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20211202 プレバト!!俳句紹介【映画館】

2021年12月2日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。

挑戦者→嶋佐和也[3],黒崎レイナ[初],堀未央奈[2],小手伸也[3],向井慧[17],東国原英夫[74],梅沢富美男[151] ※数字は挑戦回数

●お題:映画館
映画館の兼題
※大切な人と見た思い出か、芸能人として出演した映画の実体験からのアプローチで詠むか。

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位70点嶋佐和也
(ニューヨーク)
冬の朝チュロスを食べに映画館ふゆのあさちゅろすをたべにえいがかん
2凡人2位68点黒崎レイナ
銀幕の涙色ある冬の星ぎんまくのなみだいろあるふゆのほし
3凡人3位55点堀未央奈
冬霧や画面切り裂く「貞子」の手ふゆぎりやがめんきりさくさだこのて
4才能ナシ4位35点小手伸也
映える画にマスクも透かす君の笑みはえるえにますくもすかすきみのえみ
53級へ2ランク昇格向井慧
(パンサー)
母の余命知る冬の日のレイトショーははのよめいしるふゆのひのれいとしょー
6永世名人32句で掲載ボツ東国原英夫
この人が父ちゃん銀幕に雪烈しこのひとがとうちゃんぎんまくにゆきはげし
7永世名人39句で掲載ボツ梅沢富美男
名画座のフィルムの傷の雪雑りめいがざのふぃるむのきずのゆきまじり
→編集後記





★それでは順位別に見ていきます

◆1位 才能アリ70点 嶋佐和也(ニューヨーク)
冬の朝 チュロスを食べに 映画館

本人 ありがとうございます。
浜田 さあ、これどういう気持ちで?
屋敷 何これ(笑)。

【本人談】
僕はチュロスが大好き。チュロスは普段売っている所は映画館くらいしかない。映画目的で行くのではなく、僕はチュロス目的で映画館に行っているんですよというジョーク効かせてるっていう。俳句ジョーク(笑)。

浜田 屋敷はどう思うの?これは。
屋敷 いや、これTwitterで呟いたら♡20いいねくらいですよ(笑)。
本人 違う違う。
屋敷 これ70点も…。
本人 俳句だから。「チュロス食べに映画館に行きました」。ツイートじゃねえから。

夏井先生 
もうホント。俳句褒める前に(作者が)アンタだったの!と(笑)。
本人 先生!勉強になりました。
夏井先生 なんかもう、あのなんかちょっと嬉しい(笑)。
本人 ありがとうございます。
夏井先生 このリアリティーは作者の実体験だから、これが書ける。
脳でごちゃごちゃ考えていたらこんな句は作れない。朝からチュロスが目的で映画館に入ろうとしている人物がいると。
あなた自身が俳句のタネみたいなもの。
本人 ミスター俳句です!(笑) 
浜田 いらん事言わんでええねん。
夏井先生 ちょっと勿体ないと思うのが、「を食べに」。
本人 あ、違うんですか?
夏井先生 もうちょっと、作者のワクワク感を表現できれば評価がパーンと上がる。チュロスなら「食べる」はず。
食べる以外の情報をスプーン1杯分程度乗っけていく。例えば、「チュロス目当…」。
浜田 「目当て」。
夏井先生 そうそう。
「冬の朝チュロス目当ての映画館」。あ、こういう人なんだと伝わる。
でももう何でもいい。アンタだった事実が凄い!(笑)

