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20230518 プレバト!!俳句紹介【お子様ランチ】

2023年5月18日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※28日に全て更新しました。大変お待たせ致しました。
※前週のタイトル戦記事更新を終えています。是非コメントもお寄せください。
→プレバト!! 公式ツイッター/公式インスタグラム

挑戦者→きん[初],山本千尋[2],筧利夫[6],西山茉希[初],森迫永依[9],千原ジュニア[93],梅沢富美男[195] ※数字は挑戦回数

●お題:お子様ランチ
お子様ランチ

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位70点きん
(ビスケットブラザーズ)
旗楊枝忍ばす半ズボンのポッケはたようじしのばすはんずぼんのぽっけ
2凡人2位68点山本千尋
武術一位薫風のお子様ランチぶじゅついちいくんぷうのおこさまらんち
3凡人3位60点筧利夫
惜春のメニューに憶う母の影せきしゅんのめにゅーにおもうははのかげ
4才能ナシ4位37点西山茉希
添えられる家族の笑顔とさくらんぼそえられるかぞくのえがおとさくらんぼ
53級へ1ランク昇格森迫永依
溽暑のファミレス机上の通知表じょくしょのふぁみれすきじょうのつうちひょう
6永世名人23句で掲載ボツ千原ジュニア
矯正箸はちりめんじゃこを摘まみけりきょうせいばしはちりめんじゃこをつまみけり
7特別永世名人3句目のお見事!梅沢富美男
日の丸とグリンピースの残る皿ひのまるとぐりんぴーすののこるさら
順位発表順:3位→2位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録
西山茉希初挑戦※2人の娘をもつ母親として「おバカな姿は見せられない。実は国語が得意なので実力を見せたい」。
きん初挑戦※ビスケットブラザーズのツッコミ担当。相方は手形足形アートに挑戦した原田泰雅。本人は「自信満々」。
山本千尋○1※前回才能アリに「大きな反響があり、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』脚本を手掛けた三谷幸喜氏から祝福のメッセージを貰った。今回も三谷幸喜さんが楽しみにしてくれている」。
→今回は槍を用いた太極拳をスタジオで披露。浜田が"殺意"を持って梅沢氏へ槍を突き出す演武を行う。
筧利夫△4×1「やり方は学べたので今日こそ才能アリを獲りたい」と意欲を燃やす。
★ランキングシートの分布は才能アリ1名、凡人2名才能ナシ1名

◆1位 才能アリ70点 きん(ビスケットブラザーズ)
旗楊枝忍ばす 半ズボンの ポッケ

梅沢永世名人 うん。

【本人談】
旗楊枝は国旗のついた爪楊枝。それが欲しくてお子様ランチを頼んでいて、お母さんに「これ持って帰っていい?」って聞いたら「どうすんの?持って帰って」みたいに怒られるため、こっそりポケットの中に入れ、宝物みたいにしているという句。

梅沢永世名人 いや「旗楊枝忍ばす」ってこれだけでもお子様ランチのイメージがバンと映像が浮かんでくるんですよ。これは上手いな~。
森迫 この「半ズボンのポッケ」っていうところに着目したのが凄いなと思って。なんかこれだけで腕白な方だったのかなとか、連想できるので素晴らしいと思います。
浜田 なるほど。最近そこへ座ったとは思われへんような解説しますよね(笑)。
梅沢永世名人 ホントに。

夏井先生 
子どもにとってのお子様ランチあるあるで良い。
季語「半ズボン」が夏の季語だが、これを選んだのも子どもらしいイメージが出ている。
1ランクアップを思うなら、この「忍ばす」に少しだけ大人の顔が出ている。
ここだけ少し変える手はある。
今、本人がスルッと語った。
ポケットにどんな風に入れると?
本人 こっそり。
夏井先生 それの方が良い。「旗楊枝こっそり」。
梅沢永世名人 ホントだ。
夏井先生 「こっそり」の方が可愛い感じがする。
すっかり食べ終わったお子様ランチのプレートが見えてくる。
なんか予想外なお顔の方でビックリした。
本人 「お顔の方」。
夏井先生 いけますよ、一緒に頑張りましょう。

