fc2ブログ

記事一覧

20221110 プレバト!!俳句紹介【ドライブスルー】

2022年11月10日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※19日に全て更新しました。毎回お待たせしまして申し訳ございません。

挑戦者→RG[3],矢花黎[初],勝俣州和[5],松嶋尚美[初],横尾渉[67],藤本敏史[84],梅沢富美男[178] ※数字は挑戦回数

●お題:ドライブスルー
ドライブスルー

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位71点RG
(レイザーラモン)
星の入東風今夜の恋をくれた人ほしのいりごちこんやのこいをくれたひと
2才能アリ2位70点矢花黎
(7 MEN 侍)
助手席でポテト抱える息白しじょしゅせきでぽてとかかえるいきしろし
3才能ナシ3位35点勝俣州和
冬の朝我慢しきれずはしご芋ふゆのあさがまんしきれずはしごいも
4才能ナシ4位30点松嶋尚美
初雪日湯気たつ郷まで道中宴はつゆきひゆげたつごうまでどうちゅううたげ
5名人10段★2へ
1つ後退
横尾渉
(Kis-My-Ft2)
冬の星信号待ちのポテト2本ふゆのほししんごうまちのぽてとにほん
6名人10段★3へ
1つ後退
藤本敏史
(FUJIWARA)
時雨るるやジュニアシートで待つポテトしぐるるやじゅにあしーとでまつぽてと
7永世名人48句で
掲載ボツ
梅沢富美男
小さき手のピクルスつまみ出す小春ちさきてのぴくるすつまみだすこはる
順位発表順:2位→3位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録

レイザーラモンRG○1△0×1※前回は「寝見過ごす野山の錦にまず詫びろ」で才能アリ。今回は細川たかしの髪型・歌衣裳で登場。「プレバトあるある」を~浪花節だよ人生は~に乗せて披露。
言えと言われて素直に言った (合いの手:「たかし」)
 あるある早く言いたいよ 
(「たかし」)
 プレバトあるある早く言いたい 
(藤本名人「言えや」)
 言えばいいのに一目惚れ 
(HG「何してんねん」)
 プレバトあるある~
 夏井先生は収録後に~
 向かいのイタリア料理行きがち
(笑)

浜田「え、夏井先生そうなんですか?」
夏井先生寿司屋かイタリア料理か、時々一杯ひっかけて帰ります」(笑)
勝俣「あるあるだね」
RG「よっしゃ」
浜田「そうですか」
松嶋尚美○初挑戦※小学生の子どもと一緒に勉強した。
「1位狙いたい!」
勝俣州和○1△2×1※才能ナシ獲得後、夏井先生の本を買って勉強した。
矢花黎初挑戦※ジャニーズJr.「7 MEN 侍」のメンバー。現役の音大生。
★ランキングシートの分布は才能アリ2名、凡人0名、才能ナシ2名

●それでは順位別に見ていきます

◆1位 才能アリ71点 RG(レイザーラモン)
星の入東風 今夜の恋を くれた人

【本人談】
(衣装を物真似した)細川たかしの『北酒場』で「♪今夜の恋は煙草の先に火をつけてくれた人」とある。ちょっと(ドライブスルーの)店員のお姉さんに惚れたかったという気持ちを詠いたかった時に、色々季語を探していたら初冬の深夜に吹く風で「星の入東風(いりごち)」というのを見つけ、「え、超素敵」と思ってそれを上手いこと入れたらこれになった。

藤本名人 え、細川たかしさんの『北酒場』のワンフレーズを引用した?
本人 引用しました。はい。
藤本名人 いや、パクリやん(笑)。
本人 パクリは…パクリって言うんじゃない、ちゃうちゃう…。

