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20200116 プレバト!!俳句紹介【着物で浅草めぐり】

2020年1月16日放送 プレバト!!
出演者が詠んだ俳句を紹介します。
◎は講評の50字要約です。

挑戦者→近藤サト[3],星野真里[5],市川由紀乃[3],高畑淳子[4],波乃久里子[3],ミッツ・マングローブ[26],梅沢富美男[88] ※数字は挑戦回数

●お題:1月の浅草と着物[着物で浅草めぐり]
※浅草・雷門に向かう人々がバックに、着物姿でまとめ髪の女性2人の後ろ姿が手前に映る写真

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位70点近藤サト
落椿爪皮の紅きを妬むおちつばきつまかわのあかきをねたむ
2凡人2位68点星野真里
はたはたとはたかれており春小袖はたはたとはたかれておりはるこそで
3凡人3位55点市川由紀乃
着衣始め母娘で歩むおさんば道きそはじめおやこであゆむおさんばみち
4凡人4位53点高畑淳子
母に見え冬羽織着た鏡の我ははにみえふゆばおりきたきょうのわれ
5凡人5位50点波乃久里子
寒空やレンタル晴着ツンツルテンさむぞらやれんたるはれぎつんつるてん
61級へ1ランク昇格ミッツ・マングローブ
抜き衿寒し酔客のうしろ影ぬきえりさむしすいきゃくのうしろかげ
7名人10段★3へ1つ前進梅沢富美男
爪革の紅のさくさく霜柱つまかわのべにのさくさくしもばしら
→編集後記

※今回は全員着物姿で挑戦

●発表待ちシートにて

***

●それでは順位別にみていきます

◆1位 才能アリ70点 近藤サト
落椿 爪皮の 紅きを妬む
◎面白い視点で動詞が衝撃的。季語が下五の定型も可能だが敢えて不快なリズムを演出した。女が女を妬む句に。

波乃 うわ~、何だこれ~?

【本人談】
下駄の先に防寒用としてカバーをかけてある爪皮があるが、女性用は大体赤い。子どもの時にすごく憧れて母や祖母が履いていた。寒い冬の道を歩く足元に椿が落ちていて、それを妬む(子の気持ち)という女っぽい情景を。
爪皮/爪革
下駄の前方につける防寒用・泥除けカバー

→高畑がポカンとした顔に
浜田 高畑さん、何ちゅう顔してんの?
高畑 やっぱりあの、この刺激が良いんだと。普段スーパーしか行ってないから。
一同 (笑)

夏井先生 
面白い視点できた。
最後「妬む」が非常にインパクトのある言葉
爪皮の紅きを妬む落椿」とやれば五七五の調べに入るが、敢えて五五七の調べを選んだ。
これは胸がザワザワとする、定型でないと不快な感じがする。この句はそれを演出している。
読む人のこころをゾワゾワとさせる。女が女を妬んでいる。そう読める句になっている。
作者の意図のため、下手に直してはいけない。

添削なし

◆2位 凡人68点 星野真里
はたはたと はたかれており 春小袖
◎粋なつくり。オノマトペと動詞の流れは良いが人にはたかれると誤読される。「皺」を明確にして余韻を残す。

※「春小袖(はるこそで)」は新年のために新調した晴着を指す季語。

【本人談】
新しい年を迎えるにあたって新しく用意した着物が春小袖。それを着た後に、衣紋掛けにかけられて”はたはた”とはたかれている様子を表現。「は」の韻を並べて「ハハハハハ」みたいな明るい感じにならないかと思って作った。

梅沢名人 この「はたかれており」、ここが分からないんですよ。誰かに(肩を)バタバタと叩かれているのかと思っちゃう。
本人 着た後の「皺(しわ)」をこうやって(はたいて)。
梅沢名人 そうそうそう、それを書けば良かった。それ書けばきっと1位になれたかもしれない。

