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【番組対抗】20200103 プレバト!!俳句紹介【福袋】

2020年1月3日放送 プレバト!!
第4回番組対抗戦で出演者が詠んだ俳句を紹介します。
◎は講評の50字要約です。

●スタジオは挑戦者の全番組が発表待ちシート2名ずつ座る形で進行

出場した7番組と俳句の挑戦者は以下の通り。
『グッとラック!』立川志らく&国山ハセン
『東大王』鈴木光&林輝幸
『S☆1』槇原寛己&松田丈志
金曜ドラマ
『病室で念仏を唱えないでください』
松本穂香&唐田えりか
日曜劇場
『テセウスの船』
竹内涼真&鈴木亮平
火曜ドラマ
『恋はつづくよどこまでも』
山本耕史&香里奈
『プレバト!!』千原ジュニア&北山宏光

※各チーム代表者2名が初めて共作で俳句に挑戦。プレバト!!以外の6チームでランキングを発表し、1位のチームとプレバト!!が直接対決。どちらが勝ったかを夏井先生が査定するという形。

[順位発表順] 2位→5位→最下位→4位→3位→1位→プレバト!!

●お題:福袋

※番号クリックでリンク内移動します。
1才能アリ1位73点竹内涼真&鈴木亮平
(日曜劇場『テセウスの船』)
雑煮の香雨の銀座の生中継ぞうにのかあめのぎんざのなまちゅうけい
2凡人2位65点山本耕史&香里奈
(火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』)
初晴の渋谷立ち漕ぐデパートへはつばれのしぶやたちこぐでぱーとへ
3凡人3位63点鈴木光&林輝幸
(『東大王』)
初買や液晶で見るあかき頬はつがいやえきしょうでみるあかきほほ
4凡人4位60点立川志らく&国山ハセン
(『グッとラック!』)
女正月蟹の足だけ動きけりめしょうがつかにのあしだけうごきけり
5才能ナシ5位37点松本穂香&唐田えりか
(金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』)
福袋蛍光ピンク笑い初めふくぶくろけいこうぴんくわらいぞめ
6才能ナシ6位35点槇原寛己&松田丈志
(『S☆1』)
増す税に賑わい還る初商いますぜいににぎわいかえるはつあきない
71位チームに
判定負け
千原ジュニア&北山宏光
(『プレバト!!』)
揉みくちゃの福袋抱き帰途につくもみくちゃのふくぶくろだききとにつく
→編集後記

◆挑戦者の意気込み
ジュニア名人 (チームで俳句を作るのは)メチャクチャ難しいです。どっちかが考えてそれを手直しするから、別モンなんで。ケンタウルスみたいな(笑)

<<日曜劇場チーム「テセウスの船」>>
鈴木亮 (竹内涼真と)好みとかが似ているんで。俳句作るのも割とすんなりと。
竹内 ご一緒するのは初めてなんで。
浜田 嫌なヤツですか?
竹内 いやいや、僕は凄く気が合うと思ってるんですけど、どうなんでしょう?
鈴木亮 とても気が合います(笑)
玉巻アナ 鈴木亮平さんは東京外国語大学のご出身で、英語検定1級・世界遺産検定1級をお持ちなんですが、実は国語が得意科目だったそうです。
鈴木亮 小学校の時に…
浜田 (不満げに)あぁん。
鈴木亮 「あぁん」て! 読書感想文で入賞したことがあります。
浜田 そんな、大体みんな小っちゃい時あるんちゃうの?

<<火曜ドラマチーム「恋はつづくよどこまでも」>>
山本 自信しかないです。
浜田 腹立つ。
玉巻アナ 香里奈さんは、絶対に負けたくないという相手がKis-My-Ft2の北山さんだそうです。
香里奈 昔(2011年)にドラマ(『美咲ナンバーワン』)で共演して、私が教師役で(北山が)生徒役だったんです。みっくんには先生として勝って見たいなと。
浜田 勝てる勝てる!
北山 いやいや。
ジュニア名人 香里奈さん。あの頃(9年前)のみっくんじゃない。
玉巻アナ 香里奈さんは「プレバト!!」愛好家だそうで、尊敬する夏井先生の添削を見てきたので、対策がバッチリだと。
香里奈 やるからには、1位になりたいなと思います。
浜田 ねえ、(ドラマタイトルをもじって)どこまで続くんでしょうね(笑)