夏井先生 
読んだ瞬間に、私も中七下五が演歌っぽいなというのは思った。
ここの演歌臭をもう少し減らさないと、あなた胸張って「私の句です!」と言いにくいですよ。
この作品を「私のです」って人に言うたびに、あなたはその衣装を着て、その歌を歌って「ちょっと頂きました」と言い訳をしないといけないわけでしょ。
俳句って言い訳をするのは"足腰が弱い"わけですから。
腹立ってきますよね、みんな一生懸命やってるのに。
浜田 1位やんな?
藤本名人 1位ですよね。
HG 1位です、才能アリ1位ですよ、先生。
横尾名人 めちゃめちゃ怒られる。
藤本名人 言うからやん、そうやって(笑)。
夏井先生 
「星の入東風」と軽く詠嘆する。
「今夜の恋ひとつ」ぐらいで軽く。
「くれた」と言ってる場合ではない。
こうしたら、後半のトーンが少し落ちて「星の入東風」という季語の映像が出てくる。
そして、西に沈んでいく昴の星のイメージと「恋ひとつ」が被ってきてくれる。
これぐらいやってくれたら、怒らない。
久しぶりに1位をこんなに怒りたくなかった(笑)。

浜田 1位なのにこんな言われてっていうこと…。
本人 違うんです、違う…。

●解説のポイント
(本人は細川たかし「北酒場」の引用と説明)
中七以降が演歌っぽい
引用では胸張って自分の句だと言えない
言い訳をするのは"足腰が弱い"
季語を「よ」で軽く詠嘆
後半のトーンを落として季語の映像を出す
西に沈む昴のイメージと「恋」
1位をこんなに怒りたくなかった

添削後
星の入東風 今夜の恋



◆2位 才能アリ70点 矢花黎(7 MEN 侍)
助手席で ポテト抱える 息白し

【本人談】
小さい頃から車が凄い好きで、冬にドライブスルーに行った時、窓を開けて喋ったり(店員から)受け取ったりとかで助手席は凄く寒い。それでもどうしても助手席に乗りたいと当時僕は言っていて…。

藤本名人 凄く良いですけど、「助手席で」ってことは車の中~よね?
本人 はい。
藤本名人 それで「息白し」っていうのが、"エアコン壊れてんのかな?"みたいな感じに取る人もいるんじゃないかなと。
横尾名人 なるほど、確かに。

夏井先生 
これは、兼題写真の中に自分が入ってリアルな想像ができている。
作品として中に入って想像できるというのは、将来性がしっかりある。

名人の人たちは問題点はしっかり分かっている。
「助手席でポテト抱える」まで読むと、車の中にいて膝の上にポテトがあるため、閉じられた空間にいると思う。
これでは、季語「息白し」が本当の意味で生きてこないということになる。
まず「助手席"で"」ではなく""。
浜田 彼の言い方だと貰ってるもん。
夏井先生 「助手席へ渡すポテトや息白し」。
勝俣 なるほど~。
夏井先生 運転席の窓が開いていて、お金払ってポテト貰って助手席にポンと置く。
その間はずっと窓が開いている。冷たい風が来るなと。

浜田 なるほど。どうですか、こう直されると。
本人 一回時間巻き戻してこっちで提出したいなと。
浜田 出来へんけどね(笑)。
藤本名人 思うよね。みんな思うねん。

●解説のポイント
写真の中に入って詠むリアリティー
その点の将来性がしっかりある
車内で膝の上にポテトがある光景
閉じられた空間では季語が生きてこない
「で」は「へ」に変える
運転席の窓が開いて助手席へ渡す動作に

添削後
助手席 ポテト 息白し



◆3位 才能ナシ35点 勝俣州和
冬の朝 我慢しきれず はしご芋

松嶋 何?「はしご芋」って。
藤本名人 (笑いながら)はしご芋。

【本人談】
仕事へ向かう前にファストフード寄って、温かい感じとポテトのいい香りで、どうしても車内で食べてしまって、結局また次のファストフードに寄ってポテトを買ってしまう。(何件もはしごをするという意味で)はしごポテトをしてしまうという。

藤本名人 いやまず、「はしご芋」って何ですか?(笑)こんな言葉ないですよ。勝手に作ったらダメですって。
梅沢永世名人 俳句の世界では「芋」っていうのは、里芋のこといってんですよ。だから、里芋をはしごしながら食べているのかな(笑)。
浜田 アハハ。(本人を指さして)馬鹿だ、あれ馬鹿だ(笑)。
本人 里芋になっちゃうんですか。