夏井先生 
おっちゃんが言っていることがまさに(才能アリまで)あと2点。大事な所。今日おっちゃん冴えてる
浜田 ヤバイですよ、多分今日死にますよ! おっちゃん。
一同 (笑)
玉巻アナ それはおかしい。
夏井先生 
この句はなかなか作りが粋
「はたはた」というオノマトペが「はたかれ」という動詞にサラッと行く
なぜここに気付かない。勿体ない。「ており」を消す
「はたかれ」までで十分はたかれている。
「ており」まで言うと、隣の人を叩く仕草も「はたく」と言うためそう思われるのが損。
本人がはっきりと言った。何するためにはたく?
本人 「皺」をとるため。
夏井先生 そのキーワード1つを入れるだけ。
「春小袖の皺は」として、わざと言わない。
皺が揺れてますよ、皺は取れるんでしょうか。
皺が揺れる映像だけを残しておくと、今日はこれが1位だったかも。

本人 あぁ~!
浜田 ちょっと待ってください、高畑さん。ずーっと、(しかめっ面)。
高畑 いやいやいや、感動してたんですよ、ホントに。
浜田 ホンマですか? もうアホみたいな顔してました。
一同 (笑)

[ここがポイント]
最後の「は」
※この句の場合、最後に「は」と字余りにすることで余韻が生まれます。書かなくても読み手に映像の想像を膨らませる。字余りにはそんな効果もあるのです。

添削後
はたはたと はたかれ春小袖

◆3位 凡人55点 市川由紀乃
着衣始め 母娘で歩む おさんば道
◎難しい季語をよく学習した。地名は稲荷への参拝を明確に。「歩む」は人物の対象と「と」で想像させる。

※演歌歌手らしく、着物を着た女性2人の人間関係を想像して詠んだ一句。

【本人談】
母が女の子を授かりたくて、京都伏見稲荷(ふしみいなり)大社の「おさんば道」の願掛けに行ったという話を昔聞かされた。新しい着物を着て母と原点の場所を歩くという思いを句にした。

梅沢名人 やっぱこれ凡人ですよね。中七のところが無駄なんですよ。「おさんば道」は「歩く」もんじゃないですか。歩かないさんば道があったら持ってこいってやつです。
ミッツ 確かにそうね。

夏井先生 
おっちゃんも3つに1つは当たる。おっしゃる通り。
難しい季語に挑戦した。正月三が日の吉日に新しい衣服を着る。それが「着衣(きそ)始め」。
着衣始め】新年の季語
新年の春着を初めて着ること

これを使っているというのは、お勉強なさった。
浜田 そりゃ必死ですよ。
本人 ふふっ、勉強しました。
夏井先生 はい。
「おさんば道」が分からないので調べた。漢字が正式にあり、「道」ではなく「稲荷(いなり)様」のよう。
「お産場稲荷」と書けば、”お稲荷さんにお参りに行っている”と分かるので、明確に書くべき。
おっちゃんが言ったのは正しい。「で歩む」は不要
中七を「お産場稲荷」とし、「母」とする。
「娘」と言わず、「吾(あ)と」とする。
高畑 へぇ~!「吾と」。
夏井先生 これで歩いている。「歩く」と書かなくても。
でもびっくりした。急に頑張って勉強したんや!

浜田 そうなんですよ、ずっと下におったんですけど、ドーンと真ん中に来ましたから。
本人 ありがとうございます。先生の本のおかげです(笑)
→先生と本人が続けてブイサイン

添削後
着衣始め お 母吾(あ)

◆4位 凡人53点 高畑淳子
母に見え 冬羽織着た 鏡の我
◎鏡を見た状況が母に似たのか妊婦なのか読みを迷う。「着た」は不要。音数を増やしわざとバランスをとる。

【本人談】
母に似ていないはずが、鏡に映った自分を見たときに母かと思ったという句。

梅沢名人 中七の「羽織着た」、これが無駄な言葉ですね。着ない羽織があるなら持ってこい
ミッツ あ、ホントね。

夏井先生 おっちゃん、今日は冴えてる
梅沢名人 先生、このレベルならすぐわかりますよ。
夏井先生 どうしたら良いのかも語ってくれたら良いのにね~。
浜田 そうですよね。
梅沢名人 急に言われても
一同 (笑)
夏井先生 
「着た」がいらないのはその通り。早速消す。
もう1つのポイント。「母に見え」としか書いてないため状況を分からない人が句を読んだとき、2つの意味にとる可能性がある。
まだ子どもを産んでないが、(お腹が大きい)母に見える場合と、お年寄りの母に見える場合
きっちりと書いた方が良い。母に間違えそうなら、「母と見まがう」で上五を作る。
本人 え!先生、5(音)じゃないよ。
夏井先生 大丈夫。
上五は音数をちょっと増やしてもOKという場所。これをまず覚えて帰って下さい。
本人 はい。
夏井先生 沢山の言葉を入れたいなら上五。
字余りのコツ
たくさんの言葉を入れたいなら上五

