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20230420 プレバト!!俳句紹介【水筒】

2023年4月20日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※25日未明に全て更新しました。お待たせ致しました。
→プレバト!! 公式ツイッター/公式インスタグラム

挑戦者→西村真二[2],村上弘明[4],春香クリスティーン[2],篠原ゆき子[3],森口瑤子[35],横尾渉[73],梅沢富美男[191] ※数字は挑戦回数

●お題:水筒
水筒
※環境志向の高まりで持参する人が増えている。「マイボトル」「タンブラー」の5音も俳句に取り込めそう。

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位70点西村真二
(コットン)
駆ける子と背で鳴る氷夏囃すかけることせでなるこおりなつはやす
2凡人2位67点村上弘明
わかめ狩り水筒ころがす親父の船わかめがりすいとうころがすおやじのふね
3凡人3位60点春香クリスティーン
春暁や陣痛室で握る水しゅんぎょうやじんつうしつでにぎるみず
4才能ナシ4位37点篠原ゆき子
背後より歳時記覗く椿ありはいごよりさいじきのぞくつばきあり
5名人5段へ1ランク昇格森口瑤子
水筒の底にゐる春愁の澱すいとうのそこにいるしゅんしゅうのおり
6名人10段★3へ1つ後退横尾渉
(Kis-My-Ft2)
花冷の砂かぶり席売り子駆くはなびえのすなかぶりせきうりこかく
7特別永世名人なのにガッカリ…梅沢富美男
水筒の囀り満たし一息にすいとうのさえずりみたしひといきに
順位発表順:2位→3位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録
村上弘明△2×1※前回「雲の峰写生する手に筆と傘」で才能ナシ。
篠原ゆき子○1△1※前回才能アリ。ドラマ『相棒』で共演する名人・森口瑤子を俳句の師匠と呼び、結果を出したいと意気込む。
春香クリスティーン○1※前回8年半前に「はや6年遥かスイスや古都は雪」で才能アリ。結婚・出産も経験し、夏井先生のYouTube動画を100本近く視聴して臨む。
西村真二×1※慶応義塾大学出身の元アナウンサーで前回才能ナシで酷評。それ以来移動や仕事の合間も俳句のことを考えていた。
★ランキングシートの分布は才能アリ1名、凡人2名才能ナシ1名

●それでは順位別に見ていきます

◆1位 才能アリ70点 西村真二(コットン)
駆ける子と 背で鳴る氷 夏囃す

【本人談】
少年野球をずっとやっていて、お母さんが水筒を持たせてくれた思い出が。それをリュックの中に入れていて、「早くグラウンドに向かいたい」と走ってるとき、背中で一定のリズムで「カランカラン」と鳴っているのが合いの手を打ってくれているみたい。

梅沢永世名人 いや~良い俳句だね。
本人 おお!
梅沢永世名人 「背で鳴る氷」、ここが良いね~。
浜田 これ横尾君はどう思われますか?
横尾名人 夏らしくて凄い素敵な句だと思うんですけど、「夏囃す」は違う言葉でも良かったのかなと思いますけど。
本人 あ、ここ最後まで悩みました。

夏井先生 
中七が一番良かった。
音も聞こえて揺れている感触もわかる。
さらに一番褒めないといけないのは、「水筒」という言葉を使ってないのに"これは水筒だ"と。
しかも、水筒の中に氷が入っていて、しかもリュックの中に入れているに違いない。
これできるのが誰だろう?と思ったら、こともあろうにこの男かとびっくりした(笑)。
きょん 褒めてるんですよね、先生。
夏井先生 はい。もうびっくりした。
私は誰かが成長する瞬間を喜びにこの番組やっているんで(笑)。
ただ、横尾さんの指摘に私も賛成する。
この「囃す」が勿体ない。
擬人化の季語でも音が聞こえるような印象がある。
一番大事な「氷」が音の印象。これをやると逆に「氷」を殺してしまう。
単純に「夏の空」で良い。ここで光景がバーンと広がる。
前回からの伸び率は素晴らしい。もうこれがマグレでないことだけを祈りたい。

浜田 そうですよね。いやでも才能アリおめでとうございます。

●解説のポイント
中七が最も良い
水筒の鳴る音や氷の感触が伝わる
「水筒」と書かずに氷とリュックの中の状況を表現
横尾氏の下五を変える指摘に賛成
「囃す」の音の印象と「氷」の音を相殺する
単純に「夏の空」でも光景を広げる
前回からの伸び率素晴らしい

添削後
駆ける子と 背で鳴る氷 



◆2位 凡人67点 村上弘明
わかめ狩り 水筒ころがす 親父の船
※「わかめ」が春の季語。

【本人談】
学生時代の春休みの時期にちょうど「わかめ狩り」があった。握り飯と水筒を持っていく。波で(船の上にある)水筒の転がり具合が違う。それをスッと思い出した。

梅沢永世名人 いや、良い俳句なんですけどね。うん、五七五にまとめてくれれば良かった。中七が中八になってたんですよ。
浜田 なるほど。では語順ですか?真ん中からとか?