夏井先生 
これは色んな無理がいっぱいある。
俳句的に言わせてもらうと中七「我慢しきれず」は、完全に説明となる。
ここにあなたの今世紀最大の工夫である「はしご芋」があるわけですけど(笑)。
藤本名人 嫌味ですよ。
夏井先生 「はしご」とあれば、「我慢しきれず」にはしごしていることになる。
こういう要らない説明の言葉に無駄な音数を使って訳分からないことになる。
次の問題は「」。さすがですね、おっちゃん。
「ポテト」なら「ポテト」と書くしかない。
「我慢しきれず」を外せば「ドライブスルー」と書けるし、その方が分かりやすい。
「冬のポテトをはしごして」くらいになる。
でも伝わった所で、日記みたいですね(笑)。

●解説のポイント
色んな無理がいっぱいある
中七は完全に説明
下五は今世紀最大の工夫
説明に無駄な音数を使わない
「芋」は里芋のことで"ポテト"ではない
「ドライブスルー」で分かりやすく
伝わった所で日記みたいに

添削後
 冬の はしご



◆4位 才能ナシ30点 松嶋尚美
初雪日 湯気たつ郷まで 道中宴

梅沢永世名人 何よ?

【本人談】
寒くなってきて、チラチラ雪も降る。家族で温泉に行こうと言って途中でドライブスルーに寄って車内でみんなでワイワイ言いながら、目的地まで行くという情景を書いた。

梅沢永世名人 俳句は17音に。
本人 17音?
梅沢永世名人 20音ありますから。
本人 うそ、え。(指折りながら)「どー・ちゅー」(2音)じゃないんですか(笑)。
梅沢永世名人 そこばっかりじゃなくて。

夏井先生 
いや…あの…音の数え方すら分かってなかったと。
「初雪」の後に「道中」へとする。
本人 ここに来る?
夏井先生 そうそう。
本人 (指を折る動作)。
藤本名人 すぐ数える。そのすぐ数えるのやめて(笑)。
夏井先生 「宴」とかではなく、「楽し」とストレートに言った方が良い。
「湯気たつ郷」と言わず、温泉に行くなら「温泉へ」とすれば行く。
本人 (指を数えながら)あ~!
夏井先生 これであなたの言いたいことは一応言える。
初雪の日に皆で出かけて温泉に行くというのは大体楽しいため、直しても普通の句になる。

本人 なーるほど!
浜田 いやいや。なるほどちゃうねん(笑)。
藤本名人 軽いなあ。軽すぎるやろ。

●解説のポイント
(本人は「道中」を2音と説明した)
音の数え方すら分かってなかった
「初雪の」の後に「道中」へ
「宴」は「楽し」とストレートに
「湯気たつ郷」は「温泉へ」に
初雪の日に皆で温泉に行くのは楽しい
直しても普通の句

添削後
初雪 道中 



★永世名人への道★

浜田 皆さんのことを色々言われてる人達ですから。ちゃんと見といて下さい、お手本ですからね。
横尾名人 ちゃんと見といて下さい。

◆『冬の星 信号待ちの ポテト2本 横尾渉(Kis-My-Ft2)

【本人談】
車で食べる時って、運転手さんは食べれない。信号待ちの時にしか食べられない。(フライド)ポテトを2本くらいしか、食べれないなっていう句。

藤本名人 これは語順の是非ですね(笑)。 

★評価ポイント

季語を主役に立てる工夫の是非

浜田 全然ちゃうやん(笑)。
梅沢永世名人 全然…ほら。全然違うよ。
藤本名人 「是非」は一緒ですから(笑)。
本人 そりゃそうでしょ。
藤本名人 是非は一緒ですから。

