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20230209 プレバト!!俳句紹介【冷蔵庫のメモ】

2023年2月9日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※13日に全て更新しました。お待たせいたしました。
→プレバト!! 公式ツイッター/公式インスタグラム

挑戦者→伊原六花[初],二階堂高嗣[37],山﨑ケイ[3],YOU[4],中田喜子[62],千原ジュニア[88],梅沢富美男[185] ※数字は挑戦回数

●お題:冷蔵庫のメモ
冷蔵庫のメモ
※レシピ・予定表・クリーニングの伝票など家庭ごとに個性が出る句材。

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位70点伊原六花
春立つやダンス部活の予定表はるたつやだんすぶかつのよていひょう
2凡人2位60点二階堂高嗣
(Kis-My-Ft2)
初虹レッスン場に向かうメモ見るはつにじれっすんじょうにむかうめもみる
3才能ナシ3位37点山﨑ケイ
(相席スタート)
バレンタイン娘らが正の字父の数ばれんたいんこらがせいのじちちのかず
4才能ナシ4位20点YOU
開運を願う初春にメモ外すかいうんをねがうしょしゅんにめもはずす
5名人7段で現状維持中田喜子
春立つや桃色のメモ退院日はるたつやももいろのめもたいいんび
6永世名人23句目に掲載決定千原ジュニア
サンタへの手紙貼られたままの春さんたへのてがみはられたままのはる
7永世名人49句で掲載ボツ梅沢富美男
お三時は固めのプリン春の雪おさんじはかためのぷりんはるのゆき
順位発表順:3位→2位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録

二階堂高嗣○7△14×14※夏井先生から「季語+12音の基本の型はマスターしたが、特待生になるには別の型を使いこなせないと」と宿題を課されていた。通常回は36回目の挑戦だが、3回連続才能アリ。
一同「凄い。」
千原永世名人「年間でコンビニ行く回数です(笑)」
「才能アリ獲ってます。先生に『新しい型を覚えたらもう特待生になります』と」
浜田「言うてた」
「だから今回ホント挑戦しましたからね。これ、新しい型で行ったんじゃ」
浜田「なるほど」
千原永世名人「ほんならもう特待生や。」
YOU「特待生だ」
「来たわ」
***
「まぁまぁ。挑戦した結果、才能ナシじゃないんで…」
YOU○2△1×0※2回連続で才能アリ。今回の結果次第では特待生も狙えると紹介。
浜田「じゃあ今回はもう。」
「はい、ちょっと頑張って…」
***
「そのままの景色と行動を素直に詠めた」
伊原六花初挑戦※全国高等学校ダンス部選手権で優勝。"バブリーダンス"で注目を浴びた。NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」などで活躍。
「俳句は初心者なので、ビギナーズラックじゃないですけど。最初に賭けようかなと」
二階堂「今の感じだと"才能ナシ"です(笑)」
「え…ホントですか」
二階堂「何となく分かります」
***
「私も素直に景色を詠めた」
山﨑ケイ○1△0×1※前回は「相合いに照れしまう傘梅雨はじまる」で才能ナシ。
★ランキングシートの分布は才能アリ1名、凡人1名才能ナシ2名

●それでは順位別に見ていきます

◆1位 才能アリ70点 伊原六花
春立つや ダンス部活の 予定表

【本人談】
春になるとチームが一新して新チームで大会に向かうシーズン。その予定表をいつも冷蔵庫に貼っていて「あ、春が来たな」とそれを見て感じることが多かった。

中田名人 若い人のフレッシュさが溢れてる句ですよね。私の年齢になると「通院日の予定表」になりますけど(笑)。
梅沢永世名人 いや~良い句ですね。「春立つや」で一回切っておいてね。「ダンス部活の予定表」。素晴らしいじゃないですか。
本人 ありがとうございます。
梅沢永世名人 良い句ですね。