本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
子にとってのお子様ランチあるある
季語にも子どもらしいイメージ
「忍ばす」に大人のイメージ
「こっそり」の方が可愛い感じになる
食べ終わったランチのプレートが見えてくる
予想外なお顔でビックリ
一緒に頑張りましょう

添削後
旗楊枝 半ズボンの ポッケ



◆2位 凡人68点 山本千尋
武術一位 薫風の お子様ランチ

【本人談】
武術大会の後に家族で外食する。その時「頑張ったね」という意味でお子様ランチを食べたような記憶がある。

森迫 この「薫風」(※青葉の香りを吹きおくるような初夏の風)という季語を取り上げたのが凄く良いなと思って、ここに「薫風のお子様ランチ」って入るだけでいかに武術一位が嬉しくて爽やかな気持ちでお子様ランチを食べていたんだろうなっていう情景が凄く思い浮かぶので、良いと思いました。
梅沢永世名人 いや~惜しい俳句ですよ。ですから夏井先生が68点つけたの分かります。上五の「武術一位」。これが惜しい。
本人 ふ~ん。
梅沢永世名人 これ読んじゃうと全ての武術で一位取ったみたいなことになるから。

夏井先生 
いや~おっちゃん偉い~(笑)。何それ~、ホントに偉いわ。
「薫風」という季語を真ん中に置いた工夫を褒めるべきだと思う。
なぜなら、「武術一位」で6音、「お子様ランチ」で7音。
ご自分で外したくない言葉の音数がとても多い。
そうなると、季語をどこの位置に入れて収めるかの判断が難しい。
「薫風のお子様ランチ」という展開にしたのが良かった。
問題はおっちゃんの言う通りで、私も引っ掛かった。
「武術一位」と言われると、地球全体全ての武術の「一位」かと。
そこから始まると損。
上五は「武術大会」とすれば正しい情報にはなるが、そうすると音数が溢れて来る。
一つの方法として、俳句で特殊な方法で"前書き"をつける手もある。
俳句の外に小さい字で、「武術大会○○選手権一位」と書いて五七五で内容を整えていく方法もある。
そうすると、もう少し言葉を足すことができる。
演技するときの服は何という?
本人 演武服とかですかね。
夏井先生 「演舞」で良い?
本人 「武術」の「武」です。
夏井先生 そうか、武術だもんね。
「演武服」。「演武服のまま」とする。
お子様ランチだと音数が多いため、何かお子様ランチ以外の具体的なメニューはある?
本人 好きだったのはエビフライとか。
夏井先生 「エビフライ」は5音なので丁度良い。
跳ねるような感じもあって良いし、あなたの思い出がより鮮明になる。
でも、これだけ難しいことに挑戦できるのなら上手にする。

本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
季語を真ん中に置いた工夫を褒めたい
外せない2単語の音数が多く季語の位置の判断が難しい
季語からの展開が良かった
地球全体全ての武術の「一位」に思われる
上五は「武術大会」とすれば収まる
特殊な方法で前書きをつける手も
「武術大会○○選手権一位」とする
お子様ランチを食べた衣装とメニューを入れる
音数を整えて跳ねる印象を出して思い出も鮮明に
難しいことに挑戦できるなら上達する

添削後
(武術大会一位)演武服の 薫風の 



◆3位 凡人60点 筧利夫
惜春の メニューに憶う 母の影

西山 え~!カッコいい。

【本人談】
母親とレストランに行き、お子様ランチを食べた時の自分の目の前に座っていた今は亡き母親の姿をメニューのお子様ランチを見ると今でも思い出すという句。

梅沢永世名人 「惜春の」は季語なんですけどね、映像を持たない季語なんですよ。それと「メニューに憶う」。これは要らなかった。「憶う」という言葉が。

夏井先生 
おっちゃんは特別なんたらになってから冴えてきた。
「惜春」は時候の季語で基本的に映像がない。
「母の影」は面影。
そこに漠然とした「メニュー」となると映像が少し足りないため、読んだ人に取っ掛かりがない。
具体的なメニューとして本人が語った「お子様ランチ」を入れるだけで映像が確保できる。
素直に「お子様ランチ」と書く。
あの時もお子様ランチを食べていたとしっかりと映像として見える。
さらに母を思う気持ちをもう少し強く出したいなら、「母よ母よ」とリフレインすることも可能。
こうすると母を思う気持ちがグッと前に出てくる。

