パックンの全俳句一覧

「プレバト!!」で披露されたタレント　パックン(パックンマックン)の全俳句一覧です。
特待生2級　パックン[パトリック・ハーラン]　合計13句

成績(2023年5月11日時点)
<通常挑戦者時代>才能アリ3回
<特待生時代>1ランク昇格3回、現状維持1回、1ランク降格0回
第3回炎帝戦予選6位、第4回炎帝戦予選B3位
第5回春光戦予選D5位(最下位)、(第5回炎帝戦16位)、第5回金秋戦予選A5位(最下位)
第6回春光戦予選A4位(最下位)
浜田杯20位(最下位)
●昇格率　75.0％(3/4)
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→人物紹介

◎全俳句目録　(番号クリックでリンク内移動します)

1	才能アリ	冴ゆる月眠りにつけぬ深夜便
2	才能アリ	ハイパーインフレボリバル札の紙雛
3	才能アリ	五月闇干して三日の生乾き
4	炎帝③予選6位	新宿の杜を球音夏の星
5	1ﾗﾝｸ昇格	通帳にバリの絵葉書冬近し
6	現状維持	廃墟に移動観覧車風光る
7	1ﾗﾝｸ昇格	テキサスの芝刈りお駄賃でコーラ
8	炎帝④予選A3位	夕虹の補欠合格ミートパイ
9	1ﾗﾝｸ昇格	秋高し二十ヤードのエッグトス
10	春光⑤予選D5位	夜桜の対局駒はたけのこの里
	炎帝戦⑤16位 ※順位のみ発表	ランマーにティーシャツかけるレモネード
11	金秋⑤予選A5位	天高しアーチ描くホットドッグ
12	春光⑥予選A4位	寒明のキャンプごはんはアルデンテ
13	浜田杯20位	風死す初ライブツッコミただ痛し

▼人物紹介

「プレバト!!」では俳句で才能アリを初挑戦で獲得したハーバード大卒の高学歴芸人でパックンマックンのメンバー。コメンテーターとしても活躍する。
初回の才能アリは「案外楽勝だった」と余裕のコメントで、志らくから「日本をナメてる」とたしなめられた。
句の特徴は、グローバルな発想力を生かした巧みな表現力と論理的思考力。自身の帰省に発想を飛ばした句や、世界情勢を切り取った句がみられ、「高学歴の理論派」と番組的には紹介される。基本的に時候を中心とした5音の季語と12音のフレーズから構成される句が多い。
紹介BGMはビートルズの「ヘルプ!」である。
添削なしの才能アリを2回連続で獲得し、夏井先生の本を買って対策を重ねた3回目では2位となるも、夏井先生から「本当に安定しているのは大したもん。特待生になってもそんなに困らないんじゃないか」と安定感を買われ、通算23人目・外国人初の特待生に認定された。
タイトル戦は満を持して挑戦するも4回連続予選敗退。高学歴ぶりを発揮することができないでいる。
また、浜田から片言な日本語だという事をいじられるも、既に来日から25年以上経過している。
初の昇格試験は一斉査定SPとなったが、少ないチャンスをものにして見事に昇格。しかし、続く査定は現状維持となった。
俳句は研究できるもので勉強であり、「僕の能力は並大抵のものではない」と自信の高学歴を自負するも、中卒の梅沢名人に「俳句に学歴は関係ない」と咎められる場面も。
査定はここまで4回とも一斉昇格試験でのみ挑戦しているが、得意なグローバルな光景を詠み昇格が続く形で調子が良い。
句の基本形のパターンが似ているため、夏井先生からは、型を勉強しなければ1級以上の昇格が難しいと通達されているが、第6回春光戦では季語2つの合体技に句またがりを用いた句を披露し、最下位ながら型の修得を大変褒められた。
2023年の浜田杯でおよそ1年ぶりにタイトル戦に登場するも20位と4回連続で最下位に。タイトル戦以外での出場機会の増加を期待したい。


●[1]お題：雪晴れの空港
『冴ゆる月眠りにつけぬ深夜便』才能アリ1位71点

添削なし

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季語は冷たさや寒さを意味する「冴(さ)ゆ」。兼題写真が母国アメリカのデンバー国際空港にそっくりと感じ、日本から帰省先のコロラドへと飛び立った飛行機を深夜便に見立て、窓から望む月を寝ずに眺める人物の複雑な心境を詠んだ一句。藤本名人は「最後に『深夜便』を持ってきたのが良い」と褒め、先生も同調する。語順が上手く機能したと褒める先生は、冷たく凍るような月の光景から始まり、中七で作者の状況が読み取れ、最後の「深夜便」が飛行機の比喩だと伝わると解説。上五の語順は「月冴ゆや」が一般的な表現で、「冴ゆ」を直接「や」で強調すると皮膚感が強く伝わる感じになるが、映像として「深夜便」から窓の向こうの月を表現したと考えれば添削なしで許容できると評した。