<<金曜ドラマチーム「病室で念仏を唱えないでください」>>
玉巻アナ 松本さんは、高校時代にオリジナル脚本を作る演劇部で当時の思い出深い役が「冷凍マグロ」の役だそうです。
松本 はい、築地から逃げ出してきた冷凍マグロ。一応、主役でヒロイン。
浜田 (嫌がる手を引っ張って)どんな感じなんですか? 築地から逃げ出してきた冷凍マグロ。
松本 「私の凍った心を溶かして!」みたいな。
一同 (笑)
浜田 早く戻って下さい。
唐田 (俳句は)松もっちゃんに引っ張っていただいて。お正月らしい可愛い俳句になったかな。
浜田 でも名前悪いよね、(自分の相方と同じ)「松本」って。
一同 (笑)
玉巻アナ ちなみに、お2人とも同じ22歳、プライベートでも仲が良いそうです。
浜田 あ、同い年なんや?
松本 はい、同じ事務所で。
浜田 あ、そうなの?
唐田 (松本は)学年が1個上で。
浜田 じゃあ、同い年ちゃうやん。先輩や。
松本 早生まれで。
浜田 俺とキム兄(木村祐一)みたいなもんやん。
一同 (笑)
浜田 キム同い年言うけど、あいつ学年1個上やから。そういうことでしょ。
→浜田は1963年の5月11日生、木村は同年2月9日生

<< S☆1チーム(夜のスポーツニュース)>>
浜田 どうですか、皆さん。出来ると思いますか?この絵面で。
松田 2年前に同じ番組対抗に出て、見事才能ナシ(最下位)で。新年早々大恥かいたんですよ。やっと今回リベンジの舞台が来たと思って。今回は考えました。

<<グッとラックチーム(朝の情報番組)>>
浜田 ここは名人の志らくはんがおるから。
志らく名人 普通に考えたら、去年は私「プレバト!!」代表で出て、東大生(鈴木光)に負けちゃったんですけど。
ハセン (俳句の)ベースは私が考えて、あとはもう志らくさん。
志らく名人 私が発想を飛ばして作り直した。
***
志らく名人 (ハセンが)俳句を初めて詠むっていうから、何句か詠んできてもらったならば、夏井先生が激怒するようなお手本なんですよ(笑) 散文的だし、比喩は使うし、表現が陳腐だし(笑) これはもう一生懸命発想を飛ばして作った。

<<東大王チーム>>
浜田 だいぶ、顔が強張ってるけど、大丈夫?
→ほっぺを引っ張る林
浜田 俺、別に殴ったりせぇへんし。
***
鈴木光 (分配は)林さんが原本を作って、私がいくつかコメントさせていただいて、直して下さったものを出したので。
浜田 初めてですか、俳句は?
林 ほぼ初めてですが、文学部なんですよ。さすがに俳句では負けたくないなという気持ちが。
鈴木光 言ったことをすぐ反映して作って下さったので、凄く楽しみにしてます。
浜田 まあ東大生ですからねぇ、言うたって。頑張れよ(竹内の頭を叩く)。
竹内 頑張ります。

<<プレバト!!チーム>>
玉巻アナ 1位となって当然の立場ですので、6番組の皆さんのランキングを発表した後に、1位の俳句に勝てたかどうかを夏井先生が査定いたします。
浜田 これは負けられないよ。
ジュニア名人 そりゃそうですよ。だって、紅白(歌合戦)出場歌手ですよ。乗りに乗ってますよ。
玉巻アナ もしも、1位の番組がプレバト!!チームに勝った場合には豪華芸能人にふさわしい額のお年玉を贈呈いたします。

***
浜田 先生、どうなんですか。2人1組で俳句を作るというのは。
夏井先生 自分の句を色んな人に見てもらって意見を頂いて、自分で選んで作ると。大体それが普通の句会。俳句甲子園もそんな感じですかね。メチャクチャ良いのがありましたね、はい。

★分布は才能アリ1チーム凡人3チーム才能ナシ2チームに。
→名人・特待生のいる「グッとラック」「東大王」チームの片方もしくは両方が凡人以下ということに

浜田 これは…面白いね~。

→そして、最下位チームが読むエンディングボードが登場
私たちが出ている『番 組 名』は
言葉の表現力が陳腐なため、
番組の内容がどんなに素晴らしかったとしても、
視聴者をガッカリさせてしまいます。
どうぞご了承ください。

