コメント
Aブロック感想
自分としては段位的に大本命と目していた横尾名人を、過去1年、出演すれば良い句を残している昇吉さんが覆したと感じられました。横尾名人の句についても、スラムダンクを映画関係なしに何度も読み返した自分としては好みでしたが。
5位 松岡さん
①三段切れであり、今の若い子にはピンと来ないかもしれないが、「仰げば尊し」の歌詞を②引用しすぎた。
歌詞を全く知らないとしても、卒業というテーマで、古巣と教えの庭とくれば、古巣=教えの庭と取れる内容で、③季語が比喩的に感じられてしまうのが痛い。
通常回の査定なら、①~③の理由で後退となってもおかしくない句だった。
4位 北山さん
「上履きの文字が滲む」とあれば、商品ロゴか油性いペン等で書いた自分の名前が滲むと捉えられる。それは洗濯を重ねたからかもしれないし、足の脂によるものかもしれない。この上で「卒業」と下句にあるから、「涙のせいで滲んで見える」というのは、連想の範囲。
また、上履きの文字が涙に滲んで見えるなら、他のものも滲んで見えるはず。
よって、わざわざ「文字『も』」と書く必要はなかった。
卒業式とすると、その式の間だけ文字が滲んで見えたように見えるけど、卒業すとすると、「卒業したんだな」という実感がじわっと残っていく気がする。
3位 犬山さん
三段切れなものの、中七と下五はしっかり嚙み合っている句だった。
だが、季語選びがどうだったのかな、と。
春光とは、春の日差しであり光に主軸を置く、春の風景を示す季語だから、この句だと、「春の日差しが感じられる風景の頃となった、冬場に履いてなかったルーズソックスを出した、衣類の芳香剤臭いから、全部一回洗濯しとこう」というような展開にも見えてしまう。つまり、季語「春光」が卒業だけでない意味も読み手に与えてしまう点、もったいなかった。
2位 横尾名人
先に書いた通り、私自身スラムダンクが好きで何回も通しで読んでいます。そんな人が詠み手になった場合、最近の映画化もあって、「桜」と「1on1」でスラムダンクを想起してしまいます。主人公が「桜」木という、バスケ漫画ですので。
想起できた場合だと、「桜」から漫画の主人公を思い、テーマから卒業を思い、卒業式の日かその前後かに、学ランの腕を捲って誰かと1on1をしているのです。
場所は上句の夕桜から、恐らく野外で、主人公やそのライバルが練習をしたリングのある公園であろうかと。そしてまた、1on1をやっているのが卒業生の主人公だとしたら(漫画スラムダンクは何年も週刊誌に掲載されましたが、劇中の時間経過は半年にも満たない)、漫画とならなかった主人公の2年半とはどんなものだったか、そして、卒業というテーマ、そんな中の夕桜、その1on1の相手は誰か(やはり流川か?)、勝敗は、などと思い始めます。
そんな夢をくれる句でした……けども。
1位 昇吉さんの句
卒業式は学校の種別や地域差もあります。例えば私の住む県の県立高校では3月1日に行われたり、中学なら3月中~下旬、出身大学だと3月下旬に学位授与式が行われます。
テーマ「卒業」に対して季語「三月」を選んだのは、実際の式典が年代や地方によってばらけているので、的確だったと思います。読み手によっては、例えば高校卒業と大学卒業を同時に思い出すかもしれません。
そしてまた、卒業式を迎えても三月の日々が残っている可能性もある訳です。
3月1日に卒業はしたが、進路(合格発表結果)が決まってないとか、そういう状況もありえるし、3月下旬に卒業式に参列はしたけど、就職先が決まってないとか。
この辺、大学受験の予備校が大繁盛し、かつ、就職氷河期世代である世代の方辺りには、「託せるものがない」‥‥‥とにかく先行き不安な気持ちだったと思ったことがある方には突き刺さるのではないかと。
そんな句でした。
5位 松岡さん
①三段切れであり、今の若い子にはピンと来ないかもしれないが、「仰げば尊し」の歌詞を②引用しすぎた。
歌詞を全く知らないとしても、卒業というテーマで、古巣と教えの庭とくれば、古巣=教えの庭と取れる内容で、③季語が比喩的に感じられてしまうのが痛い。
通常回の査定なら、①~③の理由で後退となってもおかしくない句だった。