浜田 筧さんどうですか?こうやって直されて。
本人 う~ん、滝に当たってきます(笑)。

●解説のポイント
時候の季語には映像がない
「メニュー」のみでは映像が弱い
読んだ人に取っ掛かりがない
「お子様ランチ」を素直に書く
母を思う気持ちを出すならリフレイン
母を思う気持ちを前に出す

添削後
惜春の  母



◆4位 才能ナシ37点 西山茉希
添えられる 家族の笑顔と さくらんぼ

浜田 ふふっ。

【本人談】
色んなお子様ランチがあると思うが、私は真っ赤なさくらんぼが凄く印象的で、だいたいお子様ランチに添えられているのは、外食の時の喜びで大人たちも笑っている家族の笑顔。そこを掛け算して乗っけた。

梅沢永世名人 「添えられる」ってとこから始まると、何を添えたのか分からないんじゃないですか。訳が分からないまま俳句になってしまったという。

夏井先生 
俳句は字面だけの勝負になる。
いきなり「添えられる」とくると、"何に添えられているのだろう?"と。
そうすると、家族の笑顔とさくらんぼが何かに添えられていると。
その何かが書かれてないため、読み手は宙ぶらりんな気持ちになる。
何に添えられているかというとお子様ランチ。
「お子様ランチ」と書く。「添えて」で着地できる。
ただ、添削しても普通の句(笑)。

本人 はい。いや…その通りだと思いました。
浜田 お前キレてんのか!?(笑)

●解説のポイント
何に添えられているのか?
読み手は宙ぶらりんな気持ちに
「お子様ランチ」と書く
添削しても普通の句

添削後
 笑顔とさくらんぼ  添え



★特待生昇格試験★

→<4級>・森迫永依は冬麗戦優勝者。
清水アナ 森迫永依さんは普段から俳句ノートを持参しまして、思いついていることをメモしているそうです。
浜田 あ、こうやって書いていって。思いついたら書くんですか?
森迫 先生が下さったフィードバックとかを書いたり、あと色んな句集とかを読んで「あ、この言葉使えるな」とか。最初、俳句考える前に目を通してからいつも俳句を考えるようにしてます。そして、梅沢さんから実は直筆のメッセージとサインが書いてある(本人の)句集を頂いたので。
浜田 マジで?
森迫 はい。もう読んで。
浜田 すぐ捨てて(いて)。
梅沢永世名人 はい、いやいや捨てません(笑)。あの~私は気に入った子だけに必ず渡します。これから伸びる子ですから。私は人を見る目は人一倍ありますからね。
浜田 ああそうですか。

◆『溽暑のファミレス 机上の通知表 森迫永依
※「溽暑」とは蒸し暑さを表す夏の季語。足して17音になる破調の一句。

梅沢永世名人 うん。

【本人談】
塾帰りに母と一緒にファミレスに行き、お子様ランチを食べている光景というのが思い浮かんだので、そこを詠んだ。通知表がきて、あまり成績が良くなくて、モヤモヤして「母に怒られるのが嫌だな」と思っているのを季語に込めた。

梅沢永世名人 素晴らしい。この子は私は何と言いました?俳句の申し子と名前を付けたぐらいですよ(笑)。「溽暑」、この季語を選んだところが素晴らしい。
千原永世名人 いや、めちゃくちゃ勉強してるなっていうのが分かりますね。

★評価ポイント
前半8音・後半9音の破調を選んだ是非

■査定結果
3級へ1ランク昇格

理由:通知表の中まで見える!

