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【冬麗戦】20220113 プレバト!!俳句紹介【人生ゲーム】

2022年1月13日放送 プレバト!! 俳句冬麗戦結果まとめ
年4回の改変期に選ばれし名人・特待生のみが参加を許される俳句タイトル戦。
冬の季節に行われる第5回冬麗戦で名人・特待生の面々が詠んだ俳句を紹介します。
※編集後記まで更新済みです。お時間を頂戴して申し訳ございません。
※<クリック展開>を多用しているため、コメント欄が枠内表示されない場合がございます。その場合は再度リロードするか、展開を再クリックで閉じてください。

→結果一覧 →トーク集 →俳句詳細 →編集後記

※過去のタイトル戦結果などはこちらまたはブログカテゴリからどうぞ。

◇冬麗戦2022のルール
※予選は実施なし
・2020年に詠まれた全364句から最も優秀な14句を詠んだ14人(特待生以上10名・通常挑戦者4名)が選出
・前回金秋戦のシード権は適用なし
・出場の合否は事前に番組側が本人にカードを渡して通達
・通常挑戦者4名は特待生以上着席後、順番にお披露目
・ランキングシートへ着席でき、俳句が発表された上に解説・添削を受けられるのは上位10名のみ。
・下位4名は上位残り2席の段階で順位のみ発表され、見届け席へ移動(TVerでのみ俳句公開)。







●お題:人生ゲーム
人生ゲームの兼題
※発売から54年。最年長の梅沢から最年少の堀まで老若男女問わず楽しめるボードゲームの王様。受験・転職・結婚など誰にでも起こりうる人生の様々な場面が登場するため、どんな俳句でも作り放題。

※順位クリックでリンク内移動します。

1位東国原英夫永世名人片襷硬し四日の身を通すかただすきかたしよっかのみをとおす
2位千賀健永(Kis-My-Ft2)名人4段地球史の恐竜遠し炬燵の夜ちきゅうしのきょうりゅうとおしこたつのよ
3位森口瑤子名人初段嚔してスペードの位置忘れたりくしゃみしてすぺーどのいちわすれたり
4位千原ジュニア名人8段雪吊や登校拒否の吾と祖母とゆきつりやとうこうきょひのあとそぼと
5位梅沢富美男永世名人冬旱地図から消えた村の数ふゆひでりちずからきえたむらのかず
6位横尾渉(Kis-My-Ft2)名人7段雪晴の転勤ミニマリストの棚ゆきばれのてんきんみにまりすとのたな
7位小倉優子通常挑戦者裏濾す蕪やアドベントカレンダーうらごすかぶやあどべんとかれんだー
8位藤本敏史(FUJIWARA)名人10段★2あざ笑う鬼の顔ある歌留多かなあざわらうおにのかおあるかるたかな
9位村上健志(フルーツポンチ)名人10段★2寅の尾を目指す迷路よ年賀状とらのおをめざすめいろよねんがじょう
10位犬山紙子通常挑戦者箱の角亡き犬の毛や垂り雪はこのすみなきいぬのけやしずりゆき
▼11位から14位は俳句を番組内で発表されず(TVerで期間限定公開、現在は公開終了)
11位北山宏光(Kis-My-Ft2)3級ルーレット回せど止める炬燵猫るーれっとまわせどとめるこたつねこ
12位立川志らく名人4段顕微鏡の蠢めく人生ゲームけんびきょうのうごめくじんせいげーむ
13位IKKO通常挑戦者幸せの尺度疫禍のちゃんちゃんこしあわせのしゃくどえきかのちゃんちゃんこ
14位堀未央奈通常挑戦者駒進め人生を知る年始めこますすめじんせいをしるとしはじめ
順位発表順:7位→8位→9位→6位→10位→3位→4位→5位→(14~11位)→2位→1位









●それでは順位別に見ていきます


1位◆『片襷硬し 四日の 身を通す 東国原英夫

※人生ゲームから自身の選挙戦に発想を飛ばした。

【本人談】
最初に選挙に出たのが1月4日だった。選挙に出るのはもうホントに人生を賭けた勝負。4日に(演説などで)片襷をかけるが、ビニール製で冷たくて硬い。それを通してもらった時に身震いする。これから選挙戦だ、戦いだという。その時の感動、緊張、夢や希望、色んなものがない交ぜになった瞬間を句にした。

村上名人 実体験が珍しいというだけじゃなくて、やっぱり「片襷」。これが選挙と分からなくても、それが「硬い」というだけでそこにある緊張感が伝わるっていうのは、やっぱすごいなと思いましたね。

夏井先生 
これは「四日」が季語。お正月、1月1日から7日までそれぞれ季語となっているため、「四日」は1月4日のことになる。
「片襷」の問題。これ読んだ時、一応3パターン片襷を思った。
1つは、まな板初めのような新年の行事における片襷。
2つ目は、正月の選挙における片襷。
もう1つ微かな可能性で駅伝を思ったが、「四日」とあるため箱根駅伝(2・3日)は外してよいだろうと。
そうなった時、この片襷の可能性。まな板初めや弓初め、それから正月選挙。
ハレな行事と俗な行事。それが一句の中に2つあるというのも中々の奥行きだなと思った。
「硬し」という感触。「身を通す」は映像でありつつ心情表現にもなっている。「硬し」と緊張感の部分で響き合う。
これは全ての言葉を言葉の質量とか、明るい暗いとか、言葉が重いとか軽いとか、全部計算した上にそれぞれの言葉が選び取られている。
そういうことになる。直しは要らない。

浜田 当然いらない、おめでとうございます。

添削なし



東国原永世名人 優勝したより、犬山さんに勝ったことが僕は凄く嬉しいんですよ。
犬山 そんな意識してもらえてて光栄です。
浜田 というわけで、2022冬麗戦優勝は東国原英夫さん、おめでとうございます。
→トロフィーと金一封を渡す 
村上名人 さすが。
藤本名人 さすが、おめでとう!