4位 北山さん
「上履きの文字が滲む」とあれば、商品ロゴか油性いペン等で書いた自分の名前が滲むと捉えられる。それは洗濯を重ねたからかもしれないし、足の脂によるものかもしれない。この上で「卒業」と下句にあるから、「涙のせいで滲んで見える」というのは、連想の範囲。
また、上履きの文字が涙に滲んで見えるなら、他のものも滲んで見えるはず。
よって、わざわざ「文字『も』」と書く必要はなかった。
卒業式とすると、その式の間だけ文字が滲んで見えたように見えるけど、卒業すとすると、「卒業したんだな」という実感がじわっと残っていく気がする。
3位 犬山さん
三段切れなものの、中七と下五はしっかり嚙み合っている句だった。
だが、季語選びがどうだったのかな、と。
春光とは、春の日差しであり光に主軸を置く、春の風景を示す季語だから、この句だと、「春の日差しが感じられる風景の頃となった、冬場に履いてなかったルーズソックスを出した、衣類の芳香剤臭いから、全部一回洗濯しとこう」というような展開にも見えてしまう。つまり、季語「春光」が卒業だけでない意味も読み手に与えてしまう点、もったいなかった。
2位 横尾名人
先に書いた通り、私自身スラムダンクが好きで何回も通しで読んでいます。そんな人が詠み手になった場合、最近の映画化もあって、「桜」と「1on1」でスラムダンクを想起してしまいます。主人公が「桜」木という、バスケ漫画ですので。
想起できた場合だと、「桜」から漫画の主人公を思い、テーマから卒業を思い、卒業式の日かその前後かに、学ランの腕を捲って誰かと1on1をしているのです。
場所は上句の夕桜から、恐らく野外で、主人公やそのライバルが練習をしたリングのある公園であろうかと。そしてまた、1on1をやっているのが卒業生の主人公だとしたら(漫画スラムダンクは何年も週刊誌に掲載されましたが、劇中の時間経過は半年にも満たない)、漫画とならなかった主人公の2年半とはどんなものだったか、そして、卒業というテーマ、そんな中の夕桜、その1on1の相手は誰か(やはり流川か?)、勝敗は、などと思い始めます。
そんな夢をくれる句でした……けども。
1位 昇吉さんの句
卒業式は学校の種別や地域差もあります。例えば私の住む県の県立高校では3月1日に行われたり、中学なら3月中~下旬、出身大学だと3月下旬に学位授与式が行われます。
テーマ「卒業」に対して季語「三月」を選んだのは、実際の式典が年代や地方によってばらけているので、的確だったと思います。読み手によっては、例えば高校卒業と大学卒業を同時に思い出すかもしれません。
そしてまた、卒業式を迎えても三月の日々が残っている可能性もある訳です。
3月1日に卒業はしたが、進路(合格発表結果)が決まってないとか、そういう状況もありえるし、3月下旬に卒業式に参列はしたけど、就職先が決まってないとか。
この辺、大学受験の予備校が大繁盛し、かつ、就職氷河期世代である世代の方辺りには、「託せるものがない」‥‥‥とにかく先行き不安な気持ちだったと思ったことがある方には突き刺さるのではないかと。
そんな句でした。
二階堂高嗣が低く評価されるのは型が同じなだけでなく、才能アリを取ってきてから天文の季語ばかりでワンパターンに拍車をかけているのもありそう。
「初虹」「春の虹」「梅雨曇」「夕月夜」「初霜」「ダイヤモンドダスト」……そろそろ動植物や生活の季語も使って欲しい。
「初虹」「春の虹」「梅雨曇」「夕月夜」「初霜」「ダイヤモンドダスト」……そろそろ動植物や生活の季語も使って欲しい。
昨日のプレバト
かつての優勝経験者(横尾くん、犬山さん、北山くん)が2位以下に沈むといい、昇吉さんが1位になるといい、初っ端から大波乱の連発でしたね。(3/9はWBC 日本×中国を放送するため休止)
段位一覧に勝村さんがいませんでしたよ。
1位の句
1位の句を見て、モヤモヤすることが…
・3月と言うのは移動性高気圧の影響で天気が変わりやすいと言われます。作者の説明で、3月の水色の空、とありましたが、なぜ3月の空は水色だと決めつけるのかが分かりません。曇り空や雨空だと水色ではありません。しかも、テーマが卒業ですから、卒業式の空のことを言っているのでしょう。となればなおさら、自解のときに「水色」と言わない方が良かったと思います。「3月の不安定な空に託せるものがありません」と言われれば納得ですが…。
