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【冬麗戦15傑】20230112 プレバト!!俳句紹介【ラッキー🥰】

2023年1月12日放送 プレバト!! 俳句冬麗戦結果まとめ
年4回の改変期に選ばれし名人・特待生のみが参加を許される俳句タイトル戦。
冬の季節に行われる第6回冬麗戦で名人・特待生の面々が詠んだ俳句を紹介します。
※毎度コメント頂きありがとうございます。返信できず申し訳ございません。
※「森迫永依の全俳句一覧」記事は作成済です。
※23日に詳細更新致しました。大変お待たせ致しました。

→結果一覧 →トーク集 →俳句詳細 →編集後記

※過去のタイトル戦結果などはこちらまたはブログカテゴリからどうぞ。

◇冬麗戦2023のルール
※予選は実施なし
・2022年に詠まれた全330句から最も優秀な15句を詠んだ15人(特待生以上10名・通常挑戦者5名)が選出
・前回金秋戦のシード権は適用なし
・出場の合否は事前に番組側が本人にカードを渡して通達
・通常挑戦者5名は特待生以上着席後、順番にお披露目
・ランキングシートへ着席でき、俳句が発表された上に解説・添削を受けられるのは上位10名のみ。
・下位5名は1位発表の段階で順位のみ発表(TVerでのみ俳句公開)。
【特典】
・優勝者に賞金30万円+トロフィー🏆。
・上位10句は品川駅(東京都)中央コンコースのビジョンに順位順に掲載(放送後3日間・1月13日~15日限定)




●お題:ラッキー
ラッキー
※幸運がテーマ。写真左上から黄身が2つ入った卵、「7」のゾロ目のレシート、偶然脚でキャッチしたドッジボール、ダブルレインボー。他にもボウリングのガターからのストライク、2002年ソルトレーク五輪のスピードスケートで上位転倒による最下位からの逆転金メダル、ブーケトスのキャッチも紹介。

※順位クリックでリンク内移動します。
1位森迫永依通常挑戦者初富士は青しケサランパサラン来はつふじはあおしけさらんぱさらんく
2位本上まなみ通常挑戦者雪虫の第一発見者は次男ゆきむしのだいいちはっけんしゃはじなん
3位千賀健永
(Kis-My-Ft2)
名人8段冬ぬくし粘板岩に貝の跡ふゆぬくしねんばんがんにかいのあと
4位森口瑤子名人2段マフラーにきら失くしたはずのピアスまふらーにきらなくしたはずのぴあす
5位藤本敏史
(FUJIWARA)
名人10段★4四時限目休講小春のキネマよじげんめきゅうこうこはるのきねま
6位千原ジュニア名人10段★4焼鳥や嗚呼隣席に郷ひろみやきとりやあありんせきにごうひろみ
7位犬山紙子4級一月の銀座でおそろいの遅刻いちがつのぎんざでおそろいのちこく
8位横尾渉
(Kis-My-Ft2)
名人10段★2初旅は海へ黄色の京急来はつたびはうみへきいろのけいきゅうく
9位梅沢富美男永世名人夕の膳二つ「ん」のつく冬至かなゆうのぜんふたつんのつくとうじかな
10位村上健志
(フルーツポンチ)
永世名人雪晴やチャームへ託す運選ぶゆきばれやちゃーむへたくすうんえらぶ
▼11位以下は番組内で俳句を発表されず(番組終了後TVerで1週間限定公開)
11位中田喜子名人7段吉兆の輝き一村をめざすきっちょうのかがやきいっそんをめざす
12位高橋克実通常挑戦者3ミリのジンクス冬晴れの球児さんみりのじんくすふゆばれのきゅうじ
13位伊集院光通常挑戦者夢のあとはぐれ牛すじおでん鍋ゆめのあとはぐれぎゅうすじおでんなべ
14位二階堂高嗣
(Kis-My-Ft2)
通常挑戦者ダイヤモンドダストファンが持つライトだいやもんどだすとふぁんがもつらいと
15位立川志らく名人6段闇動く幸せが動く梟やみうごくしあわせがうごくふくろう

順位発表順:2位→10位→9位→8位→7位→6位→5位→4位→3位→(11位~15位)→1位








●それでは順位別に見ていきます

1位◆『初富士は青し ケサランパサラン来 森迫永依

【本人談】
私にとっての「ラッキー」が何かを考えて真っ先に頭に浮かんだのが、ケサランパサラン(※タンポポの綿毛のような毛玉、民間伝承上で謎の生物とされる)っていう綿毛みたいなもので、結構空中でたまに浮いている。それを小さい頃から見つけて「あ、ラッキー」っていう風に思っていた。後ろに有難いものがあると綺麗に映えるのではないかと思った。

梅沢永世名人 私がオープニングで何と言ったか覚えてますか、皆さん(笑)。
藤本名人 忘れた!
梅沢永世名人 忘れてるでしょ、ねっ。俳句の申し子です、この子は。
浜田 あら。
梅沢永世名人 この「ケサランパサラン」をよく出してきた。大したもんだ。もう、私の後はこの娘(こ)ですよ(笑)。
本人 そんなそんな。