夏井先生 
取り合わせの基本型がキッチリと作れている。
これはお勉強もしている。
「春立つ」が気持ちの良い季語。
これに「や」と詠嘆をする。
この詠嘆がダンスの部活、その大会に向けて「やるぞ!」という心意気と重なってくる。
「ダンス部活の予定表」の後半でワンフレーズをキッチリ作った。
この基本の型がひとまず出来る
というのが、特待生に向けての第一歩。
二階堂さんはこの型はもうできる。
本人 できます。
夏井先生 この型以外に挑戦して特待生目指して下さい、あなたもね。
本人 は~い(笑)。

浜田 先生、伊原さんのこの句の直しは?
夏井先生 要りませんよ。
浜田 直しなしでございます。素晴らしい。

●解説のポイント
取り合わせの基本型がキッチリと
詠嘆「や」が部活の心意気と重なる
後半で12音のフレーズが出来る
特待生に向けての第一歩
(二階堂さんはこの型はできる)
(この型以外に挑戦して特待生目指して)

添削なし


◆2位 凡人60点 二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)
初虹 レッスン場に向かう メモ見る
※二階堂が「新しいこと」に挑戦したという俳句。 

YOU え?

【本人談】
これは(ジャニーズ)ジュニアの時に、母親がよく電車やバスの時刻表などを手書きで(メモに)書いてくれてた。レッスン場に向かう時間から逆算し、何の時間乗れば良いのかという句をシンプルに詠んだ。ただ、これが作ったことない語順でもある。これがホントに新しい型なのか。合っているのかまだ分からないが挑戦はした。

梅沢永世名人 ちょっと考えすぎたね。シンプルに「初虹や」と普通に俳句を詠んだ方が良かった。
本人 え?

夏井先生 
二階堂さんなんですね。
頑張って挑戦したが、私が言った宿題の型では全くない。
本人 え~?(笑)
夏井先生 ハッキリ言っておっちゃんのいう通り。
「初虹や」で本人が得意な基本の型にピッタリ入るタイプの句。
「初虹やレッスン場に向かうメモ」。
これで本人がたった1つ出来る型にピッタリ入る。
本人 そうですね、はい。
夏井先生 型というのは内容によって決まるもの。
あなたは型の正体も分からずに「何かやってみただけ」。

本人 どういうこと?何言ってんの?どういうこと?(笑)
千原永世名人 こら!何キレてんねん。
本人 意味が分からないです、マジで(笑)。
千原永世名人 今のは、五七五で収まるのに、変に…収めたら良かったのにという。でも五七五で収まらないのを詠みたくなった時に、そっちでやったら…ということ。
浜田 型を変えないとということ。
本人 次は僕何をしてくれば良いんですか?(笑) マジで意味が分からないです。
清水アナ それじゃあ、ずーっと上に上がれないんじゃないかという。
本人 何いきなり喋り出してんの(笑)。何をいきなり喋り出して…。
千原永世名人 助けようとしてくれてはんねん。
浜田 フォローしてんねやないか。お前の話ずっとしてられへんわ!
本人 ごめんなさい。ごめんなさい。落ち着きました、すみません。

★補足ポイント
・俳句の型は二階堂が得意とする季語季語とは関係のない12音を取り合わせるのが基本型。
基本の型春の虹 10周年の腕時計二階堂高嗣
句またがりズル休みさやか駅前純喫茶横尾渉
中七季語ガード下 / シメのおでんはクミンの香横尾渉
・一方、横尾の句のように五七五の途中に意味の切れ目がある型[句またがり]や、中七に季語を入れる型[5音+季語を含む12音]など幾つかのバリエーションがある。詠みたい内容によって型を変えるのが上級者への入り口となる。

●解説のポイント
(基本の型以外に挑戦すべきと宿題)
挑戦したが私が言った宿題の型ではない
「初虹や」で得意な基本型にピッタリ入る句
型は内容によって決まるもの
型の正体も分からず何かやってみた

添削後
初虹 レッスン場に 向かうメモ


◆3位 才能ナシ37点 山﨑ケイ(相席スタート)
バレンタイン 娘らが正の字 父の数

梅沢永世名人 何? 

