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20210624 プレバト!!俳句紹介【ただ今のお待ち人数】

2021年6月24日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。

挑戦者→加藤登紀子[4],犬飼貴丈[初],ハラミちゃん[初],森田哲矢[初],勝俣州和[3],千賀健永[44],梅沢富美男[137] ※数字は挑戦回数

●お題:ただ今のお待ち人数
只今のお待ち人数

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位71点加藤登紀子
やりくりも万策尽きて梅雨ごもりやりくりもばんさくつきてつゆごもり
2才能アリ2位70点犬飼貴丈
躓いて割れたスマホや夏の空つまずいてわれたすまほやなつのそら
3才能ナシ3位35点ハラミちゃん
初夏快晴凍てし指先舞台袖しょかかいせいいてしゆびさきぶたいそで
4才能ナシ4位30点森田哲矢
(さらば青春の光)
君の列汗染む札が恥ずかしげきみのれつあせそむふだがはずかしげ
5才能ナシ5位10点勝俣州和
あと五人呻く幼き牛蛙あとごにんうめくおさなきうしがえる
62ランク昇格名人4段千賀健永
(Kis-My-Ft2)
宵宮の慈雨は屋台の人波へよいみやのじうはやたいのひとなみへ
7永世名人34句目に掲載決定梅沢富美男
百物語最後の鏡に映る物ひゃくものがたりさいごのかがみにうつるもの
→編集後記





●それでは順位別にみていきます

◆1位 才能アリ71点 加藤登紀子
やりくりも 万策尽きて 梅雨ごもり

【本人談】
コロナ(禍)で万策尽きてしまい、身につまされる思いで、私自身も大変である。じっと家にいないといけないが、万策尽きて最後の手段しかないかと銀行に行ったというような、あまりにも分かりやすい俳句。

梅沢永世名人 いや、説明なくても読むだけで十分わかります。そのお気持ちが。今みんなこういう気持ちなんですよ。ええ、素晴らしい俳句だと思います。
浜田 かっちゃん、ちなみにどうですか?
勝俣 最後だけもったいないですね(笑)。
森田 確かに、確かにね。
勝俣 僕だったら最後は「牛蛙」にします(笑)。

夏井先生 
これは今、一生懸命生きている人たちみんなで共感・共有できるフレーズになっている。
下五の季語の選び方で、一句の味わいが変わる。
さっき冗談のように「牛蛙」と言っている人がいたが、「牛蛙」でも作品としては十分成立する。
勝俣 ほら~。これか! 
夏井先生 
やり繰りも万策尽きてどうしていいか分からないと。そこで牛蛙が能天気に自分は関係ないように鳴いているという一句になる。
「梅雨ごもり」は素直な季語の選び方。もうこれはしょうがない、せめて金を使わずに家にいようという腹のくくり方になる。
最後の季語の選び方で価値が変わるタイプの句。
ひとまず、ここまで持ってくれば十分。直しはいらない。

浜田 おときさんがやっと才能アリ獲りました。自分の中では「サッと」書いたそうですけどね。
本人 サッとね! 
浜田 はい。アハハ! 腹立つ顔やわ、今の。

添削なし


◆2位 才能アリ70点 犬飼貴丈
躓いて 割れたスマホや 夏の空

※「ただ今のお待ち人数」から携帯ショップの番号札に発想を飛ばした一句。

【本人談】
出かけようとした時に、つまづいてスマホを落としてしまい、画面にヒビが入ってしまった。出かけたいのに、携帯ショップに寄らなければならず、行った先で待たされる。空はこんなに晴れているのに、という。

千賀名人 「割れたスマホ」の何とも言えない気持ちと、夏の暑苦しい感じの気持ちがすごくマッチしていて、シンプルだけどすごく良い句だなと。
浜田 なるほど。

夏井先生 
体験を素直に書く強みがホントに表れている。
大体、ガッカリした状況を上五・中七でワンフレーズにすると、最後の季語をジメジメしたような、寂しいような季語にしがちなのが初心者の考え方。
これは「夏の空」という明るい活き活きとした季語を持ってきたのが逆に良くなった。
割れたスマホの画面に夏空の光がキラッと光るような印象もある。
肩の力を抜いて、サラッと作って上手くいったというケース。直しはいらない。

