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20220825 プレバト!!俳句紹介【駅の売店】

2022年8月25日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
※5日、すべて更新致しました。お待たせしまして、大変申し訳ございませんでした。

挑戦者→本上まなみ[2],小池美波[2],新納慎也[2],おいでやす小田[4],大久保佳代子[5],中田喜子[55],千賀健永[55],千原ジュニア[78] ※数字は挑戦回数

●お題:駅の売店
駅の売店の兼題

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位72点本上まなみ
もの言わぬ従弟にサイダー渡す駅ものいわぬいとこにさいだーわたすえき
2才能アリ2位70点小池美波
(櫻坂46)
色褪せしフリーペーパー秋浅しいろあせしふりーぺーぱーあきあさし
3凡人3位57点新納慎也
「これください」訛り通じぬ秋さびしこれくださいなまりつうじぬあきさびし
4凡人4位56点おいでやす小田
(おいでやすこが)
夏の駅冷えた茶の露本濡らすなつのえきひえたちゃのつゆほんぬらす
5凡人5位55点大久保佳代子
(オアシズ)
夏の果母のキャラメル旅行鞄なつのはてははのきゃらめるりょこうかばん
6名人6段で現状維持中田喜子
「箸鉄」を選ぶ子らの目鰯雲はしてつをえらぶこらのめいわしぐも
7名人8段へ1ランク昇格千賀健永
(Kis-My-Ft2)
涼風至る駅弁の木箱の香りょうふういたるえきべんのきばこのか
8名人10段★3へ1つ前進千原ジュニア
キオスクの夕刊フジに秋茜きおすくのゆうかんふじにあきあかね
順位発表順:2位→4位→3位→最下位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録

新納慎也△1※大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で熱演する47歳で、「真田丸」「晴天を衝け」など大河ドラマ常連俳優。5年前の前回は「寒明けの立ちこぎ止める菜の花よ」で凡人。
「俳句は全然やってないです。テレビは見てましたけど、やってないですね。まさか呼ばれるとは思ってなかったんで、先生の本を買いました。ちょっとは勉強しました。」
小池美波△1※前回、先生から「色々な型を覚えてくるとあなたは出来るようになる」と期待された。
「凄い嬉しかったんですけど、自惚れずに勉強してきました。」
(「自信は?」と聞かれて両手のグーサインで返す)
おいでやす小田△1×2※NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演。前回ようやく凡人に上がり「ただの声のデカイ人じゃなくなった」と先生から褒められた。
「言いたいことが多すぎて、気づいたら50文字くらいになってしもうて(笑)。それをギューッとしました」
「これは(35→65点と)点数が倍くらいになってるんで、伸びしろで言うと勢いはあるかなっていう。(大久保の発現を受けて)僕も、その(先生が)おっしゃったことは全部身に着けて。大体他の人の句が良いのか悪いのか分かるようになりました。"これ要らんな、言い過ぎてるな"とかは。」
大久保「私、150%分かります(笑)」
本上まなみ○1※前回「ちびリュック中身はおむつ山笑う」で1位。先生から「全てが伝わる俳句。これぞ俳句」とほめられた。
「(句を復唱し)褒められたことは忘れません。」
大久保佳代子○1△3※過去「秋高し肉まんの湯気食らう犬」が72点と「特待生レベル」の得点。先生もポテンシャルに注目している。
「見えたんですよ。毎回ちゃんと先生が言ったことは持って帰ってる。あと、3時のヒロインの福田さんが、やたらとお母さんのことを詠んで点が良かったんで。"そういう目線かな"みたいなのを参考にしました(笑)。」
★ランキングシートの分布は明かさずに発表。


清水アナ 喜怒哀楽マダム・中田さんは前回の夏の炎帝戦で遂に優勝しました。おめでとうございます。
浜田 (額縁を指さして)素晴らしい。
ジュニア名人 中田さん、あの(喜んだ)顔じゃないでしょ。あの例の…(驚いた顔)。
浜田 そやんな。俺もそう思うわ。
ジュニア名人 ねえ。なんであっちで撮らなかったんすか。あんな中田さん、誰も見たくないんですよ(笑)。
中田名人 でも何より嬉しかったのは、今でも思い出して泣きそうなんですけど…、夏井先生に…ホントに…(→感極まって泣きそうになる)。
小田 ちょっと待って。
ジュニア名人 いや、あの~僕が言うのもあれですけど、そんな番組じゃないんですよ(笑)。
小田 ビックリするわ。
中田名人 でも(夏井先生に)「本当に良かったね」って言って下さったことが…。
小田 ちょっと待って。今日、優勝しても泣く自信ないんですよ(笑)。大丈夫ですか、ちょっと。
夏井先生 中田さんの涙見て、私そこで(もらい泣きして)手拭いで涙拭いてました。
浜田 アハハ。あ、そうなんですね。
夏井先生 だって、中田さんもホントに苦労して真面目に頑張ってこられたから、1位が中田さんだと分かってなんかもう嬉しくて嬉しくて。はい。
浜田 なるほど。(中田名人を指して)また泣いてるで(笑)。
中田名人 ありがとうございます。