竹内 地獄。
浜田 まあ、ええ番宣になりますね。
→そして、査定結果の紙を玉巻アナが浜田に渡す
浜田 ……(渋い顔の低音で)はいー。
▲凡人2位は火曜ドラマ
***
→早くも順位開けに困る浜田は才能ナシを見る
▲才能ナシ5位は金曜ドラマ
浜田 松本、早よ行けよ~!
松本 「あぁ~」って言われた。
***
鈴木亮 2位の句を見たときに「おっ!」と思って、これが2位ならうち…1位…。
竹内 そうですよね。先生の指摘とかを聞いてると、大丈夫なのかなと思っちゃって。
浜田 マジ? そりゃ番組的にはシュッとしたやつが最下位になって欲しいんですけど。
鈴木亮 あと…「渋谷」でしょ?「渋谷」が良いんですよね?
→シュッとジュニア名人を見る
浜田 「渋谷」がいいっちゅうことでもないけどさ。
鈴木亮 それで言うとね、意外とイケるんじゃ…。
→「ちょっとこのメンツがね」とさらに困窮する浜田
▲才能ナシ最下位はS☆1
松田 マジか~。
槇原 2回連続でなっちゃった。
浜田 松田、お前頑張ったんちゃうんか?
松田 結構頑張ったんですけどね。正直、5位が出た時にこれには勝ったと思ってた。
浜田 なるほど。
***
(VTR)
志らく名人 「雑踏」、「ジャージ」。
鈴木光 「画面越し」の「越し」が説明的かなと思うから…。
→特待生を擁する2チームは1位になれるのか?
浜田 さあ、皆さん。残っているのはこの3組。良い残し方しましたよね。ここまでくるとどうですか?
鈴木亮 結構イイ!
浜田 お前らふざけんな!
一同 (笑)
志らく名人 まあ1位しか考えてないので…。先ほどの2位の句より上だし、ドラマチームは2位より上だと素人が言ってる。最下位の人と言ってることが同じだもん。
林 正直、最下位じゃなくてホッとしてます。ここまで来たら上を目指したいです。
浜田 笑顔で、笑顔でいこう。
→口角を上にあげて作り笑顔になる林
▲凡人4位はグッとラック!
ジュニア名人 う~わ! 師匠、やりましたね。バッドラック。
ハセン 志らくさん。
志らく名人 これはちょっと信じられない。
ハセン 嘘だ。
志らく名人 あの~、本気でショック受けてます。
(VTR)
ハセン 「福袋」「袋」「服」…。
志らく名人 いつまで待っても良い発想が出てこない。
(朝の生放送修了後)
志らく名人 (提出句を見て)「満天や金に輝く笑顔の輪」。陳腐すぎる。
→ハセンの発想に厳しくダメ出ししたが4位に
***
→鈴木光は初挑戦だった昨年の番組対抗戦で1位73点(当時の浜田の発表では75点)で、プレバト!!チームを破る大金星をあげ、現在は特待生3級のスーパールーキー
ジュニア名人 もちろんね、光ちゃんの方がくるかと思いますけども、こっち(日曜劇場)が来たら面白いですね。
浜田 来てほしくはないけどね。
鈴木亮 何でですか。
浜田 そらそうですよ。
鈴木亮 この番組冒頭から…怒ってます?
浜田 アハハハハ。
▲才能アリ1位は日曜劇場、凡人3位は東大王
→竹内・鈴木亮がハイタッチを交わす
ジュニア名人 うわっ、え!
浜田 ちょっと、ちょっと!
ジュニア名人 うわ、絶対ないと思ってた。
浜田 せやろ、そうやねん。
竹内 (鈴木亮に小声で)分かりやすかったですもん。風景が見える感じやっぱあった。
鈴木亮 嬉しい。
竹内 踏んでる踏んでる、カメラさん。踏んでます。
→浜田が竹内の足をじっと踏みつける
浜田 あっ!踏んでた? ゴメンゴメン。
→1位チームはカッコよくランキングシートの左手からショートカットで座りに行く
***

●それでは順位別にみていきます。

◆1位 才能アリ73点 竹内涼真&鈴木亮平(日曜劇場『テセウスの船』)
雑煮の香 雨の銀座の 生中継
◎寒暖の対比もあり上五で五感を刺激。季語の活かし方が非常に巧みな語順で上五の切れも良い。ビックリ!