夏井先生 
これは新年の感慨のようなものを「青」という色に託した。
初富士の後ろの空の青さ、雪自体の青白さ、新年の空気の青さ。
色んな青のイメージの濃淡みたいなものを前半に描いている。
そして、この長い「ケサランパサラン」が出てくる。
作品としてみた時、この「ケサランパサラン」に「初富士」を取り合わせる勇気というか、個性というか。
これは中々出来ない。
一体(作者は)誰だろう?とホントに期待していた。
あなただったのねと私も驚いている。直しは要らない。

浜田 直しなしでございます。
本人 嬉しい~。ありがとうございます。
浜田 さぁ、というわけで。
清水アナ 賞金30万円とトロフィーが贈呈されます。
浜田 はい、おめでとうございます。2023年冬麗戦優勝は森迫永依さ~ん!
本人 ありがとうございます。
藤本名人 凄い!村上永世名人 凄すぎ~。
中田名人 素晴らしい。

●解説のポイント
新年の感慨を「青」色に託した
「初富士」「ケサランパサラン」を取り合わせる勇気
作者にただ驚いている

添削なし



2位◆『雪虫の 第一発見者は 次男 本上まなみ

【本人談】
雪虫を見かけてしばらくすると雪が降るということを以前友達から聞いたことがある。この冬、雪虫を発見したのが息子だった。小さい子の方が自然を見分ける力に優れているというか。

村上永世名人 いや~良いですよね~。「第一発見者」っていう難しく言っているのがよりまた可愛らしさを増すと言うか。
梅沢永世名人 いや、素直ですよ。素晴らしいですよ。よくこれ優勝しなかったんだと思って。
本人 ありがとうございます。
浜田 2位ですからね、上にいますから。
梅沢永世名人 私でしょ(笑)。私がいなけりゃね。

夏井先生 
この「次男」が良い。リアリティーがここにもある。
ちょっと得意げな顔して、いつもはお兄ちゃんに適わないが、この日だけは凄く嬉しそうに報告をする。
真ん中の「第一発見者」という硬い言葉の使い方も良い。
こういう風に呼ばれることで、次男のプライドが嬉しくなるみたいな。
そこに、親の優しい視線もあると思う。
テーマ「ラッキー」との関連性について。
たかが雪虫を見つけたことを家族みんなで「よかったね、ラッキーだったね」と喜び合える家族の感性が素敵だと思う。
幸せを形にしたようなご一家だなと思った。直しはいらない。

浜田 本上さん、おめでとうございます。
本人 ありがとうございます。
浜田 第2位でございます。

●解説のポイント
得意げな顔の「次男」にリアリティー
「第一発見者」に次男のプライドが嬉しくなる効果
雪虫を見つけた家族で喜び合える感性が素敵

添削なし



3位◆『冬ぬくし 粘板岩に 貝の跡 千賀健永(Kis-My-Ft2)

【本人談】
「冬ぬくし」が季語で冬の中で暖かい日。ほんのりしたラッキーがここにもある。「粘板岩」(※堆積岩の一種、薄く剥がれやすい)は、化石発掘体験でハンマーで叩いて粘板岩の中の化石を発掘するという。名古屋のロケのVTRで見て。これはラッキーだなと思って。

二階堂 これ、テレビで観てたら凄いなと思うんですけど、改めてここに来て説明を聞いて全くワケが分からないです(笑)。
ジュニア名人 分かるやろ!めちゃくちゃ分かりやすいやん。
二階堂 分からなさすぎ。
藤本名人 説明もちゃんとしてくれたで。
本人 今したよ。化石発掘隊、ハンマーって。
二階堂 説明もワケが分からない(笑)。
ジュニア名人 分かるやん。

夏井先生 
これは作品としてはキチンと出来ている。
後半の「粘板岩に貝の跡」に対し、季語が動く(※他の季語でも成立すること)のではないかと考える人も何割かはいるかと思う。
この季語を選んだことがテーマ「ラッキー」とも重なってくる。
冬の暖かい日に化石探しを楽しむ日だと繋がってくる。
そこで、化石を見つけることが出来て「ラッキー」という風になる。
「岩」とか「貝」とかに引き寄せるともう少し冷たい感じの季語の方が良いと思う人もいるかもしれないが、今回のテーマ「ラッキー」に寄り添わす効果もある季語の選び方になっている。良いと思う。
直しは要らない。

本人 嬉しい、よっしゃー!
二階堂 いや、凄いなあ。
浜田 でも君は?
二階堂 1位!(笑)
浜田 はい。

●解説のポイント
作品として完成度が高い
季語が動くと思う人も一定数いる
兼題に寄り添わす効果のある季語選び

添削なし



4位◆『マフラーにきら 失くしたはずの ピアス 森口瑤子

【本人談】
ピアスをよく失くす。でも何かあの、ふとマフラーを見たら光っているなと見ると、失くしたと思って諦めていたピアスだった。

梅沢永世名人 私今後悔しているんです。こんな中途半端な句を詠んで、どうせなら10位以下になったら良かったと。
浜田 なるほど。
梅沢永世名人 私があそこ(発表待ち)にいれば、皆さんが「優勝するんじゃないか?」と視聴率がずっと上がってますよね(笑)。今、もう最低の視聴率になっています。
藤本名人 最低の?何ちゅうこと言うんですか。今日、最低の視聴率何ですか?