本人 ありがとうございます。嬉しいです、先生。

添削後
冬の朝 チュロスの 映画館


◆2位 凡人68点 黒崎レイナ
銀幕の 涙色ある 冬の星

【本人談】
友人と恋愛映画を見に行った時、最後に感動して星のように泣いてしまった冬の話。

梅沢永世名人 惜しかったね~。
本人 はい、惜しかったです。
梅沢永世名人 ちょっと変えればもしかしたら1位になってたかもしれないね。
本人 1位になってた?はぁ~。
梅沢永世名人 この「涙色ある」というところがね、散文的(※詩的な情景に乏しい)なんですよ。
本人 はい。
梅沢永世名人 おじさんだったら、「涙の色の」と韻を踏もうかなと。
浜田 なるほど。
本人 あ、韻を…。
梅沢永世名人 そしたら、とってもいい句になったと思うなぁ~。
本人 ああ~。
梅沢永世名人 今度おじさんのとこいらっしゃい。
浜田 なんでやねん(笑)。
本人 はい。

夏井先生 
おっちゃん、今日はさすが。
梅沢永世名人 このくらいはね。
夏井先生 おっしゃる通りだと思う。
どの言葉が障るかというと「ある」。おっちゃんは時々正しい(笑)。この「ある」が散文的でどうするか。
一番簡単な添削は、「銀幕の涙の色の冬の星」。
ただ、今話を聞くと、自分自身が泣いたということ。それなら、もう少し手を入れる可能性が生まれる。
これだと「銀幕」で、"映画の中の人の涙の色をした冬の星ですよ"となる。しかし、あなた自身が涙を流したと。
それなら、「銀幕」と言わずに「映画館」と書く。自分が映画館にいると。
そして「涙」は自分の涙。「涙は冬の星」の後に3音。「めきて」とか。
本人 あ~「めきて」。
夏井先生 お嬢さんなら「みたい」と口語にしても良い。
そうしたら、あなたの生身がちゃんと出てくる。俳句は実体験が一番強いため、そこら辺考えてみましょう。
才能アリもう目の前ですよ。

浜田 あら。
本人 ありがとうございます。
浜田 高評価。

添削後
銀幕の 涙の色の 冬の星』
 涙冬の星
 涙冬の星みたい



◆3位 凡人55点 堀未央奈
冬霧や 画面切り裂く 「貞子」の手

※「貞子(さだこ)」はホラー映画『リング』に登場する恐怖の女性

【本人談】
私はホラー映画が好きで、冬霧の感じが映画「リング」の貞子を想像させると思い、「冬」をかけて大好きなホラー映画の「貞子の手」というのを加えてみた。

夏井先生 
問題がいくつかある。最初の「や」(※詠嘆「や」:上の言葉を強調する「!」のような効果)。
「冬霧」と冬霧を詠嘆するため、(実際の)冬霧の場面に読み手はポンと行く。
「画面切り裂く」と展開するため、画面の中の冬霧なのか?ここら辺の冬霧か?と読者として迷い始める。
画面の中なら季語としての力は落ちるが、「冬霧画面切り裂く」とするのが素直な展開。鍵括弧は不要。
最後に「貞子」の名前が出てくると、"あ~、あの映画か"とみんなが思う。
ただ、この場面は映画の中のワンシーンを切り取った、まさにレポートした。
俳句にも「本歌取り」(※元の作品に手を加えて別の作品にすること)という技法はある。
ただ、本歌取りは物凄く高度。この上に更に何を自分の独自のものを乗っけるかというハードルが高い。

浜田 東さんにしたら前回のあれは何だったんだみたいなところがね。
東国原永世名人 マグレということですかね?(笑) 
本人 えっ? そんなこと言わないでください。