2位◆『地球史の 恐竜遠し 炬燵の夜 千賀健永(Kis-My-Ft2)

【本人談】
人生ゲームで、人の歴史から地球の歴史に連想した。子どものころ、恐竜図鑑を見る機会があった。そこで、恐竜が2億年前から生きている。何かこう時間の遠さというか、重さみたいなのを感じたという句。

横尾名人 恐竜っていうところが面白いと思いますし、しっかり映像化できているのが良いなと思いましたね。
北山 「地球史」というのが、もう上五で出てきて、最後「炬燵」でっていうのがやっぱすげぇなと思いましたね。

夏井先生 
「地球史の恐竜遠し」という12音のフレーズ。
作者が千賀さんとわかっての話ではあるが、このフレーズができた時に、今までのあなたならこの下五は作ってなかったと思う。
例えば、「冬銀河」とか雄大でカッコいいイメージのものを置いて、"なんか俺雄大なもん作ったカッコいいぜ!"となっていたはず。
それがこの「炬燵の夜」というものを置けるようになっていることにささやかな感動を今覚えている。
なぜ「冬銀河」だとダメかというと、全体が空想的なイメージで終わってしまう。
「炬燵の夜」が出てきた瞬間、「地球史」とか「恐竜」とかいうものを温かい炬燵に足突っ込んで図鑑か年表か広げて思いを馳せる知的で豊かな夜というのがリアリティとして出てくる。
さらに、「炬燵」を思いついていたとしても、かつてのあなたなら「炬燵かな」などと安易な詠嘆をしていたはず。
ここを「の夜」と時間をちゃんと置ける。
これを置くことによって、「地球史」の大きな時間と「夜」という小さな時間の対比の軸もできる。
いや~上手になった。直しは要らない。

添削なし



3位◆『嚔して スペードの位置 忘れたり 森口瑤子

※人生ゲームからトランプに発想を飛ばした一句。

【本人談】
見ての通り、神経衰弱をやっている場面。へっとクシャミをしたら、どこか行っちゃったということが結構ある。

村上名人 何でもない日常の1シーンを詩にするというのは、やっぱり村上一門としては(笑)。
北山 抜かれてますよ。
村上名人 多分、なんでこれが3位になったか。もしかしてですけど、直すとこないと思いますけど、俳句…先生が今までいうと、原因・結果になるのが良くないって言うから、「嚔して」というところが忘れる原因であるっていうのが多分…。
浜田 言われるとすればそこだろうと。
村上名人 多分、はい。

夏井先生 
「嚔」という季語を上手に使った。
全部読めば、スペードだからトランプとわかる。トランプの中で思った瞬間、神経衰弱だなとわかる。
書かないで一瞬で分からせるというのが言葉の力。
スペードの位置を忘れたという展開が、最後結果的にこの「嚔」にも戻ってくる。
"今度出たら絶対あの位置にスペードあるから、絶対取ってやる"と思った瞬間に出た嚔だから、小さな残念というそんな気持ちも全部入っている。
集中力が切れるキッカケとしての嚔という季語の存在も見えてくる。
村上さんが指摘した「して」の部分。これは、評価が分かれるところ。
例えば、「スペードの位置忘れたり大嚔」のように最後に季語をつける手もある。
しかし、この句の内容であれば、先に季語があって"あら、忘れちゃった"の方が、リアリティが少し高い。
因果関係を語っているようでいて、因果関係が邪魔になっていない。
そこら辺のさじ加減もお上手。直しは要らない。

村上名人 さすが。

添削なし



4位◆『雪吊や 登校拒否の 吾と祖母と 千原ジュニア

※人生ゲームから少年時代の思い出に発想を飛ばした。

【本人談】
人生ゲームはほとんどやったことない。そりゃそうか、思春期は学校に行ってなかった。今でいうと引きこもり。そんな時、おばあちゃんが「学校行ってないんやったら旅行行こう」って言って、一泊で(金沢の)兼六園に行った。そこで雪吊りを見ながら、学生服を着た修学旅行生がいる中、同い年なのに自分は私服でおばあちゃんといる。雪吊りが何かに縛られたくないみたいなこともあり、縛られてしっかりしてるし、でも縛られなかったら折れてしまうという。その時の感じがめっちゃ出てきて。

森口名人 この雪吊りとおばあちゃんの関係が見守っている者同士みたいな感じでいいなと思いました。
藤本名人 前(の時)は「吾子」ありましたね(→「痙攣の吾子の吐物に林檎の香」。吾子もいいけど吾もいいねと(笑)。吾子もいいけど、吾もいいねって感じですね。
浜田 何を言うてんねん。
本人 おせちもいいけどカレーもね(笑)。
藤本名人 ちょうどいいでしょ、これ。新年やから。

夏井先生 
これは奥行きがとても深い句。時間をおいて読めば読むほど惹かれていくタイプの句。
「登校拒否」で状況はいっぺんに分かる。「の吾と祖母」で私と祖母が2人ポツンとそこにいるという場面も分かる。
中七・下五でこの2人の関係をどう読むかで、そこの物語も少し変わってくる。
学校に行っていない孫を見守るように祖母がそこにいる。
もう1つは、祖母自身が自分の記憶を紡ぐことができない。そういう祖母と学校に行っていない孫が2人いるという状況もあり得る。
色んな風に読み取れていくのが非常に深いと思った。
評価が分かれるのは、「雪吊」という季語が動くか動かないか(→他の季語でも代替できるか)というこの部分。
こういう季語が動くか動かないかという議論をしてはいけないと思う。
作者にとって、この季語は何か抜き差しならない記憶の鍵になっていて、そういう作者独自のリアリティが強く匂う。
これはしっかりとこの人の体の中にある季語だと評価した。直しは要らない。

添削なし



5位◆『冬旱 地図から消えた 村の数 梅沢富美男

※人生ゲームから発想を飛ばしたのは、故郷の福島(1950年生)、そして2011年の(東日本)大震災。

【本人談】
こういうことが起きると、地図からどんどん消えていく村が世界中にいくつもあるんだろうなと。

本人 それを詠ませていただいたが、まあ5位でしょうね(笑)。どうせ私は中途半端なジジイですよ。
藤本名人 言うてないですよ。
浜田 エンジン掛かってきたね~。
藤本名人 誰も言うてないですやん。
本人 言ってます、みんな思ってます。
藤本名人 思ってないですよ。
本人 どうせ中途半端なジジイ!(笑)
浜田 うるさいな、もう。
東国原永世名人 中七が説明的、若干説明的かな。それぐらいの差だと思います。

