持ちを状況を描写して示せ」となる。しかし、「夕立」という負の印象もある自然現象と「妬む」という人間の負の感情を持つ動詞の組み合わせが掛け合わされ、季語「夕立」がなんか良いイメージになってくる。マイナス同士の掛け算みたいだ。
私はここまでは大絶賛です。
期日の充電席
・期日とは、ある特定の日、という意味。
・読み手は、何かの〆切の日という意味で「期日」、いわば「〆切期日」を言いたいのだが「期日」では良く分からない。ここは、ジュニア永世名人の「期日が分からん」、ご本人の「〆切日を入れたかったが入らん」というコメント通り。
・夏井先生は添削句で「言いたいことが全部入る」と仰ったが、自分ならば、「夕立を妬む〆切日の白紙」くらいにし、充電席は捨てる。この句だけで状況であり、夕立を妬むくらいの詠み手の苦悩は思い浮かぶだろうし、兼題写真にプリントしたらそれなりに合うと思えた。
4位の句
・はしゃぎすぎという指摘であり詠み手の反省もうなずけるし、やりすぎ感は否めなかった。
・ただ、「梅雨」など、負の印象も持つ季語をポジティブに捉えていく点だけは評価できる。措辞によって季語の印象も随分違ってくるもの。
・季語のイメージとは色んなものがあるのだと、はしゃぎすぎずに捉えていきたい。
1位の句
・「パパと子は」の「は」がやはりポイント。ある集団中に、他にいろいろあるなかの、特定の存在を「は」が見事に指し示した。
・「夕虹(虹の傍題)」の「テラス(露台の傍題)」が季重なり。しかし、これは上手な使い方。「季節が同じ」で、「天文+生活」の形など、時候や天文等、大きな季語に生活や生物の季語を組み合わせ、かつ、季語同士の意味の重複が無い場合、季重なりは成功しやすい。それを示していた。
皆藤名人
・原句は調べが悪い
・「腿に愛犬の熱」というと、自分の触感が主体となるが、「愛犬の熱腿に」とすると、犬の方が熱源となっていて、それを腿に感じられる句となる。
・梅雨寒を感じるカフェである、そこに、自分の腿に愛犬の熱を感じているというと、ちょっと自分大好き、愛犬を好きな自分が好き、という感じを受ける。
・それよりは、梅雨寒を感じるカフェである、見下ろせば腿の上に犬がいて、そこから熱を感じるという語順の方が、カメラワークの上でも得だった。
ジュニア永世名人
・いまいち何を言いたいのか、ぼやける句。というのも、怯者=臆病者であるが、何に臆病になっているのか分からないのと、梅雨の闇=五月闇、梅雨闇の傍題だろうか。五月闇とせずに「梅雨の闇」としたことで期間は広がっていること。
・また、「怯者の」の「の」。「の」は使い方が多岐にわたるので、「怯者の梅雨の闇」が、冷めたコーヒーによってもたらされたのか、元から感じていた闇だったのかなど。
・ただ、どんな読みを繰り広げても、怯者が冷めたコーヒーを前に何かしら思っているのは伝わる。文法とかの解説を前に、雰囲気で感じられた句だった。
・御大
・上と下を入れ替えても句として成立する句。
・御大の句は、濁っていくソーダフロートが減らないままそこにある。一方、上下を入れ替え、「減らぬままソーダフロート濁り行く」とすると、減らないままにソーダフロートが濁っていくという句となる。
・どっちが良いかは、読み手にお任せしたいが、私は御大の句の方が好き。
昨日のプレバト
ジュニアさんが久々の掲載決定を果たすといい、おっちゃん(梅沢さん)が5連続でお見事といい、素晴らしい内容でしたね。(皆藤さんが名人になって初の現状維持になったのは痛かったけど・・・)
追記
次回の放送でフジモンが永世名人になって初の挑戦になるので、どうなるのかが楽しみですね。(現時点で「句集完成まで残り27句」と「プレバト」公式サイトで判明)
追記②
ついに芸術部門において、初めて10段到達者が現れましたね。
追記
次回の放送でフジモンが永世名人になって初の挑戦になるので、どうなるのかが楽しみですね。(現時点で「句集完成まで残り27句」と「プレバト」公式サイトで判明)
追記②
ついに芸術部門において、初めて10段到達者が現れましたね。
皆藤愛子四段
梅雨寒の肌の感覚、愛犬の暖かな肌の感覚。取り合わせとして素晴らしかったが、余韻が足りず。添削では七・五・五の定型に近い型となり、七・十の不安さを感じる調べから落ち着きが戻った感じ。
ジュニア永世名人
三連続ボツからの脱出となったが、個人的には違和感を覚えた。急に暗い作風になったのもそうだが「珈琲は冷めて」と一人称視点での句の筈なのに「怯者」というのが客観的な言葉でありどうにもズレを感じるからだ。カフェにいる「怯者」を憐れんでいる第三者の視点のようにも読めてしまう。