本人 うわ~。
(査定評後)
浜田 ちょっとすいません、西山さん。「え!?今回(兼題が)お子様ランチじゃねえの?」みたいな顔をしてた。お子様ランチや言うてんのに、どこがお子様ランチなん?って思ってますよね。
西山 全く分からないです(笑)。
千原永世名人 分かるでしょ。

夏井先生 
お子様ランチの写真が一体どういう場所に置かれているのか。
あの写真の周りにどういう人がいるのか。
想像を広げるのが一つの作り方の基本。
季語「溽暑」に映像がないが、蒸し蒸しした皮膚感があるという季語。
そこから「ファミレス」という場所にいく。
「ファミレス」でそこどういう感じの人が集まるか、ある程度の想像がつく。
ここでカットが切れて、「机上」でファミレスの中のテーブルにいく。
そして「通知表」という物に焦点が当たっていく。
このカメラワークが良いのが一つ。
それから、最後に「通知表」が出てくると「溽暑」という季語が効き始める。
当然この「通知表」の中身はあまり気持ちの良いものではない。
溽暑の暑さの中を抜け、冷房の効いたファミレスに来ているが、心はもうジュクジュクと嫌な気持ちを持っている。
それだけの内容をこの破調のリズムで表現をした。
内容が調べを決めるのをこの人は数回出ただけで理解している。直しはいらない。

本人 嬉しい~。

●解説のポイント
兼題からの想像を広げている作句の基本
季語に蒸し蒸しした皮膚感
場所「ファミレス」に集まる人物像が絞られる
「机上」がファミレスのテーブル
「通知表」という物に焦点が当たる
カメラワークが良い
「通知表」の中身は不快な結果である
心はジュクジュクな気持ち
それだけの内容を破調のリズムが表現した
内容が調べを決めるのを理解している

添削なし



★永世名人 ジュニアのお手本★

→<永世名人>・千原ジュニアは2回連続でシュレッダー。
浜田 今回自信のほどはいかがでしょう。
千原永世名人 この映像しか出てこなかったんで。
浜田 あ、なるほど。
千原永世名人 はい。一点でパッといきました。

◆『矯正箸は ちりめんじゃこを 摘まみけり 千原ジュニア
※「ちりめんじゃこ」が春の季語。

【本人談】
うちの子が5歳だが、パッと見たら普通にちりめんじゃこの掛かったご飯のちりめんじゃこを(箸で)摘まんでいる。「え!?」って。その映像が出てきたんで、それしか詠めなかった。

梅沢永世名人 これはジュニアらしいね。この「矯正箸」を持ってきたとこなんてのは、大したもんだ。考えられない。私には絶対考えられませんから。

■査定結果
永世名人23句で掲載ボツ

理由:本当はもっと嬉しいんでしょ?

本人 あ~そうか~。

夏井先生 
まず「矯正箸」はおよそ詩になりにくい固い言葉。
それを詠み込もうとする姿勢がとても良い。
ただ、勿体ないと思うのが、「摘まみけり」が妙に落ち着いている。
少し客観的になり過ぎていて、もう少し素直に可愛く喜んで良い。
もう一つ重ねて言うと、「摘まみ」と書かなくても摘まんでいる映像を表現することはできる。
「矯正箸の」の後に「先に」で映像を詰める。
ここで小さな擬人化を入れると可愛くなる。
「ちりめんじゃこ」の後に「笑う」。
そうすると、ちりめんじゃこの表情も見えてくる。
摘まめたお子さんも親も嬉しい。
ちりめんじゃこの姿が可愛くチリチリして笑っているような形にも見える。
擬人化を上手に使うとこういうこともできる。

本人 そんなんできませんて~(笑)。

●解説のポイント
「矯正箸」は詩になりにくい硬い言葉
それを詠み込む姿勢が良い
下五が妙に落ち着いて客観的になり過ぎ
素直に可愛く喜んで良い
「摘まみ」と書かなくても「先に」で表現
季語を「笑う」で小さく擬人化
ちりめんじゃこや人物の嬉しい表情
小さくチリチリする形も笑っている
擬人化を上手に使う方法の一つ