夏井先生 
これも良い句。おっちゃん、ギャーギャー言ってますけど。
あの兼題写真から「地図から消えた村の数」という点に発想が行くという、発想の深さにもハッとした。
「地図から消えた村」は災害や戦争もあるかもしれない。「村」と書いてあるが、人が住めなくなった地域・国を示唆している。
「数」と名詞止めにしている部分も上手いもんだと思う。
惜しいのは「冬旱」(※冬に雨が降らず、大地が枯れたようなさま)という季語の選択。
この文脈の中にこの季語があると、「冬旱」によって地図から消えたという微かな因果関係が読めてしまう。
この季語でなければ因果関係が薄くなる。
これだけでも良い句ではあるが、ひょっとすると、さらに良い季語との出会いがあるかもしれない。
本人 私が経験したときにはそれだったんです。
夏井先生 はい、お疲れさん(笑)。

浜田 まあ、でも先生これ直しはいいんですよね。
夏井先生 いらないですよ。
浜田 直しはなしでございます。
藤本名人 お疲れさん。

添削なし



6位◆『雪晴の転勤 ミニマリストの棚 横尾渉(Kis-My-Ft2)

※人生ゲームから人生の一大事・転勤に発想を飛ばした。「ミニマリスト」とは必要最小限の物で暮らす人のこと。 

【本人談】
人生の転機から発想を飛ばした。今年はより一層頑張るぞ!という意味で色んなことを整理したというのが一番分かりやすいのが本棚だと思って書いた。

北山 「ミニマリスト」って凄いインパクトありますよね。だから、凄くいいなって思うんですけど…、「棚」の何かもうちょっと…、「載ってない」とか、「○○ない」ってところを表せたら、すげぇ良かったのかな~と思いますけど。
東国原永世名人 北山君の評価が合ってると思います。この人物凄く実力上げて来てますね~(笑)。「ミニマリストの棚」って僕も引っ掛かりました。
浜田 へぇ~。
東国原永世名人 ミニマリストはわかるけど、棚の状態がどういう状態なのかって書いた方がいいんじゃないかなっていうのを言おうと思ったんだけど、北山君が言ったので。

夏井先生 
(7位の)「アドベントカレンダー」を入れた句もあったが、長い単語に果敢に持ち込んで挑戦している点は褒めたい。
「雪晴」という季語との取り合わせも、その意味で前向きで良い。
勿体ないのは北山さん、東さんが指摘した後半。
最終的には、物のあまりない棚あるいは少しだけ置いてある棚という映像が出てきたり、荷物の少ない転勤というのがしっかり書ければ「ひょっとすると、この人はミニマリストかもしれない」とここの部分は読者の感想に残してあげた方が良いタイプの句。
「棚」に焦点を当てるか、「転勤」の方にストレートに持っていくか。やり方は2つあるが、後者にする。
「ミニマリスト」は諦めてもらう。要は物が少ないということ。
「もの少なき転勤」で一回切れる。"この人ホントに転勤かしら?"よっぽど荷物を持たない人かと。
「雪晴の街へ」で動きが出てくる。たったこれだけの荷物で次の街へ行くのかと。
でも、こういう挑戦はとても大事だと思う。ドンドンやりましょう。

本人 はい。いやちょっと、チャレンジしすぎた感もありますけど、言われた通りこっちの方が分かりやすいですね。僕が言いたいことはこういう感じでしたので。はい。
浜田 なるほど。

添削後
転勤 雪晴の



7位◆『裏濾す蕪や アドベントカレンダー 小倉優子



【本人談】
「アドベントカレンダー」って、12月クリスマスまでの間(1日ずつパネルを)開けておもちゃとかを取り出す(クリスマスまでをカウントダウンするカレンダー)。今うちにそれがあり、毎日子どもたちが楽しみに開けていて、私は3番目の子の離乳食のカブを裏ごしている。私は3人もの男の子のお母さんになったんだなと考えた句。

ジュニア名人 人生!
横尾名人 人生!
藤本名人 人生!
浜田 うるさいな。
本人 皆さん、凄い。
ジュニア名人 何か、下やな俺。
梅沢永世名人 私もね、「アドベントカレンダー」。これ、知らなかったのよ。今、説明を聞いて「あっ、深い人生ゲームだな」と思いました。素晴らしい俳句じゃないですか。

夏井先生 
「アドベントカレンダー」、この長い言葉を使うのは本当に難しい。
この長い言葉を一句の中に落とし込んでいくという凄い難しいことによく挑戦している。
勿体ないと思うのは前半。
「裏ごしをするかぶら」ということだが、頭から詠んだ時、介護食、病院食など特殊な食事を作っている可能性もあると思う。
後半で「アドベントカレンダー」が出てきて、子どもだったのかと。そういう風になるのが勿体ないと思うのが1つ。
それから、当然のことながら「アドベントカレンダー」はまだ季語として歳時記には載っていない。
ただ季節感は物凄くある。クリスマスまでのカウントダウン。
そうなると、「蕪」という季語が脇役になって、後半の方が大きな季節感になっている。ひょっとすると、これは次の時代の歳時記に載るかもしれない。
むしろ「蕪」を諦めた方が良かったかもしれない。
今本人が「離乳食」と言った。その方がクリスマスのワクワク感と合ってくる。思いきって、やった方が良い。
"離乳食作る"とのっけから。子ども・母親のイメージが出る。
「離乳食煮て」っで何か煮ている湯気、「甘し」なら今日は甘くなってしまったと展開すると、親子のイメージ、聖母マリアのイメージとが上手に沿ってくる。
そこら辺が分かりだしたらあなたは絶対上手になります。

本人 あら~嬉しい。

添削後
 アドベントカレンダー』
 アドベントカレンダー




8位◆『あざ笑う 鬼の顔ある 歌留多かな 藤本敏史(FUJIWARA)

犬山 素敵~。
※人生ゲームから"いろはかるた"に発想を飛ばした。

【本人談】
歌留多もゲームの一つ。いろはかるたは地域によって違う。京都の"いろはかるた"の「ら」で「来年のことを言うと鬼が笑う」というのがあり、その絵札の絵を見た。人が来年のことを考えている絵があり、その横で鬼が凄くケタケタ笑っている。その鬼がユーモラスだったため、そのまま句にした。

ジュニア名人 めちゃめちゃいいですけど、多分かるたを詠んでるのがめっちゃあると思うねん。
本人 あ~。
ジュニア名人 オリジナリティがないというか、フジモン!って感じがちょっと薄いかもっていう。
梅沢永世名人 これはもう、「鬼の顔ある」。「顔ある」これがくどい。
本人 どう…。
梅沢永世名人 いちいちこんなこと書かなくても十分。アンタ、自分でよくワンツースリーって言えたね?(笑) ゆうこりんの俳句を読んで。
本人 「ある」じゃなかったら何が良いんですか?
梅沢永世名人 急に言われても困るんだよ!(笑) くどいの。
本人 いっつもですやん。
梅沢永世名人 先生が言いますよ。
本人 すぐ違う話題に持っていきましたね、今。

