コメント
今回は
1位、森迫さん
実体験はやはり強いですね。
語られてませんでしたが、季語が「いちじく」とひらがな表記だったのが効果的だったなと思います。
残りのフレーズが漢字が多く、画数も多いので、ひらがな表記をすることで、字面だけ見ても真っ先に目がいきます。
さらに漢字だと「無花果」と「無」の文字が入るのが、何となくではありますが負の要素がどうしても感じてしまうので、夏井先生が仰っていた収穫の喜びを表現するのには向いてないということもあり、ひらがな表記が正解だったなと。
また「いちじく」という果物は聖書にも登場するほどの歴史の古い果物でもありますから、「朝の鐘」も外国の光景だと想像できるかなと思います。
2位、篠原さん
上五、中七までは文句なく才能アリですね。ただ「五畳酒場」という単語には笑い声や賑やかさの要素が含まれているので、下五であえて書く必要はなかったかなと。
3位、三浦さん
季語が物語の登場人物の比喩として用いられてるのが「?」でした。映画では赤トンボが飛ぶ映像はなかったはずですので。
つまり、季語が「赤トンボ」である必要はないから、別のものにしてもいいという点。「キキ」だけでは「魔女の宅急便」の世界と分かるのは難しいこと。
こちらが減点要素かなと思います。
さやかなるグーチョキパン店キキの声
秋空や「ニシンとカボチャのパイ」香る
秋空やキキはホウキで配達す
など映画の要素がほしいかなと
最下位、嶋佐さん
「●●が××になった」というのはありがちなのかなと思います。馬場典子さんが特待生に昇格を決めた句もそんな感じでしたね。
あと字面だけみたときに、コンビニと大手の居酒屋チェーンが提携を結んで、商品として置いてあるようにも感じられました。
正直17音に納めるには厳しいので、「コンビニ」を諦めて、過去形の情報を入れたほうが良いかなと
秋茄子が名物だったあの酒場
横尾名人
助詞も動詞もない単語を並べた句であり、かなりかたい印象でした。
正直前進には疑問でしたね。
そもそも「ずる休み」と季語「さやか」の組み合わせで考えると間違いなく明るい時間帯であるはずです。
そうなるとあえて「純喫茶」と書く必要も感じられなくなります。酒類を提供する店であっても昼は普通の喫茶店であるのですから。
助詞をいれて、語順を変えても成立するのではと思います。
駅前の喫茶さやかなずる休み
村上名人
読まれただけで明確に映像化されました。
寒暖の触覚情報
明暗の視角情報
季語によって対比が生まれてるのが見事でした。
あえて多くを語る必要はないほど良い句でした。
梅沢名人
仮に村上名人の仰るように「ぶら下げて」などの擬人化しない状態で書くならば、
買い物やお使いの途中とも解釈できます。
ここはやはり擬人化が正解でしたね。
円楽名人の追悼映像でしたが、
内容そのものはとても良かったのですが、
トーストアート査定の制作過程がかなり削られてるのがちょっと残念でした。
それだけに参加されてる出演者のことも考えると
少し時間を置いてからでもよかったのでは?と思います。
最後に拙句を詠ませていただきます。
秋夕焼バーテンダーのラフなシャツ
実体験はやはり強いですね。
語られてませんでしたが、季語が「いちじく」とひらがな表記だったのが効果的だったなと思います。
残りのフレーズが漢字が多く、画数も多いので、ひらがな表記をすることで、字面だけ見ても真っ先に目がいきます。
さらに漢字だと「無花果」と「無」の文字が入るのが、何となくではありますが負の要素がどうしても感じてしまうので、夏井先生が仰っていた収穫の喜びを表現するのには向いてないということもあり、ひらがな表記が正解だったなと。
また「いちじく」という果物は聖書にも登場するほどの歴史の古い果物でもありますから、「朝の鐘」も外国の光景だと想像できるかなと思います。
2位、篠原さん
上五、中七までは文句なく才能アリですね。ただ「五畳酒場」という単語には笑い声や賑やかさの要素が含まれているので、下五であえて書く必要はなかったかなと。
3位、三浦さん
季語が物語の登場人物の比喩として用いられてるのが「?」でした。映画では赤トンボが飛ぶ映像はなかったはずですので。
つまり、季語が「赤トンボ」である必要はないから、別のものにしてもいいという点。「キキ」だけでは「魔女の宅急便」の世界と分かるのは難しいこと。
こちらが減点要素かなと思います。
さやかなるグーチョキパン店キキの声
秋空や「ニシンとカボチャのパイ」香る
秋空やキキはホウキで配達す