夏井先生 
現実的な意味で一番ラッキー度が高いかもしれない。
ただ、俳句の世界で結構「失くしたはずのイヤリング」などのフレーズは見る。
みんながそれをやっているだけに、同じようなフレーズ・既視感があるということ。
これが森口さんの句だと判った段階で、森口さんらしさを入れることは出来るかもしれないと思う。
やってみても良いですか?
本人 はい。
夏井先生 「マフラー」の部分をもう少し言う。
あのベラベラの端っこの所を「フリンジ」という。
ほら、あの「メールぴこんぴこん」「だってば」のあなたですから。
ここで1つ、かます。これはどうか。「あらここに」。
藤本名人 わぁ、ええな。
夏井先生 ね。
そしたら森口さんっぽくなる。

本人 いや、次から「あらここに」使っちゃいそうで怖いです(笑)。
藤本名人 もうダメでしょ。

●解説のポイント
現実的にラッキー度が高い句材
俳句の世界で「失くしたはずの…」に既視感がある
「あらここに」で作者らしさを出す

添削後
マフラーの にピアス



5位◆『四時限目休講 小春のキネマ 藤本敏史(FUJIWARA)
※合わせて16音、字足らずの俳句。

【本人談】
大学には行ってないが四時限目が休講になることってあるらしい。急に休み、休講になったからその身で映画を見に行ける。

浜田 こっちから聞いてみましょう。伊集院さん、どうですか。
伊集院 いや、何かロマンチックっていうか。青春映画の匂いがする。顔に似合わない(笑)。
本人 こういうの得意です。顔に似合わない、こういうの詠むんですよ。
浜田 森迫さん、どう思われますか。
森迫 私の大学時代を思い出しました。
浜田 なるほど。
森迫 大学生にとって突然の休講ほどラッキーなものはないので、ホントに。しかもその空いた隙間時間を映画を観るのに使うのも贅沢ですし。
浜田 なるほど。
森迫 凄い素晴らしい。
本人 ほら!
浜田 そうなんや。

夏井先生 
まさに大学あるあるという感じ。
「四時限目休講」とここで一塊の硬い言葉を放り込んで、そこから「小春」の時候の季語にいく。
この取り合わせだけでも、季語がささやかなラッキー感を表現してくれていると。
そこは上手にまとめた。
「キネマ」も映画マニアのような大学生が1人で観に行っているのではないかと。
そういう所もちゃんと伝わる。
音数の問題で、「小春日」と1音入れても良いかもしれない。
こうすると流れは作れるかもしれない。

浜田 どうですか?これで5位ということです。
本人 ほとんど直しなしで?
浜田 はい。
本人 へぇ~(笑)。
浜田 いや、それは(6位の)ジュニアもそうやもん。
本人 …5~です!(笑)。
浜田 「5です」や。うわ、(5位~10位に永世名人・10段が全員入る)凄いメンツみて!(2位の)本上さん以下、何をしてるの!?マジで!毎週毎週。
藤本名人 (小声で)ちょっと待って。

●解説のポイント
「休講」が大学あるあるで共感できる
ラッキー感を出す表現を上手くまとめた
「小春日」として字足らずを解消する

添削後
四時限目休講 小春のキネマ



6位◆『焼鳥や 嗚呼隣席に 郷ひろみ 千原ジュニア

一同 (笑)
浜田 これ体験談ですか?
本人 体験談です。

【本人談】
焼き鳥屋の美味しいとこに行って、横見たら郷ひろみさんがいる。店を出た後に挨拶をして、でないと自分の分もお会計されるのが悪いかなと思って。(郷さんが)会計で出た後に「いたの?」「ありがとうございました」と挨拶して、店員に「お会計?」って言ったら「郷さんから頂いています」と。わざわざ(郷さんが店に)電話で「俺につけといて」と。今までの焼鳥屋で一番美味しかった(笑)。

藤本名人 焼鳥屋に郷ひろみさんいてるんやねえ。
本人 そうやねん。
藤本名人 (郷さんが3時のヒロインとCMをしている)「にしたんクリニック」なら分かるけど。
浜田 おいおい。
藤本名人 にしたんクリニックなら郷ひろみさんいるって分かるけど。
浜田 おれへんよ。にしたんクリニックにおれへんよ。
藤本名人 いないですか。
浜田 いないよ、そんなもん。

夏井先生 
これはこれで面白かった。楽しませてもらいました。
「焼鳥や」で詠嘆し、その後に「嗚呼」が来るため、どうせ何か酒飲みながら愚痴溢してるのかと思う。
「隣席」だから隣に上司か同僚がいて、上司の悪口でも思った瞬間に、「郷ひろみ」が出ると。
もう、この語順もこれ以上ない語順にはなっている。
この一句の世界に奥行きやポエムの部分がどうあるか?と言われると少し損する向きはある。
けれども、俳句も「俳諧」は可笑しみ・滑稽という意味。
滑稽という意味でこれはこれで一句。
どこ直すもない、これはこれ。直しは要らない。

藤本名人 なしで6位なんや。
浜田 直しはないがジュニアは6位ということになりました。
本人 郷さん、すいませんでした(笑)。
藤本名人 (郷に引っ掛けて)5位やったらな?(笑)そうでしょ、絶対これは5位やろ。
浜田 そりゃそうだけどさ。
本人 ロクです!(笑)
浜田 いや、無理がある(笑)。