夏井先生 
全体を読めば、いろはがるたのことだと分かる。そういう点はきちんと書けている。
「鬼」というのは「来年のことを言うと鬼が笑う」ということわざの鬼だというのも分かるのは確か。
問題点はおっちゃんが言った通り「顔ある」が少し説明臭い。
そこを少しだけ映像に変える工夫があっても良いと思う。これがダメというより、もう少し良くする方法があるという感じ。
本人 もうちょっとだけなのに8位ですか?
夏井先生 はい、その通りです(笑)。
本人 えぇ~!
夏井先生 「鬼の顔」とあれば「ある」ということはわかる。
「顔」「ある」どちらかが損かといえば、「ある」の方。これはセットにした方が直しやすい。
例えば、鬼の絵がどんな色だったかという色を入れるだけで、この歌留多が鮮やかにはなる。例えば…。
浜田 「赤鬼」とかね。
夏井先生 そうそう。「赤」という色があれば良い。
「鬼の絵赤き」とすれば、「赤き」が「歌留多」にかかっていく。これがちょっとだけ映像になる。

梅沢永世名人 あ~イイ。
本人 俺の見た絵札、赤くなかったけどな~(笑)。
浜田 いや、青でもええけど。
本人 何か、うん。グリーンやったかな(笑)。

添削後
あざ笑う 鬼の 歌留多かな



9位◆『寅の尾を 目指す迷路よ 年賀状 村上健志(フルーツポンチ)

浜田 なるほどね。
※人生ゲームから、迷路に発想を飛ばした一句。
本人 いいけどな。
浜田 さあ、これどういう句ですか? 

【本人談】
年賀状を昔、子供のころ書いたときは印刷ではなく、自分で手書きで描いてたりとかした。その時、干支の中身を迷路にして、描いた絵を送っていたなという。それだけをそのまんま。この年賀状というおめでたさが「寅の尾を目指す迷路」という描写によって、よりおめでたさが出るかなと。

志らく名人 とても良い句だとは思うんだけど、恐らくゆうこりんとの差は人生の厚みですね(笑)。
梅沢永世名人 うん。
本人 いやいや、人生ゲームなんですよお題が。人生詠みなさいって一個も書いてない!
藤本名人 出てしまうのよ、俳句に。

夏井先生 
この「年賀状」の絵柄を知っていれば、問題なく文字を受け入れられる。
ただ、この年賀状の絵柄を見ていない人は、しばらく考えないと絵として映像として立ち上がってきてくれない。
そこが一番損していると思う。
今ご本人がチラっと使った言葉、それ使ったらいいのにと聞いてて思った。
"寅の尾がゴール"だと言った。それを先に書く方がよっぽど分かりやすい。「寅の尾がゴール」で寅の尾がゴールだと。
「目指す」と書くから、分かりにくくなる。「年賀状の迷路」。
最後、「あっ、なるほど、こういう絵面で」と。
ジュニア名人 これやわ。
梅沢永世名人 素晴らしい。
夏井先生 寅年に違いないと。
横尾名人 これだ。
藤本名人 これやわ。
夏井先生 そうです。

本人 もう~、ちゃんと直すのやめてよ、もう~(笑)。
ジュニア名人 これやて。
藤本名人 何やねん。
浜田 名人10段がお2人あそこ(→8・9位)へ行きました。8位、9位。

添削後
寅の尾 年賀状の迷路



10位◆『箱の角 亡き犬の毛や 垂り雪 犬山紙子

ジュニア名人 いいなあ。

【本人談】
柴犬の「コロッケ」という犬を昔飼っていた。子どもの頃にやっていた人生ゲームの箱の隅っこに、ふと当時の犬の毛が入っていて、何かふわっと悲しみが溢れ出した。その気持ちを季語に乗せた句。

東国原永世名人 これ~、10位か~。
浜田 それぐらいいい?
東国原永世名人 うん、まあね。いいなぁ。
梅沢永世名人 いや、これ本当に良い俳句です。
本人 嬉しい。
梅沢永世名人 ただ、「箱の角」。これ"かど"とも読んじゃいますよね。だからこれ漢字をこの「角」にしたのは、悪かったのか。
本人 あぁ~。
梅沢永世名人 分からないですよ。何がどうだか。それぐらい、良い俳句なんですよ。
本人 あ~良かった。ありがとうございます。
浜田 ちょっとしたとこですね。

夏井先生 
これはやろうとしていることはとても良い。とても良いのに、小さなミスが少しある。
そして、俳句に盛るには材料がちょっと多い。どういうことか。
「亡き犬の毛」が感動の焦点となる物。それと「垂り雪」を合わせるだけでも、一句になる分量は十分ある。
しかし、作者が本当に言いたいのは、箱を開けるとその隅に死んでしまった犬の毛があったというこっちが感動の焦点。
これを書きつつ、「垂り雪」と取り合わせようとしたと。そこに材料過多になった。
2句に分ければどちらも良い句になる。「垂り雪」と「亡き犬」の追悼の句は自分で作ってほしい。
本人 はい。
夏井先生 問題は上五。おっちゃんの指摘も正しい。頭にあると「箱の"かど"」と読む人の率はある程度あるはず。
箱のカドに亡き犬の毛が引っかかっているような映像になると、作者の思いと少し違ってくる。
「人生ゲーム」と書くわけにもいかないが、ちょうど新年の箱を開けるゲームで「双六」と(という季語)がある。
それを借りてきたら良い句になる。「亡き犬の毛が」。
「や」と詠嘆しても良いが、淡々と言った方が悲しみが深くなる。
「双六の箱の隅」と。こっちの「隅」。
そうすると、開けた瞬間に「えっ、これ何?」と思ったら、あの子の毛だっとわかる。そこだけに集中して一句。
そして、「垂り雪」と「亡き犬」で一句と。
この分量を覚えたら、あなたは本物になれます。