●それでは順位別に見ていきます


◆1位 才能アリ72点 本上まなみ
もの言わぬ 従弟にサイダー 渡す駅

【本人談】
久しぶりに会った従弟にバイバイをするため、駅へ行ってサイダーを買ってあげた。でも彼はじっと黙って何も言わずに受け取る。元々照れ屋だが、それだけでなく一人で帰っていくことに対して緊張しているのかなと。

中田名人 この「もの言わぬ従弟」が凄く良いですよね。従弟さんのイメージが凄い膨らみますもんね。とても良い句だと思います。
本人 ありがとうございます。
ジュニア名人 めちゃめちゃ良いです、これ。最近読んだ俳句の中でかなり良いですね。これはサイダーじゃないとダメですもん、これは。
浜田 はぁ~。
ジュニア名人 「サイダー」っていう季語がめちゃめちゃ立ってて素晴らしいと思います。
本人 ありがとうございます。
浜田 小田さん、どうですか?
小田 …まあいいで、いいと思います…。
ジュニア名人 誰に聞いてんねん!(笑)
小田 もう一人小田おるんかな?と思いましたけど。僕で合ってたんですよね?今。すみません。

夏井先生 
これはとても良い句。
注意してみてほしいが、中七に季語が入っている。
2位以下の人も勉強して基本形をやっているから季語を上五・下五に置いて12音のフレーズをきっちり守っている。
勿論その作り方は確かだが、上手になると季語を自由自在に色んな所に置く力も出来てくる。「サイダー」がここにある。
そして、「従弟」という人物・「もの言わぬ」心情・「渡す」動作・「駅」という場所と必要な情報がキッチリと入っている。
全部読み下すと、従弟はひょっとしたら思春期の照れたり素直になれない従弟ではないかと年齢まで分かる。
渡す人物は、従弟の年上の姉ではないか。
従弟の淡い恋心・憧れみたいなものが「サイダー」という季語の向こう側にほんのりと見えてくる、駅という場所で今日バイバイすると。
1つの物語が17音に入っている。
俳句というのはここまでできるんです、小田さん。

小田 僕だけ?(笑)最下位いますよ、お隣に。
夏井先生 直す場所はありません。
本人 ありがとうございます。

●解説のポイント
とても良い句
中七に季語を入れる手慣れさ
心情・人物・動作と必要な情報が入っている
思春期の照れたりする従弟の年齢も分かる
渡す人物は従弟の年上の姉ではないか
淡い恋心・憧れが季語の向こう側に見える
駅で別れを告げる一つの物語が入った
俳句はここまでできるんです「小田さん」
直す場所はない

添削なし



◆2位 才能アリ70点 小池美波(櫻坂46)
色褪せし フリーペーパー 秋浅し

【本人談】
売店の中にあるチラシが夏の話題のもので、色落ちや文字が消えているのを見て、秋が近づいているという寂しさを感じながら書いた。

ジュニア名人 めちゃめちゃ良いですね。「色褪せし」で夏が終わってる感じが凄く表されてるし、「色褪せし」と「秋浅し」の韻を踏んでいる感じが非常に音感・語感が良いと思います。

夏井先生 
きっちり基本の型を勉強しているのが分かる。
上五・中七でワンフレーズ作り、「秋浅し」の5音の季語を持ってくる。
これが取り合わせの基本。
「秋浅し」は時候の季語でこれ自体に映像がない。
そうなると取り合わせのフレーズに明確な映像・音が必要となる。
「フリーペーパー」を持ってきたのも上手かった。
置かれている店先・店頭・どんな店かが見たことがある人にはありありとフリーペーパーの向こうに場所も見える。
さらに、上五「色褪せし」の描写も良かった。
「秋浅し」が出てきた瞬間、夏が終わっての「色褪せし」が手に取るように分かる。
ちゃんと勉強するとキチンと実る。直しは要らない。

浜田 凄いね。
小田 凄いやん。
本人 嬉しい。ホントに毎日勉強してて、夜中2時くらいまでずーっと色んな季語を調べたりして、本当に嬉しいです。

●解説のポイント
基本の取り合わせの型を勉強している
映像のない時候の季語に明確な映像・音が必要
「フリーペーパー」の向こうに情景が見える
「色褪せし」の描写も良い
夏が終わったことが手に取るように分かる
ちゃんと勉強するとキチンと実る

