コメント
査定の句
北山さん
久々の昇格でした。神戸ルミナリエを前に、口で黒手套を脱ぐ。そんな風景。何でここで手套を脱ぐのかは語らず、読手に委ねましたが、まさに「書きすぎる」のを解消してます。
村上永世名人
シャンパンの泡が垂直に上っているということは、乾杯の後少し間がおかれているはず。食事をしている人、あるいは静かに語らいあっている人が想像できる句でした。
御大
奇しくも永世名人同士どちらもシャンパン。村上さんが静かな映像を思い起こさせるのに対し、御大は冬木立のイルミネーションがシャンパン色だと譬喩に使い、冬木立の綺麗な光景を詠みました。より広い光景でした。
句集まであと一句。さて、どうなるか。
久々の昇格でした。神戸ルミナリエを前に、口で黒手套を脱ぐ。そんな風景。何でここで手套を脱ぐのかは語らず、読手に委ねましたが、まさに「書きすぎる」のを解消してます。
村上永世名人
シャンパンの泡が垂直に上っているということは、乾杯の後少し間がおかれているはず。食事をしている人、あるいは静かに語らいあっている人が想像できる句でした。
御大
奇しくも永世名人同士どちらもシャンパン。村上さんが静かな映像を思い起こさせるのに対し、御大は冬木立のイルミネーションがシャンパン色だと譬喩に使い、冬木立の綺麗な光景を詠みました。より広い光景でした。
句集まであと一句。さて、どうなるか。
No title
最下位でも55点の回だと、コメントのし甲斐もありますね。
4位
韓国の風習(初雪が降ると電話をする人が多い)については、ほぉ、と思ったところです。ただ、句はあくまで季語なし句。もしも、下句「Ring aDing Dong」が木村カエラさんの曲の名前なら、なおのこと(ちょうど木村カエラさんの曲をよく聴いていたころにリリースされた曲なので書きますが、この曲は、夏にリリースされた曲で、子どもの生まれた喜びを歌った曲で、クリスマスとは何ら関係ないのです)。木村カエラさんの曲でなくとも、下句の曲名であり歌詞は「それっぽい」だけで全く季語とは感じません。ここがやはり大きかったかなと。
また、「Ring aDing Dong」を「胸が鳴る」とでも直しても、やはりその辺の気持ちは読み手に想像させるべき部分だったと思います。
3位
9音ある季語に果敢に挑んだ点は賞賛します。
さて、夏井先生は「静寂に響けりダイヤモンドダスト」を添削句として挙げ、「先が見えてきた」とコメントしましたが……先を見るにはセオリーを知らないといけません。
例えば、今回のダイヤモンドダスト(9音)など音数の多い季語の処理の仕方ですが、字余りの上句として、中七・下五、もしくは中五・下五としてリズムを整えていくのが無難です。
この句ならば、「ダイヤモンドダスト静寂に響きけり(ダイヤモンドダストって静寂に響いていたのだなぁ)」くらいが、無難なところです。
ところが、夏井先生は「静寂に響けりダイヤモンドダスト(静寂に響いているダイヤモンドダスト)」という形としました。
これ、実は詠み手の見た実感に寄り添おうという添削です。
無難な形として挙げた「響きけり」と添削句「響けり」の違いですが、前者は動詞「響く」の連用形+「けり」(詠嘆の助動詞で、だったのだなぁ、ことよ、くらいの意味
)。後者「響けり」は、「響く」の命令形「響け」+「り」(完了・存続の助動詞で、この句だと響いて・いる、という意味)。詠み手の言いたいこととして、夏井先生は、詠み手のコメントから、「静寂にダイヤモンドダストが静寂の中響いている」という内容の方をくみ取ったのでしょう、だから「響けり」を使った。
あとは、「ダイヤモンドダスト静寂に響けり」とするか「静寂に響けりダイヤモンドダスト」と倒置的にするかです。それぞれ口にしてみると、前者の方が響きが良い気がするし、後者は響きがいまいちだけど倒置的に季語を配することでダイヤモンドダストが後に尾を引く感じだと思いました。
2位
詠み手が「僕なんぞが『や』など」と発言し、北山さんがそれに頷きましたが、そこには自分も共感しました。季語に対して切れを使うのは基本型ですが、そうじゃない語句に「や」を使うのはなかなか勇気が要ります。
さて、原句と添削句を解釈してみます。
原句「街の喧騒『によって』凍ったように感じられた手『の』振る誘導棒」。
添削句「街の喧騒を感じられることよ(『や』の効果でこう読める)。凍ったように感じる手『に』ふる誘導棒」。
まず、添削句の方が切れ字が入ることで締まったと感じました。
次に、「手『の』振る誘導棒」か「手『に』振る誘導棒」か。
「の」だと、これは主格につく「の」で、「が」と入れ替えられます。「凍ったように感じられる手が降る誘導棒」。
「に」だと「凍ったように感じる手に誘導棒があり、それを振っている」となります。
「の」だと手と誘導棒は一緒の画面に映っている。
「に」だと視線の誘導が「手」→「誘導棒」とよりアップで動く感じかなと思いました。「凍ったように感じる手」をクローズアップするには、「に」の方が良いと考えられます。