本人 あっ! いや~欲張り過ぎたな~っていうのもホントに感じたんですけど、本物になりたい! 頑張ります、ありがとうございます。

添削後
亡き犬の 毛の 箱の




※以下、番組内では発表されなかった11位以下の俳句
※TVerでナレーションによる句の説明に加え、解説ボードにまとめて4句を貼りだして先生による簡易解説。

11位◆『ルーレット 回せど止める 炬燵猫 北山宏光(Kis-My-Ft2)
※季語は「炬燵猫」。ルーレットを回しても止めに来る猫の様子を詠んだ一句。

夏井先生
「炬燵猫」という季語の使い方が雑。
「炬燵猫」は炬燵の中でうずくまっている猫。もうちょっと丁寧に描写してほしい。

添削されず



12位◆『顕微鏡の蠢めく 人生ゲーム 立川志らく
※地球の命は微生物から始まったことを人生ゲームで喩えた一句。季語がない無季の句。

夏井先生
何かやろうとする意欲だけは物凄く感じるが、ただ何やろうとしているか分かりにくい。
あの人らしい(失敗)。

添削されず



13位◆『幸せの 尺度疫禍の ちゃんちゃんこ IKKO
▲手書き書体では「疫」は「疲」とも読めるが恐らく誤字

※人生ゲームから、コロナ禍で幸せの尺度が変わったことを詠んだ。父から貰ったちゃんちゃんこを見て、身近な愛を大切にしていこうと思った一句。

→解説は14位参照。

添削されず



14位◆『駒進め 人生を知る 年始め 堀未央奈
※人生ゲームから、失業や破産など人生の厳しさについて詠んだ一句。

夏井先生
(13・14位の)お2人はまだちょっと(タイトル戦は)早かったかな~?
はっきり言って論外!

添削されず


★次回は1/27放送。兼題は「肉まん」です。


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プロキオン様の愛のある、けれど客観的な冷静さは失わない分析・感想・編集後記の大ファンです。

著作権等も絡んでくるブログ運営のご苦労・ご心労、お察しいたします。

これからも更新を楽しみにしています。

鍵付きコメント頂き、誠にありがとうございます。

一部内容を公表の上、コメントさせて頂きます。
ご指摘いただきました通り、当ブログで公表している「著作物」及び著作権が及ぶ範囲の考え方・認識に関しては投稿者様の考えと概ね一致しております(むしろ大変論理的に代弁して頂いているほどです)。

法律に抵触しない常識的範囲・限度においてブログを運営する所存ではございますが、万一の場合は予告なく公開停止、更新停止、ブログ削除を行う可能性がある点は認識しております。個人的考えについて、記事に追記したいと考えております。

今後ともよろしくお願いいたします。

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続きいきます

10位、犬山紙子さん
上五を字余りで「に」を入れて
中七を詠嘆せずに「が」と入れていたら本来の季語でも通じるのかなと思います。中七の終わりに「や」を入れるのは難しいですね。

梅沢名人の句と系統が似てることもあったのでしょうか?珍しく梅沢名人が素直に褒めてましたね。
これで10位なのは厳しくも思いました。

9位、村上名人
上五中七だけだと、宝さがしでもしてるのかなと思いがありました。「よ」で詠嘆したあとに年賀状だけがポツンとでてるので、解釈にこまりますね。

語順を変えて

年賀状虎の尾目指す迷路あり

なら定型に収まったのではと思います。

8位、藤本名人
「あざ笑う」とあれば「顔」がいらないと思います。

解説をきくかぎりだと、「歌留多」に一枚そういう札があるということなので

あざ笑う鬼の札ある歌留多かな
あざ笑う鬼の絵の「お」の歌留多かな

7位、小倉優子さん。
日本語にすると「待降節(たいこうせつ)」となるアドベント。これが季語ではないことにいささか驚いてます。

最初に読まれたときは、蕪のご馳走だと思いました。
語順を逆にしたらワクワクを伝えられると思いましたが、、、、

6位、横尾名人
新しく浸透されはじめた言葉を使うことが多くなったように思います。

ミニマリストというのが必要最小限の生活を意味するのであれば「棚」が不要かなと思います。ここは定型でいってほしかったかなと。

雪晴れやミニマリストの転勤は

5位 梅沢名人
ちょっと抽象的な印象がありましたね。複数系であるならば助詞をうまく使えば表現できたように思えます。

「地図から消えた」とあるならば「村」を使わず固有名詞をつかえば、そういう村か町なのは想像させられます。

○○○○も地図から消えた雪旱

千原ジュニア名人
「雪吊り」という季語の選び方がいいです。ご本人の人生は脇に置いとくとして、

少なくとも「祖母」といっしょに見るくらいには引きこもってるわけではないかなと思いました。

別の方のコメントに「首吊りと見えてドキッとした」とありますが、「登校拒否」との取り合わせのおかげかなと思います。「吊り」で作者の葛藤が伝わりますし、季語が主役になり、かつ必然性があるように思えます。

3位、森口名人
あるある俳句では随一かなと思います。発想が似る可能性もある俳句ですが、肩の力を抜いたものだと思います。光浦靖子さんならこの句を優勝だというのではないでしょうか?w


やはり発想を飛ばしすぎた句が多すぎたなと思いました。構わないといえば構わないのですが、なんとも複雑な気分です。


最後に拙句を詠ませていただきます。

ルーレットに毒づく兄へお汁粉を

お汁粉が歳時記では夏の季語とされてるのは知ってますが、ちょっと逆らってみました。

地球史

こんにちは。
毎回丁寧な更新ありがとうございます。
プレバトを視聴していて、過去の句の情報がこんなふうにまとまっていればいいのに、というまさに理想通りのサイトで便利に利用させていただいてます。

今回は2位となった千賀名人の句とその評価について、個人的に納得がいかなかった部分があり初めてコメントをしてみました。

上五と中七の 「地球史の恐竜遠し」 について
夏井先生も特に違和感を覚えることなく評価をしたようですが、ある程度生物学や地質学などを齧った人間としては、この部分に大きな違和感を覚えます。

「地球史」というからにはおよそ46億年前から現時点までの壮大な時間を指すはずですが、次に出てくる「恐竜」が生きた時代はつい約2億年前~6600万年前です。それが「遠し」と続いたので?と思いましたが誰も指摘することもなくモヤモヤがぬぐえない結果となりました。

おそらくは、地球の歴史の中においても恐竜の時代は遠い昔の事だろうという陥りがちな誤解が作り手と読み手の双方に共通してあったようで残念です。
この場合「地球史」という基準を自ら設けてしまったため、相対的には新しい(近い)はずの恐竜時代を古い(遠い)とした表現に問題が生じたので、上五を例えば「悠久の」や「幾星霜」などとぼやかしてしてやれば少なくとも間違いではなかったかと思いました。