【本人談】
子どもが小さかった時、父が(会社で貰った)チョコを持って帰ってくるのが何か誇らしい。知らない父の会社での姿を想像した。「正」の字で冷蔵庫に入れるチョコレートの数を(メモに)付けたのを思い出して書いた。

千原永世名人 今の話をちゃんと詠んでたら、凄い(俳句の)タネは良いと思うんですよ。だからお父さんがチョコレートを持って帰ってくるのを、ちょっと誇らしそうに思っている娘という句は非常に良いと思うけど、そうは全く読まれへんわ
本人 (泣きべそのフリで)え~、へっへ。

夏井先生 
今お話を聞いて、書こうとした句材は良いのには賛成する。
下五で唐突に「父の数」が出てくるため、父が何人もいる家庭なのかと誤読される。
本人 そんな家庭ではないです。
夏井先生 ひとまず「チョコの数」と伝えた方が良い。
「バレンタイン」が長いため、傍題(※季語の仲間のようなもの)に「愛の日」がある。
1つ覚えて帰ってほしい。
本人 素敵。
夏井先生 ここに「愛の日」と書けば季語になる。
「娘」「子」など人物を中七に書かなくても良い。
「愛の日の正の字」とし、「父の」の後に「チョコの数」と入れる。
千原永世名人 うわ~ええわ!
夏井先生 さらに、「正の字」を諦めれば誇らしい気分を入れることもできる。
例えば、お父さんが貰って来たチョコの数が誇らしいなら「戦果」という言葉を敢えて使う。
父が外に出て働きつつ戦いつつ、これだけのチョコを貰ってくる。誇らしいお父さんの気分が出てくる。

本人 ちょっとなんか今私泣いちゃってます。なんか、素敵過ぎて。いや、ホントに私が言いたいことを先生が書いて下さってなんかちょっと感動しちゃいました。

●解説のポイント
(父が会社で貰ったチョコの数を娘がメモに記録)
書こうとした句材は良い
父が複数いるのかと誤読される
「バレンタイン」の傍題「愛の日」で音数調整
「娘」と人物を書かなくても良い
「チョコの数」と描写する
「戦果」で働く父の誇らしい気分も表現

添削後
の正の字 父のの数』
 父のの数



◆4位 才能ナシ20点 YOU
開運を 願う初春に メモ外す

【本人談】
冷蔵庫の扉にあまり物を貼ると開運しにくいという風水を聞いたことがある。色々貼ってあったが、それを「今年は良い年にできますように」と貼ってあったメモを外すという句。

中田名人 まず季語が「初春」でその初春が活きてるかどうか。
本人 死んでますね、はい(笑)。
千原永世名人 今聞いたらそういう意味かと分かります。
本人 説明すればね。
千原永世名人 これ読んで「なるほど」となる人は少ないかなと思います。
本人 そうか~。

夏井先生 
1つ1つの単語の意味は分かるが、全体を読んだ時に意味が分からなくなるというタイプの才能ナシ。
開運を願っている場合ではない。「開運を願う」を書く必要は全くない。
むしろ、このメモがどこに貼っているかを。
浜田 「冷蔵庫」ね。
夏井先生 そう。「冷蔵庫」と書くしかない。
書かないと誰にもわからない。「メモを外せと」とお告げのように書く。
気に入らないなら鍵括弧をつけても良い。「『冷蔵庫のメモを外せ』と」。
「初」だけ使い、季語は「初みくじ」で御神籤のお告げにする。
梅沢永世名人 それなら分かる。
浜田 あ~良いね。
夏井先生 こうすれば、開運を願う気分も出るし、初春の気分が出る。
あなたの意図に言葉がぐっと寄ってくる。

本人 ていうか、凄いお上手ですね~(笑)。
浜田 そらそうや、あははっ。

●解説のポイント
各単語の意味は分かるが全体の意味が不明
「開運を願う」は不要
メモがどこに貼っているかを書く
お告げのように「外せと」とする
季語は「初みくじ」のお告げに
開運を願う初春の気分が出る
作者の意図に言葉が寄る