夏井先生 
見まがうのは何か。「鏡(かがみ)」が出てきた方が良い。「鏡に冬羽織の」と言えばもう「着て」いる。
「我」は「吾(われ)」という字でも良い。「あ」「われ」どちらにも読める。
「吾よ」「吾が」と展開しても良い。
本人 (指を折りながら)先生、3(音)だよ。
夏井先生 だからね…。
俳句は五七五が基本の調べ。ぴったり入ると気持ちが良いし、優雅だったり力強かったりする。
ただ、自分が言いたいことを表現するとき、ぴったり五七五に入れようとするために言葉を端折る方が良くない。

言いたいことをまず、きちんと伝えないといけない。
自分の言いたい内容がリズムを決める。それぐらいに考えて下さい。
字余りの場合、上五が字余りになったら他を増やしてわざと全体でバランスをとる。こういう方法もある。
字余りのコツ
上五を字余りにしたら
中七・下五でリズムのバランスをとる

[ここがポイント]
詠みたい内容がリズムを決める
※俳句で一番大事なのは、読みたい内容をきちんと言葉にすること。次に大事なのは五七五のリズム。この2つができると良い句になります。一番良くないのが、五七五を優先し、詠みたい内容を言葉にできていないケース。言いたいことが入りきらない場合は、字余りにしてリズムを整えることを心がけましょう。
俳句作りの重要なポイント
①詠みたい内容(最優先)
②五七五

添削後
 鏡に冬羽織の吾(われ)
『母 鏡に冬羽織の吾(われ)


◆最下位 凡人50点 波乃久里子
寒空や レンタル晴着 ツンツルテン
◎面白い下五はカナ表記が中七と殺し合う。下五字余りは他の音数を増やしリズムを調整。わざと場所を入れる。

【本人談】
そのまま。(身長の高い)外国の方が(晴着を)レンタルすると(丈が)短い。ツンツルテンで可愛い。

梅沢名人 下五が「ツンツルテン」で6つありますよね。それだったら、どこかで上五にもう1つ言葉を増やすと全体のバランスが良くなるんですよ。

夏井先生 
今日はおっちゃん、ホントに素晴らしい。こんなできる男だったんだと思ってビックリ。素晴らしい。
あの兼題写真から「着物」「母」「娘」と発想するのが凡人の極致
「ツンツルテン」は面白い。しかしながら、カタカナ表記だと中七「レンタル」とお互いに殺し合う
つんつるてん」と平仮名で書くと良い味が出る。文字が転がるように出てくる。柔らかくなる。
中七は本来、ピッタリ7音にするのが良いが、下五が字余りなら「レンタル晴着の」と中七も字余りにしても良い。1つの調べが出来る。
さらに、映像を1つ入れる。場所を入れた方が良い
本人 浅草…。
夏井先生 その通り。
わざと字余りで「浅草寒空」とする。こうすると1つのリズムが生まれる。
これやっていたら一足飛びで才能アリ。

本人 先生の本を枕の下に置いてずっと寝ておりましたのに、なんで分からなかったんでしょうね~。
一同 (笑)
夏井先生 読んでください。

添削後
寒空 レンタル晴着 

★特待生昇格試験★

浜田 ミッツ、もうあと2つよ。次行ったら名人ですから。
ミッツ ね~、長い旅路ね。
一同 (笑)