あるいは思い切って、地球史の恐竜「近し」炬燵の夜 
とまるで逆にやってしまっても、「恐竜ですら近いくらいの壮大な地球の歴史」と「炬燵の夜」との対比がより強調されて面白いかもしれません。

夏井先生の出演番組ではEテレの「575でカガク」も大好きなので、科学的な視点からも味わえる俳句であってほしいとの想いから指摘してみました。

続き書きます

今度は下のほうから

最下位の堀さん

人生ゲームには最も向き合ったと思います。ただ、通常放送であれば30点前後の句でしたね、

ナレーション聞く限りなら、具体手な情報を入れらたら、ランクインしたのではと思います。

人生ゲーム「離婚」「破産」を知る二日

13位、IKKOさん

同じく抽象的な表現がマイナスだったかなと思います。

コロナ禍の幸せ父のチャンチャンコ


12位 立川志らく名人

何を言いたいのか、解説聞いてもお手上げです。

11位、北山さん

季語の本意を知らなかったのが大きな敗因かなと。できればご本人から解説をききたかったですね。

飼い猫が止める炬燵のルーレット

今回は

長くなるのでまずは上位お二方から

7回目の優勝、東国原名人おめでとうございます。

個人的にこの句のポイントは「硬し」の描写だと思います。夏井先生が提示された他の描写は特に思い浮かびませんでした。

なぜなら夏井先生が提示された解釈の場合、あくまでも袖が堕ちないように固定するためのひもなので、あえて「硬し」と書く必然性がないからです。字を変えて「固く」とすれば、夏井先生の解釈もありかなと思います。

名人もおっしゃっていたように「プラスチック製の片襷」ですからそれを通す場面は選挙だと想像てきます。

余談ですが、自分の家族が政治に携わっていたもので、選挙のシビアさはある程度は理解できます。落選してしまえばただの一般人ですし、
ましては知事となると一人しかうからないという現実がありますからね。心情はよく伝わります。

2位、千賀名人

これが優勝という人もそれなりにいると思います。

ちょっと思ったのが
藤本名人の
マンモスの滅んだ理由ソーダ水
横尾名人の
流星のターミナル三分で蕎麦

この二句の影響を少なからず感じます。とはいえ、最後に「夜」といれたことで、夜の句が得意な千賀名人の色はしっかり出しているなと感じました。炬燵の温さとそれ以外の寒さもしっかり描写されていました。

また上五中七も結構韻を踏んでましたね(東国原名人もですが)。壮大ながらも心情的なワクワクをリズムで表現されてるなと思いました。調べや表記に関しては千賀名人は手練れだなと思います。

最後に「炬燵の夜」とゆったりとした現実にもどるのがおもしろいです。


夏井先生の評価の分かれ目としてはオリジナリティといったところでしょうか?

千賀名人はいわゆるパクりではないにせよ、既視感が感じてしまうのにたいして

東国原名人はリアリティーとオリジナリティが1番出ていたなと思いますので。

一度切ります

続けて投稿します。
今回、勝村さんが出るのではないかと密かに期待してました。
「殻破る閃閃秋の朝つれて」
がすごく好きな句だったので。
でも出てこなかった。
次のチャンスはやっぱり炎帝戦なんですかね。
プレバトとしては、演出なのかもしれませんが、早く破門が解けるといいなと、密かに思っております。

東国原さん・千賀さんの句、すごかったですね。
私の一番は、森口瑤子さんの句でした。
いつも自然体というか、肩肘張らないというか。
それで、スッと入って来る感じがたまらなく好きです。
金秋戦の時は最下位でしたが、あれも良い句でしたしね。類想があると順位が下がってしまいますが、スッと入って来る感じがいつも好きです。

個人的には自由な発想のプレバト俳句査定が好きなので、必ずしも人生ゲームそのものが出てこなくても句として成立していればヨシと思います。
人生ゲームを出さないといけないとなると、だいたい似通った句しか出てこないような気がするので面白みがなくなる気がします。
ジュニアさんみたいに人生ゲームをあまり遊んだことない人は句を作りにくいですしね。

(半分愚痴に近い内容となってしまう事をお許しください)

既にコメントされている方がいらっしゃいますが、自分も優勝句はじめ登場句の殆どが人生ゲームじゃなくて「人生」を題材とした句になってしまっているところがすごくモヤモヤしました。

プレバトでは今に始まった事では無いですし今更という感じになってしまうのですが、それでも特に東国原さんやジュニアさん、御大の様に「それ人生ゲームがお題の会で詠まなくても良くない...?」という感じの句が上位に来ているのを見るとなんというか、「句を作る技術が高ければええんか、題材と上手く絡めて映像を詠むのが俳句とちゃうんか」とどうしても思ってしまいます。

人生ゲームのイベントにもあるしええやろ、という意見も拝見しましたが、そういう裏技的なことをしないと上位に来れないというのはそもそもお題としてどうだったのか?とも思ってしまいました。
逆に10位以下については人生ゲームと向き合って読まれた形跡を感じるものが多々あり、そういうのが技術の巧拙という一点だけで下位に沈んでしまうのは少しどうなんだろう?と思ってしまいました。

長々となってしまいましたが、こういう賞レースの会においてはもっと「お題とどれだけ真摯に向き合ったか?」という所をもっと評価基準として次回以降は押し出してくれるとうれしいな、と思った次第でした。
(個人的にお題が発表された時から「人生ゲームでどういう句を詠むんだ?」という感じでワクワクしていた身でしたので...)

長文、駄文大変失礼いたしました

コメントありがとうございます

まずはブログ主様

自分のコメントに誠意ある対応をしていただきありがとうございます。

自分の主張としては、「プレバト」は俳句番組ではなくバラエティー番組だということですね。

俳句の世界の価値観だけでは通用しない領域があるというのは、確かだと思います。

互いの世界を尊重し、受け入れあってこそ成り立つものであるので、配慮は必要だと思いました。

ブログ主様がやってくださった対応が考えうる限りのベストかなと自分も思います。

コメントの数をこちらの議論で多くしてしまったことをお許しください。

次回からは句についてのコメントにはいります。

特番の書き起こしお疲れ様です

仕事の都合で映像を見れない中、大変助かります。

14位 堀さん
兼題写真が人生ゲームと分かっているからまだよいとして、駒進め、だと、将棋やチェスとも受け止められますね。

13位 IKKOさん
幸せの尺度、と、疫禍のちゃんちゃんこ、の間に断絶が感じられます。また、幸せの尺度・疫禍、という個所が抽象的な感じがします。映像になっていないというか。