添削後
矯正箸 ちりめんじゃこ 



浜田 さあ、これは永世名人は名誉のためにこれはもう消去させていただきます。せぇ~のドン!
(シュレッダー演出)
千原永世名人 いや~凄いな。
きん 「ちりめんじゃこ笑う」。
千原永世名人 いや~あっぱれやわ。
森迫 悲しい。
千原永世名人 「ちりめんじゃこ笑う」はできへんな~(笑)。凄いなあ。
梅沢永世名人 凄いね。

★特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句★

→<特別永世名人>・梅沢富美男はお見事を2回連続で決めている。
浜田 今回どうでしょうか?
梅沢永世名人 もう自信ありますよ。
浜田 最後の締めですから。
梅沢永世名人 特別永世…「特別」ですよ。特別永世名人が作る俳句はこれなんだという。
浜田 なるほどね。
***
浜田 今日もしっかり最後の締めをやっていただくという…。
梅沢永世名人 勿論です。この番組で私が締めないでどうなりますか?
浜田 いや…どうもならないですよ。普通に淡々と進んではいきます(笑)。

◆『日の丸と グリンピースの 残る皿 梅沢富美男

千原永世名人 へぇ~。

【本人談】
お子さんはグリーンピースやピーマンとかの青物があまり好きじゃない。上手にグリーンピースだけ残して食べるという思い出があり、それを書かせていただいた。

森迫 梅沢さんが仰ったように、グリーンピース嫌いな子が結構多いと思うんですけど、たくさんの人が読んだ時に共感できる俳句だなと思いました。
本人 森迫さんこれからおじさまを呼ぶ時には「梅沢先生」と。
森迫 梅沢先生。
浜田 なんでやねん。先生は向こう(→夏井先生)ですよ。
梅沢永世名人 私も句集出してますから。
森迫 梅沢先生。

■査定結果
特別永世名人3句目のお見事!

理由:俳人らしい美味しさの伝え方!

本人 アハハハハハ。

夏井先生 
お子様ランチの写真はあくまで発想のきっかけ。
あの写真は横に置いて読まないといけない。
そのため「日の丸」とあれば国旗掲揚された日の丸(日本国旗)を思う人の方が圧倒的に多い。
そうすると、季語「グリーンピース」という小さいものが出てきて「え?」と読み手は思う。
続けて読んでいくと「残る皿」でこの「日の丸」は旗楊枝だとここまできて分かる。
一番褒めないといけないのは、日の丸とグリーンピースの2つしか残ってない皿を言いつつ、そこにあった美味しそうなチキンライス・お子様ランチという、なくなったものをありありと想像させる力がこの句にはある。
直しはいらない。

浜田 お見事でございます。
本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
兼題写真はあくまで発想のきっかけ
上五で国旗掲揚を思う
中七の季語で小さいものへ
着地で「日の丸」は旗楊枝と分かる
日の丸とグリーンピースしか残ってない
皿にあったチキンライス・お子様ランチ
なくなったものを想像させる力がある

添削なし



梅沢永世名人 締めのお手本を句集に出しましょうよ。
浜田 なんでやねん。
梅沢永世名人 第2弾。
千原永世名人 ねえ、第1弾売れてますもんね。
梅沢永世名人 売れてますから。
千原永世名人 『一人相撲』でしたっけ?(笑)
梅沢永世名人 いやいや、何を言ってる。『一人十色』。
千原永世名人 あ、『一人十色』。