添削後
 メモを外 初



★特待生昇格試験★

→<名人7段>・中田喜子は冬麗戦が11位の圏外だったが、今回は気合十分。
浜田 タイトル戦も特にそうでしたけど。
中田名人 はい。惜しくも11位だったし~。今日こそは!8段になりたい。
浜田 そらそうです。そらもう早いとこ上がって頂かないと。

◆『春立つや 桃色のメモ 退院日 中田喜子

【本人談】
桃色の紙に退院日が書いてある。それは娘が出産を終えて待ちに待った退院日が書いてあるという句。

千原永世名人 「春立つや/桃色のメモ/退院日」と俺はなんかこう3段切れなのじゃないのかな~と思いますけど。
本人 三段切れ?
梅沢永世名人 あのね。俳優ってこういう落ち度をやってしまうんですよ。
本人 え?え?
梅沢永世名人 私も先生から「語順が悪い」「語順が悪い」と何年も言われ続けているんです。俳優って台詞で物事…語り部ですから。喋らしたら誰にも負けないんですから。表現力が豊かで。
浜田 台詞があるからやろ、それは(笑)。
梅沢永世名人 恋文にしてしまう。
千原永世名人 で、どうしたら良いんですか?
梅沢永世名人 急に言われても(笑)。私だったら…「桃色」から始める。
浜田 あ、語順がね。語順からちょっと違う。
本人 あ~!

★評価ポイント
上五「春立つや」と詠嘆した効果の是非

千原永世名人 やっぱここや。
本人 あ~!
梅沢永世名人 全然違うじゃねえか。

■査定結果
名人7段で現状維持

理由:リズムが残念

本人 あ~。
梅沢永世名人 そうなんだ。
(査定評後)
本人 リズム?

夏井先生 
まず「春立つ」という季語は良い。
「桃色のメモ」と具体的に書くことで映像も確保できる
という判断が良かった。
勿体ないのは、リズムがプツプツと切れるような感じ(→三段切れのようなリズム)になっている。
おっちゃんの言う通り。
(語順は)「桃色」からですよね。
梅沢永世名人 そうですね。
夏井先生 私もそう思う。
「桃色のメモ」と軽く詠嘆する。
メモに向かってズームアップする感じになる。
春立つ退院日」とする。
映像からカットが切り変わって、春立つ退院日の光景にワープすることが出来る。

本人 いや~「春立つ退院日」。そうですよね、先生。ありがとうございます!
浜田 いや、一人で盛り上がってるやん(笑)。

●解説のポイント
季語の選択と中七の具体性の判断が○
三段切れのようなリズムが勿体ない
語順は「桃色」から
「メモよ」の詠嘆でズームアップする
カットが切れて退院日の光景にワープ

添削後
桃色のメモ 春立つ 退院日


★永世名人 ジュニアのお手本★

→<永世名人>・千原ジュニアは名人10段から史上最速7回の査定で永世名人に昇格した。
清水アナ 50句の句集完成に向けて既に掲載に値する句が22句あると夏井先生が認めましたので、残り28句というところからのスタートです。
千原永世名人 いや、22句も残していただけることがまず嬉しいです。
浜田 確かに。
梅沢永世名人 まあ(完成まで)5年はかかるでしょうね(笑)。
千原永世名人 (梅沢名人に)だって、あと1句になってからだいぶ経ってますもんね(笑)。

◆『サンタへの手紙 貼られたままの春 千原ジュニア

中田名人 あ~。

【本人談】
これは読者が自由に考えて貰えたら良いと思って書いた。子どもが書いたサンタへの手紙が可愛らし過ぎて、捨てれずにずっと貼っているということもある。もしかしたら、何か事情があって別れた子どもの書いた手紙を未だに捨てられずに貼ったままにしてあるとか。色んな方が色んな風に読んで頂けたらと。