惜しい句だったなと思いました。
1位
下句の「冬の棘」が素敵な言い回しだと思いました。
番組内の指摘通り、上句の「独りきり」がこの句の場合だと上句での切れをもたらし、目立ってしまって、句を説明的にしてしまった感じがします。
あと、「が」が「は」と直されましたが、この辺りは、「は」とは「他にもいろいろある・存在する中の一つを示す」という限定性のある助詞だという点は、番組で散々説明されて来た内容で、今回は触れられもしなかったなぁ、と思っています。
4位
韓国の風習(初雪が降ると電話をする人が多い)については、ほぉ、と思ったところです。ただ、句はあくまで季語なし句。もしも、下句「Ring aDing Dong」が木村カエラさんの曲の名前なら、なおのこと(ちょうど木村カエラさんの曲をよく聴いていたころにリリースされた曲なので書きますが、この曲は、夏にリリースされた曲で、子どもの生まれた喜びを歌った曲で、クリスマスとは何ら関係ないのです)。木村カエラさんの曲でなくとも、下句の曲名であり歌詞は「それっぽい」だけで全く季語とは感じません。ここがやはり大きかったかなと。
また、「Ring aDing Dong」を「胸が鳴る」とでも直しても、やはりその辺の気持ちは読み手に想像させるべき部分だったと思います。
3位
9音ある季語に果敢に挑んだ点は賞賛します。
さて、夏井先生は「静寂に響けりダイヤモンドダスト」を添削句として挙げ、「先が見えてきた」とコメントしましたが……先を見るにはセオリーを知らないといけません。
例えば、今回のダイヤモンドダスト(9音)など音数の多い季語の処理の仕方ですが、字余りの上句として、中七・下五、もしくは中五・下五としてリズムを整えていくのが無難です。
この句ならば、「ダイヤモンドダスト静寂に響きけり(ダイヤモンドダストって静寂に響いていたのだなぁ)」くらいが、無難なところです。
ところが、夏井先生は「静寂に響けりダイヤモンドダスト(静寂に響いているダイヤモンドダスト)」という形としました。
これ、実は詠み手の見た実感に寄り添おうという添削です。
無難な形として挙げた「響きけり」と添削句「響けり」の違いですが、前者は動詞「響く」の連用形+「けり」(詠嘆の助動詞で、だったのだなぁ、ことよ、くらいの意味
)。後者「響けり」は、「響く」の命令形「響け」+「り」(完了・存続の助動詞で、この句だと響いて・いる、という意味)。詠み手の言いたいこととして、夏井先生は、詠み手のコメントから、「静寂にダイヤモンドダストが静寂の中響いている」という内容の方をくみ取ったのでしょう、だから「響けり」を使った。
あとは、「ダイヤモンドダスト静寂に響けり」とするか「静寂に響けりダイヤモンドダスト」と倒置的にするかです。それぞれ口にしてみると、前者の方が響きが良い気がするし、後者は響きがいまいちだけど倒置的に季語を配することでダイヤモンドダストが後に尾を引く感じだと思いました。
2位
詠み手が「僕なんぞが『や』など」と発言し、北山さんがそれに頷きましたが、そこには自分も共感しました。季語に対して切れを使うのは基本型ですが、そうじゃない語句に「や」を使うのはなかなか勇気が要ります。
さて、原句と添削句を解釈してみます。
原句「街の喧騒『によって』凍ったように感じられた手『の』振る誘導棒」。
添削句「街の喧騒を感じられることよ(『や』の効果でこう読める)。凍ったように感じる手『に』ふる誘導棒」。
まず、添削句の方が切れ字が入ることで締まったと感じました。
次に、「手『の』振る誘導棒」か「手『に』振る誘導棒」か。
「の」だと、これは主格につく「の」で、「が」と入れ替えられます。「凍ったように感じられる手が降る誘導棒」。
「に」だと「凍ったように感じる手に誘導棒があり、それを振っている」となります。
「の」だと手と誘導棒は一緒の画面に映っている。
「に」だと視線の誘導が「手」→「誘導棒」とよりアップで動く感じかなと思いました。「凍ったように感じる手」をクローズアップするには、「に」の方が良いと考えられます。
惜しい句だったなと思いました。
1位
下句の「冬の棘」が素敵な言い回しだと思いました。
番組内の指摘通り、上句の「独りきり」がこの句の場合だと上句での切れをもたらし、目立ってしまって、句を説明的にしてしまった感じがします。
あと、「が」が「は」と直されましたが、この辺りは、「は」とは「他にもいろいろある・存在する中の一つを示す」という限定性のある助詞だという点は、番組で散々説明されて来た内容で、今回は触れられもしなかったなぁ、と思っています。
昨日のプレバト
北山くんが「コーラ」の句以来1年半ぶりの昇格を果たすといい、おっちゃん(梅沢さん)が句集完成に王手といい、年内最後らしく素晴らしい内容でしたね。
(本当は年内で50句全クリしてほしかったけど・・・)
(本当は年内で50句全クリしてほしかったけど・・・)
No title
梅沢さん次でラスト1句だけど、
もし次の冬麗戦で添削なしだったら最後はそれになっちゃうんじゃ・・・?
