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20220421 プレバト!!俳句紹介【美容院】

2022年4月21日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。

挑戦者→犬山紙子[10],大久保佳代子[4],二階堂高嗣[32],藤本隆宏[初],ミッツ・マングローブ[38],村上健志[66],梅沢富美男[160] ※数字は挑戦回数

●お題:美容院
美容院の兼題

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位▶5級72点犬山紙子
菜の花を切って美容院に電話なのはなをきってびよういんにでんわ
2凡人2位55点大久保佳代子
(オアシズ)
春セーター息を潜めて白髪染めはるせーたーいきをひそめてしらがぞめ
3才能ナシ3位35点二階堂高嗣
(Kis-My-Ft2)
初虹や隣で見てた夢の道はつにじやとなりでみてたゆめのみち
4才能ナシ4位30点藤本隆宏
けふ母に梳かし洗うは春の虹きょうははにとかしあらうははるのにじ
5名人2段で現状維持ミッツ・マングローブ
付け睫毛のやや剥がれたる春更けしつけまつげのややはがれたるはるふけし
6名人10段★4へ1つ前進村上健志
(フルーツポンチ)
春の色絵本の並ぶ美容院はるのいろえほんのならぶびよういん
7永世名人43句目に掲載決定梅沢富美男
髭あたる泡の甘やか目借り時ひげあたるあわのあまやかめかりどき
順位発表順:2位→最下位→3位→1位
→編集後記

🔷挑戦者語録
二階堂高嗣俳句に型があるのを知ってますよね。(「型?」と言われ)もうこの時点で勝ちました。型に今回もメチャクチャはめました。
藤本隆宏NHKの俳句番組に出演し、何度も吟行に行ったりその場で考えたりというのをやって、意外と高評価をもらっているんです。
犬山紙子(二階堂に)特待生を目指していますか。私もあそこ(=肖像画)にいるんですよ。
★ランキングシートは明かして発表、才能アリ凡人1名、才能ナシ2名
・レギュラー初の清水アナに、どこから順位を開けるかをいきなり振ろうとする手法を浜田が取った。

■それでは順位別に見ていきます

◆1位 才能アリ72点 犬山紙子
菜の花を切って 美容院に電話

ミッツ名人 うん?
梅沢永世名人 うん。

【本人談】
料理で菜の花を切っていたら「ザクザク」っていう音とかリズムがあり、「美容院そろそろ行かなきゃ」ってふと思ったので電話をしたという。

夏井先生 
これは良い句で読んでいて気持ちが良い。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 菜の花」は普通たくさんが一面に咲いている光景を思い浮かべやすい季語。
「を切って」とあるため料理だとすぐに分かる。
その後、ハッと思いついたように美容院に電話をすると。ここら辺の展開が非常に軽やか。
菜の花を切っていると春になった。そろそろ髪も切ろう」と。
語っていない部分が「切って」の後でちゃんと想像でき、さらに「に電話」だけで、この後美容院に行く様子を読み手が勝手に想像する。
こういう句に出会うと嬉しい。直しは要らない。

本人 やった~!
浜田 先生、どうなんですか?そろそろ特待生って言うたら「いやまだ見たい」みたいなことで。
夏井先生 こういう句作ってくれるようになったら、(特待生昇格は)もういいんじゃないでしょうか。
村上名人 あら。
本人 えっ?
浜田 特待生でいいですか?
夏井先生 はい。
本人 やった~!
浜田 犬山紙子さん、特待生~!
本人 ありがとうございます。
あ~。
梅沢永世名人 素晴らしい。
二階堂 ねえ。
本人 長かった~(笑)。

●解説のポイント
展開が軽やかで気持ちが良い
光景ではなく料理と分かる
語っていない部分が想像できる
こういう句に出会うと嬉しい
特待生昇格はもういいんじゃないか

特待生認定句
添削なし


◆2位 凡人55点 大久保佳代子(オアシズ)
春セーター 息を潜めて 白髪染め

【本人談】
春になると明るいセーターを着たくなり、それを着て美容院に行くが白髪染めの際に前にクロスを掛けられてしまう。春セーターの気持ちとしては少し息を潜めている感じ。