●[2]お題：ひな祭り(紙雛)
『ハイパーインフレボリバル札の紙雛』才能アリ2位70点

添削なし

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季語は「紙雛(かみひいな)」。ベネズエラのマドゥロ政権で起きたハイパーインフレで、現地通貨のボリバル札がタダ同然の価値になり、ベネズエラに在住する日本人が紙雛を折ろうとしても折り紙が買えず、紙幣で折った方が安いという背景を込めた一句。昼の情報番組でコメンテーターを務める志らくは「『ボリバル札』があれば『ハイパーインフレ』は不要だ」と鋭く指摘。先生は「どんな紙で雛を折るかという発想の句はあるが、こんな句が出てくるとは」と驚く。志らくの指摘も一理あるが、社会・経済情勢は刻々と変化し、現在と異なる状況に陥る可能性もあるため、状況を添えた方が長生きする句になると解説。1位にし難い理由は、あえて「雛」にするという「季語の必然性」が弱い点にあり、平和の願いを込めた「折鶴」や戦いのイメージの「兜」を折るといった無季の句でも成立すると評価。季語の説得力が損していると添えたが、発想力を大きく褒めた。

●[3]お題：梅雨の物干しハンガー
『五月闇干して三日の生乾き』才能アリ2位▸5級70点

添削後
『梅雨曇(つゆぐもり)干して三日の生乾き』
『梅雨寒(つゆざむ)や干して三日の生乾き』

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梅雨の頃の夜の暗さを本来意味する「五月闇(さつきやみ)」が夏の季語。夏井先生の本をきっちり勉強して臨み、響きの良い下五に描写の七音、上五に季語を取り合わせれば誰でも作れると高々と語った。岩永は「下五で臭いが伝わって良い」と褒め、志らくは珍しい季語との取り合わせに驚愕。本人は主婦の心も闇に喩えたと意図を語り、浜田は「知らん」と一蹴する。先生は「オリジナリティはないが、リアリティを追求した句」と評し、数詞「三日」と「生」の表現を褒め、心理的表現を入れ込む意図が機能した季語の選択も称賛し、特待生2人の意見に同調した。季語次第で生乾きの感触・温度が変わると解説し、添削例を2例示した。3回連続の才能アリとなり、先生は「特待生でも困らないのでは」と実力を認めるも、浜田から「来月帰るもんな、国な」とボケられ、「日本に不動産買ってますよ」と反論。「次回から上を目指して」と期待の言葉に「やっぱり国へ帰るか」と外国人初の快挙に戸惑ってしまった。

[ここから特待生として査定]

●[4]お題：打ち上げ花火
『新宿の杜を球音夏の星』第3回　炎帝戦予選6位(予選敗退)

添削後
『新宿の杜を球音涼しき夜』

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季語は「夏の星」。神宮球場で行われるプロ野球のヤクルト戦の試合で、5回裏に揚がるバックスクリーン裏の花火へと着想。応援歌が流れる中で球音が受け止める様子を季語に託し、季語は夜空とヒーロー選手の2つを掛けた。梅沢名人は「何言ってんだかサッパリわかんねーよ、おめぇ」と高学歴相手に厳しいが、先生は「これの意味が分からない人は、日本語が分かっていない人」と名人を切り捨てる。型は出来上がっているが、内容がありがちなのが問題点で、「球音」をより響かせる空間を作るべきと指南する先生は、季語を「涼し」に変えて添削。本人は納得する反応だったが、先生の解説中に浜田・藤本名人のイタズラが入り、東国原名人が「ハラハラする」と狼狽える場面も。

●[5]お題：ATMの行列
『通帳にバリの絵葉書冬近し』4級へ1ランク昇格

添削なし

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季語は「冬近し」。26年前の来日当時の思い出へと発想した一句。毎年冬休みに旅行するが、今年はインドネシアの南国の楽園・バリ島へという夢を抱いて貯金しつつ、通帳に挟むバリの写真を眺める人物を詠んだ。村上名人は「凄く面白い場面。『バリ』は冬と凄く遠い距離感」だと褒め、藤本名人は句の意味を確認するも「何で通帳に絵葉書を挟むの？」と質問し、本人は「俺の体験でいいのでは？」とキレてしまう。査定ポイントは「通帳」と「絵葉書」の是非。「ささやかな意外性」と評す先生は、藤本名人の感じる疑問も一理あると前置きし、"お金を貯めてバリに旅行するため、通帳の金額と絵葉書を毎回見ているに違いない"と読み手が想像できると解説し、同じ紙物で取り合わせた効果を語る。また、地名は2音なら他にも考えられるが、作者の思い入れのある地名と捉えられ、議論の余地はないと解説。「バリ」と「冬近し」の関係性も"この冬を暖かい南の島で過ごしたい"と読めるとまとめた。本人は投げキッスをして「先生、大好き」と嬉しそうに語った。

