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【春光戦予選AB】20220310 プレバト!!俳句紹介【ライスorパン】

2022年3月10日放送 プレバト!! 俳句春光戦予選A・Bブロック結果まとめ
年4回の改変期に選ばれし名人・特待生のみが参加を許される俳句タイトル戦。
春の季節に行われる第6回春光戦予選A・Bブロックで名人・特待生の面々が詠んだ俳句を紹介します。

→結果一覧 →トーク集 →俳句詳細(Aブロック) →俳句詳細(Bブロック) →編集後記

予選C・Dブロック記事
決勝戦記事
※過去のタイトル戦結果などはこちらまたはブログカテゴリからどうぞ。

挑戦者:
Aブロック→<名人9段>千原ジュニア[71],<2級>パックン[12],<2級>馬場典子[21],<2級>松岡充[23]
Bブロック→<名人10段★1>藤本敏史(FUJIWARA)[75],<名人6段>中田喜子[51],<3級>筒井真理子[13],<3級>向井慧(パンサー)[18]
※[数字]は挑戦回数

見届け人:梅沢永世名人、横尾名人、志らく名人



●兼題:ライス or パン
ライスorパンの兼題


※各ブロック1位が無条件で決勝進出、2位は補欠
※順位クリックでリンク内移動します。

◆予選Aブロック
1位馬場典子2級選ばざる道過る独活ほろ苦しえらばざるみちよぎるうどほろにがし
2位千原ジュニア名人9段トラクター祖父の膝乗る春休みとらくたーそふのひざのるはるやすみ
3位松岡充2級「Where you go?」機窓に春の星あまたふぇあゆーごーきそうにはるのほしあまた
4位パックン2級寒明のキャンプごはんはアルデンテかんあけのきゃんぷごはんはあるでんて
◆予選Bブロック
1位藤本敏史
(FUJIWARA)
名人10段
★1
公開録画当たった浅蜊開いたこうかいろくがあたったあさりひらいた
2位筒井真理子3級春昼やこんどの人はパンが好きしゅんちゅうやこんどのひとはぱんがすき
3位向井慧
(パンサー)
3級春眠しパンで拭ったソース跡はるねむしぱんでぬぐったそーすあと
4位中田喜子名人6段花追風見知らぬ町の握りめしはなおいてみしらぬまちのにぎりめし
順位発表順 Aブロック:4位→2位→3位→1位、Bブロック:2位→3位→4位→1位

【トーク集】(クリックで展開)







◆査定のポイント
季語をちゃんと活かしているか?
②兼題写真の2択のイメージを押さえているか?


◆予選Aブロック

1位◆『選ばざる道過る 独活ほろ苦し 馬場典子

【本人談】
「ライス?パン?」の兼題で一番感じたのが、人生が大小含めて選択の連続であること。今、私は満足して楽しく過ごしている。47歳独身で、「結婚してたら?」とか、「子ども産んでたら」とか。いまだに、母が産んでくれた年の自分の年とかを考えてしまう。もう1つの道、別の道はどんな道だったかと想像することがある。そんなふと思った時に齧った独活はちょっとほろ苦くて、瑞々しさもある。どんな道を選んでも、きっと同じようにほろ苦さも瑞々しい喜びもあったんだろうなという考えを詠んだ。

梅沢永世名人 この「選ばざる道」ときたときにはドキッとしましたね。素晴らしく深い句だなんと思いましたね。うん。
本人 ありがとうございます。
梅沢永世名人 ビックリした。ドッキリした(笑)。
藤本名人 「ドッキリ」?ドキッとしたじゃなくて。

夏井先生 
この句は五七五の調べは裏切っている。漢詩のような調べ。
本人の思いがどっしりとした感慨だったため、こういう調べを選ばれたと思った。
何を一番褒めないといけないか。二択の部分は「選ばざる道」で書けているが、もう一つ褒めたいのは「独活」という季語を選んだこと。
独活は確かにほろ苦いが、その奥に清々しさや瑞々しさを持っている季語。
選ぼうが選ばないが、人生というのは…という語ったことに読み手も着地する。
そして、本戦に出るんですよね?
本人 はい。
夏井先生 本戦のためのアドバイスを1つしたい。
例えば、「独活苦し」と思い切ってやっても良いが、「独活ほろ苦し」を上五に置く。
少し気になったのが「選ばざる」という言い方。
これは過去において作者が選ばなかったという言い方のため、正しい言い方は「選ばざりける」。「ける」が過去になる。
「道過る」でも良いが、「道もまた」とし、余韻を残す。そうすると、ここに思いの余韻が残る。
梅沢永世名人 凄いなあ。
本人 なんか、今もいい感じに聞こえます。
夏井先生 そうそう。こういうちょっとした微妙なニュアンスが盛れる様になれば、ますます俳句が面白くなる。