「珈琲は冷めて梅雨闇の商談」
など、自分の立ち位置がはっきり分かる言葉を用いるべきだったのではないか。
梅沢富美男特別永世名人
これも高評価に違和感を覚えた句。
「濁りゆくソーダフロート」までは色彩感覚が良かっただけに「減らぬまま」の説明臭さがどうにも気になった。減ってないからアイスが溶けて濁るんだろって突っ込みたくなる。「下五に時間や思いが入っている」と先生は評していたが、自分は素直に別の情報を加えて取り合わせにしたい。
「失職やソーダフロート濁りゆき」
「濁りゆくソーダフロート雨のカフェ」
梅雨寒の肌の感覚、愛犬の暖かな肌の感覚。取り合わせとして素晴らしかったが、余韻が足りず。添削では七・五・五の定型に近い型となり、七・十の不安さを感じる調べから落ち着きが戻った感じ。
ジュニア永世名人
三連続ボツからの脱出となったが、個人的には違和感を覚えた。急に暗い作風になったのもそうだが「珈琲は冷めて」と一人称視点での句の筈なのに「怯者」というのが客観的な言葉でありどうにもズレを感じるからだ。カフェにいる「怯者」を憐れんでいる第三者の視点のようにも読めてしまう。
「珈琲は冷めて梅雨闇の商談」
など、自分の立ち位置がはっきり分かる言葉を用いるべきだったのではないか。
梅沢富美男特別永世名人
これも高評価に違和感を覚えた句。
「濁りゆくソーダフロート」までは色彩感覚が良かっただけに「減らぬまま」の説明臭さがどうにも気になった。減ってないからアイスが溶けて濁るんだろって突っ込みたくなる。「下五に時間や思いが入っている」と先生は評していたが、自分は素直に別の情報を加えて取り合わせにしたい。
「失職やソーダフロート濁りゆき」
「濁りゆくソーダフロート雨のカフェ」
1位 早見あかり
「は」の使い方が非常に上手いほか、夕虹が丁度良い明るさの世界観で良い。きっと留守番の親子も仲良くやってるだろうと想像させてくれる。
とはいえ過去4回の句は芸能生活ないしは子育ての句と、全て実体験が元になっており句材のワンパターンさが否めないため、違う切り口で攻めないと特待生は厳しいと思われる。
2位 村山輝星
齢十三でここまで俳句の基本を頭に叩き込んでいるとは恐れいった。夕立の勢いと計算の反復練習に打ち込む姿、子供らしい良い取り合わせのセンスだと思う(夕立という短時間を切り取った季語と時間軸が合っているかは議論の余地があるか)。
アラビア数字にしても計算ドリルという理数学的かつ幼年向けな物のため違和感はさほどない(とはいえ基本使用しないことは基礎として知るべきだが)。
3位 Aマッソ
どこに音数を割くべきかというバランスを考えさせられる句。個人的には何の「締切」かまで具体的に書いてしまうのもありかと思った。まあ「充電席」でパソコンで仕上げる何かと分かるか。
最下位 伊集院光
「夢のあとはぐれ牛すじおでん鍋」に続いて、ちょっと表現がはっちゃけすぎた句。上五が完全に「鳴かぬなら」のアレだし、「梅雨の陣」も臭い。どうせ雨止まないからケーキも注文しようという句材が悪いとは思わないので、次回までに反省していることを願う。
「は」の使い方が非常に上手いほか、夕虹が丁度良い明るさの世界観で良い。きっと留守番の親子も仲良くやってるだろうと想像させてくれる。
とはいえ過去4回の句は芸能生活ないしは子育ての句と、全て実体験が元になっており句材のワンパターンさが否めないため、違う切り口で攻めないと特待生は厳しいと思われる。
2位 村山輝星
齢十三でここまで俳句の基本を頭に叩き込んでいるとは恐れいった。夕立の勢いと計算の反復練習に打ち込む姿、子供らしい良い取り合わせのセンスだと思う(夕立という短時間を切り取った季語と時間軸が合っているかは議論の余地があるか)。
アラビア数字にしても計算ドリルという理数学的かつ幼年向けな物のため違和感はさほどない(とはいえ基本使用しないことは基礎として知るべきだが)。
3位 Aマッソ
どこに音数を割くべきかというバランスを考えさせられる句。個人的には何の「締切」かまで具体的に書いてしまうのもありかと思った。まあ「充電席」でパソコンで仕上げる何かと分かるか。
最下位 伊集院光
「夢のあとはぐれ牛すじおでん鍋」に続いて、ちょっと表現がはっちゃけすぎた句。上五が完全に「鳴かぬなら」のアレだし、「梅雨の陣」も臭い。どうせ雨止まないからケーキも注文しようという句材が悪いとは思わないので、次回までに反省していることを願う。