梅沢永世名人 中七。「息を潜めて」って。これは説明にしかならないんだよ。えっ?もう1回、でぅ…出直して来い!(笑)
浜田 どうした?死ぬの?(笑)
村上名人 春セーターが白髪染めという状況とは合わないから、擬人化して息を潜めてる?
本人 そうです。そうです。
村上名人 それはちょっと…(笑)。いや、そう言わずにまさにさっき言った描写で感じさせないとっていう。
浜田 「白髪染め」は先でも良かったんちゃうか。
村上名人 それもあるかも。

夏井先生 
これは名人2人の解説が全てだと思う。
良い所から。「春セーター」と「白髪染め」を取り合わせる意図は良い。
「春セーター」は明るい色で、心も春でウキウキする明るさがある。
それを全部ぶち壊しているのが中七。
最初、「春セーター」で軽く切れて、ご自分が白髪染めをする間に息を潜めているという意味だと思って、この点数をつけた。
春セーターが息を潜めているという、安易な擬人化だったらもう少し点数が低くても良かったと思う。
本人 え?そっちの方が低い?
夏井先生 これは村上さんが指摘した通り。
「息を潜めて」という思いを書かずに読み手に感じ取ってもらうには、どう考えても「白髪染め」から始めるべき。
今、とても良い言葉を言った。
本人 なんて言いましたか私(笑)。
夏井先生 白髪染めする際に何かを掛けると。
本人 クロス
夏井先生 それそれ。それを物としてちゃんと見せる。
もう息なんて潜めない(笑)。
「白髪染めクロス」でクロスを掛ける様子が出る。「の下の春セーター」とくる。
梅沢永世名人 わ~いい。
夏井先生 春セーターが見えずに髪を染めているが、この下には春セーターを着てウキウキする心と、白髪を染めないといけないという複雑な乙女心が読み取れる。

本人 でもまた今日もね、250%理解できました(笑)。
浜田 ホンマ?

●解説のポイント
季語と白髪染めの取り合わせは良い
中七が雰囲気をぶち壊している
春セーターの安易な擬人化ならもっと減点
白髪染めから始めてクロスを見せる


添削後
白髪染め  春セーター


◆3位 才能ナシ35点 二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)
初虹や 隣で見てた 夢の道

梅沢永世名人 何したの?

【本人談】
僕の髪の毛を小学生の頃から担当している美容師がいる。その時は見習いだったが、今は自分の店を持っている。1番近くで見ていたのでというのを。

村上名人 いやだから…知らないしな、その話(笑)。
ミッツ名人 分かんないよね。そんなこと言われても。
村上名人 まあ、その型を覚えたっていうのは、最初の五を「や」で切れて、ってことなんでしょうけど。それにすりゃ良いってもんじゃない。
ミッツ名人 「隣で見てた」でそんな個人的な事情をね、読み手に強要しないで頂きたい(笑)。
本人 確かに確かに。

夏井先生 
型を覚えてくれたのは嬉しい。「初虹や」でしっかり切り、季語を「や」で切り中七下五でワンフレーズ
しかも最後が名詞止めで、これが基本の型だと覚えたのは褒める。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 ただ、言葉を入れれば良いかというとそうでもない。
そもそも「隣で見てた夢の道」というフレーズそのものがダサいと思う(笑)。
村上名人 ダサい。
夏井先生 ホントにそう思う。
ですから「隣で見てた」はやめる。美容師ならそう書くべき。
本人 そうなんだよね。
夏井先生 「そうなんだよね」って、そうだろうよ!(笑)
「美容師の夢を」とし、本人なら「叶えて」、傍にいる人なら「見守り」。
最後に「や」を置くのは難しいため、「初虹」の別の言い方「春の虹」で収める。
これで本人の言いたいことに言葉が近づく。
ただ、型を覚えて反復練習するのが基本。一生懸命やりましょう。

●解説のポイント
上五「や」+12音の型は覚えている
後半のフレーズがダサい
本人か第三者かで動詞を工夫する
下五の季語なら5音で収める
型の反復練習を一生懸命やるべき