■査定結果
名人10段★2へ1つ後退

理由:語順のミス

藤本名人 うわ、出た。
HG セイ! 
藤本名人 セイ!横尾ちゃん~。
(査定評後)
藤本名人 ほら、合ってる。
梅沢永世名人 あるのよ~。

夏井先生 
良い所から。
「ポテト2本」を具体的に出しているのが一番良いアイデア。
ポテト2本を食べる間の信号待ちであるよと持ってくる。
信号待ちのポテト2本を食べる時間というのは、フロントガラスの向こうにある冷たい冬の星を綺麗だなと眺める、そういう時間でもある。
このアイデアはとても良いと思う。
そうなった時、語順が逆。
手元のポテトを2本を食べるところからいくべき。
「ポテト2本信号待ちの冬の星」。そうすると、最後に冬の星が残る。
冬の星を見上げながらポテト2本を食べて、"さあ、いつでも信号変わっていいよ"という時間も出てくる。
これは、とても勿体ない。

●解説のポイント
下五が具体的なのが一番良いアイデア
ポテト2本を食べる運転中の信号待ち
冷たい星を綺麗だと眺める時間がある
語順が逆で手元からいくべき
最後に冬の星を残す
"いつでも信号変わって良い"という時間を
とても勿体ない

添削後
ポテト2本 信号待ちの 冬の星



★永世名人への道★

→藤本名人は金秋戦の覇者。永世名人への道も星4つと王手をかけた状況。
藤本名人 トントントンと凄いええ感じできてるんですよ。
浜田 いい感じ。
藤本名人 ゾーンに入ってます。
HG うわ~、いっちゃうかな。

◆『時雨るるや ジュニアシートで 待つポテト 藤本敏史(FUJIWARA)

梅沢永世名人 あ~良いね。

【本人談】
雨が降っていて自分の子どもが外に遊びに行けずにガッカリしているところを、「ドライブスルー行こうか?」と言うと、子どもはドライブスルーでテンションがとても上がる。

梅沢永世名人 「ジュニアシート」が素晴らしい。中七、良いね。こういうのやっぱり得意だもんな、藤本君な。
本人 そうなんですよ。

★評価ポイント
「時雨るるや」の効果の是非

本人 何ですか~。もう言って下さい。是非好きやな~もう。
浜田 うるさいな。もう。

■査定結果
名人10段★3へ1つ後退

理由:ちょっと大げさ

本人 ホンマですか?「ちょっと大げさ」?

夏井先生 
まず「時雨」という季語から押さえる。
冬の初めに降ったり止んだりする雨のこと。
おっちゃんも褒めたが、「ジュニアシート」である程度年齢が分かる。
「ベビーシート」「チャイルドシート」「ジュニアシート」と。少しずつ変わっていく。
気になる点は2つある。
まず、この「で」。」にするか、「」にするかという問題。
本人 そうや!チッ…。
夏井先生 助詞の「で」の後に動詞がくるときは、「で」は動的な動きがある動詞につける。
例えば「暴れる」なら「で」で良い。
「に」は静かな、静的な動詞が続く。「ジュニアシート""待つ」。
もう一つ。
「や」の詠嘆が大袈裟
ここを変えることで、「時雨」という季語を補強できる。
子どもの気持ちを乗っけることもできる。
本人 そんなんできます?
夏井先生 できます。
「時雨また」とする。
さっきまで降っていた雨が一端止んで「ポテト買いに行くか」となった。
ここまで来ると、また時雨が降り出した。
時雨の特性と、ポテトを待っている子どもたちの心情・思いもこれに乗っかってくる。
これやってくれてたら私は「永世名人おめでとう」と言いましたけどね。

●解説のポイント
冬の初めに降ったり止んだりする時雨
ジュニアシートで年齢が分かる
気になる点が2つある
「で」は動的・「に」は静的な動詞に
「や」の詠嘆も大袈裟
「また」で子の気持ちを乗っけて補強
時雨が止む→買物に行く→時雨が降り出す
時雨の特性とポテトを待つ子の心情も出る
これなら「永世名人おめでとう」だった