夏井先生 
いつも使っている水筒が船の中に転がしてある。良い所に目を付けた。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 しかも父のわかめ狩りの船であると。
そこにもリアリティーが物凄くあった。
これは本当に惜しい。あとはリズム・韻律を整えるだけ。
浜田さんがしっかりと仰ったが、「水筒」からですよね、浜田さん。
浜田 (嬉しそうに)そうですよね(笑)。
夏井先生 私もそう思う。先に「水筒」から。
「水筒を」で最初の5音ができる。
「ころがし」で下五に続ける。
「親父(おやじ)」と仰りたい気持ちも分かるが、「父(ちち)」とすれば韻律が整う。
季語は「若布(わかめ)」と漢字で書いた方が良い。
「若布船」が季語としてある。
「水筒をころがし父の若布船」。
梅沢永世名人 あ~良い!
本人 なるほど。
夏井先生 こうしてたら、今日は間違いなく70点以上。

浜田 まあでもお見事、2位でございました。
本人 ありがとうございます。
浜田 点数も高かったんで。

●解説のポイント
船の上で水筒が転がるという着眼が良い
父のわかめ狩りの船のリアリティーも強い
リズムを整えるべき
浜田が正解した中七からの語順
季語を「若布船」として定型に

添削後
水筒 ころが父の 



◆3位 凡人60点 春香クリスティーン
春暁や 陣痛室で 握る水
※季語「春暁」は春の薄暗い明け方のこと。

【本人談】
魂を込めて自分の出産を一句に。夜中に「もうすぐ朝だ、もうすぐ生まれる」って時に、陣痛室でギューッと(ペットボトルの)水を握りしめた。「まもなくもうすぐ夜明けだ。もうすぐ長い妊娠生活も終わって新たな命の誕生だ」っていう魂を込めて作った。

梅沢永世名人 これね、勿体ないなと思うんですよ。物が分からない。僕らはこうやって見てますから、水筒か何かを握っているんだなって分かりますけど、おしぼりなのか、ペットボトル握ってんのかって。それが勿体なかったなと思いました。

夏井先生 
実体験に思う。
(出産の)実体験から出た季語が「春暁」だろうと。
惜しい点が「で」からの繋がりとなる、「握る水」というここが少しあやふや。
これはおっちゃんが言った通り。仮に「水筒」としておく。
「水筒を握る」といえば状況はわかる。
そうすると語順は逆からくるしかない。「握る陣痛」。
「室」までやると、握っている手から光景が広くなりすぎる。
空間が大きくなりすぎる。
下五に置く「や」は不安定になるため、季語を「春の暁(あけ)」とすれば、ゆっくり収まる。
こうすると、出産の光景に言葉がグーっと言葉が寄ってくる。
でもこの姿勢はとても良い姿勢。俳人の姿勢だと思う。

本人 こんなに嬉しい言葉を頂けると思わなくて嬉しいのと、まさに心情がそのまま俳句にされて納得です、はい。

●解説のポイント
出産の実体験で出た季語が「春暁」
下五があやふやなのが御大の指摘通り
「水筒を」と具体的にして上五に置く
「室」だと手から光景が広くなりすぎる
下五の「や」は不安定のため「春の暁(あけ)」に
俳人の姿勢としてとても良い

添削後
 握る陣痛 



◆4位 才能ナシ37点 篠原ゆき子
背後より 歳時記覗く 椿あり

【本人談】
俳句を作るために公園に水筒を持っていき、ベンチに座っていた。後ろに椿が咲いていたため、歳時記を見ながら「この椿が歳時記の自分の欄を見たらどう思うのか」と思い…37点!?(笑)

森口名人 え~っと、擬人化難しいなって思いながら見てたんですけど…。

夏井先生 
読んだ時、たかが歳時記を覗くのになぜ背後からかと疑問に思う。
俳句は「なぜ?」と思わせて着地で納得するケースは山のようにある。
いきなり「椿あり」と着地している。
"椿ではなく桜でも良いのではないか"と言われたら終わってしまう(季語が動く)。
少し手を入れる。
「背後より」という状況設定に音数を使うのではなく、椿の描写に音数を回す。
「歳時記を」で韻律ができる。
「覗くか」で軽く疑問"覗いているのだろうか?"ぐらいにする。
「あり」というのではなく、椿らしさを出す。
例えば、椿の花が目みたいに思う時がある。
「目のような椿」。「目のような」が椿の描写になり、擬人化になる。
今回は難しいことをやろうとし過ぎた。

梅沢永世名人 うん、難しいね。
本人 いや~ホント一気に映像になりますね。はい、あ~!