添削後
の 夢 の虹』
の 夢見守り の虹



◆4位 才能ナシ30点 藤本隆宏
けふ母に 梳かし洗うは 春の虹

【本人談】
昨年、母がケガをした。実家に帰って髪を洗えないため、母の髪洗いを初めて手伝い、その時に春の虹が見えた。

梅沢永世名人 役者として僕は先輩だから(笑)。藤本君に教えますけど、これを見て何をしてるんだかというのが、分からない
本人 そうですね。
梅沢永世名人 読んでも。やっぱり「髪」って色々と季語が沢山出てくる(※「髪洗う」は夏の季語)からね、遠慮したんだと思うけど、いっそのこと書いちゃえば良かった。
本人 あ~なるほど。
梅沢永世名人 もう一度、この番組を勉強しなさい。
本人 是非お願いします。
梅沢永世名人 特に役者の先輩と言われた梅沢の…。
浜田 (遮って)聞いてみましょう、せんせーい!

夏井先生 
見ただけで分かるが、色々勉強し、色々と工夫し、それがごちゃごちゃになって分からなくなったタイプの才能ナシ。
この手の人はすぐに上手くなるというタイプ。
ぼんやりとしたイメージは分かるが、具体的な部分が明確ではない。
作者としては「けふ母に」の方が思い入れがあるのだと思うため、「けふ母」の入り方を活かす。
けふ母の」とする。「梳かす」の工夫は横において率直に書く。
これはおっちゃんが言った通り。「髪」と書いた方が分かりやすい。
髪を洗はん」で今から洗うという表現にする。
最後に「春の虹」。そうすると、健康的な感じになる。
そして、勉強したと思うが、「髪洗う」が夏の季語だから書いてはいけないと考えたと。分かりますとも。
しかし、髪を洗うという行為そのものは1年中やっている。
そのため、下五に主役となる季語をしっかりと立てれば、こういうやり方で髪を洗う場面を書いても大丈夫
犬山 そうなんだ。
夏井先生 あなたはすぐ上手になると思います。

浜田 え~っ、あ、そう。
本人 ありがとうございます。
梅沢永世名人 うん。

●解説のポイント
色々と工夫して失敗した才能ナシ
具体的な部分が不明瞭
「髪洗う」場面を書くべき
「髪洗う」も夏の季語だが下五の季語を立てればOK


添削後
けふ母の  春の虹


★特待生昇格試験★

浜田 ちょっとミッツ上がっていかないと。どうですか? そろそろですよ。
ミッツ名人 応援して頂いてるんで。

◆『付け睫毛の やや剥がれたる 春更けし ミッツ・マングローブ

【本人談】
今日も付け睫毛を付けているが、春の終わりから段々気温が上がって汗ばむ陽気になってくると、ホントに良く睫毛が剥がれる。また、暑い季節になってきたというのを、季節を知るところと。あと、年取ると剥がれやすくなる。こないだも縦になったまんま2時間番組収録してた(笑)。気付かないっていうね。

梅沢永世名人 上に上がろうとするなら私一つ言っときますね。「春更けし」と来るとね、過去形になるんです。
本人 あ、そうなんだ。
浜田 なるほど。
梅沢永世名人 …と思いました。余計なことでしたけど(笑)。

★評価ポイント
「たる、春更けし」の叙述の是非

■査定結果
名人2段で現状維持

理由:時間軸がバラバラ

梅沢永世名人 あ~やっぱり。
本人 あ~、そうですか~。

夏井先生 
春更く」(※春もたけなわを過ぎていよいよ深まった様子)という季語は「春深し」の傍題で、春がずっと終わりの方になってきているという季語。
それと剥がれかけている付け睫毛との取り合わせは良い。
問題点はおっちゃんの指摘した一点。
とにかく「し」を諦めれば良い。やはり季語から始めたい。
なぜなら「春更く」は映像を持たない時候の季語のため、最後に付け睫毛の映像をしっかり見せた方が得。
「春更くや」で詠嘆する(「や」:上の言葉を強調する「!」のような効果)。
「やや剥がれたる付け睫毛」でも良いが、今の話では「やや」で誤魔化さず、「剥がれかけたる」ぐらいの描写でも良いかもしれない。
梅沢永世名人 あ~いい。
夏井先生 最後の付け睫毛のアップ、しかもいっぱいになっているような付け睫毛を思えると、この季語が活きてくる。
そういうことになる。