浜田 これYOUさんどうでしょう。
YOU いやあ…。
本人 (立ち上がって)誰に聞いてんねん!(笑)ホンマに。
梅沢永世名人 素晴らしいですね。良いお父さんなんだろうな。ジュニアは。こういうことちゃんと考えられるところが。(二階堂に)こういうの参考にすればよい。
二階堂 これが型ですよね。
梅沢永世名人 そうそうそう。
本人 まあ…はい。
梅沢永世名人 これをちょっと参考に。
二階堂 (少しキレ気味に)分かったよ。

■査定結果
永世名人23句目に掲載決定

理由:句に奥行きがある!

本人 (立ち上がって)よ~し!ありがとうございます。よし!
一同 凄い。

夏井先生 
読めば読むほど奥行きが深くなっていく。
パッと見ると単純に子が可愛いからメモを貼っている光景から読み手は想像し始める。
ひょっとすると、親として会えなくなった状況。
例えば、「離婚」という可能性も出てくる。
「春」は色んな複雑な感情を持っている。
喜びだけでなく、切なさ・憂いと色々な感情を季語が内包する。
その季語の本質を知っていて信じているから、こういう展開の句を作れる。
なんか"永世名人"と言われ出して、急に立派になってきたような気がする。
直しは要らない。

本人 ありがとうございます。
浜田 素晴らしい。

●解説のポイント
読めば読むほど奥行きが広がる
子が可愛いからメモを貼っている光景
離婚など親として会えない状況もある
「春」に喜び・切なさ・憂いの感情が内包する
季語の本質を信じている
こういう展開の句を作れる
永世名人になって急に立派になった

添削なし


★永世名人 富美男のお手本★

→<永世名人>・梅沢富美男は句集完成まで残り1句。
清水アナ あと1句ですよ。
梅沢永世名人 ここで決めます。
浜田 ここで決まるかもわからん。(平場へ)あなたたち、良い日に来たねってことになるかもわからん。
梅沢永世名人 芸能界の中でも、そうあることじゃないですから。是非皆さんで見届けて頂いて。
千原永世名人 ありがとうございます。
梅沢永世名人 決めますよ。
浜田 自信はあるということで。
梅沢永世名人 自信はありますよ。
浜田 分かりました。
***
梅沢永世名人 私もあと1句でこの「プレバト!!」を後にしようと。
浜田 (お辞儀して)お疲れ様でございました(笑)。
梅沢永世名人 いえいえ、そう思ってたの。この番組にサヨナラしようと。そしたら、世界中の子どもたちが「おっちゃん辞めないでくれ。辞めないでくれ」と。
千原永世名人 世界中で?
梅沢永世名人 そうよ。
浜田 世界中になってもうた。
梅沢永世名人 沢山のお手紙を頂いたんで、もう(番組を)辞めないことにしました(笑)。
千原永世名人 え、辞めないんですか?2冊目?句集で。
梅沢永世名人 もう20冊目を目指そうと。
千原永世名人 へぇ~。

◆『お三時は 固めのプリン 春の雪 梅沢富美男

【本人談】
お題が来た時に少し悲しくなった。なぜなら私の時代には冷蔵庫などなかった。お金持ちの家でも水棚・氷棚というのがあって、その中に氷を入れて冷蔵庫の代わりにしていた。私たちが初めて食べた当時のプリンは固かった。今みたいに柔らかくはない。そのプリンが春の雪のように溶けていく光景を詠ませて頂いた。

千原永世名人 僕は「お三時」が良いの持ってきたなと思いますね。それで詠んだ人の年齢も分かるし。でも、これが「おめでとうございます!」の一句なのかという感じ…。
本人 どうしてそういう失礼なこと言うの(笑)。
千原永世名人 いや、良いんですよ。良いんですよ。
梅沢永世名人 お前、よくそんなこと言えたもんだな。
千原永世名人 どうですか?
本人 いやこれは間違いないでしょう!(笑)
千原永世名人 あ、そうですか。
本人 間違いないと思いますよ。
千原永世名人 俺はもっと梅沢さんの凄いの見たことあるから。

■査定結果
永世名人49句で掲載ボツ

理由:安易!