添削なし



◆3位 凡人57点 新納慎也
「これください」 訛り通じぬ 秋さびし

【本人談】
関西(出身)だが、駅の店員さんが忙しく、多分言葉で聞いてなくて音で聞いている。関西弁で「これください」って言うと「え?」と聞き返される。その関西訛りが通じないと気付いて、「こうやって東京に魂を売っていくんやな」と(笑)。

中田名人 そうですね。上五の「これください」が、もっと映像にならなかったかな?と思いました。
本人 なるほど。
ジュニア名人 僕は「訛り通じぬ」までで分かるんで、「秋さびし」で良い…。他にもっと良い季語があったかもなっていうような気もしますが。

夏井先生 
今お二人の言葉をさすがだと思って聞いていた。
実は「これください」がなくても訛りが通じない状況は中七で分かる。
中田さんの言うように「これください」と書かずに何か具体的な映像が分かる言葉を書いたらという提案はその通り。
そして、ジュニアさんの方も「訛りが通じないから秋がさびしい」というフレーズと季語との因果関係みたいなのが見える。
上五と季語のどちらを変えるかの二択になる。
ひとまず、映像を確保する方法をやってみる。
「これください」は遠慮してもらう。「訛りが通じず」と言い切る。
隙間に場所を入れる。「売店の」。
読み手に売店での会話内容はある程度想像できる。

本人 天才ですね、やっぱり(笑)。
夏井先生 私もちょっと言いたいことがあるんだけど。
浜田 ん?
夏井先生 鎌倉殿のあのお坊さんだよね?
本人 そうです。
夏井先生 あの、頭こんな。え~!!
浜田 何を言うてんねん!
小田 先生…。先生、大河と朝ドラ見過ぎ(笑)。
浜田 何テンション上がってんの?(笑)

●解説のポイント
上五がなくても中七で状況は分かる
フレーズと季語に因果関係がある
上五と季語のどちらを変えるかの二択
映像を確保する手法にする
台詞がなくても売店で会話内容は想像できる
鎌倉殿のお坊さんだよね?

添削後
訛り通じ  秋さびし



◆4位 凡人56点 おいでやす小田(おいでやすこが)
夏の駅 冷えた茶の露 本濡らす

【本人談】
職業柄、台本やネタ帳を鞄に入れているが、夏なら急いで電車にバッと乗るため、(ペットボトルの)お茶の袋を貰わずに一緒に(鞄に)入れてしまう。開いたら露で台本が濡れている。夏しかないことで「またこの季節がきたやん」みたいな。

千賀名人 全然凄くまとまった句なんですけど、ありがちだなって感じですね。
ジュニア名人 これ「夏」が季語で、「露」も季語なんで。「茶の露」だから季語としては薄くなっているかも分かんないですけど、露は露でね。ありますんでね(笑)。
本人 ごめんなさい。(上から目線の)言い方気を付けてもらえませんかね(笑)。ガッと言われたら言い返しやすいんですけど。上から達観した感じ(笑)。
ジュニア名人 いやいや、そんなことないですけど。
千賀名人 別に悪くはないんですけど。
本人 (貴族のように肘を椅子につけるジュニア名人へ)こんなんも、やめてください。肘、肘。なんやねん、その感じ(笑)。腹立つわ。

夏井先生 
書きたいことは書けている。そこが進歩していることは明確に分かる。
最初の問題は「露」。
ジュニアさんの指摘通り「茶の露」のため、季語としての力はないが、あえて「露」を使わなくても助詞1つで言える。
この助詞が間違っている。「の」ではない。
本人 「ん」?
夏井先生 「ん」じゃない。
浜田 「に」。
夏井先生 そう。誰かが今言いました。
「に」です。「に」にすれば「露」は要らない。
「冷えた茶に濡らす」で完全に濡れる。「濡らす本」と続ける。
この2音で「どんな本を濡らしているか」が言える。
例えば「赤本」ならは受験生と思わせられる。
「旅本(たびぼん)」なら旅行者。
「エロ本」ならそれなりの人が浮かぶ(笑)。
本人 「それなりの人」ってなんすか。
夏井先生 今お聞きしたら、「台本」を持っていたと。それを書くだけ。
ちゃんと、そういうものを持つ人が浮かんでくる。でも、ちゃんと上達している。

本人 ありがとうございます。完璧に添削されて、「ワーギャー」言うところでもないかなと(笑)。すみません、なんか。

●解説のポイント
書きたいことは書けており進歩している
茶の「露」には季語の力がない
助詞「の」が間違いで「に」が正解
「露」は不要でこの2音で何の本か言える
「赤本」は受験生・「旅本」は旅行者
「エロ本」はそれなりの人が浮かぶ
語った「台本」を入れる
ちゃんと上達している