●解説のポイント
「春深し」の傍題と付け睫毛の取り合わせは○
季語の過去形は間違い
時候の季語から始めて付け睫毛の映像へ
「やや」で誤魔化さない


添削後
春更 がれたる 付け睫毛


★永世名人への道★

清水アナ 永世名人まではあと星2つです。
浜田 きてるね、おい。
村上名人 星を気にしすぎてたんで、もう今ね、あんま星の有無じゃなくて、俳句自体を楽しもうと。
浜田 なるほど。星はなんぼでも獲ってくれと。
村上名人 そういうことじゃないのは、分かるでしょ(笑)。

◆『春の色 絵本の並ぶ 美容院 村上健志(フルーツポンチ)

梅沢永世名人 いいね。  

【本人談】
美容院にお子さんを連れてきて、お母さんが(髪を)切っている。そういう所に絵本があり、「絵本が並ぶ美容院」というだけで、そこにいる人を描かずに、明るさというものを描きたかった。

★評価ポイント
季語「春の色」の効果の是非

本人 やっぱりだよ、やべ~! 

■査定結果

名人10段★4へ1つ前進

理由:(本当に上手い)

本人 いや~、やったぞ~! 
ミッツ名人 こういう句でいくの嬉しいね。
浜田 うわ、来たよ。

夏井先生 
まずはこの季語の問題。
「春の色」(※光り輝く春の日差しや春の風・景色などのこと)は「春光(しゅんこう)」の傍題、関連季語。春らしい光景や景色を言う。
もう一つ、「春景色」という傍題もあり、「春景色」でも句の全体の意味は変わらない。
なぜなら、後半のフレーズがとても秀逸。
「絵本の並ぶ美容院」と、こういうの書かしたらやはり村上さんは本当に上手いと思う。小さな所を映像として言葉でスケッチできる。
上五の季語はいくつか考えられる。
ただ、「春光や」は詠嘆が強すぎて、後半とのバランスが少し崩れる。
「春景色」は景色が大きすぎるため、後半が損してしまう。
色んなことを考え、やはりこれ(「春の色」)しかないと。
この季語を使うことで、絵本そのものも、"春らしい色合いの絵本が並んでいる"・"若い子ども連れのママが集う美容院"だと全部がこの一句の中に綺麗にパッキングされている。
この季語の選択は、吟味の上で確信を持って使ったに違いないと。それがこの句を読めば分かる。

浜田 1つ前進ですから、当然直しはありません。
本人 やった~!

●解説のポイント
「春の色」を確信を持って使った
後半のフレーズは秀逸で本当に上手い
「春光や」は詠嘆が強くバランスが取れない
「春景色」は光景が広すぎてしまう
春らしい絵本・若い親子を想像させる


添削なし


浜田 永世名人が見えてきました。
村上名人 あと1個で永世名人ってことですよね。
浜田 はい。
村上名人 先生、ちょっとね。僕の俳句の種明かしし過ぎ(笑)。
浜田 腹立つわ、コイツほんま。
梅沢永世名人 村上を褒めればいい!(笑)

★永世名人 富美男のお手本★
◆『髭あたる 泡の甘やか 目借り時 梅沢富美男
※季語は「目借時」。春の陽気で眠くなる様子。

【本人談】
(床屋で)髭をあたって(=剃って)くれる。(髭に塗る)泡がある。あれをプップップと付けると凄く甘い香りがして気持ち良くなる。段々ふっと眠くなってくる。それをちょっと詠ませて頂いた。

村上名人 これ「髭あたる」という言い方がどうかな?という。
ミッツ名人 私も「あたる」にちょっと引っかかっちゃって、その感じを出すんだったら、「剃る」とかそういうね。
本人 いや、違う違う。「剃る」とか「切る」とかっていう私たち役者の中ではタブーなんですよ。藤本君。
藤本 あ、その通りでございます(笑)。
浜田 言わされてるやん。
本人 「剃る」「切る」は。

■査定結果
永世名人43句目に掲載決定

理由:そつがない!