12位
無季。
あと、人生ゲームの盤上で顕微鏡が蠢いているのかと。

11位 北山さん
ルーレットとあれば「回せど」は要らない気が。また、炬燵猫は寒くて炬燵から出てこない、動かない感じ。「回せど」で4音削れるので、動かないはずの炬燵猫がわざわざルーレットを止めに出てくる(季語の細かい描写をする)、という展開はないものでしょうか。

10位 犬山さん
まず、角と隅の間違い。角だと外側に見えちゃいます。次に三段切れ。また、「や」が犬の毛を目立たさせて、季語が脇役になっていまいか。
ただ、なんかの拍子で箱の隅から愛犬の毛が出てきて、枝から落ちる雪、「垂り雪」みたいな心情になった、ということは良く伝わってきます。これで村上名人より下なのか。
(映像を見て)
詩情に技術が追い付いていない感じを受けたが、この指摘は東国原永世名人も受けている。磨きをかければ可能性がある方なんだなあ。

9位 村上名人
???
寅の尾を目指す迷路であるよ、年賀状は。
寅の尾は今年(寅年)の末のこと?迷路とは毎日の手探り状態で進む様子??抽象的な句に見える。
添削句を見た限り、年賀状に迷路を描きました、という句だろうか。
字面から意味が分からないのは私の読みの能力が低いということだろうけど、自分としてはもっと下位の句。
(映像を見て)
やっぱり迷路を書いたのか、と。

8位 藤本名人
一読して、「顔ある」が説明的だし、「かな」と被ります。というのも、「顔ある」と述べるのは、「顔があるのに気付いた!」と自分の発見を述べていて、そこに少なからず感動も生じているかと。そこに「かな」があると、二重の詠嘆をしているように見られる。
敢えて説明して成功した、御大の「子の傘に透ける窓あり青蛙」だと、窓があるのだな、という詠み手の発見に、ヒョイと青蛙が出てくる映像となるのと比較すると・・・・・・

7位 小倉優子さん
破調(7・5・5)の句に果敢に挑んでいますね。
上五の「や」があまり効いてないどころか、裏ごしの蕪とアドベントカレンダーが一見離れているものに見えるので、「や」で切っちゃうと、なお季語と措辞が断絶されていく感じを受けました。自分なら、「と」を置きます。
添削句は「蕪」が離乳食であると確定させ、季語がなくなっていますね。アドベントカレンダーにも季節感があるという判断でしょうか。いつかクリスマスの傍題になる?
(映像を見て)
やはり、アドベントカレンダーが次世代の季語になる可能性が示唆されましたが、多くの人がこの単語を句に詠んだり、名のある俳人が大切にこの単語を扱わない限りは、そうはなりにくいのでは、と。何せ10音もありますしね。

6位 横尾名人
破調、字余り。うーん、タイトル戦で力んだのかなぁ。
雪晴れは、雪が何日も降った後の晴天で、すごくまぶしい日。そんな中の転勤、まではいいとして。
ミニマリストなら、棚も持たない気もするし、持っていたとしても、スッカスカなはず。棚の状態を描くか、棚も句から捨てるか、というところでしょうか。

5~3位は、いずれも添削なしであるけど、季語と措辞の距離感という点では大変勉強になるかと。

5位 御大
冬旱(によって)地図から消えた村の数(はいくつあるのか)
季語と措辞に因果が生じている。近すぎるというか。また、別な季語を入れても成立するかも。「冬終わる」とすれば「冬が終わるころ、市町村合併で……」となるし、「冬の海」だと、津波か何かのせいで海に沈んだ村や地域を思い浮かべるかもしれない。
(映像を見て)
震災への思いをより強く出すならば、季語は春のものとなる。当然御大は分かっていらっしゃると信じる。しかし、御大は以前の回で番組のオンエアの頃の季語を詠めと言われたり、別な出演者にご自分がそう諭してもいる。このあたりはやはり真面目であるし、御大らしい結果となった感じを受けた。

4位 ジュニア名人
一瞬、「雪吊り」が「首吊り」に見えてしまい、ドキッとしました。ああ、よかった。
添削が無い点、上五と中七・下五の二物衝撃性がいまいちつかめない。登校拒否の本人とばあちゃんがいる、そこはいいとして、何故にこの季語?登校拒否の子とばあちゃんが雪吊りをしているのか。雪吊りを見ているのか。雪で枝が折れるのを止めてくれるのが雪吊りだけど、雪吊りとは二人、または子供を守るなにかのたとえなのか。こちらは季語と措辞がなかなか結び付かない。
映像を見たい句ですね。
(映像を見て)
自解を見て、なるほど、と。どんな気持ちで登校拒否児とばあちゃんが雪催いを見ていたか考えていくと、じわじわと来る句。でも、句だけ突きだされた時解釈はできても鑑賞の難しさの点、やはり森口さんの下に来てしまう。

3位 森口名人
俳諧味があるというか、いい意味で肩の力が抜けているというか。
「嚏して」(季語)と措辞に因果関係があるとも読めるけど、措辞の他愛なさと何気なく出てしまう嚏の重さがちょうどよいかもしれない。

2位 千賀名人
地球史と炬燵の夜の対比。長い時間と短い時間、雄大なものと俗なもの。対比が効いている。自分としてはこちらの方が1位。

1位 永世名人
これは、東国原名人しか読めない実感がこもっている句だと受け止めました。選挙の片襷が硬い、身を通す、という。
千賀名人との差は、実体験の差もあるでしょう。
ただ、これが後世になって句だけが残った時、東国原英夫という人物と一緒になってないと、読み取ってもらえない句となるかもしれません。ここの点では、千賀名人の句を私は推します。

他の方のコメントを拝読させていただき、確かに、兼題の「人生ゲーム」とかけ離れた句が多かった気はします。自分自身、コメントを書きながら、兼題がすっぽ抜けていました。一方で、「人生」というのはあまりに多岐にわたりすぎていて、兼題写真にもできないことでしょう、この点、人生の1ページを切り取っての句、というのは許容範囲かと思いました(先にも記しましたが、人生における実体験を描いた永世名人と千賀名人のランクの差は、そこにあるのではないかと思います)。