添削後
冷えた茶 濡らす本 夏の駅』
『冷えた茶 濡らす本 夏の駅』
『冷えた茶 濡らす本 夏の駅』
『冷えた茶 濡らす本 夏の駅




◆最下位 凡人55点 大久保佳代子(オアシズ)
夏の果 母のキャラメル 旅行鞄

【本人談】
夏の終わりに洋服を整理したり旅行鞄を片付けていると、鞄の奥から溶けて変形したキャラメルが出てくる。「これ何だっけ?」と思ったら、母親と旅行に行った時に母が売店で買った物を「とりあえず鞄に入れとき」と言って入れたキャラメルが「まだ残ってたんだ」という母親を詠んだ句。

ジュニア名人 全くそう読めないですね。
本人 えっ?
ジュニア名人 僕はもう…キレてますよ(笑)。
小田 冷静にキレてた。
本人 もうちょっとテンション高めでキレてもられます?そしたら私もいけますから。
千賀名人 ジュニアさんの言う通り、これじゃ全く何が何だか分かんないし、何であんなに自信を持って最初に喋ってたのかが分からないです、僕は。

夏井先生 
これはお話を聞いて上に上がるか、上がらないかというタイプの句だった。真剣に話を聞いていた。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 今お話を聞いて、最下位で間違いなかったと思っている(笑)。
小田 間違いなかったんかい。
夏井先生 普通に読むと「夏の終わりに母の旅行鞄に母のキャラメルが入っている」と読める。
本人 お母さんの鞄?
夏井先生 母のキャラメルではないと。
母に貰ったキャラメルがあなたの旅行鞄で溶けていた。これだけのことを17音に入れるのは物凄く難しい。
「果」は諦めて、母をクローズアップする。
母の思い出。「あの夏の母よ」で一回切る。母のことを思い出す。
キャラメルに焦点が絞られる。「旅行」も入らないから諦める。
母に貰ったキャラメルが鞄に溶けている。「溶け」と書くしかない。
最後、字余りになるが元の句もどうせ字余りのため、ここらへんがせいぜい。

小田 「どうせ」。
本人 一個反省点は、母親のことを詠めば点数が上がるんじゃないかという母親を利用した醜さ(笑)。

●解説のポイント
話を聞いて最下位に間違いなかった
母の旅行鞄にキャラメルが入っていると読める
母に貰ったキャラメルが自分の鞄で溶けた意図
十七音で表現する内容を絞る
字余りになるが元の句もどうせ字余り

添削後
夏の母 キャラメル鞄



★特待生昇格試験★

→<名人6段>・中田喜子は炎帝戦優勝後、初の昇格試験。
浜田 中田さん、夏獲りましたんでね。この勢いでということですけど。
中田名人 もう、ホントにそうです。(7段の)千賀さんに追いつきたいです。
浜田 そうですよね。

◆『「箸鉄」を 選ぶ子らの目 鰯雲 中田喜子

浜田 ほう。
  
【本人談】
今年は(新幹線)のぞみ号が運行して30周年。それを記念し、のぞみ号がプリントされたお箸セットが売られている。小田原駅では新幹線のグッズを売店で売っているが、そこに子どもたちが並んで真剣に(買うものを)選んでいた光景を見たのを思い出して句にした。

ジュニア名人 今のを聞いて、普段から中田さんがホントにこの番組ありきで生活してはんねやと(笑)。子どもがいてそんなもん普通通り過ぎますもんね。「これは何見てんねやろ?」「これ俳句にできるかも」とそういうのいっぱい(頭に)浮かべてるから、優勝という結果が出んねんなという。

★評価ポイント
中七「選ぶ子らの目」という表現の是非

■査定結果
名人6段で現状維持

理由:季語が添え物になっている

本人 あ~。
千賀名人 厳しい。
夏井先生 
この句を読んだとき、季語「鰯雲」の存在感が添え物になっている。
その理由がどこにあるか。「の目」とわざわざ書いた点にある。
これをわざわざ書かなければ、ちょっとだけ鰯雲の方を描写できる。
ほんの数音、鰯雲を描写するだけで愕然と季語の力が変わってくる。
まず、「目」は不要。語順は「鰯雲」から。
鰯雲の描写の仕方は色々あるが、例えば「はるか」とか。
字余りだが「はろばろ」(※"はるばる"の意味)なら、鰯雲独特の季語が広がっていく感じは描写できる。
なぜ「はるか」「はろばろ」にしたいかというか、ここから「箸鉄」に行くため。
「箸鉄選ぶ子ら」と展開する。そうすると、「は」の音がポンポンとリズムを刻む。
季語を描写してリズムをちょっとだけ軽やかにする。
こうすると、子どもたちの生き生きした感じも"音の力"で伝わってくる。
そういうこともできる。