◆『抜き衿寒し 酔客の うしろ影 ミッツ・マングローブ

【本人談】
ホステスやクラブのママの着物はぐっと衿(えり)を抜く着方をする。利用客を見送る時のお辞儀でうなじが冷たいと感じるという。

夏井先生 
この句の評価のポイントは季語「寒し」の是非です。

■査定結果
1級へ1ランク昇格

理由:臨場感がある!
◎定型崩しのリズムに工夫。季語にホステスの人物の労働や疲れも読める。下五の客の描写も成功。現場は正直。

夏井先生 
これも五七五の調べを逸脱している。
七五五で全部足すと17音。この辺はちゃんと考えている
季語「寒し」の問題。温度としての「寒し」がストレートな意味。
酔っぱらった客の相手をした人物の労働の寒さ・思いの寒さ・疲れの寒さもあるかもしれないと、季語が読ませてくれる。
後半が良い。「酔客(すいきゃく)のうしろ影」で、ネオンがあり、酔っぱらっているため、ゆらゆらふらふらと帰っていく
現場は正直。お見事。直しはいらない。

浜田 ミッツ、素晴らしい。
本人 ありがとうございます。
浜田 次は名人。
本人 来ましたね~、遂にここまで。

添削なし

★永世名人への道★

→梅沢名人は前回の査定で1つ後退し、星が2つとなった
浜田 (星が)3つあったので。
梅沢名人 どういう意味で私を落としたのか未だに分からない
浜田 ちゃうちゃう、いやそれは。
梅沢名人 今日は本当にこの番組をご覧になっている全国の皆さん、これが俳句だというのを作りました
一同 (笑)

◆『爪革の 紅のさくさく 霜柱 梅沢富美男

波乃 へぇ~。

本人 先ほど、近藤さんがおっちゃった「爪皮」でね、下駄にカバーされてる。これ、結構赤いのが多いんです。
浜田 さっき(近藤が)言うてましたよ。

【本人談】
(女の子が爪革の下駄に)着物も着せてもらって、サクサクと霜柱の周りを遊んでいるという句。

夏井先生 
この句の評価のポイントは中七「さくさく」の是非です。

本人 「是非」? そんな細かいことばっか言ってんだよ。

■査定結果
名人10段★3へ1つ前進

理由:「さくさく」で3つも伝えている!
◎定型で安定の調べ。季語は繊細。「さくさく」で動詞を想像させる。「霜柱」を壊す音・動作・感触を伝えた。

夏井先生 たった「さくさく」で3つの情報を伝えているそうだよね、おっちゃん?
本人 (満面の笑みで)だと思います!
浜田 えっ?えっ?
夏井先生 
この句はぴったり五七五。定型は調べが安定して、落ち着いて不穏な所が全然ない
こういう句を詠むと五七五が一番良いなと思う。
「爪革」で足の先だけがクローズアップされる
「紅の」が何か。「さくさく」とオノマトペだけ。読み手は、何が「さくさく」なの?どういう状況で誰が履いているのか?と色んなことを人の脳は一瞬にして先読みしようとする。
そうすると、「霜柱」という季語が冷たく繊細に出てくる。
「さくさく」の効果が分からない人は、必ずこの後に「壊す」「歩く」などの何らかの動詞を入れないと意味が伝わらないと思い込む。
ところが、「さくさく」しているのが「爪革」とわかり、対象が「霜柱」だと分かれば、動詞は余計な説明となるため不要だと分かる。
そういうことだよね、おっちゃん?
本人 そうです!
夏井先生 このことによって、「さくさく」は3つの事を伝えてるんだよね、おっちゃん?
本人 そうです!
浜田 ハハハ、腹立つなぁ。
夏井先生 何よ~。
「さくさく」というのは、
(1)霜柱を壊していく」(サクサクと鳴る)
(2)霜柱の上での動作」(「壊す」「歩く」といった動詞の代わり)
(3)霜柱を壊す感触」(自分の下駄の先でサクサクと)
「音」「動作」「感触」の3つを「さくさく」の4音だけで伝えたんだよね?おっちゃん?
本人 そうです!
一同 (笑)

浜田 また星戻しました。
本人 永世名人すぐですね、目の前ですよ。ハハハハハ。

添削なし

→次回は「冬の新宿駅」をテーマに関東出身者が挑戦します。

編集後記
今回は浅草寺の雷門をバックに着物姿の女性に焦点が合う写真。奥にはスマホを掲げて撮影する人物も見られ、正月の風物詩というところでしょうか。
挑戦者は着物姿で多く活動する芸能人というテーマでした。