本人 お~。
大久保 おお、凄い。
へ~。
村上名人 いいじゃないっすか。
(査定評後)
本人 なるほど。

夏井先生 
「あたる」問題がさっき出ていた。
「剃る」という言い方は、昔の江戸っ子が「剃る」というのをサ行が発音しにくく、「する」って言ってしまう。
「する」は博打ですっちゃうのと一緒で、験が悪いため、逆の博打で「あたる」ってそういう言い方をしたところから、髭を剃ることを「髭をあたる」という歴史がある。
そのため、「髭あたる」の言い方は許容すべきに思う。
そして、なぜ「剃る」ではなく「あたる」にしたのはもう一つ理由がある。
「あたる」「泡」「甘やか」という「ア」の韻を踏むことで、柔らかい春のうっとりと眠い時季を表現する調べになっている

●解説のポイント
髭を剃る意の「髭あたる」は許容すべき
「ア」の韻で春の柔らかさを表現している
永世名人としての心掛けを注意したい
(同じお題を2度出すなとスタッフに愚痴るな)

添削なし


夏井先生 
しかし、ちょっと耳に挟んだことがある。
おっちゃんが、いつぞや「美容院」のお題(2020年2月)が出て、あの時に一生懸命やり過ぎて、「(今回)2回目だから俺は詠めない」とかなんとかスタッフに散々愚痴をこぼしたという風に聞いている。
梅沢永世名人 はい。
夏井先生 前に1回詠んだから詠めないなんて、永世名人 口裂けても言ってはいけないことです。
浜田 確かに。
夏井先生 はい、それはいくらでも詠んであげましょうって。それが言えないんなら…。
梅沢永世名人 今、こんなところで言う言葉か!?(笑) 掲載決定でみんなが盛り上がってる時に、よくそんなこと言えるね。
浜田 いやいや…。
夏井先生 永世名人の心掛けを一言言っただけです。
浜田 そういうことでございます。
梅沢永世名人 ちょっと今のは、編集して…(笑)。
村上名人 俳句は褒められてましたよ。
浜田 なあ。俳句は良いと言われてますから。
梅沢永世名人 俳句が良かったら…。
浜田 うるさいな!

***
サントリーの「金麦」と「プレバト!!」のコラボCMがあり、金麦を飲んだパンサー向井が俳句を披露しました。

兼題:金麦晩酌
『春の夜風よ 金麦の泡眩し』 向井慧(パンサー/特待生)

■査定結果 才能アリ
***

★次回4/28の兼題は「ゴールデンウィーク」です。



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コメント

No title

松尾芭蕉のパクリとか書いてあったけど夏井先生のお前だったのかの口調からして勝村さんがパクった説濃厚なんだよな

・犬山さん
ついに、ですね。俳句としては句またがりの二物衝突でしょうか。以前の白鳥と御籤の句と構成が似ている気がします。全体的に春のウキウキした気分が感じられます。切るという動作が美容院を連想させたのでしょうか。「そういえば美容院予約しなきゃ」という心の声が聞こえてきそう。

・二階堂さん
前回に続き虹との取り合わせの句。虹だから夢の「道」という意図は伝わります。少し抽象的なのが問題です。これは添削後が見事です。「見守る」の添削の方が本人の言いたいことと近いのではないかと思います。

・ミッツさん
「剥がれかけたる」の添削が見事でした。「やや」は音数合わせ感が少しするので。文法のミスを指摘されましたが、文法さえ克服すればスっと昇段しそうな気がします。ただ、ご本人は切れ字は名詞の後につけるイメージがあるので、動詞の後につけるのも文法的に大丈夫か、と心配したのかもしれません。

・ポンチ君
ポンチ君にしては普通な気もします。ただ、描写力という意味では他の名人特待生とは一線を画していると思います。描写が正確なのはもちろん、言葉以上の光景を感じさせるのは簡単なことではありません。「絵本の並ぶ美容院」だから子育て世代のママたちが集う美容院かもしれない、と想像させるわけです。「絵本の並ぶ保育園」では当たり前すぎます。美容院というところが特に秀逸です。