北山 これはすごいな…。

【本人談】
鈴木亮 イメージしたのは3位の東大王チームと同じで、福袋を買ったことがない。とにかく餅が好き。正月はできるだけ家にいてできるだけ餅を食べたい。温かいお雑煮を食べている時に、テレビを見ると寒い中雨の銀座で凄く並んでいる人たちもいる。僕の幸せと他の人の幸せは全然違うんだなと。

竹内 亮平さんの句を見て、毎年の正月で絶対に体感したことのある香りや風景が凄く浮かんできた。「福袋」は僕もなかなか買いに行かないが、よく年明け早々いっぱい並んで「みんな頑張ってるね」っていうテレビの生中継を観る家族の団らんする雰囲気が分かりやすかった。これ先輩イケるんじゃないかということで。

ジュニア名人 メチャクチャ良いです。「雨」を降らすことによって、雑煮を食べてる部屋の暖かさ・寒暖差が非常に出て凄く良いです。
浜田 北山どう思う?
北山 ちょっともう…。
浜田 (遮って)せんせーい!
北山 は~やいよ。

夏井先生 
よくできている。
ジュニア名人の指摘した「暖かい(雑煮)」「冷たい(雨)」の対比もあるが、他にも工夫が色々ある。
季語「雑煮」に「香」で嗅覚に持ってくる。補助のように言葉を入れているが、「雑煮」はお椀・食べる・映像・匂い・触覚・味覚と全部入ってくる(五感を刺激する)。
カットが切れて、「雨」が出てくる。”雑煮を食べているのに雨?”と思った瞬間に「雨の銀座」。
“銀座で食べてるの?”と思った瞬間、「生中継」。なるほどな、と映像が完全に出来上がる
「テレビ」と思った瞬間に、自分の手元にある雑煮の香りがフワッと立ち上がる
季語の活かし方が非常に巧み。ビックリした。
この人が作られたと思って。あの(NHK大河ドラマの)西郷(せご)どんでしょ?
鈴木亮 あ、そうです。『西郷どん』でございます。
浜田 「西郷どんでしょ?」って言われて。
夏井先生 急にしゅっとしてない?
鈴木亮 だいぶ痩せました。
夏井先生 そうなんですか、あの餅食べて痩せるって凄いなと思って。
お見事です。才能アリです! 直しはいらない。

鈴木亮 嬉しい。
浜田 素晴らしい。

添削なし

◆2位 凡人65点 山本耕史&香里奈(火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』)
初晴の 渋谷立ち漕ぐ デパートへ
◎情報が多く単語の畳みかけで映像化する意思が強い。地名に縦の空間を作り高揚感を出す語順に。今後に期待。

【本人談】
香里奈 お正月の初晴れの日、急いで福袋を買いに行く様子。「渋谷」という街の名前を入れることで、イメージしやすくした。「立ち漕ぐ」で自転車でデパートへ向かう様子を表現した。

山本 「福袋」という言葉を使わないところが好き。人混みも見えるし、デパートへ駆け込む高揚感も伝わってきて、とても良い句。

浜田 ちなみに、北山…特待生なんでどうですか?
北山 やっぱり「渋谷」って場所を明確に出したのが良いんじゃないかなって。
浜田 ああ、そう。「渋谷」ていうのが。
北山 どこかというのがバンっと分かるから。地図で見たって「渋谷」って分かるから。

夏井先生 
色んな情報を入れ込んでいるが、映像として立てていこうという意思を持って書いているのが伝わる句。
「初晴の渋谷」「立ち漕ぐ」「デパートへ」と言葉をポンポンと畳みかけ、映像を作る手法
最後「へ」で終わるのが、とても良く工夫している
どうやったら、才能アリに行けるかを解説する。
語順の問題。「初晴」は大きな空。ドーンと「渋谷」。真ん中に「立ち漕ぐ」人物。
大きい物からくる。これは逆にした方が「初晴」の季語が生きる
まず、立ち漕ぎの人物を映像として先に出す
「立ち漕ぎの渋谷」で映像化。立ち漕ぎの人がいる。周りは渋谷。
そこから、「初晴」に繋げると単なる地面の「渋谷」ではなく、季語により縦の空間が生まれる
大きな空間を作り、季語をクローズアップさせ、「の」をとり「デパートへ」と言葉をポンポンと畳みかける
元々そういう作りの句なので、こうするとより生き生きとしてくる。高揚感が変わる。
才能あると思う。期待できる。

香里奈 凄く納得しました。はい。
浜田 65点は高いですから、良いですね。

[ここがポイント]
季語を活かす語順
※季語「初晴」が最も生きるのは上五よりも中七。まず情景を描き、次に空間の広がりを見せることで「初晴」が鮮やかな光景になります。

添削後
立ち漕の 渋谷初晴 デパートへ

◆3位 凡人63点 鈴木光&林輝幸(『東大王』)
初買や 液晶で見る あかき頬
◎原句に対する鈴木の添削の方向性は正しい。中七の情景の分断が問題。光景どうしを結び初買の人物へ焦点を。
※林輝幸の元の句は「窓の雪福買う人の頬あかく