添削後
冬霧 画面切り裂く 貞子の手


◆最下位 才能ナシ35点 小手伸也
映える画に マスクも透かす 君の笑み

【本人談】
家族で映画を見に行った時、隣に子どもと奥さんが座る。皆マスクをしているが、映画をどれだけ楽しんでいるかという様子が凄く分かりましたよっていう(笑)。

梅沢永世名人 この俳句がよく分からないんです。これを俳句として持ってきたところが分からない(笑)。
浜田 なるほど。

夏井先生 
これは分かるようで分からないタイプの才能ナシというジャンルに入る。
ご本人は「映える画」が自分としては書けているなと思っているはず。
本人 そうです。
夏井先生 そうでしょ?ここが全く何言いたいんだか、ホントもう分からないんですよね(笑)。
向井 ちょっともう、メンタルが潰されてる。
夏井先生 さらに「マスクに(→も)透かす」のも強引。
強引だが、工夫したのどっちも消したらこの人、明日からどうやって生きるのか?と思いますから(笑)。
本人 生きますよ!(笑) 
夏井先生 「映える画」ではなく、「映画楽し」くらいで少し端折る。映画楽しいわくらいに。
本人 発明が…。
夏井先生 僕の発明は捨ててください(笑)。
「マスクに」で透かすというより、これは透けて見えるので「透けて」ぐらいなら状況はまだ分かる。
「君」ではなくお子さんなら「」の方が良いかもしれない。「子の笑み」ぐらいで余韻を持たす。
子どもの笑みに視線が寄っていき、マスクに透けているという感じが読み手の脳の中にゆっくりと映像になっていく。

本人 前々回最下位の時も確か家族を詠んだんですよ。
浜田 ほうほう。
本人 僕、家族を詠んじゃダメなんですね(笑)。
浜田 そんなことない。
向井 そんなことはない。
浜田 それはないけど…。

添削後
映画 マスクに透 の笑み


★特待生昇格試験★



◆『母の余命 知る冬の日の レイトショー 向井慧(パンサー)

【本人談】
母親が病気になり「もう長くないかも」みたいな電話が親父からあった時、自分の気持ちに実感がなくフワフワしていた。かといって、テレビを観る気にもならず、非常に複雑な気持ちでレイトショーを見に行った記憶があった。それをそのまま詠んだ。

★評価ポイント
下五「レイトショー」の着地の是非

■査定結果
3級へ2ランク昇格

理由:強いリアリティーがある!

本人 やったぜー!
嶋佐 2ランク?
本人 嬉しい~!ありがとうございます。

夏井先生 
まず上五「母の余命」と字余りで一気にポーンと打ち出す。これだけで読み手の側はハッとする。
その後に「知る」。この「知る」は説明的になりがちな位置にあるが、この「知る」によって作者は母の余命を今知った・告げられたと一応分かるため、これは置いておくべき動詞だと思う。
展開は後半が上手い。母の余命を今知った冬の日であるよと。
それで終わるかと思うと最後に「冬の日のレイトショー」とここに着地する。ここに強い強いリアリティーがある。
母の余命を知ったことで気持ちの整理が付かない。自分の部屋に1人でいる孤独がどうも落ち着かない。
1人になれるが1人ではない。それがこのレイトショーの場
ではないかという風に思う。
「冬の日の病室」「冬の日のベンチ」と展開したら何の意外性もないがレイトショー」が来ることで表情・心理が全部伝わってくる。
上手いです!

本人 ありがとうございます。
夏井先生 直しはいりません。
本人 いや~はっは~。嬉しい。
浜田 2ランクってことは…。
本人 めちゃくちゃ嬉しい。これでまたガンガン ガヤできそうな感じがしますね(笑)。

添削なし


★永世名人 東国原のお手本★

<永世名人>東国原英夫は句集完成まで18句、梅沢富美男は句集完成まで11句。
玉巻アナ お2人のシュレッダー率を比較してみますと、梅沢さんが60%(28/47)、東国原さんが17%(1/6)となっていますので、このままのペースでいくと東国原さんが追い抜きそう…。
浜田 そうね、ちょっとこうグッときそうな感覚ですがどう思われますか?
梅沢永世名人 いやいや。もう私は抜かれるんじゃないですか? 私の存在は薄れましたもん。私ね、考えました。
浜田 はい。
梅沢永世名人 本当に皆さんに失礼なことずっと言ってきました。
浜田 ほうほう。
梅沢永世名人 私が視聴率を獲ってるんだとか、「プレバト!!」の顔なんだとか。
浜田 そうですね。
梅沢永世名人 私ね、初めて知りました。私が出ない回も視聴率がいいんです。
一同 (笑)
向井 ようやく気付きました? ようやくだ!
浜田 もう、やっと気づいたやん。
向井 「プレバト!!」って、そうなんすよ。ずっと、人気なんすよ(笑)。
梅沢永世名人 ごめんなさいね、ほんとに。皆さんに失礼なこと申し上げて。
浜田 さあ、どうなんでしょう。