本人 (「ボツ」と言われた瞬間に広げた両手を顎に当てる)
(査定評後)
本人 何が安易だ。貧乏人の気持ちも分からねぇのか!(笑)貧乏だったんだぞ、俺は物凄く。

夏井先生 
「固めのプリン」と季語「春の雪」の取り合わせは良い。
「固め」で古い時代の「プリン」ではないか
と。
本人 そうだよ!
夏井先生 分かってるから聞きなさいよ、もう。
今日声出にくいんだからもう付き合ってよ、ホントに。
本人 アンタ飲み過ぎるから声が出ないんだよ!(笑)。
夏井先生 それはあるかもしれない。
この句の中に「お三時」を持ち込むと意味が非常に平たくなる。
これで「あ~出来た!これが50句目だ!」と言っているアンタが安易だと言っている。
本人 失礼な。
夏井先生 「お三時」、これは違う。
本人 消す!?「お三時」。
夏井先生 だって、これは大事な肝。
3時に食べるんだよ、みんなプリンを。
3時と書くのではなく、例えば、昔のプリンはやたらベタベタと甘かったはず。
「甘すぎる」と書く。その時代のプリンの味が蘇る。
ストレートに「あの頃の」と書いても良い。
50句目なら、これぐらいやってくれないと「おめでとう!」と言えない。

浜田 確かにジュニアさんが言った通りかも分かりません。

●解説のポイント
中七と季語の取り合わせは良い
「固め」で古い時代の「プリン」と分かる
「お三時」で意味が平たくなる
これで「50句目」と思うのは安易
プリンはみんな3時に食べる
上五は大事な肝
「甘すぎる」でその時代のプリンの味に
「あの頃の」とストレートに
これぐらいやらなければ祝えない

添削後
 固めのプリン 春の雪』
の頃の 固めのプリン 春の雪



梅沢永世名人 安易ではありましたよ。でも「お三時」は、「お三時」にしたかったの私は!貧乏だったから。あの頃のお三時が無かったのよ。ええ!?あんたは…。
浜田 (右手で急に梅沢名人の口を抑え込んで黙らせて)うるさいねん。もうええから(笑)。
千原永世名人 終了です。アハハ。
浜田 さあ、永世名人の名誉に…ねえこれは出すわけにいかないので、ジュニアさん、そのボタン押して下さい。
千原永世名人 先輩失礼します。
(シュレッダー演出)
一同 うわ~。
浜田 (ずっと口を押さえながら)これは世に出せない句なんで。仕方ありません。さあ、次回頑張って頂きましょう。残り1句のままでございます。さあ、全ての査定が終わりました(笑)。
スタッフ はい、OKです。
浜田 (ようやく手を放す)
梅沢永世名人 (笑)。
浜田 (笑)。

★次回2/16は特待生候補者集結の昇格試験で兼題は「つまずく」。春光戦予選の抽選会もあります。


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コメント

めざせ百階堂

36階堂くんはこのままでいいよ
「とことん出来の悪い生徒」キャラも番組には必要です
森迫永依ちゃんのように初回から優秀な句を詠んでくる優等生が増え、俳句に対して目の肥えた視聴者も増えた昨今だからこそ、みんなが「いや、それはさすがにダメでしょう(プークスクス)」と上から目線で批評できる対象になってくれているのですよ彼は
それに、私も含めた長年のプレバト視聴者にとっては「今さら」と感じるような超基本的講評を夏井先生から引き出しているのも、初心に帰る意味でありがたいです
36階堂くんにはいっそ今後も敢えて自己学習はせずに、番組内から与えられたアドバイスだけで俳句づくりをしてみてほしいです

二階堂さんについて

二階堂さんが冬麗戦で詠んだ
ダイヤモンドダスト ファンが持つライト
俳句としての出来はともかく、これって十分「破調」にはなってますよね。
これを一人で考えて作らざるを得なかった。