【本人談】
林 福袋を買ったことがないので、福袋を買う人物の風景をテレビなどの画面越しで見ているという情景を詠んだ。

鈴木光 (林の原句「窓の雪福買う人の頬あかく」に対し、)2点だけ指摘させていただいた。「福買う」の表現が日本語的に間違っていて「福袋」と伝わらない。ただ字数を使うので、「初買」を代わりに入れた方が良いと提案した
もう1つは、「窓の雪」は自宅から画面で見ていることを表現されたくて、その発想が凄く素敵で活かしてあげたいと思い、伝わらないので「液晶」を入れた方が良いとアドバイスした
あともう1つ入れるとしたら、「で見る」ではなく「稚児の」にすべきだったと今となっては、はい。

ジュニア名人 これ元々の句は「福買う人の頬あかく」で情景が繋がっているじゃないですか。提出句は「あかき頬」は「初買」している人の描写なのに、(中七により)割れているから、そこはくっつけた方が良いんじゃないかなと。
浜田 北山はどう思うの?
北山 「液晶」って携帯もあるなと思って。液晶って今…。
浜田 (遮って)せんせーい!
北山 お願いしま~す!

夏井先生 
ジュニアさんお見事。分析が出来るようになったのが、聞いていて嬉しくなった。
さらに言うと、原句に対して光ちゃんが提示した添削のヒントもとても正しい
それをきちんと理解してこう直してきたと。そこのラインは決して間違ってない。
(4位の志らく名人を指し)最初作った人を無視して改作するスタンスとは全然違う。大きく褒めたい。

問題点は、まさに指摘箇所。「初買」「頬」は同じ情景にある。中七で情景が分断されてしまった点。
「液晶」でも良いが、中継の映像と分かるように丁寧に書いた方が良い。上五字余りでも「中継映像」と丁寧に書く。「見る」の動詞は使える。
「見る初買あかき頬」とすれば、光景と光景が結ばれる。
でも初めて作ったならば、光ちゃんのアドバイスを的確にキャッチしているので、ちゃんと勉強すればすぐ上にいける。

[ここがポイント]
情景の分断に注意
※五七五の中で語順を試行錯誤していると、本来切り離すべきではない言葉が分断されることがあります。この句は、「初買」「あかき頬」がくっついていた方が読み手に鮮明な景色を伝えられるのです。

添削後
 見る初買 あかき頬

◆4位 凡人60点 立川志らく&国山ハセン(『グッとラック!』)
女正月 蟹の足だけ 動きけり
◎元の句で驚いた。上五と「蟹」の季重なりは問題ないが「だけ」が全体を不明瞭に。改作は深く反省して。
※国山ハセンの元の句は「初売りに並んで感ず母の手を

女正月(めしょうがつ)】新年の季語
正月は忙しい女性達が一段落して休める1月15日の小正月のこと

【本人談】
志らく名人 「女正月」は母たちは三が日忙しいため、地方によるが15日はのんびりできるということ。その時に父が魚屋で福袋を買ってきて、女性らはのんびりしているが、台所で福袋の蟹が動いているという。良い句だと思うんだけど…。

ハセン 私のベースの句が「初売りに並んで感ず母の手を」という実体験を詠んだ。
志らく名人 これがあまりにも陳腐なので、”母”の俳句を何か詠みたいと。それで、ひねり出したのが「母」だから「女正月」。原形をとどめてない。
浜田 全く違う。
志らく名人 ハセンさんの句を手直ししたなら、私のショックもそれほど大きくないんですよ。この人のせいなんだなと。
浜田 なるほど。
志らく名人 発想を飛ばして60点。それで去年名人になったばかりですよ。僕が60点って良いのかなという。
ハセン 志らくさん、これどういうことですか!?

ジュニア名人 あ~これ明らかにハセンさんの方が良いです。
一同 (笑)

夏井先生 
元の句を今見て驚いている。言いたいことは色々ある。
この句をまず解説する。
女正月」という季語を知っているだけでもさすが
「蟹」は夏の季語でもあるが、「女正月」が強い季語のため何の問題もない
「だけ」が微妙に分からなくしているのが問題。蟹の足「だけ」が動いていると。
一体、嬉しいのか寂しいのか、この一語が全体を非常に分かりにくくしている。
本人談では、台所に蟹が置いてある光景だと。それはこれからは読み取れない。その情景を描かないと無理。
語順を変え、動いている「蟹の足」からいく方が良い。「動く」で1回言い切る。
句またがりで「女正月」に続け、音数をとる台所は「厨(くりや)」に。台所のこと。
観客 へぇ~。
夏井先生 「へぇ~」じゃない、勉強しなさい。
浜田 言われた~。
夏井先生 
こうすれば、女性達が台所に集まって「ちょっとだけ贅沢しましょう」と蟹を楽しもうとする光景が出る
強く言いたいことがもう一つある。
元々の句を今見て驚いた。
「初売りに並んで感ず母の手を」。これを添削するのであれば、元々の作者が言いたい「母の手」を勝手にバッサリ切って、自分で勝手に直すのは”添削”ではなく”改作”。勝手にやりたい放題。
浜田 アハハ!
夏井先生 
私がこの番組でやってるのは、「添削」。
人の句を見て、力を合わせてというのは最初に作った人の思いを尊重しなかったらダメ。
これは作品としてももちろんだが、添削したということに対して非常に反省していただきたい
だからと言って、最初の句は陳腐。
上下(ハセン・志らく名人)合わせて4位で良い。