本人 いや~、ありがとうございます。
浜田 ということで、馬場さん予選通過おめでとうございま~す。
本人 ありがとうございます。
松岡 凄い、素晴らしい。
浜田 ジュニアもまだちょっと分かりませんけどね。決勝行けるかどうかということでございました。

添削後(本戦出場へ向けてさらなるアドバイス)
独活ほろ苦し 選ばざ 道


2位◆『トラクター 祖父の膝乗る 春休み 千原ジュニア
※おじいちゃんとの農作業の思い出に発想を飛ばした一句。

【本人談】
(VTR収録)
そのままだが、おじいちゃんが農家で畑から田んぼに行くのに(トラクターに)俺を乗っけて連れていってくれた。それが楽しみだった。今の俺を詠むのではなく、その頃のホントに子どもが詠んだような句ではないかというところで詠めたらなと思い、難しい言葉を一切使わずにやった。それが吉と出るか凶と出るかという意味で凶と出たんでしょうね(笑)。

梅沢永世名人 いや、これはいい句でしょう。これは誰が詠んでも誰が見たって凄い良い句ですよ。だからこれ、1位は半端じゃない良い句詠んだんだね。
浜田 ということですね。フジモンどうですか、これ?
梅沢永世名人 いや、トラクターって…。
藤本名人 俺しゃべ…あの~。僕フラれたんですよ(笑)。聞こえてます?ボクがふられてるので。
梅沢永世名人 何?
藤本名人 「何?」じゃなくて。
浜田 (梅沢名人に「シー」の仕草)
藤本名人 「フジモンどう?」って浜田さんに言われたんで。それでもまだ喋ってらっしゃった。
梅沢永世名人 ごめん…(笑)。
藤本名人 気をつけてくださいね。
梅沢永世名人 ごめんなさいね(笑)。
藤本名人 コメントかぶっちゃってるんで。
梅沢永世名人 ごめんなさいね。
藤本名人 聞こえなかったですか?
梅沢永世名人 聞こえ…あっ、いいの。ごめんなさいね(笑)。
藤本名人 いやまあ、なんと可愛らしい俳句だなと思って。情景も読んだ瞬間パッと浮かんでくるじゃないですか。これはいい…この上がいるというのが。
浜田 っていうことですよね。
藤本名人 ビックリですね、これ。

夏井先生 
農作業のトラクターに乗っているおじいちゃんは、子どもから見たらあんな大きいの乗りこなしていて英雄のように見える。
そして、おじいちゃんの膝に乗せてもらうと視線が広くなり高くなる。その思い出をたったこれだけの言葉で書けているのも良い。
最後の「春休み」という季語は、もちろん学校の休みでおじいちゃんと孫との触れ合いの時間というだけではなく、この一句の奥に春の大きな季語で「耕し」があるが、その大きな季語をしっかりとこの句の向こうに見せるというところも見事だと思う。
さらに、今回のテーマに引っ掛けると「トラクター」で、作っているのは米だろうか、麦だろうか。そういうところもちょっとだけ思える。
良いと思う。直しは要らない。

浜田 直しなしでございました。
本人 それでもやから、凄い人がいたんや。でも俺、松岡さんはちょっとアレやけど、馬場さんは何回か一緒になってて、ちょっと最近ガッツリ両手で掴んでいる気がするんよね。

添削なし


3位◆『「Where you go?」機窓に春の 星あまた 松岡充
※「ライスとパン」の写真から、飛行機の機内食に発想を飛ばした。

【本人談】
鍵括弧で「Where you go?」は文法的には「Where do yo go?(目的地はどちらですか?)」だが、機内の会話。外国人の旅行者と(席が隣同士で)仲良くなり、会話をしている機内の風景を詠んだ。会話が一通り終わった後に(機窓から)外を見ると、飛行機から見る星は地上で見る星よりも綺麗。そのふわっと広がった春の星に感動したということと、春なので自分の未来を予測するような景色に出会えたという。大好きな句(笑)。

藤本名人 ずっと言ってるね。
本人 なんで?
志らく名人 英文を使ってきたというのは物凄い冒険ですよね。俳句で。ただ、それが素晴らしいんだけども、「星あまた」と「Where yo go?」がどう上手くくっつくかというのがちょっと微妙だったんじゃないですか。それが3位になったっていうね。

夏井先生 
これはこれで冒険した。まず英語の会話が出てくる。
「機窓」という言葉で、飛行機の窓からの光景だというのも分かる。
「春の星」で当然窓の外に春の星があると。ここに柔らかい美しい季語で出てきて、さらにその星がいくつも沢山あるという最後の「あまた」で視線が広がっていく。
とても心を使って語順も考えている。
さらに、今回の兼題写真からパンかライスか聞かれる点も想像させる。これはこれで出来ている。
あなたがこの句が好きだというのは「なるほど。そうだな」と私も共感する。