・御大
「あ」の韻が気持ちいい1句です。そして実感がこもったまさにそつがない句だと私も思います。「春眠し」よりも因果関係が薄れるので季語の選択も良かったと思います。あたる問題で私は最初、髭「に」泡があたる状況を詠んだのかなと思いました。髭を剃る、とほぼ同意なのですね。

村上さんは上五に、御大は下五に季語を置いて残り12音でフレーズを作っています。これが基本的な型になるのでしょう。二階堂さんのお手本としても特に難しい言葉がない村上さんの今回の句は大いに参考になるのではないでしょうか。

今回は

1位、犬山紙子さん

特待生おめでとうございます。

夏と冬のタイトル戦の経験を活かして
語順
17音の器
季語を信じる
それらをすべて学ばれた句だと思いました

最初、季語が他の野菜でもいいのではとも思いましたが、

食用と鑑賞と両方の要素を持ってる「菜の花」だからこそ成り立つ句だという結論になりました。

2位、大久保佳代子さん

最近だと、自分で白髪染めをする人も増えてきたので、

美容院だとわかる描写をしてほしかったなと思いました

3位、二階堂さん

一度上手くいった手法の使いまわしは、和紙ちぎり絵と同じですねw

二階堂さんのある意味での代表作w
飛び立とう新たな世界Let's Go

と同じ匂いを感じます。特待生になるには永世名人の句集の感性よりも時間がかかりそうですね

解説をきいてると子供のころから通ってる美容師さんなので、それをわかる情報が必要かなと思いました。

初虹や美容師のお兄さんの店

最下位、藤本さん

恥ずかしながら、「髪洗う」が季語なのは知りませんでしたが、

「けふ」などの表記もあり勉強されていることは伝わります。

ミッツ名人

文法が苦手なのは相変わらずのようですね。いっそ口語で書くのもありなのではと思いました。

村上名人

春光だと野外のイメージが強くなるので、中七下五とはバランスが崩れてしまいますが

「春の色」とあえておさえた表現にすることで、屋内の美容院にも春が訪れてるというのが伝わります。

梅沢名人

これは賛否両論が別れるでしょうね。名人のお二人ですら知らなかった、江戸の言葉使い。

しかし描いてるのは現代の光景ですから、この言葉を許容していいのかどうかは疑問です。

最後に拙句を詠ませていただきます。

入学式甥はピンクの髪となり

梅沢さんは美容院に行ったことがないとおっしゃっていたので、美容院から床屋に発想を飛ばしたんですね。
髭を剃ることができるのは床屋のみで美容院ではできません。
髭を剃ることを「あたる」と表現するのは初めて聞いたので勉強になりました。
調べたら、スルメのことを「あたりめ」と言うことがありますが、それも同じ理由だと知りました。

今回も更新お疲れ様です

今回の凡人・才能ナシ、ミッツさんの現状維持などは「句を詳しくすると破綻が生じる」という点が共通しているように見えました。

見事特待生となった犬山さんの句。「菜の花を切る(おひたしとかにするのかな)」という所から春の陽気を感じ取り、そこから「美容院の電話をかけ」て、最終的に髪を切るであろうという流れ。以前のハプニングの回のような「起承転結」の中で「起」と「転」を上手く使ってその間の心情とその後の行動を上手く想起させたのが良かったです。重めの句が多かった中でも明るい句、そして破調という過去とは違う型に挑戦されたのもしっかり特待生を狙った感じがします。最初期の「ネットの妬み」や「三十路の保湿」といった句と全く空気感が違って私生活もいいんだろうなぁと。
まずはせっかくの特待生を剥奪されないよう、次の昇格試験をかんばってもらいたいです。

才能ナシの二階堂さん。
「型を覚えたから勝てる」とかまず30回やってまずそこなんかい!というのはさておき、やはり中七があまりにも映像が無さ過ぎる。前回も虹の句でしたし、やはりキスマイ7人だからこそ虹に拘っているのかなぁと思いつつも、まずはそこから脱却しないと前にはまったく進めない気がします…