・この方の句は、上五に4文字の季語を置いて、その後に「の」という助詞を置くパターンばかりです(しかも切れがない)。二階堂さんには散々型の話をしておいて、この落語家さんは1つの型しか使っていない。どういう経緯で特待生になったか分からないですが、少し二階堂さんに厳しい気がします。
句自体は良かったです。写真俳句でも普通の俳句でも評価が高い1句だと思いました。
・3月と言うのは移動性高気圧の影響で天気が変わりやすいと言われます。作者の説明で、3月の水色の空、とありましたが、なぜ3月の空は水色だと決めつけるのかが分かりません。曇り空や雨空だと水色ではありません。しかも、テーマが卒業ですから、卒業式の空のことを言っているのでしょう。となればなおさら、自解のときに「水色」と言わない方が良かったと思います。「3月の不安定な空に託せるものがありません」と言われれば納得ですが…。
・この方の句は、上五に4文字の季語を置いて、その後に「の」という助詞を置くパターンばかりです(しかも切れがない)。二階堂さんには散々型の話をしておいて、この落語家さんは1つの型しか使っていない。どういう経緯で特待生になったか分からないですが、少し二階堂さんに厳しい気がします。
句自体は良かったです。写真俳句でも普通の俳句でも評価が高い1句だと思いました。
犬山紙子さんの句の感想と北山さんの感想がごっちゃになってました。すいません
今回は
最下位、松岡充さん
正直唖然としました。平場の査定でも才能ナシレベルです。
三段切れ
パクり
ちょっと先行き不安です。
4位、北山さん
悪い癖が出ちゃいましたね。季語を信じて、淡々と映像書いたほうがよかったかなと。
「す」の韻律、中七の母音「U」の発音の韻律とテンポとしてはよかったかなと。
3位、犬山紙子さん
「春光」の使い方がちょっと微妙でしたね。ストレートに「卒業や」でよかったのではないかと。
2位、横尾名人
わかる人にはわかる、オリジナリティがあるかどうかという問題ですかね。映画をみてないから、ここら辺に関してはノーコメントです。
俳句そのものでいえば、一読して判断するよりも、何度も読んで味わいが増すタイプですね。
他のブロックがどのようになるかはわかりませんが、予選突破が確実とは言い難いかもですね。
1位、春風亭昇吉さん
驚きでしたね。映像は空だけであとは心情なのに、こうも伝わるとは、、、
個人的にはこの句の良かったところは切れを入れずに上五から下五まで繋がってるところかなと。
少し気怠いリズムがネガティブな心情をより引き立ててますし、それが「三月」という季語をより主役に引き立てているかなと。
最後に拙句を詠ませていただきます。
アシスタント卒業フリージアを抱く
正直唖然としました。平場の査定でも才能ナシレベルです。
三段切れ
パクり
ちょっと先行き不安です。
4位、北山さん
悪い癖が出ちゃいましたね。季語を信じて、淡々と映像書いたほうがよかったかなと。
「す」の韻律、中七の母音「U」の発音の韻律とテンポとしてはよかったかなと。
3位、犬山紙子さん
「春光」の使い方がちょっと微妙でしたね。ストレートに「卒業や」でよかったのではないかと。
2位、横尾名人
わかる人にはわかる、オリジナリティがあるかどうかという問題ですかね。映画をみてないから、ここら辺に関してはノーコメントです。
俳句そのものでいえば、一読して判断するよりも、何度も読んで味わいが増すタイプですね。
他のブロックがどのようになるかはわかりませんが、予選突破が確実とは言い難いかもですね。
1位、春風亭昇吉さん
驚きでしたね。映像は空だけであとは心情なのに、こうも伝わるとは、、、
個人的にはこの句の良かったところは切れを入れずに上五から下五まで繋がってるところかなと。
少し気怠いリズムがネガティブな心情をより引き立ててますし、それが「三月」という季語をより主役に引き立てているかなと。
最後に拙句を詠ませていただきます。
アシスタント卒業フリージアを抱く