浜田 先生、これ直しは?
夏井先生 要らないよ。
浜田 直しなし。あははっ。
本人 えっ、じゃあ…(1位へ向かおうとする)。
浜田 いや、アカンアカン。

添削なし


4位◆『寒明のキャンプ ごはんはアルデンテ パックン

【本人談】
受験も終わり、ちょっと暖かくなったから「キャンプ行こうぜ」と。張り切ってお父さんが飯盒炊爨に挑戦する。しかい、夏と条件が違うから炊き上がったご飯は芯が残っている。子どもは「いやいや、アルデンテだ」とからかいながら美味しくいただく。そういう場面。

浜田 永世名人、どうでしょう?
梅沢永世名人 うん…。…まあ、こうなるのかなっと思ってね…(笑)。
浜田 どうされました?あははっ。
藤本名人 一回、楽屋戻ります?一回(笑)。
梅沢永世名人 そんなに悪い句じゃないんですよ。ただ、他の人たちが良すぎるんでしょ。
浜田 ほう。悪い句じゃない?
梅沢永世名人 悪い句じゃないと思いますけどね。
浜田 なるほどね。横尾君どうでしょう?
横尾名人 ご飯の芯が残るのをアルデンテに例えるというのは、面白いとは思いますけど、レベルは高いということだど思いますよ。
浜田 なるほどね。

夏井先生 
今作者が分かってのことだが、これは褒めないといけない。
本人 じゃあなんで最下位ですか!?(笑)
夏井先生 それを説明する。
藤本名人 厚切りジェイソンみたい(笑)
夏井先生 パックンの技が増えていることに今ささやかな感動を覚えている。
だって、ずっと5音の季語と12音のパターンのフレーズしかなかった。これは新しく難しいことを2つもやっている。
1つ目は2つの季語を合体させるという技。「キャンプ」は夏の季語で「寒明」と合体させる。
季重なりの方法の一つに挑戦している。
さらに「句またがり」(※中七の途中に意味の切れ目があること)を覚えたの?
本人 覚えた!
夏井先生 (拍手して)偉い!偉いよ!
藤本名人 最下位なのにね。
夏井先生 「寒明のキャンプ」で切れて「ごはんはアルデンテ」と2つの要素をガチャンと。
ちゃんと学んでいることを今ホント嬉しく思っている。
藤本名人 最下位ですよね?
本人 でも、最下位だよね?
夏井先生 最下位の理由を説明する。
「ごはんはアルデンテ」というちょっと洒落ているところが、一番工夫している。
ただ、「寒明のキャンプ」となると、まだ寒いころにキャンプに行って更にご飯に芯があるという笑えない「トホホ」な感じで終わってしまう。
ただ、本人が喋った中にピンときたのが1つあった。受験が終わったから、この時期にキャンプに行くという感じ?
本人 うん。
夏井先生 それを書いた方が良い。受験が終わるというのは、もう後は卒業だけとか、そういう時期ということ?
本人 はい。
夏井先生 「受験終わり」でも良いが、「卒業」の方がもっとめでたいかもしれない。
どっちでも良いが、めでたさの具合で「卒業」の方でやってみる。卒業を記念したキャンプを書くだけで全然空気が変わる。
藤本名人 卒業記念?
夏井先生 そうそう。「卒業記念」と書けばめでたい明るさが出る。
「卒業記念キャンプ」なら「寒明」よりずっと明るい。
「ご飯」と漢字で書いた方が良い。こうすると、ご飯に芯があっても、明るく楽しい笑いが聞こえてくる。
小さな配慮ができるようになれば、しかも技が増えているのが嬉しい!(笑)以上。

浜田 まあまあ、でも技が増えているということでは、先生はもう褒めてますんで。
本人 次回頑張ります。
藤本名人 成長している。
藤本名人 あんな褒めて最下位。
浜田 ねえ。あんな褒めて最下位。
藤本名人 レベル高いよね。
松岡 怖っ。

添削後
キャンプ ごはアルデンテ


◆予選Bブロック

1位◆『公開録画当たった 浅蜊開いた 藤本敏史(FUJIWARA)

梅沢永世名人 うん、面白い。
※ライスか?パンか?という写真から応募結果が当たるか?外れるか?という場面に大きく発想を飛ばした。

【本人談】
自分の好きなテレビ番組で観覧募集していた。「この番組の公開収録生で見たいなぁ」と思い、ずっと応募していた。応募して、「当選した」と結果が届くと同時に、火にかけてた浅蜊がパカッと開いてちょっとした嬉しさを表現した。日常にあるちょっとした幸せを俳句にした。

梅沢永世名人 いや素晴らしい俳句ですね。ホントに今言った通り、そういう風に読めるし、浅蜊がパッと開いた時の瞬間が花火が上がったみたいに「当たった~おめでとう」って。そんな感じのする俳句です。いや、素晴らしい。
本人 いや。ありがとうございます。
志らく名人 こういう句を詠みたいなっていう句ですね。これだけの句を予選で詠んだから、本戦は力尽きて頂きたい(笑)。
本人 いや違う。力尽きるんですよ。実際。
浜田 さあ、Aブロック1位の馬場ちゃんどうでしょうか。
馬場 いやなんか、語感も当たったっていう喜びがホントに出てる。もう、ワクワクとか喜びがこんな音で出るんだなというのを感じました。

