星野真里の全俳句一覧

「プレバト!!」で披露された女優　星野真里の全俳句一覧です。
通常挑戦者　星野真里(ほしのまり)　合計7句

成績(2023年8月3日時点)
<通常挑戦者時代>才能アリ2回、凡人4回
第7回炎帝戦14位
査定とは別に2018年度月間才能アリ№1俳句選出(19年2月)
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→人物紹介

◎全俳句目録　(番号クリックでリンク内移動します)

1	凡人	江ノ電やいゆっくりこいとこででむし
2	才能アリ	雛の間となりて迎えし朝の声
3	凡人	チャイム待て爪入る砂と水遊び
4	凡人	見上ぐれば天を頬張る入道雲
5	凡人	はたはたとはたかれており春小袖
6	才能アリ	鯖雲と無人弁当販売所
7	炎帝⑦14位 ※番組解説なし	混濁のスープ青山椒の蒼

▼人物紹介

「プレバト!!」では初挑戦時に夏井先生の俳句本で勉強したことを自身のブログでも公表し、期待がかかるも凡人に沈んだ若手女優。
しかし、本だけで足りずに歳時記も買って俳句に取り組んだようで「俳句、面白いです」と初回に発言している。
句の特徴は、平易な言葉でありながらも心情表現を含めた瑞々しい表現力。
かなり真面目に取り組んでいる姿勢も垣間見えるが、3年ぶりとなる2度目の出演では、浜田も驚く着物姿で登場し「まず形から入ろうと」と気合十分。同じく着物で挑戦して失敗した志らくとは打って変わって、見事に初の才能アリを獲得。梅沢名人からも賛辞を受け、夏井先生により月間賞に選出されたことで、一気に特待生候補に名乗りを上げた。
成績優秀者が集う一斉昇格ＳＰでも着物姿で勝負するが6位に屈し、特待生昇格はお預けとなるが、その時特待生に上がったA.B.C-Z河合をライバル視している。
本人は「プレバトは和装で、とことん形から入って名人を目指そうと思います」と着物姿を貫き、その意気込みは強い印象である。
2021年度はNHK短歌の司会を務めているが、約1年半ぶりの登場で見事に2度目の才能アリを獲得し、助詞の使い方で東国原名人をしびれさせた。
2023年度、才能アリ獲得者が参加できる炎帝戦にエントリー。堂々上位15名の一角に選ばれ、晴着姿で登場。上位10名のオンエアを勝ち取ることはできなかったが、大きな爪痕を残した。


●[1] @16/06/16◆お題：江ノ電とあじさい
『江ノ電やいゆっくりこいとこででむし』凡人3位50点

添削後
『江ノ電やい風おこすなと子ででむし』

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季語「でんでん虫」を「ででむし」と表現。線路わきの紫陽花にいる小さなカタツムリの気持ちになり、通過電車の風で花が揺れてしまうため「江ノ電ゆっくり来てね」という心情を描写した一句。国語の金八先生を演じる武田鉄矢は「そうですね。これで50点なのかと」と自身の結果に不安げな表情を示し、特待生円楽は季語の変化した表現を上手と褒める。先生は発想は楽しく、「～やい」と語りかける口調や、最後に主体が「こででむし」と分かる語順も上手いと褒める。問題点は中七の表現で、「時刻表通りでなく遅延してほしい」など誤解を招く読み方も成り立つと指摘。葉につくカタツムリが風で揺らされるのが嫌で江ノ電にお願いをするという表現意図へと添削した上に、平仮名が続き縦一行に表記した際に読み方で混乱しないよう「子」を漢字に直した。本人は「楽しい感じはそのままで、添削されて嬉しい」と笑顔で語った。

●[2] @19/02/28◆お題：ひな祭り(紙雛)
『雛の間となりて迎えし朝の声』才能アリ1位73点

添削なし
2019年2月月間才能アリNo.1俳句選出

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季語は「雛」。娘の喜ぶ顔が見たく、娘が寝た夜にそっと雛の飾りつけをする親の心情を表現。雛があることで、いつもの居間が雛の間となり、朝特有の忙しさも伝えられるのではないかと思って詠んだ一句。梅沢名人は「素晴らしい。何でしょう？」と褒め言葉が出てこない。先生は、いつものお座敷が夕べから雛の間になっている情景が浮かぶ句と評し、何よりも下五を「音」ではなく「声」にしたセンスが上手いと褒める。さえずりや家族の生活の音が聞こえ、朝日のイメージも想像できる効果を生むことに成功。中七の「し」が過去の意味となるため、今迎えているなら「迎える」と直せば「朝の声」の鮮度が高くなると指南するが、「17音でこれだけのことを描写できるのは大したもん」と称賛し、添削なしを許容した。着物姿の本人は大変喜び、浜田からも突っ込まれた。