◆『この人が父ちゃん 銀幕に雪烈し 東国原英夫

【本人談】
小学校2年生の時に母親が再婚した。それで、新しいお父さんと待ち合わせし、初めて会ったところが映画館だった。その時に初めて見た映画が『網走番外地』(※高倉健主演:網走番外地から脱獄し、逃亡劇を描いた映画)だった。子どもが見ますかあんなの(笑)。(隣の席に座る)この人が新しい父ちゃんだが、寂しいやら期待感やら不安やら嬉しいやら悲しいやら…と複雑な気持ち。銀幕には『網走番外地』で雪がばあ~っと降っているこの雪が自分の気持ちだった。でもね、「この人」が僕は少し気になって。「この人が」っていうのは、生き分かれたお父さんに久々に会って、「この人がそうなの?」とか。色々解釈が分かれるけど、あえて「この人が父ちゃん」。初めて会ったのが少し他人行儀な雰囲気を出させていただいた。

梅沢永世名人 いや。私は「この人が父ちゃん銀幕に」ってことは、あら…高倉健の子どもだったのか?(笑)
浜田 ハハハ。『網走番外地』やから。
梅沢永世名人 映画の映像に出ている人が「ああ、この人が私の父ちゃんだ!」と観客の子が思うと私は読んじゃったんですよ。
浜田 なるほどなるほど。

■査定結果
永世名人32句で掲載ボツ

理由:ストーリーなの?リアルなの?

梅沢永世名人 出た。
一同 あ~。
嶋佐 そうなんだ。
浜田 先生から「ストーリーなの?リアルなの?」どっちなの?(笑)
向井 そんなポップに聞いてます?

夏井先生 
私もおっちゃんと同じように読んだ。
俳優の隠し子が母ちゃんと一緒に映画館に行って、「あんたの本当の父ちゃんはこの人よ」と。その銀幕の中に激しく雪が降っていると。
そういう句だと解釈したため、問題としてはこの「雪」の季語の鮮度などと思っていた。
今お話を聞いたら、その話の方がよっぽど素晴らしい俳句のタネではないか。
「この人」とか言ってる場合じゃないと思う。
梅沢永世名人 消しましょう!
夏井先生 はい、消しましょう。これは(笑)。おっちゃんの言う通り。
「人」だけは使える。新しいお父さんに今会っていると。それが雪の日の夜の映画館であったと。
それだけでもう十分俳句になるだけの材料・感動が入ってくると思う。
「父ちゃん」でも良いが、「父となる」と。今、これから父となる人だと分かる。
(本人が語った)30年生き別れたこの人が父ちゃんという読みにはならない。
「人」で状況が整う。父となる人「と」で人と私がという状況。
「雪の」と続け、「烈し」は消すが心理のところに入ってくる。ここに「映画館」と現実を書く。
こうすると、東さんのリアルな人生というのが、一句の作品としてツゥ~とっ立ち上がってくる。
もう、そういう経験しているなら、それで100句くらい詠まないといけないですよ!あなたその場面を。

添削後
 人の 


向井 うわ~。
浜田 これは世に出せないという…。
梅沢永世名人 出せませんよ、こんな。
浜田 ねえ、そうですよね。
梅沢永世名人 こんなの出したら恥ですよ!(笑)
向井 急に元気になってる。
浜田 すみません、これはボツということで。せぇ~のと。
(シュレッダー演出)
向井 ああ~。
屋敷 うわ~。
堀 すご~い。
浜田 はははっ。
屋敷 あ~ほら、雪降っているみたい。
浜田 これはもう、仕方ございません。
梅沢永世名人 これが現実なんです。私を抜こうなんて(笑)。冗談ポパイのほうれん草! 
浜田 いや、古いな!