添削後
時雨 ジュニアシート 待つポテト



★永世名人 富美男のお手本★

→梅沢名人は句集完成まで残り2句。
梅沢永世名人 家族のお話をですね、俳句にしたんです。家族を題材にした俳句を作るとことごとくボツになるんです(笑)。
藤本名人 家族に対して愛がないんじゃないですか。
梅沢永世名人 何を言ってんの? こんだけ家族を愛している男がどこにいますか?(笑)
藤本名人 いや、それは知りませんけど。
梅沢永世名人 馬鹿なことを言って。
***
梅沢永世名人 トントンといって何が何でもすぐに卒業しなきゃいけませんから。
浜田 そうですよ。早く出て行かないと(笑)。

◆『小さき手の ピクルスつまみ出す 小春 梅沢富美男

【本人談】
これは長女のことを思い出した。(ハンバーガーから)こんな小さいピクルスをつまみ出す。で、(甘えるように)「パパきらい~。はい、あげる~」って私にくれる(*)。そうすると、私がぱっと食べてやるのが面白くて、それをよくやったのを思い出した。

(*)浜田 憎たらしい顔やわ(笑)。

藤本名人 これはいきますね。
本人 子どもの句です。

■査定結果
永世名人48句で掲載ボツ

理由:もっとやれるのにつまらん所つついている

RG ボツか~。
藤本名人 あれ?
横尾名人 もう分からない。
藤本名人 分からない。
(査定評後)
藤本名人 「つまらん所つついてる」。
HG 偉い言われよう。

夏井先生 
「小さき手」でお子さんのことだと伝わってくる。
「手」の後に「つまみ出す」が出てくる。「つまむ」のは手の指先でつまむこと。
本人 そうだよ。
夏井先生 そうなると、「手」と「つまむ」で情報が重なってくるという話になる。
どうしても書くなら「手」ではなく「小さい""でつまむ」という言い方になる。
本人が語ったエピソードがとても良い。可愛らしい。
なんでそっちを書かないんだろう。
本人 どうやって書けばいいんだ!(笑)
藤本名人 急にスイッチ入った。
浜田 そんな急にキレても。
藤本名人 今から言うてくれますやん。
夏井先生 おっちゃんの言った父と子の光景はとても簡単に書ける。
「小さき手」も「つまみ出す」も書いている場合ではない。
藤本名人 ドンドン(消されていく)…。
夏井先生 ピクルスをあなたに…、え、(娘はあなたを)何と呼んでるの? 父ちゃん、パパ?
本人 「パパ」。
夏井先生 パパって言ってんの「ははっ」(笑)。
本人 (ぶちギレて右足の革靴を脱いで投げ捨てる)。
RG 落ち着いて下さい。
→藤本名人と浜田が本人を止めに入る。
本人 ふざけんな!俺がパパでおかしいか。
浜田 何をキレてるかな。
藤本名人 パパっていう感じでないんで。
夏井先生 ピクルスの大写しから。「ピクルスはパパに」。
「小春のハンバーガー」。
藤本名人 うわ~。めっちゃ良い~。
夏井先生 これで書ける。今あなたが語った光景はこれに全部ちゃんと入る。
小さい手とか、つまみ出すとか、つまらん所をウジウジつついているから、わけわからんことになる(笑)。

●解説のポイント
上五でお子さんのことと伝わる
「手」「つまむ」で情報が重なっている
本人の可愛らしいエピソードを書くべき
父と子の光景はとても簡単に書ける
娘はあなたを何と呼んでるの?
パパって言ってんの「ははっ」
(本人がキレて革靴を投げ捨てる)
ピクルスを大写しにするべき
細かい所をウジウジつつかない

添削後
ピクルス 小春の



浜田 いやホントそうです。さあ、これはもう梅沢さん。永世名人の句、これはもう世に出せないんでね、手直しされた句は。これはもう、処分させて頂きます。せぇ~の、ドン。
(シュレッダー演出)
一同 うわ~。
浜田 でも手直しされた句見たら、全員が「わあ~いいな」って。
藤本名人 なりました。凄く良い。
梅沢永世名人 俺の俳句が全部消えてんだよ(笑)。
浜田 いやいや。
梅沢永世名人 「小春」しか残って…。