●解説のポイント
面白く楽しませてもらった
酒の場で愚痴を溢すと思わせ人名を出す語順が良い
一句の世界の奥行きや詩情の量で少々損

添削なし



7位◆『一月の銀座で おそろいの 遅刻 犬山紙子

【本人談】
私がラッキーだと思うことが何か?と最近思い出したのが、遅刻した時に相手を待たせてしまうと思ったら同じだけ相手も遅刻すると連絡が来たときに「ラッキー」と。同じ時間感覚の人なんだみたいな気持ちがあって。

浜田 志らくはん、どうですか?
志らく名人 わたし?
浜田 はい。
志らく名人 あぁ…。
浜田 何をボーっとしてたんですか?(笑)
志らく名人 この句より(順位が)上か下かをずーっと(笑)。
藤本名人 ははっ、確かにね。
浜田 自分のことばっかりや。
志らく名人 「おそろいの遅刻」というフレーズはとってもオシャレで素晴らしいとは思う。一瞬でも止まりますね。何のことか分かんないってのが。そこが多分、もっと分かりやすくなると順位が上がったんではないかと。

夏井先生 
テーマ「ラッキー」に対してのこのエピソードというのは決して悪くないとは思う。
問題点は二つある。
一つは上五「で」。これがやはり散文的。
なくても意味の上で伝わる。これはいらない。
そして、「おそろいの遅刻」がどういうニュアンスなのか。
今語って頂いたように、一緒の時間(双方が)遅刻するという意味にストレートにいきつけない。
例えば、自分がいて恋人同士の2人がお揃いで遅刻してきたという感じもある。
それからペアルックで遅刻してきたとか。
浜田 「お互い」とかやったらね。
夏井先生 あっ、そう。今誰が言った?「お互い」です。
藤本名人 浜田さんです!もっと褒めてあげて下さい。
浜田 うるさいな!
夏井先生 素晴らしいです。
浜田 腰巾着。
夏井先生 素晴らしいです。
藤本名人 先生、浜田さんです。
夏井先生 「お互い」って書くだけで同じぐらい遅刻したと表現できる。
凄いですね、浜田さん。
浜田 いえいえ。
藤本名人 凄いですね、浜田さん。
夏井先生 「お互いの遅刻」。
少しだけ字余りしても良いと思うなら、「お互い様」という言い方もある。
今回の8位と7位はそういう意味で、電車マニアの方は(横尾名人の)京急の句が7位だと言うだろうし、こういう遅刻に共感を持つ方はこっちが7位だと。

梅沢永世名人 9位と10位はどうなんですか?(笑)
藤本名人 いいでしょ。
ジュニア名人 全然違いますよ。
浜田 まだ聞くことある?

●解説のポイント
兼題に対してのエピソードは決して悪くない
上五「で」が散文的で無くても良い
「おそろいの遅刻」のニュアンスが伝わりにくい

添削後
一月の銀座 おの遅刻』
『一月の銀座 おの遅刻




8位◆『初旅は海へ 黄色の 京急来 横尾渉(Kis-My-Ft2)

【本人談】
京急線にイエローハッピートレインというのがある。これに乗れたり見れたりすると運が上がるという風に言われている。初旅に乗れて今年1年は運が良いんじゃねえかって思った句だった。

千賀名人 いや、めっちゃよくないですか?京急ってのが、神奈川県という具体性があるから凄く良いなって思った。でも8位ですか?
本人 8位ですからね。
二階堂 いや、僕が言うのもおこがましいんですけど、何か永世名人・名人ってあぐらかいてるからそうなるんじゃ(笑)。
ジュニア名人 そんなことないと思うよ。
本人 必死だわ!いつも必死だわ。
藤本名人 いやな感じでダメ出しされたなあ。
本人 これで上に言われたらもっと言われるんだろうな。

夏井先生 
前半のフレーズがとても良い。「初旅は海へ」って。
この「海へ」というだけで、「へ」の後の余白のところに全部が入る。
悩ましいのが後半のこの部分。
「黄色の京急来」と淡々と書いている。
後半の淡々とした感じと前半の素晴らしさが少しアンバランスな所で小さく損をしたのが一点。
あと、京急の黄色がどれだけラッキーなのかという認知度の問題にはなってくる。
ちょっとだけ小さなヒントを投げることは出来る。
藤本名人 投げてみて。
夏井先生 例えば逆から投げてみるよ。
「京急は黄色だ」とわざと口語で「来た京急は黄色だ」とまず言ってみる。
そうすればこの「は」によって、"京急は黄色というのに意味があるの?"と知らない人も調べ始める。
ジュニア名人 スゲー。
藤本名人 うわ~。
夏井先生 「京急は黄色だ初旅は海へ」とやるのがここではベストだと思う。
今ちらっとご本人がカタカナ語でイエロー何とかトレインと仰った。
本人 イエローハッピートレイン。
夏井先生 そう。
私ならここに「イエローハッピートレイン」と置いて「初旅は海へ」とやったかもしれない。