夏井先生 
「当たった」ことと「開いた」ことは何の関係もない。
何も関係がないことを取り合わせることで、言葉同士が火花を飛び散らせて、そこに詩が生まれる。これが俳句の取り合わせという技法。
藤本名人 分かってらっしゃる。
浜田 そりゃせやろ!
夏井先生 あたしが教えたんやろ!(笑)
そしてこれは一見テーマと関係がなく、「パンもご飯も出てこない」と思う人がいるかもしれないが、人生において「当たった」「当たらない」、「開いた」「開かない」という2択の結果が蓄積されて人生が構成されていくということも、この句の奥にある。
これから本戦に向けて小さなアドバイスを1つしたい。
本人 はい、お願いします。
夏井先生 「公開録画当たった」の後、韻を踏もうと思えばもう少し軽やかに踏めるアイデアがある。
本人 教えてください。
夏井先生 「浅蜊口あ開け」た。
本人 あ~そうか…。
夏井先生 「当たった」「浅蜊」「あけた」で「あ」の韻がポンポンと生まれる。
こういう工夫が出来ると、本戦の優勝も夢ではないのではないかと。

本人 凄いね、先生。ホントに。
夏井先生 はい。
本人 改めて思いました~。
浜田 おい!遅いわ(笑)。
本人 「改めて」言うてますやん。そうですか、ほんま…うわ~それやわ。
梅沢永世名人 素晴らしい。
浜田 というわけで、決勝進出2名が決まりました。フジモン、おめでとうございます。
本人 ありがとうございます。
浜田 さあねえ、もう馬場ちゃんもこれ頑張らないと。
馬場 ホントですね。勉強し直さないと。
浜田 (松岡・パックンへ)まああ、頑張って下さい(笑)。
松岡 また来年、また来年。
パックン 関係ないか。

添削後(本戦出場へ向けて韻を踏むテクニック)
公開録画当たった 浅蜊


2位◆『春昼や こんどの人は パンが好き 筒井真理子

中田名人 「こんどの人」?

【本人談】
春のボーっとするような日向ぼっこの所で、「あ~、今度好きになった人はよくパン食べるなあ」と思ったことを思い出した。

梅沢永世名人 いやいや、これはもうこの俳句を読んだ人は同じ気持ちになってますよ。
本人 あっ嬉しい。
梅沢永世名人 言いますよ。「僕もパンが好きだよ」とか「私もパンが好き」とかって。そういう風にみんなが読めるような、本当に素晴らしい俳句です。
本人 あ、嬉しいです。
横尾名人 いや、この句を読むと笑顔になるような句ですよね。
浜田 そうですか。志らくはんも同じ意見?
志らく名人 うん。もう本当に「こんどの人はパンが好き」。これとしても自由律としてもいいくらいだけど、そこに最高の「春昼や」って付くから、俳句としては素晴らしい俳句。
本人 いや嬉しい。

夏井先生 
なんてったて中七以降のフレーズが面白い。「こんどの人」だけである程度見えてくる。
新しい恋人か、再婚相手かとか。さらっと書いているが人生のドラマのいくつかが見えてくる。それが良い。
これでやられたら、俳句は何でもできると改めて思った。
惜しかったのは「春昼」の季語が漠然としている点。
もう1つ前に作品を進めるには、「こんどの人」がどういう人か分かるようなそのイメージが季語として入るとまた違ったものが見えてくる。
藤本名人 いけるんですか?
夏井先生 「春昼」だとありとあらゆる色んな人に当てはまる。
本人のイメージする「こんどの人」を歳時記をめくりながら、イメージに似合うものを選んで入れてほしい。
そうすれば、あなた独特の作品になる。それが入っていれば1位だったかもしれない。

浜田 自分であそこをということでございます。
本人 ありがとうございます。
浜田 まあ、とりあえず2位ですから。何とか。
向井 うわ~、いいなあ。
浜田 チャンスはあります。
藤本名人 もうあと1位しかないやん。

添削なし
※季語の選択次第でさらによくなるとアドバイス。


3位◆『春眠し パンで拭った ソース跡 向井慧(パンサー)

梅沢永世名人 うん~。

【本人談】
パンかご飯かはレストランという状況だったりする。パンを選んだときは(丸皿にある)最後のソースまで拭って食べて満腹状態で春の陽気と相まって眠たくなっているような穏やかな春を詠んだ。