★永世名人 富美男のお手本★
◆『名画座の フィルムの傷の 雪雑り 梅沢富美男

【本人談】
昔の映画ってこう…バッ、ザザザ~と(白黒の映像に黒い点のようなノイズが入っていた)。こう…雪雑じり(のような映像)というか、ねえ。こう、バァ~としてるじゃないですか。それを詠ませていただいた。表に出て、(雪が降る光景で)あ~、同じ季節なんだなというのを詠ませて頂いた。

東国原永世名人 フィルムの傷のような雪雑じりなんですよね。
本人 そうです。こう…画面がね。
東国原永世名人 画面がね、ジャ~っと雪雑じりのようなって「ごとく(俳句)」ですよね。その辺をどう解釈されるかだな~。
本人 あっ、そういうのあります?(笑)
向井 急に自信がなくなった。

■査定結果
永世名人39句で掲載ボツ

理由:雪のリアルをあと少し!

向井 え~!厳しい~。
堀 厳しい~。
玉巻アナ 靴が(笑)。
→右足の革靴を前方へと脱ぎ捨てる御大

夏井先生 
これは「名画座」という言葉を上手く使っているのは褒めないといけない。
浜田 そうですね。
夏井先生 日本全国の色んな街に…。
→ここで前方に出た浜田が靴をさらに遠くへと蹴る
向井 厳しいな、みんな(笑)。
夏井先生 続けてよいのでしょうか。
浜田 はい、お願いします。
夏井先生 「名画座」というこれによって、日本各地の街にある古き良き時代の良き映画を上映する小さな映画館がこれだけで出る。
ちょっと惜しいのは「雑り」。
本人 なんで?
夏井先生 ちょっと惜しい。
これは語順を変えるだけで、"という名前の"なんだけど"という名前の"と書いた方が雪の匂いがほんのちょっとだけプラスされる。
「名画座の」の後「フィルム」と展開し、何かというと「雑る」。フィルムに雑ざる。
ここから「雪の傷」と展開する。雪だなと見えるのが、実は傷であると。
そうなると、雪という実体が少しだけ匂い始める。これが小さな技術ということにはなる。

添削後
名画座の フィルム 雪の傷


浜田 なるほど。さあ、これもすみませんが、ボツとさせていただきます。
向井 これちょっと靴救助しないと(笑)。
浜田 いいですよ。これもう世に出せば…。
黒崎 大丈夫ですか?
(シュレッダー演出)
→浜田が御大の靴を紙吹雪がよく当たるシュレッダーのすぐ下へ2度移動させる
黒崎 (びっくりしたように)はぁ~!
向井 あ~あ~。
屋敷 ああ~。
堀 すご~い。
向井 ああ~あぁ~あ。あらららら。
浜田 ねえ、これちょっと世に出せないので申し訳ございません。
梅沢永世名人 渾身の俳句よ!なっちゃん!(笑) 久しぶりの(永世)名人同士の戦いをもうちょっと盛り上げられないの!?
夏井先生 アハハハ。
梅沢永世名人 「あははっ!」じゃないよ!(笑)

★次回12/9の兼題は「冬の信号待ち」です。



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コメント

ミッツさんの句は炎帝戦5位だったと思います。だとすれば村上さんの炎帝戦3位の句は選ばれるのではないかと予想します。

まあ混戦必至でしょうね。

追記失礼します

別の方のコメントにあやかりまして、

今年の冬麗戦の予想です。

特待生ではないので犬山紙子さんは保留するとして、

今年に入って掲載決定の多い梅沢名人

同じ永世名人東国原名人

タイトル覇者の横尾名人、北山名人

は確実ではないかなと思います。


千賀名人 
光るシャツひるぎの森を行くカヌー
2ランク昇格の
宵宮の慈雨は屋台の人波へ
も候補かなと

千原ジュニア名人
サザエさんに後だしあいこ吾子の春
手花火の火に手花火と手花火を

以上2人も手堅い印象があります。

他の
個人的な好みも含めてですが、

篠田麻里子さん
レンズ視る裸足の少女海は冬

森口瑤子名人
ジェラシーを折ってたたんで白日傘

ミッツ名人
白靴の老女冷ゆ生鮮市場(炎帝戦5位ではありましたが傑作だと思いますので)