本人 はぁ~、そんな勇気無いよ~(笑)。あと、タイトル戦でそんな勇気出せない(笑)。
一同 確かに。

●解説のポイント
「初旅は海へ」で余白が想像できる
淡々とした後半と前半とのバランスが悪い
「イエローハッピートレイン」と書く手もある

添削後
京急は黄色 初旅は海へ』
 初旅は海へ




9位◆『夕の膳 二つ「ん」のつく 冬至かな 梅沢富美男

【本人談】
これは何を言っても9位ですから。(*1)冬至に「にんじん」など「ん」が2つつくものを食べると幸運が訪れると言われる。お膳の上にのって「あ、今日はその日なんだ」と思ってこれを詠んだ。

*1
藤本名人 すねた。
***
犬山 でも冬至に南瓜(なんきん)を食べるみたいな。「ん」が2つつくもので。
本人 そうそう、南瓜。
犬山 そういう知識があればグッとくると。
藤本名人 いや、知らんし。

夏井先生 
一見謎かけのようには見えるが、読み進めれば冬至のカボチャ・南瓜のことだと分かっていく。
ご本人は凄いことをいい感じで書いたつもりかもしれない。
本人 そうよ。
夏井先生 スーパーなどに行くと冬至のポップで「『ん』のつく食べ物どうですか」みたいなポップが結構貼ってある。
いったらこれは、冬至の風習を俳句にしたという感じになっている。
本人 あ~そうかい!
夏井先生 そうだよ(笑)。
ですからこれは、謎かけにしたいなら語順が間違っている。
先に「夕の膳」と答えを言っている。
最初は「『ん』」から。「『ん』のつくもの」とすればなぞなぞになる。
「二つ冬至の夕の膳」と続ける。
一同 あ~。
夏井先生 「ん」のつくもので、冬至の日で、夕暮れの夕飯のお膳に乗っている。
最後でちゃんと答え合わせが出来る。

本人 どうもありがとうございました。
浜田 はい。
本人 もう2度と会うことないから(笑)。
夏井先生 (手を振る仕草)
ジュニア名人 引退すか?
藤本名人 何で?やめる?やめるんすか?
本人 もうタイトル戦ないから。頑張ってくださいね。
横尾名人 はい、分かりました。
梅沢永世名人 これが最後ですよ、私。
ジュニア名人 長い間お疲れ様でした。
本人 いい幕切れができました!
藤本名人 お下がりください。
浜田 めっちゃ拗ねるやん。
藤本名人 ねぇ~。

●解説のポイント
冬至に南瓜を食べることを表現
冬至の風習を俳句にしただけ
謎かけの意図なら語順が間違い

添削後
「ん」のつく二つ 冬至の夕の膳



10位◆『雪晴や チャームへ託す 運選ぶ 村上健志(フルーツポンチ)

【本人談】
ペンダントの先につけたりするチャーム。あれは結構「幸運」をモチーフにしていることが多く、クローバーである、ハートである、金運をイメージして色々な種類がある。「チャームに託す運を選ぶ」という言い方が良いかなと思って作った。

森口名人 雪晴れのキラキラした感じとチャームも凄く良いけど、「チャームへ託す運選ぶ」っていうリズムが…。
本人 リズムが…そうなんですよね。
浜田 横尾君どうですか?
横尾名人 ……もう分かんないです(笑)。
ジュニア名人 いや、何か言うてよ。
梅沢永世名人 どうしたの?
浜田 選ばれないからず~っと何か色んなこと考えてんだろ。ちゃんと見ろ!

夏井先生 
「雪晴」と「チャーム」の取り合わせは良いと思う。
本人 あ、良かったんだ。
夏井先生 雪の後の綺麗な青空とキラキラするチャーム。
問題点は取り合わせではなく語り方。
ご本人は「託す運選ぶ」が良いと思って書いたのは分かる。
「託す」「選ぶ」という叙述がやはり散文的(※詩的な情景に乏しい)。
それを今、森口さんが指摘されたと思う。
今ご本人が仰ったように、どんな運なのかをもう少し明確に書いても良い。
「託す」「選ぶ」の動詞2つは遠慮する。
「雪晴や」の後、恋愛運・金運など具体的に書く。
仰った「金運」を入れて「金運のチャーム」。
それがどんな様子かを少し添える。
「雪晴」と近寄らせようと思ったら「きらきら」ぐらいの簡単なことで良い。
五五七のような型になる。
多分これは、テーマに沿わせる意識が強く出過ぎて、詩の部分をうっかり落としたというケースではないかと思う。

浜田 どうですか、村上さん。
本人 …だってテーマに一回沿ってないってスゲー…。
浜田 「だって」って誰に言うてんねん!(笑)
藤本名人 めっちゃ怒られた。
ジュニア名人 トロフィーでど突かれろ。
本人 そんな怒られる。

●解説のポイント
「雪晴」と「チャーム」の取り合わせは良い
「託す」「選ぶ」の叙述が散文的
語った「金運」と「きらきら」で描写する

添削後
雪晴や チャーム 



※以下、番組内では発表されなかった11位以下の俳句
※TVer(現在は公開終了)でナレーションによる句の説明に加え、解説ボードにまとめて5句を貼りだして先生による簡易解説。