TVer送りのランク外の句についてです

まずランク外の方の俳句の掲載についてですが、もちろんTVerの視聴数も加味される時代の中で、今後もプレバトの人気を保つためにも「まずはTVerで」というのは私も願いではありますが、かといって「番組でそういう対応だから」といって右倣えで同じような仕打ちをさせるのも違うと思います。「格付けチェック」で「そっくりさん」「映す価値無し」だからといって我々もそんな対応をする必要はないですからね。いつかは公開期間が終わってしまうTVerである以上、やはりデータベースとして残しておくべきかと思いますし、私は現段階の白文字表記&隠しという形での表記はベストだと思っています。

ここからはゆうさんの意見ついてコメントさせていただきたいと思います。
私も別口でプレバトの名人・特待生一覧及び成績やタイトル戦の結果などについて書いた記事をブログに載せていたり、別番組では逃走中に出演された方の成績をまとめたWikiページを作ったり、仲間内では結果の予想をする遊びをしております。
後者に関しては実際に出演者の方に認知されたこともあり、その時には流石に焦りましたが、今の所芸能人の方だったり、フジテレビ本体から「やめてくれ」といったお達しと言った物は来ていません。

もちろんこういったまとめや番組を使った遊びについてどこまで制作陣の方が知っているのか、そして実際にどう思っているのかは我々の視界からは見ることはできません。ですが、仮に不快に思っていたとしても「ブログでの更新に圧力をかけたり削除を要請する」といった事例をしてしまうと不利益を被るのは番組の方ではないでしょうか?
もしこれで「視聴率が伸びないから」といってブログに圧力をかけるのであれば、「じゃあ番組終了直後にタイトル戦覇者のことをヤフーニュースに載せるのはいいのか?」ということになり、一貫性がないという印象を与える事でしょう。
夏井先生にもYouTubeで取り上げていただいたりと実質「番組よりも正確なデータベース」として機能していることがまた俳句の裾野を広げる事にもつながっており、そこを取り潰すというのであれば夏井先生の方針にも反することなってしまうでしょう。

長々となりましたが、ゆうさんの心配する気持ちや配慮を重視する姿勢というのも理解できます。
ですが、総合演出の水野さんを始め、テレビを作っている方々は数字のためにここのブログまで取り潰すような心と器量が狭い人たちではありません。
そこは安心していただきたいと思います。

4位のジュニアさんの句がささりました。雪吊りの尖った感じと登校拒否の作者の尖った感じがマッチしていて、本人が説明されていたように縛られたくないけど結局縛られる年代がちょうど学生の頃だろうと思います。ジュニアさんのことですから中学校時代の実体験でしょう。ただ、兼六園だけでなく、一般家庭にも雪吊りは見られます。特に北陸地方では。ですから、家で雪吊りを見ながらという状況にも読めてしまうかもしれません。どちらでも季語の効果は変わりませんが…

千賀さんの句で「地球史の恐竜遠し」という雄大な描写は千賀さんらしくてすごく良かったと思いました。炬燵の夜という最後の結びで子どもが図鑑などで遠い昔の恐竜に思いを馳せているという状況が一発で分かります。先生がおっしゃっていたように、空想を空想で終わらせない工夫が今回は功を奏したのだろうと思いました。

全体を通してこの2句が特に印象に残りました。他の句も良かったですが、印象に残るかと言われれば微妙。

東さんの句は番組では破調のように紹介されていましたが、片襷/硬し四日の/身を通す、というように575のリズムで読むこともできます。番組ではたびたび575のリズムで読めるものを破調のように紹介されているように思います。番組で俳句を読んでいるナレーターさんももう少し575を意識して読んで欲しいと思いました。

今回も更新お疲れ様です

今回は14人とこれまた非常に多い人数の中での速報版のまとめお疲れ様です。

今回のお題の「人生ゲーム」。自分はとても大好きで何個も持っているんですが、犬山さんの句のように基本的に「双六」の中に「人生ゲーム」というジャンルがあることや、「万人が共感できるあるある」みたいのがゼロに近いので、人生ゲームをストレートで詠んで高評価を得るのは相当難関でしょうねぇ…。
東国原永世名人の「選挙に立候補する」、横尾名人の「転職」なんかは実際にゲームのマスとしてありますから、逆にマス目としてあるような出来事から作っていくのがセオリーだったのかもしれません。また、森口名人や藤本名人のような「お正月にするゲーム」から「神経衰弱」「かるた」に飛ばしていくのも好きですね。

Re: お世話になってます

ゆう様

コメントおよびご指摘ありがとうございます。
11位以下のTVer限定公開の俳句ですが、番組内で詠まれた俳句の著作権が番組やTVerに帰属するとは認識しておりません。また、既にTwitterや別のブログでは公開されてる方がいることを確認しております。
ただ、TVerをご覧になりたい方(ブログでのネタバレを防ぎたい方)もいらっしゃいますので、当ブログでは11位~14位の俳句に関して以下の対応で記事を更新致しました。ご理解いただけますと幸いです。

(1)順位一覧での俳句・読みは白文字としました(範囲選択で閲覧可能)
(2)詳細一覧ではクリックによる閲覧としました

なお、該当部分の更新はしばらくしてから行います(TVer公開終了後は通常記載の予定)。なお、当方は11位以下も「既発表句」として認識しておりますので、該当句へコメントなされる際も、ご意見ご感想をお寄せいただいてよろしいものと考えます。

長文駄文になりましたが、よろしくお願いいたします。

理屈や道理云々よりも、

番組制作されてる方々がどのように受けとるかが重要かなと思います。

Tverに配信されるようになってから危惧していたことではありますが、

万が一

このブログが番組の視聴率を妨げる一因となっている

と判断されてしまった場合、このブログの存在自体が消されてしまうことだってあり得ます。

すこし慎重になられてはいかがでしょうか?

今回はタイトル戦でも非常にランクの高い戦いだったと思います
……が、人生ゲームがお題のはずなのに人生ゲームのじの字も出てこない句ばっかりでちょっとびっくりです。
もはや人生ゲームじゃなくて「人生」がお題じゃないですか(富美男さんとかジュニアさんとか)
ランク外の人達のほうがよっぽどお題に向き合っている…って思う自分もまた凡人ということなのでしょうかね。

そもそもティーバ限定はまとめるなとかそんなこと言い出したら
テレビでやった俳句まとめるのとかYou Tubeの内容を要約してまとめるのはいかがなものかという話になってきますが

お世話になってます

俳句のコメントは別に送りますが、

ランク外の方々の俳句を掲載されるのは、ちょっとやめたほうがいいのではと思います。

Tver限定の公開であるならば、番組や製作の意図を尊重して

アプリのダウンロードや視聴を薦めるべきかと思います

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