本人 子どもたちがですね、並んで真剣に選んでたんです。その並んでる様子が鰯雲が…。雲が並んでるじゃないですか。
夏井先生 うん。
本人 そこに合わせたんですが…。
夏井先生 うん。
本人 だから、鰯雲は添え物ではなかったんです。(悔しそうに)あ~、そうですね~(笑)。
浜田 全部自分で終わらせた。アハハ。
ジュニア名人 こんな自問自答ないで。

●解説のポイント
「の目」で季語が添え物になった
数音で鰯雲を描写する
「はろばろ」は"はるばる"の意味
語順は季語から
「は」の音がリズムを刻む
季語を描写してリズムを軽やかに
子どもの生き生き感が音で伝わるように
(本人曰く「子の並ぶ様子を季語に掛けた」)

添削後
鰯雲 「箸鉄」 選ぶ子ら』
『鰯雲 「箸鉄」 選ぶ子ら


→<名人7段>・千賀健永(Kis-My-Ft2)は3回連続昇格中と調子が良い。
浜田 ほんまやな。
千賀名人 すごくないっすか?3連続ですよ。
浜田 ホンマや。
千賀名人 だからもう、ここで止まりたくないという気持ちは凄く強くて。
浜田 そらそやがな。
千賀名人 このまま(10段の)横尾さんを越したいと思います。
浜田 上におるからね。
千賀名人 そう、上にいるから。サッと越したいと思います。
浜田 確かに。



◆『涼風至る 駅弁の 木箱の香 千賀健永(Kis-My-Ft2)
※「涼風至る」は涼しい風が吹いてくることを表す夏の終わりの感じさせる季語。

浜田 うん。

【本人談】
名古屋から東京に上京したが、その前は名古屋から東京に仕事がある時は呼ばれて(移動して)帰ってくることがあった。(新幹線で)行く時は希望に満ち溢れて東京に行く。帰る時は良いことがあったり、上手くいかないことがあったりと色んな気持ちがありながら、帰ることが多かった。色んな思いを思い浮かべながら、駅弁を買って香りをかぐ。それを「涼風至る」で美味しそうな弁当の風が自分の鼻に届いて、駅弁の香りが香っているという句。

ジュニア名人 車内で食べてるんじゃないんや?
本人 一応車内で食べてるイメージなんですけど、これ想像の句で、外の風が入る車内で食べているイメージ。
ジュニア名人 なる…。小田さんどう思います?
小田 何でやねん!(笑)
浜田 何を聞いてんねん。
小田 何で総括僕に来るの?
浜田 誰に聞いとんねん。
小田 誰に聞いてんねん、マジで。

★評価ポイント
時候の季語「涼風至る」が主役になっているか否か

本人 いやぁ。ちょっと、あ~。現状維持の空気出て来たな。これ。

■査定結果
名人8段へ1ランク昇格

理由:五感を刺激する取り合わせ

本人 おい!やった~。よっしゃ。4連続?やった~!
中田名人 凄い凄い。

夏井先生 
「涼風至る」までが季語だと知っている人は割と少ないのではないか。
「涼風」だけでも季語になる。"りょうふう"とも"すずかぜ"とも読む。涼しい風が吹く頃という時候の季語になる。
時候の季語はほとんどの場合、映像や音を持ってないが、この句は「風」で触覚・皮膚の感触の情報は入る。
季語自体が7音あるため、七五五のリズムを取らざるをえない性格を持ってくる。
問題は後半。
「駅弁の木箱の香」をなぜここに取り合わせるかと言うと、この駅弁の木箱の香りに作者自身は爽やかな秋の気分を感じ取っていることを表現するために提示している。
あくまでも季語を表現するために、取り合わせているという道筋が分かる。
さらに丁寧に見ていくと、色々な所を刺激する情報がは行っている。
駅という「視覚」、木箱の手触りの「触覚」・折箱の臭いなど「嗅覚」、駅弁で食べている秋の「味覚」も多少見え、駅のざわめきや売り子の声など「聴覚」。
丁寧に思い浮かべていくと、五感の情報全てがさりげなく入っていると分析できる。
ご本人がそこまで考えたかどうか分からないが。
浜田 そうですね。
夏井先生 …結果論としてそうなっている。