志らく名人 正月早々本気で怒られて泣きそうです。

添削後
蟹の足動 女正月の厨(くりや)

◆5位 才能ナシ37点 松本穂香&唐田えりか(金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』)
福袋 蛍光ピンク 笑い初め
◎三段切れで中七は福袋の色だと誤読する。服の色とわかる語順へ。福袋は季語ではなく無季の句だと胸を張る。

【本人談】
松本 福袋をいざ買って開けると、普段は絶対選ばないような蛍光ピンクの服が入っていて、新年一発目に初めて笑ったという。

鈴木光 発想はとても可愛くて面白いなと思うんですけど、このままだと福袋(の色)が蛍光ピンクとも読めちゃうし、三段切れになっててプツプツプツと切れるので、ちょっと繋げてあげるとより高い点数が狙えたかなと思います。

夏井先生 
光ちゃん、さすがその通り。
福袋がピンク色なわけではないと?
松本 (小声で)はい…。
夏井先生 中に入っていた服はどんな服?
松本 パンツとか。
夏井先生 わかった。
それを書かないと、福袋がこの色だと思われてしまう
悩んだ理由に心当たりがある。
「福袋」はお正月っぽいが、これを載せている歳時記はまだあまりない。
何か季語を他に入れないとと思って、「笑い初め」を入れた。ただ、これを入れたばかりに誤解が生まれている
いつか「福袋」も季語になる時代がくるかもしれない。
言いたいことを実現するには、「笑い初め」を潔く諦めるしかない
上五は字余りに。「福袋より」とする。「蛍光ピンク」何?
松本 「パンツ」…。
夏井先生 パンツ!
パンツが出てきた。「パンツ出(い)づ」ぐらいに言えばよい。
あなたが”こんな買いもしないような物を”という瞬間が切り取れる。
こういう句を提出し、”「福袋」はまだ歳時記に載ってないよ”と突っ込んでくる人がいたら、「無季の句」です!と誇りをもって胸を張って良い。
「福袋」で良い句がいっぱい出るようになれば、次の時代の季語になっていく。

松本 そうですね、ちょっと勉強したいなと思いました。
浜田 しっかりせーよ、松本~(笑)
松本 はい。

[ここがポイント]
無季の句
※俳句は17音に季語を入れるのが基本ですが、無季の句も存在します。「福袋」はお正月の風物詩ではありますが、季語ではありません。ただ季語は時代とともに変わるもの。「福袋」がいつか季語になることもあり得るのです。

添削後
福袋 蛍光ピンク ンツ

◆6位 才能ナシ35点 槇原寛己&松田丈志(『S☆1』)
増す税に 賑わい還る 初商い
◎上五と中七が矛盾し「還る」が日本語として機能不全。日本国民全員にストレートに伝わる表現にすべき。

槇原 みんな、「う~ん」言うてるな。

【本人談】
松田 初売りに正直行ったことがないので、最近の自分を思い返した。(2019年10月の消費税)増税前に百貨店に行き、増税前で人が多かった。今は新年なので、街の賑わいが戻ってほしいという気持ちを。

槇原 今年を良い年にしようよと。増税なんか忘れて、すごく景気を良くなるよねという気持ちも込めて、正月早々良い句じゃないかと。
ジュニア名人 「増す税」に「賑わい」ます?
槇原 なるほど。
ジュニア名人 賑わないと思うんですけど。ちなみに「S☆1」のSは最下位のSなんですか?(笑)
槇原 そうだね。

夏井先生 
名人の言う通り。普通に読めば「あれ?」と思う。
作者が言いたいことを読み手が推測することはできる
しかし、字面を見ると、増税によって賑わいが”かえる”と書いてある。「還る」って何か?
基本的な日本語の問題。基本的な日本語に「え?」って思わないのは才能ナシとはっきり言える。
浜田 (松田は水泳選手で)ずっと水の中おったからしゃあないんですよ。
夏井先生 
特に「に」に問題がある。「増税」で良い。
増税の”後”に賑わいが戻るはず。「増税後の」と上五字余りに。
「還る」ではなく「もどる」。
作者の言いたいことはストレートに日本国民全員に伝わる