★次回11/17の兼題は「神宮外苑の銀杏(いちょう)」です。


関連記事
スポンサーサイト



コメント

RGについて

RGの過去の記録が挑戦回数と合っていませんでしたよ。

名人の感想にはいります。

横尾名人

「や」と詠嘆すれば原句の語順でも上に行けたような気がします。

作者のリアリティーと季語を主役にするバランスの問題でしょうか。

添削ありだと星剥奪の壁ですね。


藤本名人

助詞の壁でしょうか。これがチャイルドシートなら夏井先生の仰っていた意味も含めて「で」が正解だったのではと思います。ただ、ある程度落ち着きを持ったジュニアという意味では「に」となりますね。

梅沢名人

カッコつけるとボロがでますね。

親目線の句であるならば、「子」と明確に情報をいれるべきでしたね。


今回は

1位
RGさん、自分は本歌取りという意味で肯定的に捉えてます。

既存のフレーズに対して季語を取り合わせると味わいが変わるという良い例だと思います。

ここら辺はバランスが難しいところですね

句そのものの感想ですが、

季語と「今夜」と夜の情報がかぶってますので、「今夜」はいらないかなと。

また季語を信じ、不安定な恋心を託すのもありじゃないかなと

恋くれたあなたと星の入東風と

2位、矢花さん

写真があるから意味がわかるという感じでしょうか。

ただ夏井先生の添削も作者が運転席に座ってる人になるので

助手席で受けとるポテト息白し

でいいのではないかなと。

3位、勝俣さん

芋が俳句の世界では、というのは平場の人に求めるのはさすがに酷かなと。

強引な造語はさておくとして、ドライブスルーをハシゴというのはイメージ沸きにくいかな。

むしろコンビニか朝市の情報のように思えました。

食べたけれど、寒さに堪えきれずついつい買っちゃうという解説にすればよかったのにと思います。

最下位、松田さん
「郷」が観光地をさすのか、故郷なのか不明でした。

下五ですが、「宴」が入ることによって酒を連想します。運転手にしてみればイライラすることこの上ないのでバスだと思いました。

初雪の旅路買い込むポテトかな

一度切ります

最後に拙句を詠ませていただきます

バイトするマックに推しが来た時雨

ボロボロの回

1位の句
映像を見て、たぶん夏井先生は「今夜の恋をくれた人」が「北酒場」のパクリだと気づいてなかったのだろうな、もしかするとRGさんに「やられた」と思ったかもしれない(根拠はありませんが)。
ただ、「星の入東風」、この季語を持ってきて、北酒場のパクリとはいえ取り合わせたのは悪くはなかったというのが率直な感想です。
RGさんの「ネタではない句」、ちょっと期待してみたりします。

2位の句
原句では、助手席でポテトを抱えている人物がいて、その人の息が白い、と読めるので、「早くポテトを食え」と突っ込みたくなります。
添削句で状況が少しはわかるようになったと思います。

3位の句
とりあえず歳時記と仲良くなりましょう、芋は秋の季語で里芋です、と。

4位の句
楽しそうで良かった。

横尾名人
夏井先生が「最終的に季語が中心になるカメラワーク」と以前どこかの回で仰っていた気がする。今回の句はまさにそれ。

藤本名人
ジュニアシートは本当に秀逸な語句選びだと感じました。そして、これまで散々番組で「散文的になる」と叩かれてきた「で」とか「に」の使い分け方が紹介されたのは大きいところだと思いました。

庭で遊ぶ、庭に遊ぶ……並べてみるとなるほどなぁと。

御大
添削句がすごいなぁと思いました。

原句:小さき手のピクルスつまみ出す小春

原句通りだと、雰囲気的になんか暗いんですよね。小さい手が、未成熟な子どもの手に見えて、ピクルスつまみだしてハンバーガー食った後、この子いなくなってしまったのかもな、とそんな予感がします。

添削句;ピクルスはパパに小春のハンバーガー

もう、これだと、ピクルスが嫌いな娘?がいて、パパ食べて、とやっている風景に思えます。

原句と添削句の違い。原句は子どもの行動を追ってますが、そこにいるのは子どもだけ。しかも「つまみ出す」という動詞が、ちょっとネガティブな意味で強いと感じました。ここがネガな分、「小春」についても儚いとかすぐに終わるといった感じがしました。