梅沢永世名人 「パンで拭ったソース跡」。それがどうしたのって感じ。
本人 あぁ。
梅沢永世名人 「春眠し」って言ってね。「パンでソース跡」。それがな…ど、どうなの?(笑)
藤本名人 歯切れ悪いっすね。
志らく名人 ちなみにパンでソースを拭うのはマナー違反ですから(笑)。
本人 それはいいじゃないですか、マナーは。

夏井先生 
おっちゃん、あんなことを言っているが、俳句はそもそも「それがどうした?さのよいよい」みたいなもの。
パンで拭ったソース跡が何なんだって言われたら、ほとんどの作品がそうなってしまう(笑)。
梅沢永世名人 あ~ごめんなさいね。ごめんなさいね!
藤本名人 あ~怒られた~。
梅沢永世名人 あたしは最低な人間だよ!
夏井先生 はい。
藤本名人 最低なんて言ってませんやん。俳句ってそういうもんなんですよ、梅沢さん。
夏井先生 そういうもんなんです。でもそういう些細なことに小さく目が向いて映像化出来る。
そうすると、季語の力が俳句という詩にしてくれる。俳句とはそういうもの。
そういう意味で「パンで拭ったソース跡」は少なくとも食べ終わった皿のことしか書いてないが、映像がちゃんと見える。
その拭った跡もやったことある人は映像として脳の中に再生される。もうこれで良い。
ただ、この句はこのままでも言いたいことは伝わるため、これで良いが上を目指すとなれば「春眠し」という季語がまだ動くと思う(※「季語が動く」:他の季語でも代替できる)。
「春眠し」は、お腹いっぱいで気持ちが良いという共感は誘うが、別の季語と出会うことで如何様にも化ける俳句のタネ(12音)になっている。
この季語をあと一押ししたら、これも1位の可能性が残っていた。

浜田 なるほど。さっきの筒井さんと一緒ですね。あそこをちょっと変えてみてということでございます。

添削なし
※季語が動くフレーズだと指摘。季語の選択次第でさらによくなるとアドバイス。


4位◆『花追風 見知らぬ町の 握りめし 中田喜子
※「花追風」(※花の香りがほのかに伝える風の様子)は以前本人が「『とき』発車旅憂わしき花追風」で初めて用い、作者自ら作ったと夏井先生にも認められたオリジナルの季語。
当時の放送回記事はこちら。

【本人談】
花の香りがしている追い風の中、初めて行った町を旅している。とても美味しそうなおにぎりがあったため、買ったという句。「花追風」という季語を私が作り、再びの登場。

横尾名人 握り飯のことしか言ってないなあ。だからどうしたんですか?っていう、その…。
志らく名人 あっ。「だからどうしたんですか」。
向井 怒られますよ、それ。
浜田 さっき言うてたぞ。
藤本名人 「そういうのが俳句よ」って言われるよ。ダメよ。
浜田 「だからどうした」って。
横尾名人 自分が作った季語を使いたすぎて、その後が疎かになってるのかなという。
浜田 あ~そういうことね。分かりました。
本人 なるほどね~。

夏井先生 
「花追風」という季語。中田さんの句で初めて見て、おつくりになったと聞いた。
ということは、この句は本人か、それ以外の方が中田さんの季語を使ったのか、これは興味津々に作者を待っていたが、ご自身だったと。
そして、「花追風」。どんどん作らないと季語としてみんなが認めてくれないため、どんどん作ることはとても大事なこと。
この季語と「握りめし」の取り合わせは良い。
何が問題かというと中七「見知らぬ町の」。ここが漠然としているのが一番損している。
今回の査定のポイントは実は2点あった。
①季語をちゃんと活かしているのか?
②兼題写真の2択というテーマ性・イメージを押さえているか?
という2点だったが、それを思ってもここだけが惜しい。
本人 あぁ。
夏井先生 例えば、中七を季語に寄せるだけでも作品として評価はできる。
花追風が吹き始めた。風だが敢えて「吹いて」と書いてみる。「吹いて三日の」とやると良い。
「あっ、そろそろお花も咲くからおにぎり作って出かけよう」と。中七が季語に寄り添ってくれる。
逆に2択というテーマ性に寄せるなら、仮にこんな方法もある。「梅かこんぶか」。
本人 ああ~!
藤本名人 可愛い俳句。可愛らしい。
夏井先生 これなら兼題写真の2択に着地できる。
本人 そっちそっち(笑)。
藤本名人 そりゃそうでしょ。
夏井先生 これをやっていれば、季語も活きてテーマも活きる。これがちゃんと掴めていた。

本人 なるほど。
浜田 中田さん、どうですか。こうやって直されると。
本人 (高い声で)もうホントにそうです。「梅かこんぶ」。ねえ(笑)。先生、ホントに勉強します。
浜田 分かりました。

添削後
花追風 の 握りめし』(季語を活かす)
『花追風  握りめし
(テーマの2択を活かす)


