津田寛治の全俳句一覧

「プレバト!!」で披露された俳優　津田寛治の全俳句一覧です。
通常挑戦者　津田寛治(つだかんじ)　合計4句

成績(2023年1月19日時点)
<通常挑戦者時代>才能アリ3回、凡人0回、才能ナシ1回
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→人物紹介

◎全俳句目録　(番号クリックでリンク内移動します)

1	才能アリ	師走の夜ゆ屋の湯気見え途中下車
2	才能アリ	受験子に順番譲るヘアサロン
3	才能ナシ	日替わりのボタンに踊る鰤の影
4	才能アリ	バクダンと叫ぶ屋台の年男

▼人物紹介

「プレバト!!」では俳句で初回に才能アリ1位を獲得した俳優。北野武監督作品の常連俳優で、自ら映画監督・脚本を務めるほか、舞台やテレビドラマ出演、ナレーションや声優などマルチな才能を発揮。2023年に挑戦した水彩画査定では一発特待生となっている。通称「ツダカン」。
句の特徴は、オリジナリティのある発想と確かな言葉の選択力。才能アリを獲得した3句は、背伸びをせずに無理なく作れている印象である。ここまで4度の挑戦はいずれも12～2月の冬の時期で、冬から春の俳句が詠まれている。
初登場時には「俳句と映画は似ているなと昔から思う。例えば、『奥の細道』はロードムービーだなと。」と映画俳優らしい余裕の一言を語り、東国原名人が「永世名人への道」こそ先が細くて見えないため、"奥の細道"だと自虐する場面も。
また、才能アリ獲得がとても気持ちよかったためか、当番組の許可も取らずにYouTubeでプレバトのパロディを配信し、後輩俳優の俳句にダメ出ししている(津田寛治のYouTubeは現在閉鎖)と紹介される。例えば、松林慎司が兼題「俳優」で詠んだ「桜咲く満開の夢ひらひらと」に対し、師匠だと名乗る本人が「『夢』だとあまりにも俳優だと分かりづらい」と指摘する動画が公開され、夏井先生からダメ出しされる羽目に。
また、初出場時に特待生ミッツ・マングローブが詠んだ雪女郎の句に対し、「雪女は打たせ湯で溶けてしまわないのか」と鋭く指摘できる頭の回転の速さもあり、今後の展開も注目される。
久々となる3回目の出場ではまさかの才能ナシに転落。特待生から一歩遠のいてしまった。
2年ぶりとなる4度目の挑戦で再び才能アリを獲得し、本人は思わず飛び跳ねて喜んだ。


●[1] @18/12/13◆お題：冬のスーパー銭湯
『師走の夜ゆ屋の湯気見え途中下車』才能アリ1位70点

添削後
『湯屋の湯気見えて師走の夜を下車』

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季語は「師走」。電車での帰宅途中、最寄り駅の1つ手前の駅にスーパー銭湯がある。そこに停まった時、銭湯の露天から湯気が出ていたため、家での仕事前にひと風呂浴びようかという心情を込めた。東国原名人は「見え」に着目し、「俳句ではよほどの意味がないと使わない。この評価に興味がある」とコメント。先生は、「俳句らしい句がようやく出た」と、凡人だらけの結果に辟易していたと告白。季語・時間・場所・映像・動作の各言葉が互いを邪魔しない形で置かれた点を褒める。「見え」を消すか活かすかで方向性が分かれるが、活かす場合の添削を試みる先生は、「湯屋」から始め、「見えて」と1音足す。必要な情報を吟味すべきと解説を続け、「師走の夜(よる)を下車」と添削。時間と空間を示す助詞「を」で作者の意図が表現できるという解説に本人は「ビックリですね」と語った。

●[2] @20/02/06◆お題：美容室
『受験子に順番譲るヘアサロン』才能アリ2位70点

添削後
『受験子に譲る順番ヘアサロン』

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受験する学生「受験子(じゅけんし)」が春の季語。中3の春、散髪屋に行くと後から明日受験を控える友達が来た。散髪の順番を待っていると、”受験なら”とおじさんが席順を友達に譲ったという実体験を詠んだと方言を交えて語った。先生は、語ったエピソードが句の中に綺麗に入っていると実力を称賛。受験子が散髪屋に行くという発想は俳句の世界で見られるものの、中七の小さなエピソードにオリジナリティがあると褒める。原句でも良いが、「譲る」行為より「順番」に軸足がある方が、ちんまりと座る待合席の様子が見えていると添削する。最後に「才能はあるが、人の句をうだうだ言う程ではない」とYouTubeで後輩俳優の句を査定していた本人にダメ出しした。

●[3] @21/01/07◆お題：食券機
『日替わりのボタンに踊る鰤の影』才能ナシ4位38点

添削後
『日替わりのボタン煌々鰤定食』

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季語は「鰤(ぶり)」。北陸出身のため寒ブリが大好物で、鰤の照り焼き定食や煮つけ定食が出されるとテンションが上がると語る本人。もう寒い時期だからメニューにあると思い、食堂に行くと食券機のボタンが煌々と光り輝いているが、商品名の「鰤」の漢字が影のように踊っているのを見て、テンションが上がったと語った。梅沢名人に「私には意味が理解できません。ボタンの中で鰤が踊ってんのか？」と追及され、涙目になる本人。先生は、前半で食券機と分かり、作者の意図は悪くない点は褒めるが、「影」が何の影か読み手に分かりにくい点を指摘。ボタンがどう灯っているのかを明確にすべきと語った「煌々と」を入れて映像化。さらに、「影」では美味しそうな感じがしない点も悪く、最後は「定食」でお茶を濁すべきだと解説。本人は「ちょっと背伸びしちゃった」と反省した。

●[4] @23/01/19◆お題：おでん
『バクダンと叫ぶ屋台の年男』才能アリ1位70点

添削なし

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季語は「年男」。まだ俳優として鳴かず飛ばずだった若い頃、冬に屋台で酔っぱらったという本人。「今年は年男だから、日本映画界に(爆薬の)ニトログリセリン背負って爪痕残しに行くからな」と凄い大ぼらを吹き、その勢いで「おやっさん！バクダン！」っと玉子のおでんを頼んだ記憶を詠んだと語った。ジュニア名人は「年男」から24歳の若い青年が想像できると褒める。先生は、「バクダン」「屋台」から玉子のことだと理解できると前置き。「叫ぶ」が動詞として活き、泥酔・議論・喧嘩の状況が想像できると述べる。「年男」は新年の季語で、本来は一家の中で、門松を立てたり神棚の掃除をして清めたりする人物を指すと解説する。そのため、新年の用意をしているか不明な年男が、屋台で酔っ払って「バクダン」と叫んでいる面白みもある句だと評した。本人は1位発表時に飛び跳ねて喜んだが、浜田もその点に共感した。