添削句は、パパにピクルスを渡している娘の描写で、句に二人以上の存在が感じられます。ピクルスはパパに渡して食べてと言いつつ、もしかするとママもいるかもしれないし、周りにほかのお客さんもいるかもしれないと。「小春」という季語のイメージも、あったかいものに感じられました。

ともあれ、今回、全体的にみると添削句ばかりでしたね。
前回については「ありゃりゃ」と思いましたが、今回は「ありゃりゃ、ありゃりゃりゃりゃ?」という回でした。

昨日のプレバト

通常挑戦者(4人)の全員の俳句が添削されるといい、昇格試験(永世名人への道)に挑んだ2人(横尾くん、フジモン)が後退査定を下されるなどといい、ある意味ヤバい回でしたね。(この回の俳句の挑戦者7名、全員添削あり)

追記
降格時のSEが3回も聞けたのは、お題「花火」の回(2021/8/12放送分)以来。

永世名人への道は2人とも厳しい結果に。

横尾さんの快進撃はここでストップ。
「ポテト2本」にクローズアップする語順になっており「冬の星」が埋もれてしまいました。
語順を丸々逆にすることで最初にポテトのアップから徐々に冬の星へとカメラが引いていく構図となりバランスが取れる。これは惜しかったですね。

フジモンさん…「妻は炬燵で昏々と」「荷馬車で眠る象使い」に並ぶ助詞「で」の失敗ですね。
「で」は動的な動作、「に」は静的な動作に用いるもの。ここは自分達も踏まえておきたいところです。
ところで「また」と入れる添削自体は良いと思うのですが『時雨が止んだからドライブスルーに行こうか』という先生の解説は少しおかしいような…

そして御大。先週の鮭の秋と同等かそれ以上に酷い出来でした。「手」との重複表現になっているのは勿論ですが、小さな子がピクルスを「つまみ出す」って……明らかに捨てようとしてませんかそれ。
一方、添削は流石の夏井先生。
『パパ』だけで視点は「小さき手」の子供とわかり、『に』だけでただ「つまみ出す」だけではない、ピクルスをあげる動きが見えてくる。そして『小春のハンバーガー』と締めることで親子同士の暖かみのある食事風景がありありと伝わってくる(ついでにピクルスの大きさも分かる)。
まさしく「もっとやれるのにつまらん所つついてる」印象でした。

(平場の感想)
RGさん、「星の入東風」という季語選びが秀逸であり、細川たかしの色眼鏡を外せば中々良い句であったと思うのですが……前回の「まず詫びろ」も中々面白い技法だっただけに、夏井先生は真っ向からの発想を求めているということでしょうか。

矢花君、車内の実感は伝わりますが「助手席で抱える」では既にポテトが手元にある状態なので「息白し」という寒さの季語と噛み合っていないのが惜しい点。
添削では「渡す」となりましたが、これではドライブスルーの店員の視点と読めてしまい、本人の意図である助手席の子供の風景というのにはそぐわないと思いました。

勝俣さんは兼題に忠実に向き合ったのはいいですがまたしても語彙力が足らずに才能ナシに終わりましたね。
「芋はしご」はないでしょう。

松嶋さんは「無駄に言葉を飾って伝わりづらくなる」「考えなしに字余りにする」「謎の造語」などと、初心者がやりがちなミスが多分に詰まっておりました。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

プロキオン

Author:プロキオン
俳号「白プロキオン」。全てのブログ記事を編集しています。
毎度閲覧いただきありがとうございます。時間があるときにでもどうぞ。
全俳句を掲載してほしいなどのリクエストはコメントしていただけると助かります。

ツイッターでは番組の放送予告などをツイートしています。以下リンクからどうぞ。
プロキオン
***
番組公式ツイッター
***
着流きるお氏(プレバト兼題で俳句を独自査定する若手俳人・ブログ編者とは無関係です)
***
夏井いつき氏(プレバト!!出演の俳人)

人気記事ランキング

↓訪問者数です