向井さんの今回の句

三遊亭圓楽名人
夕立や尻っぱしょりを犬が追う

岩永徹也名人
秋暁の富士へ遊覧飛行船

ここら辺が候補かなと思います。

藤本名人と村上名人は今年は厳しいかもと思います。

藤本名人の海胆の句はここのコメント欄でもかなり議論されたし

村上名人も不調な感じがあるので、、

今回は

季語を比喩に使っていた句が多いなという印象でした。

最下位、小手伸也さん

絶滅しかけてる季語の「マスク」ですが、これを季語として扱った場合、

マスクしてる人が映画館に行っていいものなのかどうか、と個人的には思います。

逆にいまの時勢を扱ったものであれば、季語としての力を失うことになります。ご本人の解説をきく限りは、

無季の句として扱うべきものだと感じました。

最初読まれたときは、snsに使われてる「ばえ」のことかと思いましたし、マスクの下の笑みに関しては類想感がありました。

安易に比喩や韻を踏むことをした結果の失敗の典型的な例でしょう。

前回の黒卵のような素直な句を書いていただきたいなと思いました。


3位、堀みおなさん

自分はリングの第一作しかしらないので、今の「貞子」がどのようなものなのかは正直しりません。ただ映画の特性上、「画面切り裂く」が屋外であったとしても充分に成り立つとは思います。

映画と現実の境目が曖昧な描写だとよかったのではと思います。

冬霧の窓やテレビの貞子が来

2位 黒崎レイナさん

季語の鮮度という意味ではどうしても気になりますね。ただ冬は星のきらめきが一番強い季節という認識もあるので、共感できます。

ご本人の解説とは違いますが、屋外の情報はほしかったなとおもいます。

映画館帰路の涙と冬の星

1位、嶋佐さん

季語を比喩に使わないことと実体験を詠んだことが勝因でしたね。

チェロスに限らず、映画館でしか食べられないようなものもあります(個人的にはキャラメルポップコーンですw)

別の方のコメントにもありましたが、「朝」の情報がはいることで、より寒さが感じられ、作りたてのチェロスの温かさも感じられました。

ただご本人が意図したとは思えないので、偶然とは思いますww


2ランク昇格のパンサー向井さん

以前の

御供えの父剥く梨の歪さよ

のリベンジといったところでしょうか。技術が格段に向上してるのが感じました。

ただ個人的には中七の最後を「の」と下五に繋げるよりは、「や」で詠嘆して一度カットしてほしかったなと思います。

東国原名人

ここ最近多かった話し言葉の句では初めての失敗でしたね。

自分も夏井先生や梅沢名人と同じ印象でした。

再婚や初対面であるという情報はいれてほしかったなと思いました。

初めて会う義父(ちち)と映画へ雪の夜

梅沢名人

季語を比喩に使っていた句では唯一成功してたと思うので、ボツ査定は厳しいなとは思いました。

句とは離れてしまいますが、季語を比喩に使う技術に関してはプレバトの中では唯一無二の存在だと思いますので、またこのような句が見れたらなと思います。

最後に拙句を詠ませていただきます。

映画館弱視の友のあかぎれよ

No title

今回の秀作2句は、キラキラ期待感に溢れる「冬の朝」、かたや無感情で寒々しい「冬の日」と、季語がうまくハマっていたと思います。
番組ではあまり触れられていませんでしたがいい学びになりました。