1位は2回目の才能アリとなった近藤さん。「落椿」の季語と爪皮がどちらも視点が下にあり、動詞「妬む」で本人の思いが現れた一句です。「椿」「爪皮」と赤色が強調されて、女性らしい心情がさらに強く出ています。破調の意図がどこまであるのか不明でしたが、「妬む」の動詞が最大のポイントで、光浦さんや森口さんなど最近特待生に上がった方々も心情を込める動詞が特徴的なので、同じ傾向が続いています。同じような特待生が増えても番組的にどうなのか疑問ではあるのですが、今後は定型でも面白い句が詠めるかに期待したいです。

2位は4回目の凡人となった星野さん。「は」の韻を踏んだのは面白い試みで、着眼点は素晴らしいと思いました。「ており」は確かに惜しい表現ですが、星野さんの傾向として散文的な表現がやや目立つのが才能アリになりきれないところでしょうか。解説を聞く姿もかなり真剣で、まだまだ若手特待生が少ないため奮起して欲しいところです。

3位は演歌歌手の市川さん。最下位から成長し、句としてはとても実感のある一句。これで55点の評価は厳しいのでは?「着衣始め」という珍しい季語も効果的で、「おさんば道」の音に楽しさがあり、「母娘」を”おやこ”と読ませる辺りも粋でした。「歩く」は不要と指摘されましたが、個人的には添削前の句の雰囲気の方が好きですね。女の子を産みたいという母の願掛けは、今や立派な演歌歌手となり、成就したことに。

4位は過去に全添削の経験を持つ高畑さん。季語「冬羽織」は傍題として「半纏(はんてん)」もありますから、着物というよりは普段着の印象に近い感じです。「鏡」を”きょう”と読ませるのは音数合わせの意図がありそうですが、語順が少し窮屈でしたね。先生の字余りの添削は斜め上を行きましたが、指折りで数え、時には視聴者のような呆然とした本人の顔がまた微笑ましいところ。

最下位は才能アリ経験者の波乃さん。「ツンツルテン」の表現に可笑しみがあり、丈の短い着物だと上手く表現できています。本人は外国の方と語ったため片仮名にした意図があるようですが、やはり平仮名の方が良い所。三段切れも勿体なく、助詞で補完されました。添削は異様なほどの字余りになりましたが、これは好き嫌いが分かれそうです。

今回の3位以下は兼題を忠実に描写している句が中心でしたが、発想を飛ばさなければ今や才能アリが厳しいという現実を突きつけられました。句としてはそんなにひどくはないと思いましたが。

そして、特待生昇格試験も着物で仕事をする2名が挑戦。

ミッツさんは特待生として紆余曲折を経て1級に昇格。3年半は大変長かったですね。実感を伴った一句は定型を崩しました。前半の「抜き衿寒し」で人物の心境が表現され、「酔客」も手慣れた業界用語に聞こえます。「うしろ影」とわざと平仮名にしたことで、リアリティーが削がれてシルエットのような現実味を失った人物が出ているように感じました。

梅沢名人も5回目の星3つ獲得に成功。娘さんがいるだけに、女の子が好奇心をもって霜柱を踏む様子を見事に表現しました。定型の句で勝負する梅沢名人は横綱相撲での王道勝負。語順の展開も考えられており、前半で女の子ではないかと思わせ、後半で映像が完成する構成になっています。梅沢名人が過去に用いたオノマトペは「しんしん」「ゆるゆる」「ざくざく」とあり、このうち2つは雪の描写です。今回は霜柱の描写ですが、実は冬の俳句は結構十八番な御大なのではと実感させられました。

さて、今回特徴的だったのは視聴者が番組に対する疑問ツイートの一部が珍しく取り上げられた点。前回のテーマは句またがり、今回は字余りについてが中心で、俳句は五七五で詠むべきではないのか?という疑問は当方も感じるところです。ただ、挑戦者の上達のみならず、視聴者も目が肥えてきているようで、番組も中級者向けに解説しているように感じます。今回は才能アリ経験者が多数を占めていたこともあり、初学者は五七五の定型でまず考えて、慣れてきたら字余り・句またがりにも挑戦してみると良いですよというメッセージにも思います。当方は10句に1句くらいは例外があっても良いかなと思う感覚なのですが、割合として紹介句の半数以上が定型崩しになると、やはり俳句とは?と再燃する部分にもなりかねません。その辺りの番組制作のバランスが難しいと思う今日この頃です。

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