どうなるんだろ
もし次の冬麗戦で添削なしだったら最後はそれになっちゃうんじゃ・・・?
どうなるんだろ
(特待生昇格試験)
北山
六連敗からついに脱出。手袋句への原点回帰(?)となったが「咥えて外す」が手套の質感を感じられてよかった。これぐらいの小さな動きと場所を示すだけでも、俳句というのは形になるのだ。
フルポン永世名人
「垂直にシャンパンの泡」というフルポンさんらしい観察眼が光るフレーズが素晴らしい。他のワイングラスより脚が高いシャンパングラスだからこそ「垂直」という表現が良く似合うのだろう。
そうして精巧にシャンパンを描いたからこそ「クリスマス」という派手な季語とも釣り合いがとれるのだろう。流石の一言。
梅沢永世名人
まさかのフルポンとシャンパン被り。
一見して思ったのは先生と同じ「梅沢らしさがない」。しかし読んでいくと次第に「あえかなる鏡の色をして冬日」などに代表される、視覚に訴えかける句が得意な梅沢らしさもきちんと折衷されていた。
「さざめきぬ」という下五に落ち着きがあったのも勝因だろう。自分は「さざめけり」と切れ字をいれそうになったが、それだと強くなりすぎてしまう。
句集完成は、もう目の前だ。
北山
六連敗からついに脱出。手袋句への原点回帰(?)となったが「咥えて外す」が手套の質感を感じられてよかった。これぐらいの小さな動きと場所を示すだけでも、俳句というのは形になるのだ。
フルポン永世名人
「垂直にシャンパンの泡」というフルポンさんらしい観察眼が光るフレーズが素晴らしい。他のワイングラスより脚が高いシャンパングラスだからこそ「垂直」という表現が良く似合うのだろう。
そうして精巧にシャンパンを描いたからこそ「クリスマス」という派手な季語とも釣り合いがとれるのだろう。流石の一言。
梅沢永世名人
まさかのフルポンとシャンパン被り。
一見して思ったのは先生と同じ「梅沢らしさがない」。しかし読んでいくと次第に「あえかなる鏡の色をして冬日」などに代表される、視覚に訴えかける句が得意な梅沢らしさもきちんと折衷されていた。
「さざめきぬ」という下五に落ち着きがあったのも勝因だろう。自分は「さざめけり」と切れ字をいれそうになったが、それだと強くなりすぎてしまう。
句集完成は、もう目の前だ。
今年最後のプレバト
平場の4人の感想
1位 秋元
「一人きり煌めく街が」までは「なんて陳腐なフレーズだ」と思っていたが、下五の「冬の棘」で一気に鮮明になった印象。電飾とカップルを羨む一人の姿として非常に詩的であった。やはり「一人きり」はくどいということだったが。
最近、若手女子アイドルの成績が良い印象。どんどん発掘していってほしい。
2位 とろサーモン
今回は助詞「に」「の」の散文臭さ、過去の助動詞「し」の入れ方と、小さな文法の取り零しで才能アリを逃す。
「誘導棒」と「街騒」の付かず離れずが非常に良く、凍える手に焦点を当ててより警備員のリアリティも出していただけに勿体なかった。間違いなく今回の1位よりポテンシャルは秘めている。次回も期待大だ。
添削例のように上五を「季語でないもの」+「や」にするのは初心者には中々勇気がいるだろうが…
3位 坂井
9文字の季語を入れてくるのはニカちゃんを彷彿させる勇気。イルミネーションとダイヤモンドダストを結びつける感覚も素敵。ただ、そこで終わってしまったのが残念。
最下位 アンミカ
確かに冬の曲っぽいのはわかるが、曲名を季語とするのはいくらなんでも強引。
自分の表現に酔いしれないほうがいい。
1位 秋元
「一人きり煌めく街が」までは「なんて陳腐なフレーズだ」と思っていたが、下五の「冬の棘」で一気に鮮明になった印象。電飾とカップルを羨む一人の姿として非常に詩的であった。やはり「一人きり」はくどいということだったが。
最近、若手女子アイドルの成績が良い印象。どんどん発掘していってほしい。
2位 とろサーモン
今回は助詞「に」「の」の散文臭さ、過去の助動詞「し」の入れ方と、小さな文法の取り零しで才能アリを逃す。
「誘導棒」と「街騒」の付かず離れずが非常に良く、凍える手に焦点を当ててより警備員のリアリティも出していただけに勿体なかった。間違いなく今回の1位よりポテンシャルは秘めている。次回も期待大だ。
添削例のように上五を「季語でないもの」+「や」にするのは初心者には中々勇気がいるだろうが…
3位 坂井
9文字の季語を入れてくるのはニカちゃんを彷彿させる勇気。イルミネーションとダイヤモンドダストを結びつける感覚も素敵。ただ、そこで終わってしまったのが残念。
最下位 アンミカ
確かに冬の曲っぽいのはわかるが、曲名を季語とするのはいくらなんでも強引。
自分の表現に酔いしれないほうがいい。