今回の東さんの句は、出た瞬間に夏井先生や梅沢さんが指摘したのと同じ光景を思い浮かべました。
「この人」と言うのがわかりにくい。一緒に来ている人が新しい父であると言う情報なしだと、銀幕に映っている俳優を指してるのかなと思ってしまいます。
添削後の句の方が、より東さんの言いたかった状況に近くなりましたね。

2022冬麗戦

冬麗戦の出場者がますます分からなくなってきました。向井さんあるかも。

御大(あえかなる鏡の色をして冬日)
東さん(ユンボの一撃花冷えのゴミ屋敷)
ポンさん(一月やゴム動力のプロペラ機)
藤本さん(流星群いくつか海に堕ちて海胆)
横尾さん(浜風光るスクイズの土埃)
千賀さん(宵宮の慈雨は屋台の人波へ)
北山さん(スマホ死す画面に映る指紋と月)
森口さん(風花へしゅぱんしゅぱんとゴム鉄砲)
犬山さん(日盛りや母の二の腕は静謐)

これで9人です。ここに向井さんが入って欲しい、それぐらい今日の句が良かったです。ちなみに句は完全にタイトル戦の1位以外は私の好みの句です。ジュニアさん、志らくさん、中田さんもいます。正直混戦です。

ただ、去年は昇吉さんの句「万緑に提げて遺品の紙袋」は2020のベスト10に入っていませんでした。しかし、夏井先生が選んだ50句の優秀句に選ばれた句です。やはり段位が上の人が優先的に選ばれてしまう気がします。個人的にこの制度はあまり好きではありません。ガチランキングではない気がするのと、出演回数が多い方が有利になってしまうという問題点があると思います。炎帝戦のやり方が今までのタイトル戦のやり方の方が理にかなっていると思います。

今回も更新お疲れ様です

1位の嶋佐さんの句と2位の黒崎さんの句の差。
どちらも散文的な個所があるという指摘はありますが、やはり嶋佐さんの圧倒的なリアリティと滑稽味、そして放送では言及されてませんでしたがやはり五感が刺激されるというのが評価として上乗せされたのではないでしょうか。
キンとした冬の朝、かじかみながらも映画館に行き、揚げたてアツアツのチュロスを食べる。この熱さがまた冬の朝の寒さを引き立てる。
ラッキーパンチ味があるとはいえこれが良かったポイントではないでしょうか。
個人的には前日の「水曜日のダウンタウン」でもチュロスに関する説が出てきたのでその連チャンに笑ってしまいましたがw

2ランク昇格の向井さんの句。
自分も今年、介護入院している祖母の余命に近い宣告(「一応大丈夫だが万が一もありえる」的文言)を聞き、家では泣く母を慰めましたが、風呂場で1人になると涙が止まりませんでした。恐らく向井さんもいきなり宣告を聞いた(体調が悪いので検査入院してみたら…といった形)のではないでしょうか。
そんな1人が心細い中で映画館という「大勢の人はいるがそれぞれが自分の空間を持てる静かな場所」、しかもレイトショーという「子どもたちがいる時間帯ではなく、大人しかいない時間」に行く。
明るい映画を見て気分を紛らわせているのか、しっとりした映画で心を落ち着けようとしているのか、それとも作品なんて関係なくてただ人が恋しくているのか。
そういった深い読みがどんどんとつながっていくという所が非常に良い読みでした。
タイトル戦には多く参戦してますが、ずっと5級だったので「下手したらいつかは特待生剥奪…」と心配していましたが、3級に上がったのでひとまずそれはなさそうでほっとしています(そうなると昇吉さん・武田鉄矢さんが今度心配に…)。

・1位
嶋佐さんの急成長ぶりがすごいですね。個人的には散文は気にはなりますが、才能ありで良いと思います。チュロスはなかなか家で食べる機会もなく、スーパーやコンビニではなかなか買えない。でもチュロス食べたい。テーマパークは入場料が高い、じゃあ映画館で食べよう。そんなストーリーが感じられます(勝手に感じてるだけかもしれませんが…)。映画館が開いたらすぐに行ってチュロスを食べてやる!という思いが「朝」に託されているのではないかと思うのです。冬の朝という季語が効いているのが才能アリの1番の要因ではないでしょうか。