11位◆『吉兆の輝き 一村をめざす 中田喜子
※季語は「吉兆」。「吉兆」は商売繫盛を祈願する"福笹"につける縁起物の飾り。それが輝いたことを見て、商談に向かうことを詠んだ一句。

夏井先生
「一村」というのが旅行や故郷に帰るのかと思う。
ところが、(本人によると)産地・商売の相手の村のことらしい。
だとしたら「産地の村めざす」などの言い方にすれば、十分にすぐに良くなるタイプの句。

●解説のポイント
「一村」が産地の村と伝わりにくい
十分にすぐに良くなるタイプの句

添削後
吉兆の輝き の村めざす



12位◆『3ミリのジンクス 冬晴れの球児 高橋克実
※少年野球をしていた息子がゲン担ぎに3mmの(髪)の坊主にしたという実体験を詠んだ一句。

夏井先生
「3ミリ」の指すものが非常に分かりにくい。
(サッカー)ワールドカップの"三苫の1ミリ"があったため、「ラインを少し外れる3ミリ」という意味かとも思う。
ご本人の話では坊主にする髪の長さの3ミリらしい。
それが分かるように「3ミリに刈って」などの言葉を入れてまとめ直さないと分かりにくいかもしれない。

●解説のポイント
「3ミリ」が非常に分かりにくい
坊主頭と分かる表現でまとめ直すべき

添削されず



13位◆『夢のあと はぐれ牛すじ おでん鍋 伊集院光
※松尾芭蕉「夏草や兵(つわもの)どもが夢のあと」の名句から「夢のあと」を取り入れ、宴会の後片付けで鍋底から牛すじが出てきたことにラッキーを感じたという一句。

夏井先生
ご本人が「夢のあと」を書きたかったのだと思う。
芭蕉の「兵どもが夢のあと」のあの句。
その知識を上五に入れたばっかりに、全体が窮屈・ぎゅうぎゅうになってしまった。
「牛すじの外れておでん鍋の底」などとすれば言いたいことは全て書ける。

●解説のポイント
芭蕉の句の知識が優先されて全体が窮屈に
言いたいことをシンプルにまとめる

添削後
牛すじの おでん鍋の



14位◆『ダイヤモンドダスト ファンが持つライト 二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)
※ライブ中に客席のペンライトが、まるでダイヤモンドダストのように見えたことを詠んだ一句。

夏井先生
二階堂さんは「35回目」(の人ですね)。
「ダイヤモンドダストみたい」という比喩の句だと思う。
比喩にした途端、季語としての鮮度が落ちる。
テーマ「ラッキー」というより、テーマ「感謝」のような感じになる。

●解説のポイント
比喩にすると季語の鮮度が落ちる
テーマ「感謝」のような印象

添削されず



15位◆『闇動く 幸せが動く 梟 立川志らく
※闇夜で幸運の鳥と言われるフクロウに気づき、幸せがもたらされたと感じた一句。

夏井先生
ご本人は「フクロウが動いて幸せが動く」という意味でお書きになった気持ちはわかる。
いきなり「闇動く」があるため、「幸せが動いて不幸が来る」みたいな印象になってしまっているのが本当に損だと思う。
語順は怖いですね。

●解説のポイント
語順が悪い
不幸がくるようなイメージに

添削されず



★次回1/19の兼題は「おでん」です。



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コメント

白プロキオン様

各句へのコメント、講評、心待ちにしておりました。

本当に本当にお疲れさまでした。
大寒波が訪れるという中、体調についてはどうかご自愛ください。

冬麗戦

村上永世名人
雪晴れとチャームは映像化されていますが、チャームがどんなチャームか分からないのと、「運を選ぶ」というのが抽象的になってしまったかと思います。

御大
この句を見て、祖母か母に、「ん」と「運」をかけて、冬至に「ん」のつく食べ物を食べるとよいと言われたのを思い出しました。思い出させてくださりありがとうございます……と思いつつ、それ以上ではなかった点。

横尾名人
奇しくも、優勝した森迫さんの句と構造が似ている句。順位の差は、季語「初旅」と「京急(電車・乗り物)」が近すぎたのかと感じました。また、黄色い京急が兼題のラッキーと結びつくまで時間がかかる点が問題でした。季語と措辞の取り合わせって大事だと思いなおしました。

犬山さん
「おそろいの遅刻」に違和感があるのと、別に「三月」「六月」などでも成立するのではないか(季語を番組の放送時期に合わせたのではないかと思わせられる)という点。「お互いの遅刻」という添削で良いとは思いますが、個人的には「一月」を活かすために、「一月の銀座や」と詠嘆が欲しかったところで、「や」があれば、一月に遅刻する理由を読み手があれこれ想像するのではなかろうかと考えたところです。

千原名人
郷ひろみさんのインパクトが強すぎました。焼鳥を詠嘆するより郷ひろみさんが隣にいることがもっと詠嘆すべきことだと思うと、季語は「焼鳥」でなくとも「雛祭」でも「濁り酒」でも、列席しているイメージを持つ季語ならなんでも通用しそうですね。
だったら、郷ひろみさんが(あるいは一緒・同時に)焼鳥を食べてる描写を入れた方が得かもしれませんね。「隣席に焼き鳥食らう郷ひろみ」とか。