★次回5/25の兼題は「鯖の弁当」です。


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コメント

つづき

森迫さん
お子様ランチからファミレスへと発想が行った句。

梅雨終盤で蒸し暑いなか、ファミレスがある。
ここでカットが切れて、店内のテーブルが映る。そに通知表がある。

季語から不快な光景だと分かり、通知表に載っている成績については溽暑から察せられる。

通知表を見る側と見せる側の人間ドラマに想像の余地がある。例えば、いわゆる普通の学校、公立校に通う小中生なら、ファミレスで親に通知表を見せることなどますないだろう。学校から帰宅、自宅で通知表を見せることだろう。
こうなると、親に送迎をしてもらう、遠めの進学校にでも通っている子と親が帰りにファミレスに立ち寄ったか、親が離婚して親権を持たない方の親とファミレスで会う時の一コマだとか、そういったものを思い浮かべた。

ジュニア永世名人
正しい箸の持ち方を促すための箸、永世名人の句だと「矯正箸」と、いかにも間違った箸の持ち方を正しくしていく箸、といった感じ。
「矯正箸」に限らず、「トレーニング箸」「しつけ箸」「エジソン箸」といった語句もありますが、どの語句を選んでも、「ちりめんじゃこを摘まんだのだった」とあれば、ちりめんじゃこのような細かく小さなものでも掴めたのだよ、となります。
これだとどうも上句の「矯正箸」との因果を感じます。矯正箸を使ったら、我が子がちりめんじゃこをつかめるようになりました……矯正箸使用を礼賛する意見か、矯正箸の効果を訴えて売れるように仕向けるような意図があるように見えたりもしました。
原句の損な部分はそんなところにもあったかもしれません。

御大
「日の丸」と、単に国旗だけでなく精神的なものまで象徴するものと、グリ(ー)ンピース、皿で、お子様ランチが苦手なものを残して食べられた跡だとしっかり伝わってきた。
「お子様ランチ」の姿は、もう食べ終えられて句の中にないが、それがかえって、食べていた子どもやその親の食べながらの会話とかを想像させてくれるし、グリンピースだけ残す子どもへの親の言葉とかも想像の余地が出てくる。

良い句だと思う。

No title

映像は見ていない段階での感想です。

1位の句
18音で韻律も良くはない気がします。ただ、句全体で17音を目指すなら、「半ズボン」を「夏服」「夏シャツ」などに変える可能性もありえるかもしれません。ただ、このように変更すると「半ズボン」に比べて人物像がぶれます。半ズボンは欠かせない季語だったと思われました。
原句と添削句。自分としては、原句ならば「忍ばす」が説明的というよりかは、大人になってから、子どもの頃の行為を客観的に俯瞰するように見えました。
添削句「こっそり」だと、詠み手がより幼い人に見える可能性がある気がします。
この辺りは、もしも句集を作るとして、他の句と並べての選択になるのかな、とも思いました。

2位の句
「武術一位」で、何かしらの大会があり一位となったと捉えるか、武術において天下無双となったのか、どちらかというと自分は前者のように感じました。
辞書に載っているような「武術」(剣術・柔術・槍術・・・など)を額面通りに受け止めていけば、武術全般において一位となり、天下を取ったようにも見えます。
一方、武術一位=「武術会」一位と読んでくれそうな層も一定数はいるのではないかと思いました。
というのも、漫画「ドラゴンボール」の存在があります。漫画でありアニメであり、このコンテンツにどっぷりと浸かった人々(私もそうです)ならば、天下一「武道会」というイベントがあったこと、句では「武術」、ドラゴンボールでは「武道」と違いがあっても、上五を何らかの大会で一位になったとすぐに読めるような気がしました。
私としては中七下五もあっさりと感じられ、よかったねぇ、となる気がしました。
※もし、これで夏井先生がドラゴンボールを一通りお読みになっており、この上で添削をされていたら、ぐうの音も出ません。

3位の句
悪くはないと思った句です。ただ、写真俳句のトラップにかかった句だと思いました。

惜春。
春を惜しむ=晩春の季語ですが、これと下五「母」だけで母との思い出か、母を亡くしたのが晩春だったのか、という世界観が確立されます。

あとは、どうやってより具体的に、写真に頼らずに句としてエピソードを立ち上がらせていくか。兼題写真から外食でのメニュー表を見ているように句が引きずられますが、「メニュー」という語句も結構な曲者で、例えば運動や楽器演奏の練習メニューだったりすることもあり得ます。