・2位、3位
この2つの句は解釈が人によって分かれる可能性があること、そして解釈によって季語が実景ではなくなること、そこが才能アリを逃した要因であると思います。

・パンサー向井さん
映画館という場所は周りに人がいるけれども一人になることができる場所だと思うのです。昼間の映画館より人が少なくなり、当日行っても結構いい席が取れるというレイトショーに行って母の余命を聞いた作者の複雑な思いを紛らわそうとしている作者の心情がよく分かります。だからといって思いが前に出すぎず、映像をしっかり書いている所が2ランクアップにつながったと思います。分かりやすい俳句でした。そしてこの俳句を見て涙が出そうでした。

・東さん
御大や夏井先生が違う解釈したということでした。母が再婚したという経験を持つ人が少ないことが影響しているのかもしれません。そして御大や夏井先生が違う解釈をしたのは、東さんの話を聞いたからではないでしょうか。俳句だけを見た時に果たしてそのような解釈をする人がどれだけいるのか。もっと問題なのは、雪が銀幕の中の雪である点だと思います。銀幕の中の雪で現実の季節感がどれだけ出るか。それを踏まえてボツ判定になったと思いました。

・御大
「名画座」「雑り」を選んだのは良いと思いました。でもよくよく考えるとただこれもやっぱり実景の季語ではないところに問題があると思います。これも季節感が感じられるかどうかは微妙。御大の説明では外でも雪が降っているとありましたが、このことを読者が感じるのはハードルが高いと思います。

今回は実景の季語か否かが勝敗を分けた気がします。実体験を書くことでリアリティ、オリジナリティがついてくるという夏井先生の常套句がよく分かる回でした。

No title

俳句では減点以外で才能アリ0になったことない事からして、才能アリクラスがいなかった場合は凡人から一人捻出してるんじゃないでしょうか
他のコーナーでは全員凡人とかありましたけど、俳句はメインコーナーなので盛り上がりに欠けるとまずいという事情があるんじゃないかと思います
まぁ個人的に思ってるだけですが・・・

久々にリアルタイムで見ました。

二位の句から
2点減点されての凡人句でしょうか。中七、「涙ある」は、上五の助詞を「に」とし、「涙ある。」と読点を入れると散文的だと浮き彫りになります。

一位の句
冬の朝、チュロスを食べに映画館に行きました。
これも散文的な気がしますが、二位と違い才能アリ。線引きはいずこにあるのか。

三位の句
「貞子」に鉤括弧はいらないですね。
冬霧や、で一度カットが切れるので、リアルの冬霧の場から画面へと転換するのは、やはり「ん?」と。
画面の冬霧なら、季語の鮮度が落ちます。

4位
上五と中七、バラバラに考えたのかなあ。フレーズ同士繋がらない。

向井さん
親の余命の宣告を受けたあと、レイトショーに行くことにリアリティを感じるかは、親の歳や容態から覚悟を決めてる人と宣告が不意打ちな人で差は出ることでしょうが、オリジナリティにはなりました。お見事。

東国原永世名人
ここまで真っ赤に直されるのも珍しいですが、自分も先生や御大と同じく、スクリーンの中の人が父親かと思いました。

御大
原句も添削句も「雪」が、映像のノイズの喩えなのではないか、と感じます。比喩的に季語を使っても良いラインがいまいち分からない感じ、先生が仰る「雪の匂いをさせる」ということでクリアなのでしょうか?

一位二位の句とも散文的に感じたが、一位が才能アリだった理由。
御大の句から、どこからが季語を比喩的に使っていてるか、使ったとしてもどうすれば季語がいきるか、その辺は知りたいですね。

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Author:プロキオン
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***
夏井いつき氏(プレバト!!出演の俳人)

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