松田 これも考えてたんですよ。何か、上手く言わないと思ってゴチャゴチャ…。
浜田 ホンマか~?
松田 ホンマです。

添削後
増税 賑わいる 初商い

★才能アリ1位の『テセウスの船』と『プレバト!!』との直接対決
浜田 『プレバト!!』チームは当然勝たないとダメですよ。日曜劇場に。
ジュニア名人 これむちゃくちゃ強いな。
北山 これヤバいっすよ。「雑煮の香」、これやばくないですか?
一同 (笑)
ジュニア名人 ヤバい、ヤバい。
北山 ヤバいっすよ。
浜田 「雑煮の香」がヤバい?。

◆『揉みくちゃの 福袋抱き 帰途につく 千原ジュニア北山宏光(『プレバト!!』)
◎ジュニアの添削の態度は褒める。高揚感なら「戦利品みたいなしわくちゃの福袋」も良い。最後でもう1ネタ。
※北山の元の句は「しわくちゃの福袋買初の乱

【本人談】
北山 僕が作った句をジュニアさんが添削した。原句「しわくちゃの福袋買初の乱」は新春セールで福袋を勝ち取った勢いを書いてみた。
ジュニア名人 「福袋」は季語ではないが、季語「買初(かいぞめ)」と重なるように思い、敢えて「福袋」のみの無季でいけるのではと。
北山 それも悩んだ。「福袋」が季語なのか、季語じゃないとして考えるのか。
ジュニア名人 みんなで争奪して福袋を買った気持ちを「しわくちゃ」より「揉みくちゃ」の方が、人の手が入った感じが出るような気がした。それも一応変えてみた。
***
ジュニア名人 まだ「雑煮の香」が匂ってんもんな。
北山 ヤバい、ヤバい。「雑煮の香」が凄いするもん。

■判定結果
勝利チームは「テセウスの船」!
プレバト!!は1位チーム「テセウスの船」に判定負け(降格はなし)

鈴木亮 やった~!
ジュニア名人 うう~、ごめんな~。

夏井先生 

いい勝負だった。プレバト!!チームも「あぁ~」という事でもない。
ジュニアさんの添削する態度と出来栄えはある程度褒めるべき。
原句の「買初の乱」ってちょっと何よという感じ。ちょっといただけない
北山 カッコよいと思っちゃったんだよな。
夏井先生 
”取ってきたぞ!”という言い方をしたいなら「戦利品みたいなしわくちゃの福袋」という添削も可能。
提出句の添削はなかなか良い
「揉みくちゃの福袋抱き」でやっと取った、大事にしたと。「しわくちゃ」「揉みくちゃ」の違いも分かって書いてある。「揉みくちゃ」の方がずっと良い。
下五「につく」は勿体ない。なくても「帰途」で帰っているとは分かる。俳句の3音であと1ネタ仕込める。
「抱」として「帰途」の間に3音入れる。
の」なら雨の中抱いている感じ。
の」なら星が満天の様子で、星が綺麗な中で。
ここまでやれたら良い勝負だった。
でも勉強している。さっきの分析も見事だが、コツコツ勉強している。感心する。

ジュニア名人 してないんですよ、先生。
浜田 努力が認められてますよ。
ジュニア名人 してないんですよ~。
浜田 素晴らしい、でも直されてどうですか、でもこうでしょ?
ジュニア名人 ホンマやわ~。

添削後
揉みくちゃの 福袋抱 の帰途』
『揉みくちゃの 福袋抱 の帰途


***
浜田 本来は才能ナシの最下位、松田のところが本来これ(ボード)を読むんですけど、いやこれはね…。『プレバト!!』チームが負けるのはおかしくない? 毎週毎週やってんねんで。これは『プレバト!!』チーム、あと志らくはんと光ちゃん、全員の責任です、これ。
一同 (笑)
浜田 こんな感じなこと言わなあかんから、ジュニアお前代表して。全員立て! ちょっと謝って。テレビ観てる人に。
→笑いながらエンディングボードを読むジュニア名人
浜田 しっかりやれ!バカー!