など映画の要素がほしいかなと
最下位、嶋佐さん
「●●が××になった」というのはありがちなのかなと思います。馬場典子さんが特待生に昇格を決めた句もそんな感じでしたね。
あと字面だけみたときに、コンビニと大手の居酒屋チェーンが提携を結んで、商品として置いてあるようにも感じられました。
正直17音に納めるには厳しいので、「コンビニ」を諦めて、過去形の情報を入れたほうが良いかなと
秋茄子が名物だったあの酒場
横尾名人
助詞も動詞もない単語を並べた句であり、かなりかたい印象でした。
正直前進には疑問でしたね。
そもそも「ずる休み」と季語「さやか」の組み合わせで考えると間違いなく明るい時間帯であるはずです。
そうなるとあえて「純喫茶」と書く必要も感じられなくなります。酒類を提供する店であっても昼は普通の喫茶店であるのですから。
助詞をいれて、語順を変えても成立するのではと思います。
駅前の喫茶さやかなずる休み
村上名人
読まれただけで明確に映像化されました。
寒暖の触覚情報
明暗の視角情報
季語によって対比が生まれてるのが見事でした。
あえて多くを語る必要はないほど良い句でした。
梅沢名人
仮に村上名人の仰るように「ぶら下げて」などの擬人化しない状態で書くならば、
買い物やお使いの途中とも解釈できます。
ここはやはり擬人化が正解でしたね。
円楽名人の追悼映像でしたが、
内容そのものはとても良かったのですが、
トーストアート査定の制作過程がかなり削られてるのがちょっと残念でした。
それだけに参加されてる出演者のことも考えると
少し時間を置いてからでもよかったのでは?と思います。
最後に拙句を詠ませていただきます。
秋夕焼バーテンダーのラフなシャツ
名人の句
横尾名人
「さやか」が上にも下にもかかっていき、句に奥行きを与えました。
これ、なかなか難しいテクニックで、下手な使い方をすれば、修飾先が曖昧になって句の味わいが悪くなりかねない手法です。
村上永世名人
火を起こすのが大変だった時代は、炭などに灰をかぶせて燃焼物が酸素と触れる箇所を狭くし、種火を残していたそう。句のピザ窯でも、おなじことをしていて、いま灰よけて、小さく火が立ち上がりだした。まだ火は小さいので、窯の周りはまだ「朝寒し」。
ピザ屋さんの一日の始まりが活写された句ですね。
御大
口開けという単語は、1商売においてその日初めの客とも取れるし、2女郎が初めの客を迎えるという意味もあるらしく、1なら八百屋さんの初めの客が西瓜を買っていった、2なら客が西瓜を差し入れ、貢ぎ物として持ってきたと取れますね。詠み手が御大だけに2かと。
で、西瓜。これが「連れ立って」という擬人化相応の立派ななものだったという塩梅で、季語を強化し、措辞に出てくる客が立派な西瓜を携えてる姿であり、売ったか貰ったかした側の気持ちも想像させられます。
句集完成まであと3句。今年中の句集完成も十分狙える所まで来たかと思います。
やはり名人の句がキマると番組がしまって見えました。
「さやか」が上にも下にもかかっていき、句に奥行きを与えました。
これ、なかなか難しいテクニックで、下手な使い方をすれば、修飾先が曖昧になって句の味わいが悪くなりかねない手法です。
村上永世名人
火を起こすのが大変だった時代は、炭などに灰をかぶせて燃焼物が酸素と触れる箇所を狭くし、種火を残していたそう。句のピザ窯でも、おなじことをしていて、いま灰よけて、小さく火が立ち上がりだした。まだ火は小さいので、窯の周りはまだ「朝寒し」。
ピザ屋さんの一日の始まりが活写された句ですね。
御大
口開けという単語は、1商売においてその日初めの客とも取れるし、2女郎が初めの客を迎えるという意味もあるらしく、1なら八百屋さんの初めの客が西瓜を買っていった、2なら客が西瓜を差し入れ、貢ぎ物として持ってきたと取れますね。詠み手が御大だけに2かと。
で、西瓜。これが「連れ立って」という擬人化相応の立派ななものだったという塩梅で、季語を強化し、措辞に出てくる客が立派な西瓜を携えてる姿であり、売ったか貰ったかした側の気持ちも想像させられます。
句集完成まであと3句。今年中の句集完成も十分狙える所まで来たかと思います。
やはり名人の句がキマると番組がしまって見えました。
平場の句を順位順に
2位の句
寡聞にして無知なので五畳酒場という単語が既存のことばとしてあるのかは知ることができませんでしたが、「10平米にも満たない場所が、酒場となっている」、つまり、狭い場所で酒を飲んでワイワイやっている人たちの賑やかさは「五畳酒場」から伝わります。