●解説のポイント
たかが歳時記覗くのになぜ背後から?
着地で納得するケースもある
「椿」以外の桜でも良い(季語が動く)
状況設定の上五より季語の描写に音数を
「目のような」で季語を擬人化する
難しいことをやろうとし過ぎた

添削後
歳時記覗く 椿



★特待生昇格試験★

→名人4段・森口瑤子はここまで2連続昇格中。

◆『水筒の底にゐる 春愁の澱 森口瑤子
※「澱」(おり)とは液体の中に沈んだかすのこと。

西村 なんて?

【本人談】
春の何とも言えない鬱陶しい気持ちってわかりやすくない。いつ来るか分からず、どこに潜んでいるかわからない。それは、水筒の底に"ある"というよりも潜んでいる「澱」の中にもあるなと感じるという。

梅沢永世名人 これはもう森口節ですよ。うん、考えさせられますね。向こうの詠んでる人の気持ちをね。これは(昇格)いったんじゃないかな。
本人 (両手を耳に当てて)いや~マジか。
梅沢永世名人 とりそうだ。
本人 あ~怖い。

★評価ポイント


■査定結果
名人5段へ1ランク昇格

理由:

梅沢永世名人 よいしょ~!
篠原 すご~い。
本人 ああ~。嬉しい。

夏井先生 
水筒の底を覗くといえば、"あとどれくらい残っているか?"とか、それから洗う時とかぐらいかなと思う。
そういう瞬間を捉えて、こういう一句ができるのが良い。上手い。
悩むとしたら「にゐる」にするかどうか非常に悩まれたはず。
本人 はい、非常に。
夏井先生 「ゐる」とやることで、「春愁」というものが意思を持って底にいるかのような不穏さを表現する。
そういうニュアンスをちゃんと表現できている。
大したものだなと思う。直しはいらない。

浜田 おめでとうございます。
本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
水筒の残量や洗浄時の場面
その瞬間を捉えて一句ができるのが良い
「にゐる」が悩まれたはず
春愁が意思を持って底にいる
不穏さを表現したのは大したもの

添削なし



★永世名人への道★

→名人10段・横尾渉(Kis-My-Ft2)は現在永世名人に王手の星4つ。
浜田 どうなの?今日?
横尾名人 いやもう、ここは獲りたい。下がりたくないです。
浜田 せやんな。
横尾名人 はい。

◆『花冷の 砂かぶり席 売り子駆く 横尾渉(Kis-My-Ft2)
※「砂かぶり席」は球場にあるグラウンドに最も近い観客席。

西村 うわっ。

【本人談】
野球観戦で目線が低い席にいるとき、ドリンクの売り子さんたちが走り回っているのを見て「すごいな、頑張ってるな」っていう。この時期だと温かい飲み物とか(ポットで)色々と持っていると思うので、それも見て「大変だな」と思って作った。

梅沢永世名人 これはね、私たちみたいなジジイになるとね、「砂かぶり席」ってお相撲かと思っちゃうの。
浜田 相撲ですよね。
梅沢永世名人 何で売り子が走ってるんだろうな?って思うのね。
本人 はい。
梅沢永世名人 で、これ野球も「砂かぶり席」ってのがあるんだ。
横尾名人 はい、目線が低いところ、近いところ。
梅沢永世名人 なるほど勉強~。でも(笑)。
浜田 (芸人の)きょんみたいになったな、今(笑)。

★評価ポイント
「花冷」「砂かぶり席」「売り子」の語順を選んだ是非

梅沢永世名人 あら、全部。

■査定結果
名人10段★3へ1つ後退

理由:狙いはわかるけど…ここはどこ?