編集後記(大変お待たせしました)

お題は意外にも季語ではない「福袋」。正月の番組対抗戦は4度目ですが、すっかりお馴染みになってきました。
今回は番組初の共作。チームの2名が1つの俳句を作り、ランキングが発表されることに。

1位は日常劇場。型通りにきっちり作った句ですが、「香」で香りに持ってくる展開はこの番組で高評価となる常套手段。「銀座」という地名が活きた一句で、「雨」「生中継」の明暗の対比も活きています。若手俳優だけに今後の出演は難しいでしょうが、生け花では特待生に認められました。

2位は火曜ドラマ。こちらも「渋谷」の地名入り。「立ち漕ぐ」という自転車の動きに臨場感がありますが、語順の問題を指摘されました。正月の渋谷に空いているイメージがありませんが、実体験だったのでしょうか、気になります。

3位は東大王。林さんの作句だそうですが、「液晶で見る」が北山さんの指摘の通りスマホなどのイメージがあり、「頬」も凡人的表現。鈴木さんのアドバイスは大変論理的でしたが、昨年の打ち勝ったインパクトが大きいだけに、結果は残念でしたね。2位と3位はどちらも情報を分断した語順で損してしまいました。

4位はグッとラック!。志らく名人が改作したと先生から叱責されてしまった句。「女正月」という古い季語は勉強になりますが、「蟹」の足が動いているので、いけすの蟹だと誤解されます。原句の「初売り」の句も確かに平凡な発想ですが、子ども目線の句だと伝わってきます。少し、チームワークが悪い印象を受けましたが、志らくさんの独善的な癖が出たということでしょうか。

5位は火曜ドラマ。「蛍光ピンク」はとても面白い発想ですが、福袋の色だと確かに誤読されます。かつて当方は予備校にも通いましたが、大体有名どころとして名を連ねる講師陣はたいてい変わった色のオーダースーツを着ているんですよね。松本さんは名前でいじられましたが、この句の作者が彼女ならリベンジもあり得そうです。

最下位はS☆1。松田さんは過去にも挑戦していますが、そこでも才能ナシ。動詞やそれに準ずる表現が多く、上五は「増税」で事足りますし、言葉の精度が今一歩。字面だけでは客足が遠のいたとも読めてしまいます。キャスターなりの表現を磨いてほしい所です。

プレバト!!を背負うのはジュニアさんと北山さん。今回敗北しましたが、降格はなし(降格は梅沢御大がかかわる時のみか)。「揉みくちゃ」の表現は面白いですが、「抱き」がいかにも大袈裟にも思います。語順も散文的な形で、添削されました。原句の「買初の乱」の表現も思い切った形の北山さんで、なかなか滑稽です。北山さんは査定では現状維持が続いていますが、昨今のタイトル戦での活躍も含めて、昇格するのも近そうです。

共作という試みも面白かったですが、名人も見守った前回に比べてインパクトが弱かったのが残念でした。また、先生は特待生がいるチームは添削して提出しているという解釈をしていたようで、鈴木光さんもチームごと「凡人」査定とテロップがつけてありました。本人はアドバイス側に回っただけのようですので、先生・スタッフ・挑戦者の意識に齟齬があるようには思いました。ただ、俳句の添削はとても難しいですね。名人10段の方々が永世名人になろうものなら、そろそろ凡句の添削をするというのもありそうです。

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コメント

Re: No title

∇×v様

コメントありがとうございます。
共作については、仰る通りで2人で一句作るというスタンスそのものに無理があったかと思います。鈴木光さんも凡人のレッテルを貼られてしまいましたが、実際はアドバイス側に回っただけで対して添削した訳ではないですし、先生・挑戦者・スタッフ間との認識に一貫性がないようには見えました。

編集後記は書こうと思っていて出来ずにおりました。お待たせして申し訳ありません。近日中に記載致します。確かに騒動の一件がありましたが、メイン挑戦者でないのが幸いでしょうか。

段位表の件もお返事が出来ずに申し訳ありませんでした。当方も一人ずつグラフを表示出来るように出来るのが理想ですが、当方の能力を超えるものを頂き、感服致しております。今後運用できるのか、もう少し検討させて下さい。

No title

共作について
特待生がいるグループは非特待生が元を作り、特待生が添削をするというスタイルだったわけですが、臆測でしかありませんが事前にそのようにしてくれと番組側から要望があったのでしょうか。もちろん特待生であるからには、他人の句の分析が正しくでき、その上良くなるようにできる能力はあって然るべきなのでしょう。それを考えると今回のジュニア名人は分析も添削も名人らしいものでした。同じ名人の志らくさんは添削ではなく改作だと怒られ、さらにその句の評価は凡人という散々な結果という対照的なものだったので今後に期待したいです。

”編集後記(しばらくお待ちください)”
しばらく待っている間に出演者の一人がいろんな意味で有名になってしまいました。

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