★次回、3/17は予選C・Dブロック。兼題は「階段orエスカレーター」です。



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コメント

Re: 千賀くんの段位

コメントありがとうございます。
ご指摘の箇所、確認の上訂正いたしました。

> 千賀くんは6段ではなく4段ですよ。

千賀くんの段位

千賀くんは6段ではなく4段ですよ。

No title

・馬場さん
ここのところ調子がよさそう。二択に対して「選ばなかった方に注目する」という発想法が良かったと思います。添削句だと余韻が残り、余韻を残すというやり方が句の内容に合ってよいと思います。

・ジュニアさん
正直これが一位でも文句は全くないです。ライスとパンの写真からトラクターに発想できるのはさすがだと思います。ライスとパンという二択の兼題を一番うまく生かしていると思います。そして、この句で描かれている情景が一発で浮かびます。子どもの頃の思い出がストレートに伝わります。ジュニアさんの温かな俳句、私は好きです。

・松岡さん
機内食に発想を飛ばしたと推測できます。機内では「○○or○○」と聞かれることもあるでしょう。上五は賛否が分かれると思います。誰が誰に言っているのか、いろいろな風に読めすぎてしまう気がします。その会話に実際に作者が参加しているのかどうか、会話をしているのは乗客同士か、それともキャビンアテンダントさんと乗客か、などの疑問が残ります。ただ、いろいろ想像できてよいと思う人もいるのは分かります。

・パックンさん
寒明であれば、ご飯がアルデンテであるかどうかより、飯盒の湯気やご飯の温かさなどを描写したほうが良かったように思います。「キャンプ」は最近ではいろいろな季節に行うものですから、季語としての力は弱くなっていると思います。というか、最近昇格試験でお見かけしないですね。


・藤本さん
村上さんの「白鳥の波紋」の句の影響を受けているの?と思わせるような技法を使ってきました。藤本さんの句で破調の二物衝突の俳句はあまり見たことがないものですから...。嬉しい、という心情を「浅蜊開いた」という映像で伝えることができるからさすがです。ただ、二択の要素はあっても「ライスorパン」の要素はほとんどないでしょう。

・筒井さん
抽象的な句を詠むことが多い筒井さんですが、今回は意味がすっと入ってきました。「こんどの人」という言い方で、なぜか分からないが大人の女性を思わせます。それは作者が筒井さんだから、ということではないと思うのです。少なくとも大学生あたりの年代で「こんどの人」という言い方はしないでしょう。ただ、「春昼」という季語が主役に立っているかと言われれば微妙。村上さんの「車庫入れ」の句のような評価でしょう。これは兼題に忠実な句。

・向井さん
これまた村上さんの「バタにフォークの穴四つ」を思い出させます。私だけかもしれませんが。これも映像がしっかり見えます。パンで何かのソースを拭う動作、そして動作が終わった後の皿。「拭う」という動詞の選択が正しかったのか、は気になる所です。拭う、はけっこうマイナスな動詞である気がするからです。汚れを拭う、涙を拭う、などで使う動詞ですね。「つける」とシンプルに言ってもよいと思います。「春眠し」、という季語の選択は私は良かったと思います。食後で何か眠たくなりそうな春独特の空気を醸し出していると思います。

・中田さん
追風に花がつくと桜が舞う様子はもちろん、いい匂いを感じさせる造語になっていると思います。この句に対して、例えば「春の風」や「花の風」ではだめか、というところが気になります。中七の問題がありました。ここでは、握り飯が売り場に並んでいるのを見ているのか、握り飯を実際に食べているのか、というところをしっかり描写してもよかったと思います。ただ、添削例に「三日」が使われているのが気になりました。「三日」は正月の季語だと読む人もいるでしょう。「花追風」が季語として定着していないから余計に。

今回も更新お疲れ様です

私もてっきり「パン」あるいは「ご飯」、付随するものでも食事に関する句が出るかと思ったら「二択」という所にフォーカスする句が出るのは中々驚きでした。

ですが、夏井先生が査定のポイントを「季語を活かしているか(これは普段の査定でもそうですね)」に加え兼題の「二択のイメージ」という所に重きを置いたのはなるほどと思いました。

冬麗戦の際の「『人生ゲーム』から人生にまつわる句」の是非についてこの場所でも大きな議論になりましたが、ここ最近のタイトル戦については裏のお題として「人生」というものが入っているのではないでしょうか。「『人生ゲーム』から『人生の転換期』」「『食事の二択』から『人生の二択・是非・可否・合否』」など。
これらは他のお題でも句に盛り込める一方、この1つだけで題として句会などで読むにはハードルが高すぎる。これを示唆する意味で兼題として出すのがプレバトらしいなと思いました。

A・Bブロックが「二択&食材」というアプローチの中、C・Dブロックがどんなお題で「二択」について切り込むのか。駅の階段とエスカレーターの写真ですから急行or各駅停車?飛行機or新幹線?
そのあたりも楽しみです。