本人 うわ~。
西村 そうなんだ。
浜田 うわ~、もう王手かかってたのに。
(査定評後)
本人 あ~やっぱ梅沢さんの言う通り。

夏井先生 
狙いが十分にわかる。
分かれば「花冷」という季語も受け取ることができる。
ただ、「砂かぶり席」と言われた時の認知度としてやはり(野球より)相撲の方が強いのではないかと思う。
「花冷」(→桜が咲く頃の急激な寒さ)で屋外。
「砂かぶり席」(→土俵近くの座席)でお相撲だと思う。
外の土俵?と思った瞬間に売り子が走っているため、「ちょっと待て。これはどこなんだろう?」と考え始めて、「そういえば野球でもこういう席があったのかもしれない」と。
辿り着くのに少し時間がかかる。
単純にやろうと思えば、先に「売り子」を出しておけば野球場に思う確率が高くなる。
「売り子駆く花冷の砂かぶり席」とやれば、ここから相撲にはいかない。「駆け」ている。
ここをもう一押し工夫ができていたら「おめでとう」と言いたかった。
いいチャレンジだった。

本人 いや、売り子で場所は分かるかな?って思ったんですよね。ずっとWBC(→ワールドベースボールクラシック)を観てたもんで。
浜田 アハハ。いやそらみんなそうやと思うけど(笑)。

●解説のポイント
狙いが分かれば「花冷」も受け取れる
「砂かぶり席」の認知度は野球より相撲
花冷の屋外で外の土俵に売り子?
野球の外野席だと理解するのに時間がかかる
先に「売り子」を出せば野球場に思いやすい
もう一押しの工夫があれば「おめでとう」だった

添削後
売り子駆く 花冷の 砂かぶり席



★特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句★


◆『水筒の 囀り満たし 一息に 梅沢富美男

浜田 ふ~ん。

【本人談】
水筒って注ぐとチュクチュクとかピチュピチュみたいな音がしません? そういう音がする。それを見ながら「あ、小鳥が鳴いてるな」みたいな感じで一気に飲んだという。

一同 お~。
横尾名人 いや「囀り」をそのまま小鳥の囀りに比喩しているのはさすがだなと思いますね。
本人 私、「メルヘンのトミー」って言われてるんで。
森口名人 はい、素敵。
浜田 初めて聞いたわ。
横尾名人 初めて聞きましたよ。

■査定結果
特別永世名人なのにガッカリ…

理由:背伸びしすぎ

西村 え!?
本人 なんで「ガッカリ」とか言うの~。
(査定評後)
本人 なんでジジイに対して「背伸び」とか失礼な言葉使うの!?(笑)

夏井先生 
聞いてみれば、上五中七が水筒を注(つ)ぐ時の音の比喩だと。
本人 そう。ピチピチって。
夏井先生 もう分かったらそれは!(笑)
「水筒の囀り」とやれば、「囀り」の季語が比喩になっている。
季語を比喩に使うと季語の鮮度が少し落ちるのはおっちゃんは知っているはず。
ただ、これは「水筒"の"」ではなく、もうひとつ挟む。
「さへづる」で"さえずる"の読みになる。
「水筒はさへづる」で比喩になる。トクトクトクって。
そして、私はどこにいるのかというと、囀りの真下にいる。
「囀りの真下」。
そういう風に言えば、囀りの真下でトクトクトクと注いでいると。
さっき「背伸びした句」と言ったが、実をいうと背伸びもできてない句だった(笑)。

本人 そんな高等なことやるの?

●解説のポイント
水筒をトポトポ注ぐ音の比喩の意図
比喩に用いた季語の鮮度が落ちる
「水筒はさへづる」で比喩に
さらに後半で注ぐ場所を描写する
実は背伸びもできてなかった
できもしないことをやらない方が良い

添削後
水筒 囀り



浜田 梅沢さん、すみませんがこれ世に出せないので。はい、いきましょう。せーの、ドン!
(シュレッダー演出)
きょん ありがとう。
西村 かわいそう。
浜田 はい、梅沢富美男さん。残念でございました。
梅沢永世名人 いや私も一応背伸びはしましたよ。でもこれを考え出すのは私しかいないのよ、このメンバーの中では先生。
夏井先生 なんだ。もうできもしないことをやらない方が良いですよ。できることからやりましょう。
浜田 そういうことですね。
梅沢永世名人 できもしないことって失礼じゃねーか!
浜田 しぃ~!
梅沢永世名人 ええ!?
浜田 (人差し指を梅沢先生の口に当てる)
西村 図書館の怒られ方してる(笑)。

★次回4/27の俳句の兼題は「遊園地」です。



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コメント

惜しい句幾つか

一位の句は

駆ける子どもとその背中の(水筒に入った)氷が、夏の調子を取る

夏が、駆ける子どもとその背中の氷の入った水筒の調子を取る

どっちとも取れたし、

2位の句は、水筒を船の揺れのせいでなく自分で転がしたようにも見えるしで、なんか勿体ない回でした。

横尾名人の句も、語順で指摘されてましたし。

そんな中、森口名人の句。
春愁を、春のふとした瞬間に感じる、理由もわからない心の重さだとする。
この重さ、詠み手にとっては意思を持って澱のようになにか(今回は水筒)に貯まるモノなのだろう。
私は、句の「ゐる」がちょっとくどいと思ったが、詠み手には「ゐる」が駄目押しのためにも必要だったのかとも考えたところでした。