で、この賑やかさに「笑い声」も含まれることでしょうから、下句はやはり勿体なかったし、五畳酒場の状況説明をするだけとなったかもしれません。
なお、添削句。下の句が「さざめきに」となりましたが、この添削句の威力はラスト一音の「に」という助詞が八割がた持っている気がします。助詞ってすごい。
3位の句
この句のせいで、魔女の宅急便を見直すこととなりました。
詠み手が登場人物のトンボ云々を語ったけれど、それはともかく、映画の「魔女の宅急便」から着想を得たのであれば、1(映画の中に季語「赤とんぼ」が飛び交っているシーン)であり、物語では描かれないけど、2(季節が過ぎて、赤とんぼが飛び交う季節となったけど、そんな中でもキキが頑張ってる)、そんな状況を見せないといけない句のはずです。物語の後までトンボはキキをしっかり見ているとする視点を持てば、「赤とんぼ来たれど街をキキの声」とか、やりようは色々ありそうですね。
4位の句
この句、添削句がものすごいですよ。
〇〇は美味し△△は□□に
という、一つの型を作ってしまったと思える。
1位の句
この句、場景を描いておいて、「運ぶ」人々の動作、その喜びを「朝の鐘」で示す、また、「朝の鐘」のせいで、いちじくがどんな状況でなっていたか分かる。
また、いちじくは人の手で運ばれるものだという点、季語も大切にされている。いい句だと思う。
寡聞にして無知なので五畳酒場という単語が既存のことばとしてあるのかは知ることができませんでしたが、「10平米にも満たない場所が、酒場となっている」、つまり、狭い場所で酒を飲んでワイワイやっている人たちの賑やかさは「五畳酒場」から伝わります。
で、この賑やかさに「笑い声」も含まれることでしょうから、下句はやはり勿体なかったし、五畳酒場の状況説明をするだけとなったかもしれません。
なお、添削句。下の句が「さざめきに」となりましたが、この添削句の威力はラスト一音の「に」という助詞が八割がた持っている気がします。助詞ってすごい。
3位の句
この句のせいで、魔女の宅急便を見直すこととなりました。
詠み手が登場人物のトンボ云々を語ったけれど、それはともかく、映画の「魔女の宅急便」から着想を得たのであれば、1(映画の中に季語「赤とんぼ」が飛び交っているシーン)であり、物語では描かれないけど、2(季節が過ぎて、赤とんぼが飛び交う季節となったけど、そんな中でもキキが頑張ってる)、そんな状況を見せないといけない句のはずです。物語の後までトンボはキキをしっかり見ているとする視点を持てば、「赤とんぼ来たれど街をキキの声」とか、やりようは色々ありそうですね。
4位の句
この句、添削句がものすごいですよ。
〇〇は美味し△△は□□に
という、一つの型を作ってしまったと思える。
1位の句
この句、場景を描いておいて、「運ぶ」人々の動作、その喜びを「朝の鐘」で示す、また、「朝の鐘」のせいで、いちじくがどんな状況でなっていたか分かる。
また、いちじくは人の手で運ばれるものだという点、季語も大切にされている。いい句だと思う。
昨日のプレバト
横尾くん2回目の前進といい、永世名人の2人(村上さん、梅沢さん)がそろって掲載決定といい、内容としては素晴らしかったです!(村上永世名人の句集完成進捗度50%、梅沢永世名人の句集完成進捗度94%、10/6時点)
改めまして、円楽さん、本当にお疲れ様でした!
(むしろ梅沢さんより先に句集を作ってほしい)
改めまして、円楽さん、本当にお疲れ様でした!
(むしろ梅沢さんより先に句集を作ってほしい)
円楽師匠の追悼
最後にありましたが、よく入れ込んだなと。
あれを入れ込むために、何をどう削ったんだろう、なんて考えたりもしました。
肝心の追悼ですが、一番いいところが見られたので良かったです。
チーママの〜、の句、師匠の中では一番の句ではないかな。
円楽師匠が歌丸師匠へ書いた追悼の句、手直しの後、辞世の句にと言ってましたが、本当に夏井先生からの辞世の句に思えてしまいました。
まだ72歳。逝くの、早すぎました。
あれを入れ込むために、何をどう削ったんだろう、なんて考えたりもしました。
肝心の追悼ですが、一番いいところが見られたので良かったです。
チーママの〜、の句、師匠の中では一番の句ではないかな。
円楽師匠が歌丸師匠へ書いた追悼の句、手直しの後、辞世の句にと言ってましたが、本当に夏井先生からの辞世の句に思えてしまいました。
まだ72歳。逝くの、早すぎました。