●[6]お題：観覧車
『廃墟に移動観覧車風光る』4級で現状維持

添削後
『風光る廃墟に移動観覧車』

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季語は「風光る」。自信ありの一句は定型崩し。アメリカの田舎の子は観覧車と聞くと「移動遊園地」をまず思い浮かべる。閉鎖された工場の敷地に観覧車が設置される様子を詠んだと語った。「破調で俳句を詠むのは15年早い。五七五を大事にしなければ俳句は上手にならない」と高学歴相手に厳しい第四中学校卒の梅沢名人は、「『風光る』から始めて定型にすべき」と鋭く指摘する。査定ポイントは「廃墟」と「風光る」の関係の是非。「語順がもったいない」と評す先生は、「第四中学校の勝利」と梅沢名人を褒め、何かを動かしたり光ったりして感じる季語が最後に付け足されて脇役になったのが損で、前半の印象が目立つと指摘。肝心の季語は主役になるべきだと、梅沢名人の指摘通りの定型に語順を添削。季語の「風」「光」のイメージが先に出て、待ちに待った移動観覧車が来たぞと後半に展開すれば色・動きが出て季語が生き生きすると解説した。添削後なら昇格だっただけに本人は反省し、ドンピシャの梅沢名人は上機嫌に。

●[7]お題：100円玉
『テキサスの芝刈りお駄賃でコーラ』3級へ1ランク昇格

添削後
『テキサスの芝刈りお駄賃のコーラ』

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季語は「芝刈」「コーラ」。祖父母の家がアメリカのテキサス州にあるという本人。(幼少時は)毎年この時期になると2～3週間遊びに行き、(庭の)芝刈りを手伝っていた。芝刈り機に乗っている間に、祖父に貰った100円相当のコーラを飲むのが人生最高の味だと語り、テキサスのパイオニアスピリッツがあると信じたいと意気込む。高学歴を妬む梅沢名人から「うるさい。五七五にまとめなさい」と厳しく指摘され、査定ポイントも"句またがり"の型にしたことの是非に。「言葉の経済効率が良い！」と評す先生は、「芝刈り」「コーラ」が歳時記によっては掲載がない点に触れ、それぞれ「青芝」や「清涼飲料水」とともに夏の季語だと考えられると解説する。一句全体で夏のハツラツとした季節感が感じられると語り、最も褒めるべきが「お駄賃」の単語の選択で、子の手伝いの情景だと読み取れると続け、「コーラ」がいかにもアメリカらしい気分だと解説する。句自体に問題はないが、自解を聞くと助詞「で」を変えた方が良いと指摘する先生は、「で」がコーラを買うイメージで、「の」なら"今飲んでいる"と違いを解説し、助詞1つでいつ飲んでいるかも表現できるのが面白い所だと述べた。また、今回の助詞の添削も浜田がボソッと正解を当てた。

●[8]お題：封筒
『夕虹の補欠合格ミートパイ』第4回　炎帝戦予選A3位(予選敗退)

添削後
『夕虹の補欠合格パイ焼く香』

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季語は「夕虹」。ハーバード大学は補欠合格だと暴露する本人。他人の進路が決定している中、焦りと悩みの毎日だったが、ある夏の夜、アルバイトから帰宅すると大学から分厚い合格通知の封筒が届いた。母が祝いで作ったミートパイほど美味しいものはないという思い出を詠んだと語った。梅沢名人は「"ミートパイ"が非常にインパクトがあるため、季語が死んじゃう」と鋭く指摘し、先生も同調する。季語を含んだ12音のフレーズはとても良く、夕立が終わった後の暮れていく淡い虹をしみじみと見ながら補欠合格の知らせが来たという内容をなぞる。「ミートパイ」の実体の印象を少し弱めた方が、主役である補欠合格の封筒が活きると指摘し、「香」を最後に入れ、香りが夕虹に戻る感じになるよう添削した。予選通過も狙えた内容だけに本人も悔しそうだった。

●[9]お題：たまご
『秋高し二十ヤードのエッグトス』2級へ1ランク昇格

添削なし

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季語は「秋高し」。「エッグトス」はアメリカの運動会の競技で、ペアで生卵をキャッチできる飛距離を競う種目。20ヤード(=18m)の距離となると、優勝争いに入ってきて、いつ落とす(投げる)のかという緊張感とワクワク感があり、白い卵が高い秋の空に浮いているイメージもくっきり見える良い句だと語った。ジュニア名人は「パックンにしか詠めない」と褒める一方で、梅沢名人は「置きに来たね。落ちるでしょ」と意見が真っ二つに。「基本の型は完璧！」と評す先生は「二十ヤード」が数詞に留まらず、「エッグトス」が出た瞬間に映像になる点を解説。成功した時の長い距離、あるいは失敗した時の2人の表情が映像化されていくと褒め、基本の型を完璧にできるのが手に取るように分かったと称賛。4度目となる一斉昇格試験で3回目の昇格を勝ち取った。