●[3] @19/05/16◆お題：学校の蛇口
『チャイム待て爪入る砂と水遊び』凡人6位55点

添削後
『チャイムよ待って爪入る砂と水遊び』

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季語は「水遊び」。幼稚園に通う娘が砂場で遊ぶと、爪に砂が入る様子から着想。チャイムが鳴ると校庭から急いで戻るが、水場で手を洗うことも児童にとっては遊びの時間に感じる休み時間の終わりを詠った。再びの着物姿で良い句ができたと自信満々だったが、6位に終わる。梅沢名人は「上五が失敗。『チャイムに待て』と叫んでいるのか、『チャイムが待つ』という意味なのか不明」だと指摘。ジュニアに「どう変えたら？」と言われるが、指摘できない通常運転の名人。先生はその指摘こそが評価の最大のポイントと告げる。上五の「待て」は強く命令するように読み取れるのが勿体なく、待っている状態を指すとも取れて読み手を混同させると指摘。お願いの意味になるよう「待って」とし、子どもたちがチャイムに可愛らしく呼びかけるセリフだと明確になるように添削した。

●[4] @19/08/08◆お題：お盆のサービスエリア
『見上ぐれば天を頬張る入道雲』凡人4位50点

添削後
『青空を頬張り入道雲太る』
『青空を頬張り太る入道雲』

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夏の季語「入道雲」をシンプルに詠みたいと思い、空を食べて膨らむイメージを表現したと語った一句。前回の共演時に特待生に認定されたA.B.C-Z河合は「『入道雲』とあれば『見上ぐ』はいらない」と指摘し、鋭い顔つきで睨む本人は「要るかどうかすごく考えた」と弁論するが、「悪くはないと思う」と上から目線の河合。先生は笑いながら「言うじゃないですか」と語り、「似たようなことを注意されたことがある」と言う河合を偉いと褒める。先生も、上五は大袈裟に言うほどではないと指摘。勿体ないのは「天」は「空」にすべきで、その色を本人に確認。「青空を」とすれば、雲の色と対比され、読み手の視線は上に行くと解説する。入道雲の描写も本人に尋ね、「太る」と擬人化して添削した。最後に浜田から「河合にあんな目で見たらアカン」と真面目に忠告される羽目に。

●[5] @20/01/16◆お題：着物で浅草めぐり
『はたはたとはたかれており春小袖』凡人2位68点

添削後
『はたはたとはたかれ春小袖の皺は』

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「春小袖(はるこそで)」は新年のために新調した晴着を指す季語。出番を終えた春小袖の着物が、衣紋掛けにかけられて皺(しわ)をはたかれている様子を表現し、「は」の韻を並べて明るい感じにしたかったと語った。梅沢名人は「中七が分からない。誰かに(肩を)叩かれているのかと思う。『皺』と書けば1位になれたかも」と指摘し、先生も賛同。指摘が次々と的中する名人に「今日はおっちゃん冴えてる」と褒め、「多分今日死にますよ」と御大の異変を感知した浜田が悪魔と化す。「なかなか粋な句」と評す先生は、上五のオノマトペが中七の動詞「はたかれ」に繋がる展開を称賛し、「ており」が勿体ないと指摘。隣の人を叩く仕草も「はたく」となるため誤読すると解説し、本人の語った「皺」を入れる。さらに、最後に「は」を加えてわざと字余りにし、余韻を生むように添削。皺が揺れる映像を残しておけば、1位になれたという結果に着物姿で挑んだ本人は悔しがる。指折りで音数を数える高畑淳子が感動のあまり唖然とした視聴者のような顔になり、浜田に注意された。

●[6] @21/10/14◆お題：弁当の店頭販売
『鯖雲と無人弁当販売所』才能アリ1位72点

添削なし

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季語は「鯖雲(さばぐも)」。兼題からシンプルにコロナ禍で弁当が売られる光景を詠った一句。空には秋の空が広がり、そこにお店の人がいないが、接触を避ける今のご時世のことなのか、その先は想像して欲しいと語った。東国原名人は「"と"がしびれますね～。普通は"や"ですからね」と助詞の選択に言及し、先生もそこが句の評価の分かれ目だと同意する。先生は、2つのパーツをくっつけた句だと押さえ、評価のポイントの一つが後半のフレーズに対して季語が動くか否かだと述べる。「鯖雲」は秋の雲の中でも鯖の背中のような雲で、「鯖」の字のサブリミナル効果により、読み手の脳に一瞬サバを思い浮かべた後、雲に映像が修正される点を解説。この効果が後半のフレーズにそこはかとない良い影響を及ぼすと称賛する。季語が「鱗(うろこ)雲」「羊雲」ではこのサブリミナル効果は得られず、また「鰯(いわし)雲」は5音のため助詞「と」が不要になると述べる。「鰯雲」で切る場合、季語の光景から切り替わる2カットの映像になるが、「鯖雲と」の場合、空の雲を映した後にカメラが引いて、販売所の光景が広がる１カットのゆっくりとした光景を出す効果が「と」にあると解説。最後まで鯖雲が映像の中に映る点が良いと褒めた。2度目の才能アリ獲得に本人も満面の笑みとなった。

●[7] @23/08/03◆お題：行きつけのお店
『混濁のスープ青山椒の蒼』第7回炎帝戦14位

添削されず

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季語は「青山椒」。坦々麺の青山椒の辛さを「蒼」と詠んだ一句。先生は「混濁のスープ」でスープが濁っているのは分かるが、どういうメニューなのかをきっちり書いた方が良かったと指摘。「混濁のスープ」だけではまだ見えてこないものがあるという感じだと解説した。段位なしながら炎帝戦出場を果たしたものの、上位10名に残ることは叶わなかった。