浜田 直しなしでございます。素晴らしい。
勝俣 これで2位なんだ。

添削なし


◆3位 才能ナシ35点 ハラミちゃん
初夏快晴 凍てし指先 舞台袖

【本人談】
順番待ちの兼題から、自分の実体験で思いついたのが、ピアノのコンクールの(自分が出場するまでの)待ち時間。カラッと晴れている夏だが、自分の指先は凍えている。緊張と不安で震えていて、舞台袖で順番を待つというのを詠んだ。

梅沢永世名人 ハラミちゃんは初めて俳句をやったからね、自分の気持ちはよく出てますよ。でも、覚えておかなきゃいけない。季語が2つ入ってるの。
本人 あ、「凍てし」と「初夏」。あ、やっぱ2個入れちゃダメか。
梅沢永世名人 「初夏」は夏の季語。「凍てし」これは冬の季語なの。
勝俣 えっ!?

夏井先生 
季語が2つ入っているのは知識の問題なので、おいおい覚えていただく。
もう一つ大事な問題点は、ぐちゃぐちゃと材料がいっぱい入っていること。
言葉の整理がついていない。いらないのを片っ端から消していく(笑)。
本人 片っ端から。そうなるんですか。
夏井先生 逆に言うと、使えそうなのは3単語くらいしかない(笑)。
本人 そんな捨てちゃう。
浜田 「快晴」なんかいらない。
夏井先生 そうそう。「初夏」という季語は置いておくが、「快晴」はいらない。
問題の「凍てし」はさっさと帰っていただくしかない(笑)。
「指」だけで良く、「先」までなくても。「舞台」という状況は必要だが、「袖」は言わなくてもよい。
勝俣 ハッハッハ。
浜田 なるほどね。
夏井先生 使えるのは「初夏「指」「舞台」とこれぐらい。
本人 はい…。
夏井先生 舞台袖で待っているという感じ。
「舞台」から始め、「初夏」で5音の上五を作る。
「凍てし」だと寒いと思われるため、緊張していると書くしかない。
「いま緊張に」と書けば、この人は緊張していると分かる。凍っているのではなく冷たいと。
「冷(ひ)ゆる」とし、最後に「指」に着地する。
最後の指先に映像が集まり、「緊張で冷たいんだ」と分かる。
ここまでやれば凡人に入る(笑)。

本人 これで凡人です? 
勝俣 えっ、これで凡人?

添削後
舞台初夏  


◆4位 才能ナシ30点 森田哲矢(さらば青春の光)
君の列 汗染む札が 恥ずかしげ

梅沢永世名人 うん。 

【本人談】
携帯ショップに行くと何個か窓口があり、(番号)札をとる。(客が)1人ずつ呼ばれると空いた窓口に入っていくが、綺麗な店員さんの列に行きたいと思う。「俺、このタイミングであそこの列に行きたい」と男子はみんな思う。それで取った札がずっと手に汗握るというか。

梅沢永世名人 これ説明聞かない人がこれを読むんですよ。何言ってんだか訳がわからない!(笑)えっ?「君の列」ってどの列?
千賀名人 怒られてる。
本人 ちょっと待って下さい。

夏井先生 もう怒られたくて作ってきたのかと思うくらいのもの(笑)。
本人 そんなわけないでしょ、先生。俺が出られる貴重なゴールデン(番組)なんすよ(笑)、先生。そんなわけないでしょ。
夏井先生 そんな貴重な時間を無駄にしただけですよ、これは(笑)。
ハラミちゃん 厳しい。
夏井先生 まずこれは何が悪いか。「君の列」が分かりにくい。
(会社などの)朝礼の列なのか、(アイドルの)握手会か何かなのか。
「札」もふだ・さつのどちらか、パッと見て分かりにくい。
「恥ずかしげ」って、よくこんなの恥ずかしげもなくこんなの書きますよね(笑)。冗談じゃないですよ!
本人 こんな突きつけられんのや。
夏井先生 諸悪の根源は「列」。ここら辺はさっさとやめてほしい。
持っているのが番号札なら「番号札」と書かないと通じない。
「が」も不要。さらに言うと、「汗」とあれば「染む」などいらない。
番号札のアップから。「汗ばむ」とする。君はどこにいるのか。窓口なら「君のいる窓口」と映像を出す。
作者の言いたいことに言葉をグッと寄せた。寄ったところでどうしたよ!という感じもあります(笑)。

浜田 そうそう。言いたいことを先生が上手いこと今つないでもらったのであって…。
本人 そういうことですね。

添削後
札 汗君の 


◆最下位 才能ナシ10点 勝俣州和
あと五人 呻く幼き 牛蛙

梅沢永世名人 何?