●[10]お題：きのこの山とたけのこの里
『夜桜の対局駒はたけのこの里』第5回　春光戦予選D5位(最下位)

添削後
『対局の駒はチョコなり桜の夜』

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季語は「夜桜」「たけのこ」。狙いは「夜桜」で、綺麗な夜桜の下に対局で真剣勝負する酔っぱらったオッサンたちが、囲碁の駒ではなく「たけのこの里」のチョコレート菓子を盤上で駒の代わりに使って勝負している様子と語った。先生は、兼題写真を見ていないと戸惑うと語る。「夜桜」はおびただしい桜が咲いている美しい光景で、「対局」で囲碁か将棋かと思わせて「駒」の後に「たけのこ」が出るため、季語だと勘違いすると指摘。チョコの情報が入れるべきと述べ、商品名をやめるよう指南。本人は「固有名詞の罠か」と敗因を察知し、先生は「対局」から始めて碁盤の映像を確保しながら添削を続ける。「駒は」の後に、「チョコなり」とし、「夜桜」ではなく「桜の夜」としてイメージの混乱を避けた。「夜」が最後にくると、その夜に対局をしていると分かると語るも、「ちょっとこれは勝負にならなかったね」と笑いながら語った。

●[11]お題：スポーツの秋
『天高しアーチ描くホットドッグ』第5回　金秋戦予選A5位(最下位)

添削後
『天高し売り子の放るホットドッグ』

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季語は「天高し」。中七までで野球場でのホームランと思わせ、実際に空を飛ぶのはホットドッグという意外性を意図した一句。アメリカの球場では外野席にいる人がホットドッグを注文すると、売り子が投げて飛ばしてくる。球場の思い出の一つとしてホームランだけでなくホットドッグの味・香り・音を全部17音で表した素晴らしい句だと自画自賛した。村上名人は「球場」を入れないと知らない人には全く伝わらないと指摘。先生は、色々たくらみ過ぎて勝負を落としたタイプの句と前置きする。特に中七が問題で、これだけでは売り子や観客の姿を思い描くのは難しく、読み手に負担がかかり過ぎると語る。原句のままで押し通すなら、前書きで「ヤンキースタジアム」と日本以外の場所を明示する奥の手はあるが、基本的に俳句は17音での勝負のため、野球場だと分かるヒントとして「売り子」を入れるべきだと指南。「投げる」も「放(ほう)る」として「ホットドッグ」と「ホ」の韻を踏む形で添削した。読み手に対し、少し優しく考える配慮が必要だと述べる先生は、さらに本人へ注文を続ける。5音の季語＋季語と関係ない12音のフレーズの形はできるようになっているが、色んな型を練習しなければ、1級昇格は難しいと忠告する。俳句の色んな公式を1つずつマスターするつもりで練習してみてほしいとエールを送った。

●[12]お題：ライスorパン
『寒明のキャンプごはんはアルデンテ』第6回　春光戦予選A4位(最下位・予選敗退)

添削後
『卒業記念キャンプご飯はアルデンテ』

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季語は「寒明」「キャンプ」。受験が終わり、少し暖かくなったから「キャンプ行こうぜ」と張り切り、お父さんが飯盒炊爨に挑戦するが、夏と条件が違うため炊き上がったご飯には芯が残り、子どもは「アルデンテだ」とからかいながら美味しくいただく場面を詠んだと語った。作者を知った先生は、5音の季語に12音のフレーズを取り合わせる基本形の句以外の技を修得したことに感動し、強く称賛する。2つの季語を合体させる「季重なり」に、中七の途中に意味の切れ目がある「句またがり」という2つの難しい技を用いた点を解説し、本人に「ちゃんと学んでいることを今ホント嬉しく思っている」と順位とは関係なく褒める。問題点として、「ごはんはアルデンテ」と少し洒落たところが一番も工夫だが、「寒明のキャンプ」ではまだ寒い頃のキャンプで、更にご飯に芯があるのは笑えない「トホホ」な状況に思うのが損だと指摘。本人が語った「受験終わり」から「卒業記念キャンプ」の方がめでたさを感じるため、「寒明」よりもずっと明るい雰囲気があると添削し、ご飯に芯が残っても、明るく楽しい笑いが聞こえてくるような形に。「小さな配慮ができるようになれば良いが、技が増えているのが嬉しい」と終始成長を褒めたたえた。