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20210429 プレバト!!俳句紹介【分別タイプのゴミ箱】

2021年4月29日放送 プレバト!! 俳句の名人査定スペシャル
出演者が詠んだ俳句を紹介します。

挑戦者→東国原英夫[65],梅沢富美男[130] ※数字は挑戦回数

●お題:分別タイプのゴミ箱
分別タイプのゴミ箱の兼題
※TBS系列全社を挙げて取り組むSDGs週間にちなんだ兼題。

※番号クリックでリンク内移動します。
1永世名人27句へ1つ前進東国原英夫
ユンボの一撃花冷えのごみ屋敷ゆんぼのいちげきはなびえのごみやしき
2永世名人30句目に掲載決定梅沢富美男
春愁をくしゃと丸めて可燃ごみしゅんしゅうをくしゃとまるめてかねんごみ
→編集後記



★永世名人への道★
◆『ユンボの一撃 花冷えの ごみ屋敷 東国原英夫

【本人談】
ごみ屋敷があった。そこが悪臭などの景観の問題で、行政代執行として役所が取り壊しをする。見ていたらユンボがボーンと一撃をごみ屋敷に。花冷えで寂しい。僕はごみ屋敷を解体されるのが嫌だった。寂しかったのを「花冷え」という季語に託した。

梅沢永世名人 攻めましたね、これも。七五五(※正確には八五五)ときましたね。うん。これがどうなるか。
浜田 おっ。
梅沢永世名人 失敗こいたんじゃないですか(笑)。
浜田 いやいやそれは知らんけど。
梅沢永世名人 こういうものをですよ。永世名人なろうという人がここまで攻めたらちょっとまずかったな。はい。

★評価ポイント
季語「花冷え」の選択と位置の是非

■査定結果
永世名人27へ1つ前進

理由:(堂々とした一句)



夏井先生 
非常に面白い作品。
まず「ユンボの一撃」として激しい動きが出る。
その後に「花冷え」(春の季語:桜の咲く頃急に冷え込む時のこと)という季語が出てくる。
桜の咲く頃に気温が低くなることを表現する季語。
中七までの展開で「まさか桜の木を(壊す)?」と一瞬読み手の脳は先走る。
「花冷え」の何かと思うと「ごみ屋敷」と一撃の対象が最後に出てくる。それで映像が見えてくる。
美しいものと汚いもの、桜の静けさとユンボの一撃、対比が交互に経糸・横糸張り巡らしてる。
堂々とした一句だったと思う。直しはいらない。

浜田 いやこれ、永世名人おめでとうございます!
本人 ありがとうございます。
浜田 素晴らしい。
梅沢永世名人 素晴らしいですね。
浜田 ちゃうちゃうちゃう。
梅沢永世名人 ホントに素晴らしい。
浜田 アンタは…。
梅沢永世名人 ああいう俳句を詠む方はやっぱり東先生しかいませんよ。
浜田 アハハッ。

添削なし




★永世名人 富美男のお手本★
※永世名人・梅沢富美男が50句の傑作を詠んで、俳句史に残る句集完成を目指す「永世名人梅沢富美男 傑作50選」



[永世名人のお手本披露]
◆『春愁を くしゃと丸めて 可燃ごみ 梅沢富美男

本人談:
春の嫌なことは「くしゃ」とくしゃみにして丸めてごみに捨てましょうと。そういう句。

本人 お願いします。先輩の意地を!

■査定結果
永世名人30句目に掲載決定

本人 おっしゃ~!さすが、夏井先生。

理由:詩の言葉に出来ている!

本人 あ~嬉しい。夏井先生。
浜田 先生!
本人 先生!

夏井先生 
実は私も昔、春愁を丸めるという発想の句を作ったことがある。
ただ、この句は「可燃ごみ」という展開が良く面白い。
詩の言葉になりにくい言葉だが、上から読めば詩の言葉として成立している

発想法の一つとして、丸められないものを丸めるという発想の切り口・パターンはあるが、上手く使っている。
今までのおっちゃんなら、可燃ごみにして「捨てる」まで書いていた。書きがち。
それがもう要らないとだいぶ体で理解して下さっていると、これを見てそう判断した。
直しは要らない。

本人 先生!ありがとうございました。
浜田 いや何それ急に。おかしくない? 急に何でそんな低姿勢になった?
本人 先生の「(夏井いつきの)おウチde俳句(くらぶ)」。あれに私、入りましてね(笑)。
浜田 いや、もうええわ。もう。

添削なし


★5/6の兼題は「昼寝」(夏の季語)です。



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コメント

記事作成お疲れ様です。

東さん、永世名人おめでとうございます。
今後の東さんの出演頻度について、やはり他の特待生の方々と同じくらいの頻度で出るのか、それとも梅沢さん7東さん3くらいの頻度で出演されるのかは気になります。毎週御大が出るのは変わらない気がしますが。(その良し悪しは兎も角、番組の顔として妥当だし、望んでいる視聴者層が厚いとも思っています。)

句の方も実に東さんらしい大胆な発想と余韻の残り方でした。御大に比べての句集掲載率の高さから言っても、実力の東国原といったところなのでしょう。

散々比較してしまいましたが、今回は御大も永世名人の名誉を守った形に。御大は季語と俗なイメージを上手く織り交ぜるのが非常に得意で、本人の持ち味だと感じます。(「獺の祭り」や「紙袋」の句など)
毎週出演することにはかなり負担もあると思いますが、番組を盛り上げて欲しい思いで一杯です。

今回は

まずは東国原英夫さん、永世名人への昇格おめでとうございます。

正直掲載句はもっと多いものと思ってましたが、やはり永世名人になると厳しいものとなるのですね。

頑張って句集完成を目指してください。

今までは「永世名人」というのが梅沢富美男さんの象徴でもありましたが、

紛らわしくなるのを防ぐため、一旦はお二人とも名人だけでお呼びしたいと思います。

さて、

今回は放送のほとんどが水彩画コンクールだったのもあり、

東国原名人は一枚の絵にできそうな感覚でした。

「花冷え」の季語の活かし方が素晴らしいです。他の描写がごちゃごちゃして、異臭まで漂いそうな感覚の中にあるなかで、対照的に詠まれていました。

無粋かもしれませんが、レイザーラモンHGさんにこの句を水彩画として描いてほしいと思いました。

梅沢名人は素直な感覚でしたね。素敵でした。

下五「可燃ゴミ」とあることで、
「春愁をくしゃと丸めて」というイメージになりがちなものが具体性のある映像になりました。

離婚届
不合格通知
などマイナスの感情が伴うような紙をイメージできます。

それを捨てることで、次のステップにいこうというプラスのメッセージも感じました。

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