【本人談】
みんなでバーベキューをした時に、息子が嬉しくてお肉をいっぱい食べた後、冷たいスイカやアイスもいっぱい食べて、お腹が痛くなって病院に連れて行った時の状況。自分が抱いている息子のお腹が膨れており、ずっと呻いて可哀そうな状況。

本人 なんでこれが届かないんでしょうね?
千賀名人 ホラーというか(笑)。
本人 ホ、ホラー?
千賀名人 これ地上波に流しちゃいけないと思う(笑)。だって、若い牛蛙の話かなと。だけど、「5人」といってるから人だし。訳が分からない(笑)。

夏井先生 
久しぶりにすごいのが来た(笑)。前半は問題ない。
「あと五人」だから、何かあと5人待っているという状況。「呻く」で5人呻いているというのも分かる。
後半で俄然分からなくなる。「幼き」は連体形のため後ろの「牛蛙」にかかっていく。
小さな子どもの牛蛙がいるということになる。目いっぱい、自分に想像力を働かせてみた。
目の前に小さな幼い牛蛙がいて、向こう側に5人ほど呻いている(笑)。
沼に転落したバスか何かに呻いている人がいて、手前に牛蛙が鳴いているとか。
そうでなければ、牛蛙一家のアニメとか。今お話を聞いて何が言いたいか、分かった。
「あと五人」は活かすしかない。中七はこんなこと言っている場合ではない(笑)。
診察を待っていて、あと5人で見てもらえるということ。「診察を待つ」と書く。
これで「牛蛙」にいったらまたアニメの世界になる(笑)。待つのがせめて子どもだと分かる季語にするしかない。
例えば「夏休み」に。夏休みなのに病院に行ってと。でも、これ以上考えるのは嫌(笑)。

本人 先生も想像力の限界を飛び越えてほしいんですね。その先がまだあるという!

添削後
あと五人  


★特待生昇格試験★

千賀名人 出来たらこう、飛び級したいですよね。
浜田 アハハッ。
千賀名人 飛び級を目指して今回は句を作りましたね。
浜田 今、2段ですからね。
***

◆『宵宮の 慈雨は屋台の 人波へ 千賀健永(Kis-My-Ft2)

※「ただ今のお待ち人数」から祭りの屋台の人波に発想を飛ばした一句。

【本人談】
実家の近所に熱田神宮(愛知県)という大きい有名な神宮がある。そこの夏祭りがすごく楽しみだった。宵宮は夏祭りの前夜祭のこと。慈雨はやさしい恵みの雨。慈雨で癒されるというか。

★評価ポイント
「宵宮」「慈雨」のあえての季重なりの是非

■査定結果
名人4段へ2ランク昇格

理由:難しい季重なりが出来ている!

ハラミちゃん え~凄い。
本人 まじ?いや~、ホント?僕、言いましたよね。
梅沢永世名人 聞いた聞いた。
本人 飛び級がいいって。
(査定評後)
本人 うわ~、めっちゃうれしい。やった~。

夏井先生 あえてやったんですよね?
本人 ああ~、あえてやりました(笑)。
森田 全然あえて感がないけどな。
本人 あえてやりました。
夏井先生 季語は普通、同じように出してくるとお互いを殺しあう。これは全然殺しあってない。
慈雨にもいろんな日の慈雨があるが、たまたま「宵宮」明日が夏祭りという日の慈雨であるよと。どっしりと共存している。
宵宮の夕方からザーッと夜に向かって降り始めた雨が屋台の人波「へ」向かい、雨が動いていくと。この「へ」の使い方が上手い。
全体が映像として非常にしっかりしている。これは見事としか言いようがない。直しはいらない。

本人 よしっ! 
梅沢永世名人 素晴らしい。

添削なし


★永世名人 富美男のお手本★



[永世名人のお手本披露]
◆『百物語 最後の鏡に 映る物 梅沢富美男

【本人談】
私は「ただ今のお待ち人数」っていうものをあまり経験したことがない。きっとそういうことなんだろうなと逆に百物語に発想を飛ばした。(※夏の季語「百物語」は数人で集まって100話の怪談話を披露する会。1話終わるごとに1本ずつロウソクを消していき、自分の顔を鏡で見る。)100話になると、変なものが映りますよということを言っている。

本人 そういうこと言っているから、自分たちがロウソクをプップップッと消していく順番順番順番になって、ふと見た時に自分の顔が怖い顔になってたと。人をだますのは簡単なんだな~という気持ちを詠ませていただいた。
浜田 何言ってるか、分かれへんけど(笑)。
梅沢永世名人 世界の子どもが待っているんです!