浜田 これ考えてたんですか。
本人 勿論全部考えてました(笑)。
小田 ホンマか?
浜田 先生これ直しは?
夏井先生 いりません。
浜田 直しなしでございます。

●解説のポイント
「涼風」だけでも季語
涼しい風が吹く頃
「風」で触覚・皮膚の感触がある
七五五のリズムになる性格を持つ季語
後半で爽やかな秋の気分を感じ取る措辞
季語を表現するための道筋となった
色々刺激する情報がある
駅の視覚・木箱の触覚・嗅覚
駅弁の味覚や駅の聴覚
五感の情報が結果論として入った

添削なし



★永世名人への道★

→<名人10段>・千原ジュニアは10段から星を2つ連続で先取。4人目の永世名人へスパートをかける。
浜田 これはちょっと次くればみたいなとこありますね。
ジュニア名人 そうですね。なんかトントンときたので、ここであまり調子に乗らないようにと思って、身の丈に合った句を詠んだつもりなんです。

◆『キオスクの 夕刊フジに 秋茜 千原ジュニア
※季語「秋茜」はトンボのこと。

【本人談】
キオスクの…「夕刊」は夕方以降。何となく(夕陽の)オレンジなイメージに、「夕刊フジ」(のロゴ)もオレンジ色。そこに、オレンジ色の「とんぼ」が止まっているというつもりでやった句。

中田名人 私ね。「夕刊フジ」が産経系じゃないですか。私ね、(MBS系列に)気を遣って毎日系のものじゃないといけないんだと思ってたんですよ(笑)。俳句の中に詠むの。だから「勇気あるな~」と思って(笑)。
本人 いやいや。

★評価ポイント
「キオスク」と助詞「に」の関係の是非

本人 そうか~。

■査定結果
名人10段★3へ1つ前進

理由:さすが助詞オタク

本人 お~。凄い。
浜田 星3つ来たね。

夏井先生 
固有名詞を果敢に使っているのを褒めないといけない。
「キオスク」で場所が分かる。
「夕刊フジ」でこれを取りそうな人物も想像ができる。
さらに問題の「キオスク」の固有名詞に対し、この「に」が正しいのかどうか。
ここがとても大事な問題になる。
こういう句を作る時、悩むとしたら「に」にするか、「の」にするかで迷われたはず。
仮に、上五を変えるとして駅だと分かる言葉に「一番線」「二番線」「下りホーム」などがある。
例えば「二番ホーム」に立っていて「夕刊フジ」なら、その夕刊は広げて読まれている感じになる。
そうすると「に」の助詞に無理が出てくる。
広げて読んでいる新聞に秋茜がとまるのは考えにくい。
敢えて「に」にしたということは、キオスクの新聞を売るラックに立っている夕刊フジに秋茜がある光景になる。
そして、あとは本人が言った通り。
「キオスク」「夕刊フジ」「秋茜」の色合いを表現した上で、秋茜が主役に立つように、語順も考えている。
主役にするための「に」であったかと。さすが助詞オタクであると(笑)。
直しは要らない。

●解説のポイント
固有名詞を果敢に使っている
場所と夕刊を取る人物も想像できる
「に」が正しいのかどうか
「に」「の」にするかで迷う
上五「二番ホーム」なら夕刊は広げて読まれている
そこに茜がとまる意なら「に」に無理がある
キオスクのラックに立つ夕刊に茜がある光景
それぞれの色合いを表現して季語を主役にした
さすが助詞オタク

添削なし



□金秋戦予選抽選会 組合せ結果(※ABブロックは抽選順掲載)
AブロックBブロックCブロックシード権
松岡充篠田麻里子千賀健永立川志らく
犬山紙子森口瑤子千原ジュニア村上健志
馬場典子北山宏光横尾渉梅沢富美男
藤本敏史ミッツ・マングローブ皆藤愛子
春風亭昇吉中田喜子的場浩司
※収録日は2日に分ける。後半の収録日のみ参加可能な「千賀」「的場」はCブロック確定。前半の収録日のみ参加可能な「松岡」「篠田」はA・Bのいずれか確定→2人は浜田が提示した①②の封筒のいずれかを指定。それ以外の11名は浜田の抽選で決定。
※各ブロック1位は通過、2位以下から点数順に合計7名が予選通過、決勝はシード3名を含めた10名
※兼題は各ブロックで異なる。各ブロック代表者が1~3の封筒を選んで決定。Aブロック「ファッションの秋」Bブロック「行楽の秋」Cブロック「食欲の秋」です。
※9/1にAブロック、9/8にBブロック、9/15にCブロックを開催