というのも、横尾・千賀両人は彼が冬麗戦に出ることは収録当日まで知らされないし、二階堂さんも口外できない。
また、相談したとて二人と「自分の作品」を考えないとならない。

その状況を考えると、少なくとも「上に行こう」という気はあるのかも知れません。

ただ、その努力がいつも「空回り」するところ、アドバイスを忘れてしまいがちなのが二階堂さんの悪いところだと思いますね。


今回は

永世名人お二人のだけ

千原ジュニア名人

読者の想像に委ねる意味では最高な出来ではないかと思います。

ドラマ性があるのか?
それとも単なるずぼらなだけか?

読み手の感性によって色々な解釈がありそうですね。17音の器を見事にとらえてると思います。

梅沢名人

実は今回の句、自分としてはかなり良かったように思います。特に添削された上五です。

昨今、プリンに限らずオムライスやパンケーキなどはフワトロなのがスタンダードになります。

だから「固めのプリン」だけだと美味しくなさそうに感じてしまう読者もそれなりにいると思います。

けれど作者にとってはそれが良いんだというこだわりを「お三時は」という言葉で伝わりますし、季語がより引き立つように思えます。

夏井先生の言葉も一理ありますが、気の毒でしたね。

最後に拙句を詠ませていただきます。

雑炊のレシピのLINE風邪の母

二階堂さん

悪態は演出としても、番組の時以外の時間で俳句を学ぼうという姿勢があまり感じられないのが残念です。
対句表現が分からなければ本で勉強するとか。
本気で特待生目指すなら、の話ですが。

二階堂さんの俳句は・・・

母のメモ初虹のレッスン場へ とかにしてたら特待生になれてたかもしれません。

キスマイ二階堂はそもそも型がなんなのかを理解してなかった。
単に五七五を崩せばいいとしか思ってなかったみたいね。
型の種類や使い方を勉強してこなかったのは明白。
この調子じゃ特待生はまだまだ遠い道のりだわ。
特待生までに四十階堂、五十階堂になってしまうかも。

誹謗中傷の方が不快です

>名無しさん

理由があってもここで誹謗中傷は良くないと思います。
いつも楽しみに皆さんの考察を拝見していますが、それが台無しになりました。
私は二階堂さんを推している訳ではありませんが、貴方の愚痴は二階堂さん・キスマイファンのみならずプレバト!ファンを不快にします。
厳しいことを申しますが、このような行為を繰り返すつもりであれば二度とこのブログに書きこまないでください。

P.S.
私は二階堂さんと他の方の絡み好きです。

そしてプロキオン様、いつもありがとうございます。これからも頑張ってください。

今回も二階堂さんがとにかく不快でした。
夏井先生や梅沢さん、清水アナが助言しているのにそれら全てを無下にして言いたい放題。
テレビ用の発言だとしてももううんざりです。
大好きな番組なのに、彼が出演していると見る気が失せます。
学ぶ意欲がないならもう二度と出ないでほしい。

聴牌から上がれない御大

一位の句
中七「ダンス部活」が寸詰まりにも受け止められますが、上句の季語+詠嘆、下句の五音の名詞止めという基本の型に忠実。ダンス部員が春の季節を迎えて気合いをいれてる様が思い浮かびます。

二位の句
句そのものは、十八音字余り。
調べは、レッスン場に(七音)、向かうメモ見る(七音、または、三音+四音)、と調べがギクシャク。意味の上では、「レッスン場に向かう」が終止形と取れてしまい、季語、措辞1、措辞2とブツブツと切れて羅列されてるように受け止められます。
横尾、千賀両名人に型をならったらどうか。あるいは、七音の季語を見つけて、それをそのまま中七に嵌めて句を詠む訓練をするとかはどうかなと。