■査定結果
永世名人34句目に掲載決定

理由:あえて語らない効果

本人 おっちゃんはやりましたよ!

夏井先生 
百物語の後に何か恐ろしいことが起こるという発想はないことはない。当然そうとなる、そういう季語。
「最後の鏡に映る」という展開の後、最後の「物」が勝負所。
さっき本人は説明の中で、自分の顔が映ると言った。
今までのおっちゃんなら最後に「我」と絶対に書いていた。
我とか私とか書かずに、「物」とあえて言わないのが大事なポイント。
これを読んだ人は、恐る恐るこの句の中の鏡を最後にのぞき込み、その人にとって一番恐ろしいものを各自が勝手に想像する。
喋らなくても伝わるということを学び始めてくれている。「もう喋るな!」と思う(笑)。

添削なし


※次回7/1の兼題は「寝坊」です。

●2ランク昇格を決めた俳句(3句)
2017/1/5初日記とめはねに差すひかりかな村上健志(フルーツポンチ)
2019/3/7「犯人逮捕」干鱈を毟る母の黙柴田理恵
2021/6/24宵宮の慈雨は屋台の人波へ千賀健永(Kis-My-Ft2)



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コメント

今回千賀名人が2ランク昇格という快挙を果たしました。
私の記憶が確かならば史上3例目だと思いますが、飛び級昇格者のページはあるのでしょうか?
もしないのであれば、是非作っていただきたいです。

最下位勝俣さんが「ホラーだ」と突っ込まれていたのに対し、永世名人が本当にホラー句を詠んでいたという落ちもあった今回でした。

発券機の写真が兼題でしたが、多くの人がやらかしたことのありそうな一コマだったり、このコロナ禍での苦しさを実感して句に出来た方二名が上位でした。どっちも好きだなあ。

一位と二位の差。確かに、スマホを落として割ってしまうことも多くの読み手に共感は持ってもらえそうです。しかし、落とさない人も多いものです。一位の加藤登紀子さんの句も同様で、コロナ禍でもやりくりに窮するひとばかりではないですが、このご時世の窮屈で息苦しい気風が句に出ていた点で差が出たのかなと感じます。

3位の句は、単語を詰め込みすぎでした。字余りについての回だったでしょうか、YouTubeで夏井先生は「一句に色々気持ちや状況を詰め込みたい」人が結構いること、「十七音しかないからどれかを捨てろといっても、全部いれたがる」というようなことを仰っていましたが、それを思い出した次第です。

4位の句は、自句自解を聞くと、なんのことはない、スマホショップで綺麗な店員さんに担当してもらいたい、という内容。句の意味が分からない上に、分かる形にした時点でも詩的ではないようで、まさに、「寄ったところでどうしたよ」でした。

5位の句は、笑いどころという点では良かったです。尤も、食べ過ぎて、病院に行くほど腹が痛い幼い我が子を、「牛蛙」と喩えるのは如何かとも思いましたが。まぁ、例え「牛蛙」を「吾子」に置き換えて読んでも「あと五人/呻く幼き吾子」または「あと五人呻く/幼き吾子」となり、前後半の取り合わせから病院で待っている様子は思い描けないのではないでしょうか。

千賀さん、永世名人の句は、平場の方たちより発想の飛ばし方がユニークでした。

千賀さんは発券機→待ち人数を示す→待つと言えば行列→行列と言えば祭りの屋台→屋台と言えば祭→宵宮。
季重なりでしたが、季語同士が同じ季節であり、「前夜祭の恵みの雨」と言い直すと意味の重複や矛盾もなく伝わる点、季重なりの基本なのかな、と思いました。また、句の最後の助詞「へ」も的確。「へ」なので、雨が人並み「へ」進んで(動いて)いき、降るだけ降ると、また通り過ぎていくことを示しています。これが「に」になると「人波に雨が降る」ことは示しますが、動きがなくなり、いつ止むのか、本祭まで止むのか心配になります。千賀さんと言えば、タイトル戦でホームランか三振か、と言われますが、通常回で見事にホームランでした。