スタジオ出演:横尾渉、千賀健永、中田喜子
リモート出演:皆藤愛子、松岡充、馬場典子、篠田麻里子、犬山紙子、春風亭昇吉
見届席(シード権):
立川志らく、村上健志





★次回、金秋戦予選Aブロック「ファッションの秋」が兼題です。


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コメント

更新お疲れ様です

2位 櫻坂小池さんの句
「秋浅し」という初秋の季語。暑さもやわらいで秋に入っていくという所で、夏の間は色鮮やかであっただろうフリーペーパーも時間の経過で色あせてしまっている。
暑さがやわらぐような雰囲気と色褪せたという時間経過が呼応するような句でした。
ゆうさんの添削例である「駅」を入れると、フリーペーパーを設置しているのにそれを取ってくれる人がおらず色あせてしまうほど人がいない。そんな寂しい駅が秋と呼応する形で、どちらもいい句だと思います。

千賀名人の句
自分も鉄道旅が好きで、毎回崎陽軒のシウマイ弁当を買って、それを車内で開けた時、経木で作られたふたの感触と香りがワクワク感を高めてくれます。
立秋にあたる「涼風至る」。小池さんの句同様、暑さがひと段落して、お出かけもしやすくなった空気の中で食べる駅弁。窓を開けていればあの秋の空気を感じ風すらもおかずになるようなあの感覚を上手く表現出来ていたと思います。
とはいえ自解では実体験というよりかは「実体験を踏み台にした想像」という感じで、もちろんそれが悪いわけではないのですがもう少しスパッとスマートに句を説明できると段位に見合った格と振る舞いになっていくかなぁと、今後の10段の展望も踏まえて頑張ってほしいです。

No title

毎回の書き起こし、お疲れ様です。

千原名人の句
固有名詞を使わないならば、駅の売店の夕刊「に」アキアカネ。「に」は、直前に出てきた体言に「すでにくっついている」という意味になります。

キオスクの夕刊フジに「既に」秋茜が「留まっている」という状況を言い表し、静的な表現でした。この「に」が「へ」「を」とすると、一気に秋茜に動きが出てきてしいますし、静かな秋の一コマに感じ入った作者の意図は失せてしまいますね。情景を描いただけの句だけど、私にはしっかり詠み手の心情も伝わる句だと感じました。

千賀名人
「涼風」「涼風至る」ともに季語なのは知っていましたが、わざわざ「至る」をつけた季語の効果を知れた句でした。まさに自分自身に風が来ているのだという、臨場感が違いますね。

中田名人
自解から鰯雲を季語とした理由はよく伝わりましたが、これがないと、この句において鰯雲がなぜ季語として使われているのか、ちょっと伝わりにくかったのは確かです。

1位の句
そつがないし、しっかり推敲してる句。推敲してないなら結構なセンスですね。
平場でありがちなミスとして、動詞の活用をミスったりもします。この句、「言わぬ」を「言えぬ」としただけで、従弟が能動的にものを言わないのか、何かしらの理由でものを言えないのか変わってきます。また、単に「いとこ」を「従兄弟」でなく「従弟」としてあるのも、重要なところかもしれません。

2位の句
12音のフレーズに、適した季語を充てると才能アリになるタイプの句です。初心者には良いお手本の句だと思いますし、この程度ならやれそうだと俳句の門戸を広げてくれそうな句でした。
もしも、この句を見て、自分でやれそうと思っても、その後がオープンエンド過ぎて苦しいのですけども。

3~5位の句は、三段切れと受け止められます。

3位の句
下五「秋さびし」をひとまとめにして季語とすると、
「これください」という訛りが通じない状況がある。秋とは物思いに耽る寂しい状況のある季節なのだ。
これを、「通じぬ秋」で敢えて切れば、
「これください」という訛りが通じない秋である。寂しいことだ、となり、意味が少し変わってきますね。
また、添削では「これください」がバッサリ切られてしまいましたが、「こいづけろ」「これけろや」など、字面に起こすと読み手に意味不明とも思える訛り言葉を入れたら、また別な塩梅になっていたかもしれませんね。

4位の句
情景はわかる句でした。添削でまさか夏井先生の口から「エロ本」が出てくることで我が家は大笑いでしたが。
添削句を見るとすべて「濡らす」とありますが、字面だけ追うと、敢えて冷えたお茶に本を自発的に濡らしたのか、という感じも得られてしまいます。ここは受け身的に「濡れる」が正解かもしれません。

5位の句
やっぱり、自分も母の旅行鞄にキャラメルが残っているという情景しか浮かばなかったです。この方向なら、夏の果母のカバンにキャラメルは、などと考えましたが、自解が斜め上でした。

金秋戦の組み合わせについて、個人的には・・・

Cブロックを楽しみにしています。

昨日のプレバト

千賀くんが4連続で昇格するといい、ジュニアさんがストレートで3連続前進といい、快進撃の連続でしたね。(中田さんは6段に昇格して以降3回連続の現状維持)

「ソーダ」だと無糖な方の炭酸を思う人(焼酎ソーダ割とか)もある程度いそうですから、少年な齢の従弟を表すのなら確実に甘味がある「サイダー」のほうが良いと思っております。

今回は

一位、本上まなみさん

中八が真っ先に議論されるところでしょうね。

助詞「に」を削るか?
「サイダー」を「ソーダ」にするか?