村上名人の句。
春光の傍題が色々ある中で、ストレートに「春の色」という言葉が絵本の様々な色とマッチするのが良かったと思います。髪を切る人に焦点を当てるのではなく、美容室の中の別の場所に焦点を当てるのは流石村上流。なんかいいお父さんにもなりそうだなぁとも。

御大の句。
美容室であまり髭を剃ってもらったことはないのですが、剃ってもらった時のあのシェービングクリームの暖かさと甘い匂いを上手く表現していると思います。まさに「そつがない」。
一方、過去の兼題と同じ事へ愚痴について。もちろん永世名人として出演回数が非常に多くなる以上、同じ兼題の回に呼ばれてしまう事はあるとはいえ、やはりそこは「いくらでも作れる」と豪語するのが永世名人であるもの。とはいえ御大のリップサービスのような気もしますし、それだけ「毎回の句に全力投球している」と言えます。が、裏を返せば「自分の発想力に自信がない」と言えるのかも…
また、番組側としても過去のお題は様々な景勝地・観光地や季節の花・行事などが取り上げられていましたが、ここ最近はご時世もあり身近な物・場所がお題となることが多いものの、2年で一周してしまうペースというのはちょっとローテが早いかなぁとも。スタッフさんにも様々なお題を見つけてもらい、そこから生まれる様々な句を楽しみにしたいなぁと思います。

次回は珍しく3人査定。恐らくコロナで参戦辞退があったのかと思われます。相変わらず破門中の勝村さんも参加しますが、まさか勝村さんが大激怒の句なわけないですよね…ないですよね?

ミッツ名人
「たり」は現在何かが完了した、春更けしは春+更くの連用形+過去を示す助動詞「き」の連体形。これを踏まえ、下五連体形の修飾する体言が上句の付け睫にかかると解釈、倒置的に先におき、過去に春の深まってしまった付け睫が、やや剥がれてしまった、と何かおかしな日本語になります。助詞や文法のミスをなくしていくのは、詩的なセンスが無くても出来ますので、勿体ないところ。

村上名人
春の色は春光の子季語ですが、春光に比べると春のちょっとした景色、という使い方で良いのかな、という感じでした。美容室によってはキッズスペースは勿論、託児できたりする店もあったと思い起こしたところです。優しい感じのする句だったと思います。

御大
結婚式や受験の際など忌み言葉がありますが、髭あたる、も恐らくそうなのだと感じられます。俳句でも梨を無しに通ずるので有の実としたりしますので、これを機に勉強したいと思いました。
ところで、同じ兼題で句を作ることは、自分の腕が上がったか見れるので、それで良いと私は思っています。

本編を見ずのコメントでした。追記あればかきたします。

No title

今思えば、去年は一人も俳句部門で新たな特待生が現れませんでしたね。(去年の炎帝戦を優勝した犬山さんの句の時点で特待生昇格でも良かったと思う)

本編を見れてないですが。2回に分けてコメントします。

1位 犬山さん
菜の花を切って、美容院に予約か、今空いているか確認の電話をしました。
何のことはないありふれた生活の一コマですが、菜の花が絶妙。菜の花の裏にひな祭りとか、春の訪れを感じます。

2位 大久保さん
「息を潜める」とは、「存在を気づかれないように、息遣いをおさえてじっとしている」こと。よって、「春セーター(を着た人が)、存在を気づかれないように、息遣いをおさえてじっとして白髪染めをしている」と読めてしまいます。確かに中七がぶち壊しになっていますね。

3位 二階堂さん
「夢の道」→夢見ていた進路→どんな進路か?美容室の写真があるから美容師かとも思えるけど、具体的に書かないと、写真がなくなったらワケわからなくなりますね。また、添削句でも「春の虹」をお使いですが、この季語、すぐ消えてしまうという儚さも感じますから、この美容師さんは、きっとすぐに。。。

4位 藤本さん
才能なしでも30点あると、読んだ者に何か訴える要素はあるもので。
解釈としては、「今日、母に。髪のもつれを解き、洗うのは、春の虹です」。
ちょっと何言ってるか分からないですが、なんか、母の髪を洗ってあげた記憶だけは蘇りました。子どもの頃の記憶と、老いてボケてしまった母の洗髪と。
才能なしでも気になる句ではありました。

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