こう思うと、やはり、詠み手の心情はお察しできつつも、写真が無いとミスリードが誘発される句だったと思えます。

4位の句
添えられる家族の笑顔とさくらんぼ

上句に「添えられる」とあり、兼題写真を見れば「おこさまランチ」に添えられると分かりますが、句だけ残されると、対象物が無くなってしまいます。

私は、まだ映像を見てなく、先に句だけ読んでしまったので、添えるといえば仏壇、と思ってしまい、仏壇に家族の笑顔の写真を飾り、サクランボを一緒にお供えした句なのかと思いました。

なんて悲しい句だ。と。

ところが、添削句を見ると、どうやらお子様ランチに父母の笑顔があるのかと分かりました。
つまりは、上五の「添えられる」が何に添えられているのか分からない。ここがやはり問題でした。

森迫さんの句への夏井先生の絶賛ぶり、まだ級位であることを加味したら2ランク昇格でもおかしくないように思えました
そのへんの塩梅はどう決めてるんでしょうね?

特待生の皆様もハイクオリティ。

森迫4級
見た瞬間に昇格を確信した句。通知表の結果やファミレスの雰囲気が「溽暑」でありありと伝わってくる。浜田杯では下位に沈んだ破調に再び挑み成功させたのも素晴らしい。
それにしても俳句への熱心さが俳人並みにえぐい。もうNHK俳句とかにゲストで出して欲しい。

ジュニア永世名人
これも面白い発想だと思ったが、嬉しさを表現しきれていないということでボツ。
たしかに「矯正箸」は今時だと大人用のもあるし、この句ではリハビリの光景、あるいは箸が持てない自分自身の苦悩と捉えられてもおかしくはない。
添削ではまさかの擬人化を入れることで、一気に明るさが出た。これは流石に思い付かない。見事。
ところで、もう立夏を2週も過ぎてるのに春の季語なのはセーフだったんだろうか?(収録日の問題かも)

梅沢特別永世名人
先週・先先週よりインパクトは無かった句だが、きちんと作れている。
「日の丸」という不明瞭なフレーズから展開し「グリンピース」と「皿」でお子様ランチの事だと落ちを付けるやり方は巧み。
最初「グリンピースが『残る』って季語として失礼じゃない?」とも思ったが、お子様ランチを平らげた後の余韻として見れば、確かにこれもひとつの美味しさの伝え方といえるだろう。

昨日のプレバト

ジュニアさんが3連続ボツといい、おっちゃん(梅沢さん)が3連続お見事といい、ある意味素晴らしい内容でしたね。

追記
次回のプレバトで武井さんが約4年ぶりに出演するので、才能アリ1位を獲得して特待生昇格に期待したいですね。

今回は添削することで更に良くなる句と、添削しようがないほどの凡庸な句でハッキリ分かれたイメージ。

1位 きん
まさかの才能アリ。子供あるあるをうまく17音に上手く落とし込んだ可愛い句(子供の頃の自分は食い意地っぱりでキッズメニューは頼まなかったので良くわからないが)。「忍ばす」だけが説明的なうえにませた表現なのが惜しかった。第二のこがけんとなれるのか、次回の句に期待。

2位 山本千尋
才能アリの次は凡人。よくあるパターン。
素材と季語は良かったが、詰め込み過ぎでパンクしてしまった(いきなり前書きを付けるのもハードルかなり高いが)
「演舞服のまま」という添削が見事。ところで、柔道着で外食してる子供は見たことあるけど、演舞服はどうなんだろう。

3位 筧利夫
またしても才能アリを逃す。季語を含めて明確な映像がほぼ無いぼんやりし過ぎた句なうえ、お子様ランチから親に繋げる発想も安易中の安易。これでは次回も期待できそうにない。

最下位 西山茉希
3位と大差ない発想とクオリティだが、こちらは中八なうえに季語の使い方も投げやりという初心者がやりがちなミスが満載の句。まさに「直してもこの程度」という句だった。

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