藤本名人
これは添削句通り「小春日」が正解だと思いました。「小春」だと、陰暦十月という期間を示しかねませんし、「小春」をテーマにした映画という誤読をうみそうです。「小春日」だと、冬に向かいながらも秋に戻ったようなある日を示すこととなりますので、四コマ目が休講だった日の陽気でありラッキー感がもっとでたのかなぁ、と。

森口名人
類想だとは思いました。それ以上に違和感を感じたのが、「マフラーに」と上五までは定型で読めるのに、その後「きら失くしたはずのピアス」と続くので、「あれ?」と感じた点。読み返して七・七・三のリズムで読み直したとき、どうも安心感にかける気がして、兼題「ラッキー」とリズムがそぐわないかもな、と。
また、森口名人にしては「失くしたはずの」という部分が、説明的な言い回しに思えました。

千賀名人
番組で出てきた季語が動くかどうかの問題は、自分はあまり感じませんでした。というのも、中七下五の「粘板岩に貝の跡」が化石発掘を思い起こさせる措辞となっていて、自分なら、化石が見つかったならラッキーだろうと共感できる部分。そこに冬でも暖かい日という季語がかぶされば、ラッキーだと思えます。

本上さん
初めに2位の句として発表されて、その句が平場の方の句。特待生以上の方の誰かは11位以下に沈むと知らしめるための演出として使われてしまった……という点。個人的に今回一番好きな句だったのですが。
番組上、演出として使われてしまいましたが、第一発見者という大仰な言い回しと雪虫、次男のそれぞれの取り合わせが見事だったと思います。字余りという点を補ってなお。
子どもって、かわいいけれども鋭い観察眼を持っているよなあ、本人のガンバった所を大人扱いすると喜びもするよなあ、そんなことを思ったところです。

森迫さん
初富士が青く見えるのだから、晴天で、富士山も空も爽やかに見える。遠景。
で、ここにケサランパサランがふわふわと自分に接近して来る状況。近景。
視点の誘導、そして、初富士とケサランパサランの取り合わせの意外性、そして大小の対比、青と白の対比。
録画していた映像を見て、ケサランパサランという単語が出てきたとき、「お?おーっ!?」と口にしていたのは事実でした。こんな取り合わせがあるのだな、と。

さて、最後に。
白プロキオン様におかれましては、タイトル戦の書き起こし、大変な作業だとお察しします。
こちらのブログについては、いつも楽しみにさせていただいております。
今は寒の時期でもあります。どうか、ご自愛ください。

続きいきます

最初に

オーロットさん、拙句を誉めていただき光栄です。ドラクエ経験者なら共感してもらえるかなと詠ませていただきました。


それでは感想入ります。

4位、森口名人

森口名人の持ち味の肩の力が抜けてるということは裏返せば類想になりやすいという弱点が出たかなと思います。

個人的には「はずの」がいらない言葉かなと。この3音でマフラーの描写をより書ければ順位は上がったかなと思います

マフラーのふわっ失くしたピアスきらっ

5位、藤本名人
大学生の情報なのは一発でわかります。
ちょっと感じたのは「キネマ」というのは屋内で暖かい室温というのもあり、「小春のキネマ」というのは違和感かなと。

四時限目休講キネマへ行く小春

だったら季語がより際立ったのではと思います。

6位、千原ジュニア名人
「郷ひろみ」という著名人のインパクトが強すぎましたね。
あと「隣席」とあるから「焼鳥」も季語というよりはお店という情報になるので、季語の鮮度が落ちるのも否めません。
語順も気になりました。下五に郷ひろみさんの名前が出るからそこでインパクトが強くなっちゃいましたね。

実体験をそのまま詠まれたのは理解できますが、少しフィクション要素を入れてもいれてもいいかもしれません。

隣席に郷ひろみ熱燗の嗚呼

7位 犬山紙子さん
句材としてはかなり好きでした。解説を聞くかぎり、「お互いの」というのはラッキーの他に価値観を共有できるささやかな喜びもあるようなので、この言葉は尊重してもいいのかなと思います。

淡々とした描写が得意なんだろうなと思いますが、「や」「かな」などの詠嘆を使えたらもっと素晴らしい俳人になると思います。

一月の銀座やお揃いの遅刻

8位、横尾名人

個人的にはかなり良かったと思います。この順位だというのがちょっとビックリです。

「初旅」という季語自体におめでたい意味があるのですから、「季語を信じる」という夏井先生の言葉を借りるなら、電車の知識が乏しくても「黄色の京急」というのがどういう意味合いを持つかというのは伝わるはずです。

9位、梅沢名人
ちょっと前の鮭の句でも感じましたが、役者の性なのでしょうか。この言い回しが好きなんだろうなと。役者と俳句を切り離して考えないと、タイトル戦は厳しいかもですね。

ちなみに別番組のバラエティーでファンのお子さんからの願いで引退を撤回したので、次回以降も梅沢名人のタイトル戦も楽しみにしています。

10位、村上名人
三段切れというのが率直な感想です。
ご本人の意図としては中七と下五は繋がっているようですが、推敲が甘かったかなと。何の運気というのは読者の想像に委ねられる余地はあったはずです。