永世名人の句は、発券機、お待ち人数→順番待ち→順番に行うこと→百物語、でしょうか。
「百物語」が季語なのか?これがOKなら、何年か前のタイトル戦で東国原英夫さんが「幽霊」を、、、とまあ、それはさておき。
百物語の作法として、一つの話を終えて一本ローソクを消して、鏡を覗いてという作法は知っていますので、「最後の鏡に映る」が説明的にも感じましたが、そういや、百物語って、百話全ては語らないのではなかったのでは(ローソクが全て消えたとき、闇の中の鏡に本当に何か映ると不味いから)。そう考えると、あえて「最後の鏡に」と展開して想像を掻き立てるのもアリだったのかなあ、とも思いますし、百物語をしている状況そのものが恐怖かもしれません。
永世名人、自分の句の解説はグダグダでしたが。

各句への感想以外に、ふと思うところがありました。5位勝俣さんの句で出た牛蛙は、苦しんで鳴いている存在(我が子の喩え)でした。この季語を、夏井先生が1位加藤登紀子さんの句の季語として使い、「人間の苦境など我関せず、能天気に鳴く」存在としていました。
詠み手、読み手、句により、解釈が変わる季語は、もっとありそうです。例えば「蛍」だったり、夏井先生が選者をされている、「俳句ポスト365」の次回の兼題「流れ星」あたりもそうかと思います。

次回は早くも7月。炎帝戦前に通常回が何回あるかは分かりませんけど、東国原さんが「4位以下なら永世名人位を返還することも考える」と発言していますね。これ、梅沢御大への煽りにも見えます。
どうなっていくか、楽しみにしております。

今回は

季語の選び方が天国と地獄の別れ道のように感じました。

最下位の勝俣さんは、季語を比喩に使うことが根本的な問題だったと思います。
ご本人の解説にバーベキューとあったので、それを季語にすればよかったのにと思いました。

仮に自分が添削するなら
バーベキュー終えて病院呻く吾子

でしょうか、、、

4位の森田さんは擬人化の典型的な失敗というところでしょうか?
おそらく詩歌の世界で「君」が想い人をさすというのを小さい知識で持っていたのでしょうが、二人称の呼び方になるので使い方を間違わないようにしてもらいたいです。
美女の受け付けにならびたいのであればストレートに書けばよかったのにと思いました。

3位のハラミちゃん(敬称を使いにくいのでそのままで)は「初夏」というのが曖昧かなと思いました。夏なのに指が震えるというのがご本人の想いだと思うので、時候の季語より「クーラー」を使えばより映像になるかなと思いました。

2位の犬飼さん、
特撮出身の方々のほとんどが凡人の下か才能ナシなので、特撮ファンとしては嬉しいです。

夏井先生や千賀名人も語られていましたが、季語選びが成功しましたね。

下五に季語を置いて、中七の終わりに「や」を入れるやり方は自分もやることが多いのですが、季語じゃないものに「や」を入れながら季語を主役にするのは難しいですね。

対称的な季語を置くのは、2018年金秋戦の横尾名人の句を思い出します。


1位の加藤登紀子さんはお見事でした。
ただ句の内容としては一般的な家計の句のように思えます。
コロナ禍で苦労されてるのを詠むのであれば、上五は「コロナ禍に」としたほうがご本人の想いをストレートに表現できたのではと思いました。


昇格試験は名人で2ランク昇格という快挙でしたね。「飛び級したい」と本人が語られていたので、季重なりは計算したものだと判断できます。

映像はもちろんですが、2つの季語が持つ触覚と聴覚の情報の対比が見事でした。

「宵宮」は祭りの熱気や気温の暑さの触覚情報、人々の喧騒の聴覚情報があり

「慈雨」で服が濡れる心地よい冷たさの触覚情報、雨音の聴覚情報があります。

その対比がお互いを引き立てあっているので、どちらも主役の季重なりという難しい挑戦が成功した要因ではと思います。

今回は満塁サヨナラホームランでしたが、次に三振で降格にならないかどうかがちょっとだけ心配ですww


梅沢名人は絶好調ですね。
中八なのが最初気になりましたが、「百物語」は長い時間経過を伴うものなので、今回の中八はその時間経過にピッタリだと思いました。

下五の「映る物」というのも読者に寄り添ったものではないかと思います。


ナレーションで「百物語」の解説を丁寧にされてましたが、
自分はそこまで詳しくは知らなかったし、視聴者のほとんどがそうではないかと思い出します。

もし夏井先生が言われてた「映る我」になると正直意味が伝わらなかったのではと思います。

世界中にいるファンの子どもたちに伝わるための配慮ですね。


最後に拙句を詠ませていただきます。
溽暑の列「本日これで売り切れです」

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