続きいきます

最下位

中田名人

オリジナルの季語「花追風」の中田名人のイメージは旅でしょうか。前回昇格された句も旅行の句なので、中田名人の中で固定されてるような印象はあります。

中七「見知らぬ町」は旅とは限らず、何かのネガティブなイメージな用事もあります。旅行であればわかる描写がほしいかなと。

旅先のおにぎりふわり花追風

3位、パンサー向井さん

ある意味では下克上なのかもしれませんねw

季語が動くという意味では

たとえば
「山笑う」だと自然のなかのレストラン
「春ショール」だとデートの光景

いろいろ考えられますね。俳句の基本ではありますが、特待生以上になると求められるレベルも変わるのを感じます。

2位、筒井真理子さん

漠然ながらも、実は映像化できてるという意味では筒井さん特有の武器でしょうか?

特待生昇格の句を思い出しました。

季語が動くというのも別の方がコメントされてますが、

「山笑う」ならピクニックの光景
「ネーブルや」と置けば、フルーツサンドを作る光景
「春の虹」とあればLGBTをイメージさせてくれたり

いろいろできますね

今のところの補欠では千原ジュニア名人が優位かなと思います。

句の中の季語が必然的なものになるという意味では、査定ポイントの季語が主役に立てられているか?

というのであれば、千原ジュニア名人が優位かなと

藤本名人

句またがりの二物とりあわせですね。因果関係があるようでない、微妙な加減が好きです。

馬場典子さんもですが、こちらは調べの問題。

原句だと素っ気ない感じですが、添削だとウキウキ感が表現されてます。

来週は1名をのぞいて決勝経験者

下克上が起きるか楽しみです。

今回2択のお題ということだったが、AもBも1位はパンご飯ガン無視の、選択ということを重視した句。
それだったら階段orエスカレーターがお題の場合でも成立するではないか。
パンご飯を句に反映させた人が損をしているようでちょっと納得がいかなかった(もちろん敗因は技術的なものもあるが)。
選択ということを主たるテーマにしたいならAB、CDでお題を分ける必要があったのか。

Bブロックについて

4位 中田名人
ご自身で造られた「花追風」で勝負。この造語、以前は追い風、また、花の香りを届ける風、という意味で使われていた。
そうすると、「花の香りを届ける追い風、(に乗ってふらりと来た)知らない町で握り飯を食べている」、と少し措辞と近く感じる。
また、全体の意味は変わるが季語を「春の風」等別なものにしても句が成立するのが難点。
添削句の内「季語を大事にする」方だと、中七に「吹いて」と一見要らないワードが入るが、これは「花追風」が浸透するまで「吹くもの」と言わないと伝わらないということだろう。
中村草田男の「万緑」のように、プレバトから新季語が現れ浸透することを期待したい。

3位 向井さん
基本形。春の眠気のまま眠り、目覚めたらテーブルの上にまだ皿があり、パンでソースを拭った後がある、位だろうか。
これよりかは、「麗らか」等を入れて、ソースをパンで拭った方が美味しかったんだろうねえ、となりはしまいか。

2位 筒井さん
こちらも季語が動くが、「こんどの人」は何者か?明るく暖かくて長閑な感じの人、だとして、その「こんどの人」は恋人にも見えるし、店員からみた常連かもしれない。必ずパンを買っていく人、のような。
となると、「こんどの人」と詠み手の関係性をよりぶれずに伝える季語を探す。
例えば「春の夜」や「春の闇」といったものにすると、これがグッとアダルトな内容にもなる。地理の季語、春の海、春の山だと一緒にデートでパンを食べてる感じも出るだろう。生活の季語、春炬燵あたりでも。
入社式だと新人さんがパン好きといった感じか。確かに色々試せそう。

2位と3位は、どっちのパンが美味しそうか(2位はパンが目の前にある、3位はもう無い)のと、3位の「で」が散文的だったからか。

1位 藤本名人
コロナ下、テレビの公開録画の人数制限も厳しく、当たれば喜びと驚きもひとしおだろう。アサリが開く様が驚いているように見えるユーモラスさはある。ただ、開くのと口を開けるのとでは、茹でた感じと砂抜きをしてるように感じる違いがある気も。個人的には砂抜きのアサリの様の方がおかしみを感じる。
韻の問題もあるが、元々18音の句だった原句は公開録画/当たった浅蜊/開いた、という774に読めなくもない。添削句だと公開録画/当たった浅蜊/口開けた、775にも読め、調子を取りやすい。

決勝が楽しみです。

OAが終了しているので言わせてもらいます。プレバトの予告動画でフジモンさんが「よかった」という口の動きをしているのに気がついてしまったので、フジモンさんの1位は確信していました。今回は両ブロックともしっかりと波乱が起きました。波乱が起きる時も起きない時も予告で波乱と言われるのでよく分かりません笑。「どうした?」という梅沢さんの言葉は恐らく皆藤さんか森口さんに言ったのでは無いかと推測しています。ただ、添削がなくて2、3位になっているので誰が来てもおかしくありません。昇吉さんが初本戦に来るという意味で予告動画で波乱と言っている気がします。Cブロックは誰が来てももはや驚かない気がします。千賀さんが冬麗戦のような句を詠んで圧勝するか、村上さんのらしい句で進出するかが見物です。村上vs千賀と予告に書いてありましたが、どちらも敗退だったりして…。