西村さんの句

駆ける子の、と「の」で繋げると上五中七
でワンフレーズ。
駆ける子と、と「と」にすると、上五と中七がそれぞれの映像、並列で2つ。
という感じがしました。
どちらがいいかは、好みなのかなと。

横尾さん

10段の、永世名人への道は、一つでも添削があると後退というシステムだから仕方ないけど、作品的には、現状維持でもよかった気がします。
そもそも、横尾さんは、相撲の砂かぶり席を知っていたのでしょうか。
知っていてああ書いてしまったのなら、降格致し方なし、かも。

昨日のプレバト

横尾くんが★4から★3に1つ後退し、おっちゃん(梅沢さん)が2連続ガッカリといい、大波乱な回でしたね。(今回のハイライトはコットンの2人が俳句とスクラッチアートでそれぞれ才能アリ1位を獲得し、森口さんが通算35句目で名人5段に昇格を果たしたシーン)

追記
横尾くんの昇格試験で前進査定だったら、ジュニアさんと同じ査定回数(7回)でクリアできたのに…。(次、2つ前進or2連続で1つ前進しないと10回以内で永世名人に昇格できるのは不可能かも)

森口瑤子四段
連続昇格だったが、個人的には腑に落ちない。能動的表現の「にゐる」はくどいイメージで否定派である。普通に「がある」とか「溜まる」とか書いたほうが春愁と合ったのではなかろうか。それとも単に森口節に自分が飽きただけか。

横尾十段
「花冷の砂かぶり席」まで「なんか良さそうな相撲の句」と期待しただけに「売り子」が出た途端に思考が止まった。土俵の周りでビール売るのか!?
さりとて野球場の句として捉えても「売り子」は疑問。野球場を表すものとしてはベタさがあるうえに「花冷」の冷たいイメージにはそぐわない気がする。
添削後も「売り子駆くる」にしないと文法がおかしい、結局野球場とはまだわかりにくい、先日の「春光の起業」と同じパターンの季語の用い方と、本当に「永世名人おめでとう」となっていたかは怪しい(フィールドの間近の席を「砂かぶり席」と呼称しているスタジアムがホームとなっている、広島カープやジュビロ磐田のファンなら高評価かもしれない)。
(自分なりの添削)
前書き マツダスタジアム
・野次飛び交える花冷の砂かぶり

梅沢富美男特別永世名人
今週より新しく「締めの一句」という名目だったものの、全く締められないどころか平場の真ん中くらいの席が似合うくらいのなんとも酷い句だった。
明確な季語が無いのは勿論「満たし」「一息に」という後半もひたすらに雑。
「水筒の注ぐ音がさえずっているかのよう」という表現は面白みがあっただけに、それ以外で全て蔑ろにしたのは苛立ちすら覚える。
句集完成で浮かれてるのかもしれないが、番組の顔という自覚はしっかりと持って句に臨んでいただきたい。
(自分なりの添削)
・さへづりや水筒ちゆちゆちゆんと水を

今週は全体的にいまいち楽しめず。

コットン西村
「氷」と「夏」で季重なりといえど清々しい句だったが、助詞に少々違和感。「駆ける子の背に鳴る氷」ならスッと読み下せたのだが。
あと「囃し」というのが「鳴る」との距離が近いというのにも同意。季語の審美眼を高めれば、第2のこがけんとなれる…かもしれない。相方のスクラッチアートにも期待しよう(どうせすぐ辻本とかハラミとか来るだろうけど)。

村上弘明
無理に字余りにするのではなく、初めはどうすれば575に収められるのかを考えるのが大切とわかる句。
ちなみに「若布船」は初耳だった。

春香クリスティーン
基本の取り合わせの型も実体験を詠む心意気も、初心者には大事。だが「水」のあやふやさで台無しになってしまった。水そのものを握るのだと思うから、水筒とは発想できない。
余談だが、八年も建つと当初才能アリ評価だった句も凡人に見えてくるなぁ。

篠原ゆきこ
擬人化でコケた典型例といえる句。
そもそも「植物が読書を覗き見している」というのがありきたりで、添削したところで…というのが正直なところだろう。夏井先生の心中お察しします。
「目のような」と擬人化を追加するよりかは「びっしりと」など椿らしい映像が欲しいと個人的に。

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