雪晴れのチャームへ運気託しけり

下克上を果たした森迫さんと本上さんの勝因は「自分にとってのラッキーを素直に詠んだ」ということでしょうか。

技術的な引き出しが少ない分、素直に詠んだことが独創性と共感性の両立ができたのではと思います。

それは過去にも犬山紙子さんや森口名人の優勝句にも通じるものがあります。

永世名人お二方は一度初心に帰るのも一つの手段かもしれません。

ランク外の句の感想は控えさせていただきます。

志らく師匠………。

まずは、いつもプレバトの俳句の内容を投稿していただき、たいへんありがたい気持ちで見さして貰ってます!
私は、志らく師匠に注目してますが、春光戦の一位から、金秋戦は、最下位の前の九位で、今回の冬麗戦は、最下位………。
ここで、一句。

影のような落語家に 桜まぐれ

実力なのかまぐれなのか?
また、注目します………。

ランク外の敗因考察

中田喜子さん、後半の意味が曖昧になったということで惜しくも放送を逃す。私が初めて聞くほどの難しい季語に挑んだ精神は素晴らしかった。頭が真っ白になってなければ良いが……

高橋克美さん、嘗てのシニヨンの句のように子供の句での勝負だったものの、こちらも意味がはっきりしない。単位だけでヘアスタイルだとわかれというのは無理がある。あと「ジンクス」って本来は不吉な言い伝えの意味だから噛み合ってないなと個人的に。

伊集院光さん、句材はなかなかよかったものの難しいことをやりすぎた。本歌取りと言えなくもない技法を凝らしつつ情景描写もきっちりというのは至難の技だろう。志らくはんに勝ちたいという闘争心は感じられた。

三十五階堂高嗣さん、まさかの難しい季語に果敢に挑んでは玉砕するかつての二階堂さんに逆戻り。定型から外れて詠むという自分の課題に執着しすぎて季語の存在感も句の味わいも兼題も失ってしまうというあまりに元も子も無い結果に。次回建て直せるか。

志らくはん、去年と同じようにそもそも字面だけでは全く何を言いたいのか分からないし、説明があったところでラッキーを押したいのか恐怖心を押したいのかが中途半端で後味が悪い…志らく志らくしてるなぁ

鈴木光を思い出した

優勝者の瑞々しく若さの溢れる句を拝見して、今はお見かけしなくなった鈴木光さんのことを思い出しました。
確か初めて番組で披露した句が
『賽銭の音や初鳩青空へ』
でしたし、二回目の挑戦でいきなり特待生になった(?)句は
『教室のわたしを富士へ白き梅』
だったと思います。

上記二句は近景から遠くの景色の方へ視線を誘導して清々しい広がりを感じますが、優勝句は逆に遥か遠い美しい富士から手もとに降りてきた幸運を見つけた様な可愛らしさが素敵ですね。

お二方とも若い感性を独自の表現で句にされていて、素晴らしいと思いました。

ゆうさんの句めっちゃ好きです(あんまりこういうこと言わない方がいいかなとは思いつつあまりにも好みだったのでつい)

御大の句など、夏井先生の直しが見事だったと感じた場面が結構ありました。
ジュニアさんの句はかなり好みですが、奥行き(という言葉選びでいいのだろうか)という面ではどうしても他に譲るというのはなんとなくわかる気がします。
余談ですが
フジモンさん「投げてみて?」
夏井先生「フフッ投げてみるよ〜」
の掛け合いが可愛かったです。

志らくさんと中田さんの段位

志らくさんと中田さんの段位が入れ替わっていましたよ。

次回のプレバト

次週の昇格試験でジュニアさんが番組史上4人目の永世名人に昇格できるかに注目したいですね。

昨日のプレバト

通常挑戦者の2人(森迫さん、本上さん)がワンツーフィニッシュするといい、過去の優勝経験者(フジモン、ジュニアさん、横尾くん、梅沢さん、村上さん、犬山さん)が5位以下に沈むといい、去年の春と夏のタイトル戦の覇者(中田さん、志らくさん)がランク外(11位以下)になるといい、本当に最初から最後まで大波乱の連発でしたね。

今回は

ひさしぶりに感想書かせていただきます。

下克上の森迫さん。平場で優勝するとしたらこの方だと思っていました。

コントラストがこの句の大きなテーマでしょうか。
遠景と小さな映像のコントラストが見事でした。また色の対比もよかったですね。
また「ケサランパサラン」という8音の単語を使いながらも、調べとしては定型の感じがありました。また漢字の「初富士」との字面も
助詞「は」の使い方も見事で感服しました。

2位、本上まなみさん

北海道では雪虫はウジャウジャでていて、鼻や口や目に入る害虫という認識でいますので、雪虫をこんなほのぼのと詠める状況がうらやましいですw
「第一発見者」とあえておおげさに書くことで、「次男」との対比がでてきますね。
作者の立ち位置、目線もわかります。

3位、千賀名人
兼題「ラッキー」をさりげなく取り入れましたね。またそのテーマを含めた季語選びも見事で、季語を勉強されてるのがよく伝わります。

季語が動くという議論点ですが、例えば夏井先生が提示された寒さが厳しいような季語だと、「ラッキー」ではなく「達成感」と味わいが変わるので、このタイトル戦ではこれで正解かなと。

一度きります。

最後に拙句を詠ませていただきます。
三日の夜「はぐれメタルはギラをとなえた」

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