今回は

Aブロック

パックンさん、

字面だけだと、一人キャンプの印象がありました。解説なら賑やかな印象がほしかったので、夏井先生の添削がふさわしいかなと思います。

松岡充さん

英語と「機窓」の組み合わせで、海外にいく飛行機なのはわかりますし、季語によって旅の期待が伝わります。

兼題によりそうのであれば

機内食窓には春の星あまた

で定型におさめてもよかったのではと思います。それによって英語の会話があったのかもしれないと季語に託すこともできたのではと思います。

パックンさんの初期の句で
冴ゆる月眠りにつけぬ深夜便

がありましたが季語に旅の思いを委ねることができる楽しさを再認識しました。

2位、千原ジュニア名人

まずは回復おめでとうございます。プレバトでははじめてのコロナによる収録欠席でしたが、浜田さんの手腕に感心しました。

句の感想にはいります。実直で素直な句でした

2点気になるのは、
類想類句がありそうな感じは否めないことと語順でしょうか?

この句の場合は上五と下五を入れ換えたほうが、最後のほうで、いっきに映像が切り替わる面白さがあったのではと思います。

1位馬場典子さん、

「独活」とある時点で当然そこには白米もあるはずだという想像力がでてきます。

原句だと現在にネガティブな思いや後悔もかんじられますが、夏井先生の添削が見事でした。

Bブロックはまた後日。

次回の予告でどうしたの?と梅沢名人がいってましたが村上名人が予選落ちしたか、千賀名人が久しぶりの想像世界の句を詠んで三振したか?

この2つだと思ってます。村上名人以外は予選最下位の経験者ばかりなので

最後に拙句を詠ませていただきます。

最後に拙句を詠ませていただきます。
風光る診察帰りのハンバーガー

今回も字面からですが

査定のポイントが明記されたのは今回初めてではないでしょうか。「①季語をちゃんと活かしているか?②兼題写真の2択のイメージを押さえているか?」この辺りを意識して文を書きたいです。

さて、一気に10句放映されるうえ、タイトル戦。丁寧に見ていきたいので、ブロックごとに2回に分けて書かせていただきます。いいんだ、どうせ、映像を見れるのは明後日なんだから。

<Aブロック>

4位 パックンさん
通常の査定の回なら、少なくとも降格はない句。というのも、以前のタイトル戦で、「定型以外を学習して」とリクエストされていたが、句跨りと、季重なりを使っている。リクエストに応えて学習してきたことが窺える努力作。
恐らく、敗因は「寒明」と「ごはんはアルデンテ」の取り合わせ。立春が過ぎたばかりのキャンプ、そんなところに、「アルデンテ」、すなわち芯の残るご飯、誰が食べたいだろうか?
ただ、基本形でさんざんやってきて特待生2級まできた方。足腰はできているだろうから、テクニックを覚えて使いこなす(沢山句を詠んで鍛える)となれば、今後の活躍が見ものになってくる。

3位 松岡さん
兼題のイメージに即してないのが敗因。機内食、国際線、という感じで英語を入れた意欲作だったのだろうけども。

2位 ジュニア名人
なぜか2位に好かれる名人。
トラクターがあって、そのトラクターを運転しているじいちゃんの膝に乗っている春休みである。
状況は良く浮かぶ句だし、こんな思い出がある人もいるだろう、良い句だと思った。兼題写真から離れてしまった(トラクターは、米作りや小麦作りのためだけに走らせるものではない)のと1位が凄まじすぎた。

1位 馬場さん
「すごいの来た」、これが率直なところ。
だから、コメントよりは解釈と鑑賞をします。

原句
「選ばなかった道がよぎる。ウドがほろ苦い」
添削句
「ウドがほろ苦い。選ぶことのなかった道もまた」

原句の鑑賞。
詠み手には、人生の選択における道が頭によぎるときがある。「もしもあの時ああしていれば」、と。そんなときに詠み手はウドを食って、ほろ苦く感じたのだ。ところで、ウドは独活と書く。独りで活きると書いて独活。独りで生き生きと生きることを選んだことが、ほろ苦く感じるのかもしれない。

添削句の鑑賞
ウドをほろ苦く感じる。ところで、ウドとは独活と書く。独りで生き生きと生きることにほろ苦い感触を受ける詠み手がいる。しかし、詠み手には誰かと添い遂げる生活も選択肢としてあったのだ。選択しなかったその道を選んでも、きっと、独活を食った時のようなほろ苦さを感じていたはずだ。

映像を見たくてたまりません。

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