三位の句
才能無し37点は、たぶん30点か35点(こちらのブログを拝見すると、才能無し30点と35点の句が多いから、恐らく基準点だろう)に句材の持ってきかたが加点されての点数でしょうか。
しかし、父の数、では、父親が何人も居るように見えます。バレンタインの日に、パパ活でもしてる娘らが、「父」の数を数えてるように取れてしまいます。ここはやはり「チョコの数」と書かないといけませんでした。字余りで調べもギクシャクでは、才能ナシでした。


四位の句
メモは剥がすものではないか?と。
ともかく、幸運が来ることを願う(そこで)初春にメモを外す、という句ですが、幸運が来るのを願ってメモを剥がすという験担ぎをする人?(変わった人もいるもんだ)と読めてしまいました。

中田名人
一読して三段切れなのは明確。春立つと桃色響きあって、春の明るい、退院日を心待にしてる気分が出ているだけに残念でした。

千原永世名人
春は希望や明るい気分もありますが、別離や変化などといった必ずしもプラスの意味ばかりではない季語だと思います。
サンタへの手紙。こどもの姿がちらつきます。それが貼ったままにされていて、春を迎える。
単に可愛い手紙だからか?いや、冷蔵庫という日常的に見えるところに貼ってあるのはなぜ?
と考え出すと、やはり色々考え出せる句です。

御大
春の雪にすぐ溶けてしまう雪(淡雪の要素)を見出だすと、固めのプリンが過去のプリンと読めますが、某メーカーのプリンエル(固めにできる)を使った自宅で作ったプリンを思い浮かべると、中七と季語を衝突させるのに少し時間がかかるし、季語が動くのでは、と考えてしまいます。よって、「あの頃の」と昔のプリンと分からせる上句だと、よりスムーズに季語と措辞の衝突が頭で可能だと考えます。

次回のプレバト

次週の特待生候補の昇格試験で何人昇格できるかとても楽しみですね。

追記①
森迫さんが知らないうちに特待生に昇格していましたね。(冬麗戦で優勝を果たしたし、才能ナシ0回だったから当然のことだけど・・・)

追記②
昨日のプレバトでジュニアさんの初回掲載決定数が判明しましたね。(フルポン村上と同じく22句掲載)

中田喜子
三段切れ気味になるという手痛い凡ミス。「春立つ退院日」という素敵なフレーズを分断したのはやはり勿体なかった。冬麗戦の雪辱を晴らす日を待つ。

千原ジュニア永世名人
今回も一目で掲載を確信するほどの素晴らしい一句。本来嬉しさに溢れる「サンタへの手紙」が「貼られたまま」となるとちょっと不安や悲しみも浮かんでくる。
そして最後にどんと「春」。悲喜が入り交じる春だからこそ、ドラマ性を受け止められる。

梅沢富美男永世名人
昔の硬いプリンを詠むという梅沢富美男らしい句の内容も、季語選びも良かった。
だがやはり「安易」。これを掲載と銘打つにはあまりに決定力がなかった(ラスト50句目なら尚更)。そしてジュニアがあのボタンを押すという偉業(?)を達成。

伊原六花
初心者ということで背伸びをしない素直な姿勢が良い俳句を作った。「春立つ」という季語に希望が見えてくるし、「予定表」だけで止めたのもシンプルイズベスト。

三十六階堂
兎に角575から離れるという思考が、破調とか句跨がりとかそんなちゃちなもんじゃない恐ろしい句になってしまった。「見る」と不要な動詞をがっつり入れてるとこも痛々しい。

相席スタート
「正の字父の数」…ここで思考が止まる。正を書くほど父がいるってどんな家庭やねん。「バレンタイン」という季語に寄りかかりすぎてチョコを書かなかったのが失敗だろう。
傍題を用いない添削なら
「父さんのチョコの数書くバレンタイン」
とかになるだろうか。まあ結局類想どはまりにすぎないが。

YOU
結局何が言いたいねんという句。「外す」にも違和感。「剥がす」とかでは?
添削では初めて冷蔵庫が出てきたが、完全に御神籤の内容にすることで季語の存在を消す見事な季重なりだった。

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