考えられるのはこの二択ですが、

「に」を削ってしまったら、「サイダー」を渡すのが作者なのか「従兄弟」なのかが不明になります。この助詞が作者と従兄弟の関係を表してるので、これは必要になります。

「ソーダ」は本来は「ソーダ水」とするのが正式な使い方です。少なくとも夏井先生がそのような使い方を好むとは思えません。また音数も伸ばす音があるため、音で聴くだけならそれほど気にならず許容範囲かなと思います。

中八を疑問に思う人は多いかなと思うので、名人の方々や夏井先生には触れてほしかったなというのが、正直な感想です。

2位、小池さん
基本の型を学ばれてるのもですが、上五と下五を文語体で統一されてるのも勉強されてるのだと感心してます。

また語順も工夫されてるなと感じました。「色褪せしフリーペーパー」を見ることで秋の訪れを感じるという本人の工夫も見事でした。

ひとつ気になるのが、

駅の売店の句とは伝わりづらいことですかね。コンビニやスーパー。あるいは自分の部屋としても成立します。読者の想像に委ねるという意味では余白といえますが、

「秋の駅」
「駅は秋」

とすればより兼題に沿った句になると思います。

3位、新納さん
字面だけ見たときには「これください」は標準語だよね?というのが正直な感想です。

ご本人の解説だと言葉のトーンや強弱が通じないという意味ですから、

「訛りのトーン」と具体的にかいてほしかったです

4位、おいでやす小田さん

この句に限っては夏井先生の添削に同意しかねます。以前のキスマイの宮田さんの句の添削と同じ感想ですが、

「冷えた茶」そのものがこぼれて濡れたと誤読される可能性もあります。

「露」によって濡れたというのは大事な情報なはずです。

「露」がだめなら「結露」にすればいいかなと。そうなると「冷えた」が不要になるかなと。

夏の駅台本濡らす茶の結露

最下位、大久保佳代子さん

三段切れですね。これは抑えてほしかったなと思います。

この句の場合「旅行鞄」は全く不要かなと思いました。
「盆」「帰省」などの季語の選択で旅行鞄を連想させることは可能なはずです。

母くれたキャラメル溶けた帰省帰り
母くれたキャラメル溶けた盆の駅

下手な小細工はせずに素直に書いたほうがこの方は合ってるかなと思います。回を重ねるほどに調子が悪くなってる気がしますね

現状維持、中田名人

作者が第三者の目線で上五中七を詠んでるのは伝わります。

ただ、作者と「子ら」と「鰯雲」とどれくらいの距離感なのかがつかめないのがちょっと読者に迷いを起こさせるかなと思います。

季語が添え物になった要因として考えられるとしたら「目」とクローズアップしたことでしょうか?

当然、作者もその描写に相応する距離感で観察してると思われます。

そこから「鰯雲」といきなり遠景の描写になりますかは、そこが混乱したのが正直なところです。

「手」とするか、
あるいは複数の描写をすてて「子の笑み」とするか
いずれにせよ作者と「子」の距離感をもう少し空けてみたら、季語が添え物にならなかったと思います。

あと調べてみたところ
「箸鉄」ではなく「ハシ鉄」が商品としては正確なようです。

「ハシ鉄」を選ぶ子らの手鰯雲
「ハシ鉄」を選ぶ子の笑み鰯雲
「ハシ鉄」を選ぶ子の声鰯雲

連続昇格の千賀名人

ご本人の解説とは違いますが、
袋が有料化してる現代の句だと解釈できる句だなというのが感想です。

袋に入れられなかった「弁当の木箱」を受け取ったときの句だと解釈すれば、季語の選択もふさわしいかなと。

ご本人の解釈とは違いますがw

実体験と想像とが混ざった句ですね。想像句だと大滑りした過去があるので、ちょっとハラハラしましたw

査定がAB別れていたら現状維持だったかなと思います。

解説を的確にできるようになるのが今後の課題でしょうか?

千原ジュニア名人
三回連続前進は前代未聞ですね。固有名詞を用いて映像描写に徹したところが決め手だっと思います。

またカタカナ表記の上五中七に対して、「秋茜」としたのも対比が生まれてますね。

最後に拙句を詠ませていただきます。
売店でちびまる子ちゃん買う帰省

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